マイコプラズマ肺炎の患者数が急増する中、日本呼吸器学会など5つの学会は感染対策などをまとめた提言を公表し、注意を呼び掛けています。
マイコプラズマ肺炎は、子供に多い細菌性の感染症で、発熱や長引くせきが特徴です。
今年は夏ごろから患者数が急増し、国立感染症研究所のまとめによりますと、全国約500カ所の医療機関から報告された患者の数は、11月13日の時点で、現在の方法で統計を取り始めてからの最多を3週連続で更新しています。
流行が続く中、日本呼吸器学会(感染症・結核学術部会)と日本感染症学会、日本化学療法学会、日本環境感染学会、日本マイコプラズマ学会の5学会は、感染対策を呼び掛ける提言を公開しました。
提言によりますと、マイコプラズマ肺炎は、学校で流行を起こしやすいほか、家庭内で子供から大人に感染することも多いとした上で、せきや、くしゃみによる飛まつで感染が広がることから、マスクの着用や換気といった対策が有効だとしています。
そして、せきなどの症状があり、周囲に同じような症状の人がいる場合は、感染している可能性があるため、医療機関を受診するよう勧めています。
また、マイコプラズマ肺炎の治療に一般的に使われる抗菌薬に、耐性のあるタイプの菌が確認されているため、抗菌薬の投与を受けても、数日以内に症状が改善しない場合は、再度医療機関に相談してほしいとしています。
日本呼吸器学会の理事で、長崎大学病院の迎寛教授は、「多くの場合は軽症なので、過剰に心配する必要はないが、潜伏期間が長いため気が付かないまま感染を広げてしまうことがある。マスクの着用や手洗いといった基本的な感染対策を徹底してほしい」と話しています。
2024年10月27日(日)
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