こども家庭庁は2026年度、将来の妊娠に備えた「卵子凍結」を希望する女性に必要な費用を補助する方針を固めた。1回20万円を上限とする。妊娠を保証するものではないことなどを理解してもらうとともに、事業を通して卵巣の病気などに関係するデータも集めたい考えだ。
卵子凍結では、卵子を凍結保存し、妊娠希望時に融解して体外受精を行う。加齢で卵子の数が減ったり、質が低下したりする前の若いうちに保存することで、妊娠の確率を高めることが期待される。1回の採卵や凍結に数十万円かかる。
事業は、10都道府県程度を予定。指定する医療機関で、卵子の凍結や、凍結した卵子を使って体外受精などを受けた際の費用の一部を補助する。
補助額は卵子凍結で1回20万円を上限とする。体外受精などは1回25万円が上限で、39歳以下は6回まで、40~42歳は3回まで受けられる。事前の講習会で、必ずしも妊娠に結び付くわけではないことや、排卵を促す薬の使用で血栓(血の塊)ができるリスクもあることなどを学んでもらう。
こども家庭庁は、補助を受けた人のデータを集め、卵子凍結の希望者数や国内の治療実績を分析する。若くして月経がなくなる早発卵巣不全との関連も調べる。
こども家庭庁は2026年度予算の概算要求に関連費用として10億円を計上した。
2025年9月23日(火)
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