2024年の介護事業者の休廃業・解散件数は612件に達し、前年(510件)より2割増えたことが15日、わかりました。調査した東京商工リサーチによれば、データがある2010年以降で最多となりました。
調査によれば、内訳はホームヘルパーが高齢者宅を訪れる「訪問介護」事業が448件と全体の7割以上を占めました。コロナ禍で悪化した経営の再建を進める中、物価高によるコスト増が追い打ちとなりました。
東京商工リサーチが先行して1月上旬に公表した介護事業者の倒産件数は172件で、介護保険制度が始まった2000年以降、最多となりました。うち約半数が訪問介護でした。
訪問介護を巡っては、2024年度に実施された介護報酬の見直しで基本報酬が引き下げられ、「在宅介護の崩壊につながる」との危機感が現場で広がっています。
今回の調査で、訪問介護は倒産のみならず休廃業も急増している実態が浮き彫りとなりました。
休廃業・解散の件数を業種別でみると、訪問介護に続いて「通所・短期入所」事業が70件、「有料老人ホーム」が25件、「その他」事業が69件でした。
2025年1月19日(日)
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