医師や看護師が救命医療にあたりながら患者を搬送するドクターへリについて、東京都や関西地方など各地で一定期間、運航を休止するケースが出ている。運航を担う法人でヘリの整備士が不足しているためで、東京都では4月以降の運航のめどが立たないなど、影響が広がっている。
都のドクターヘリは2022年から日中の時間帯、多摩地域を中心に年中無休で運航してきた。多摩地域の約200カ所の着地地点を活用することで、救急車よりも迅速に患者を搬送できるとされる。2024年度には1566回運航し、341人の患者を病院に搬送した。
都の説明によると、ヘリの運航は事業開始当初から学校法人「ヒラタ学園」が担ってきたが、整備士が足りず、昨年8月と10月以降は月5〜8日程度運休。今月5~10日と16~26日も運休する予定という。
ヒラタ学園との契約は今月末で終了する予定で、4月以降については新たな運航事業者が見付かっていないという。
運休中は消防や医療機関と連携して陸路や消防ヘリで救急搬送するといい、都の担当者は「できるだけ早く再開したい。救急医療体制に支障がないように対応する」と話している。
近畿6府県と徳島、鳥取の両県などでつくる関西広域連合管内でも現在、ヒラタ学園がドクターヘリ8機の運航を担っている。やはり整備士不足のため、昨年7月以降、交代で運休している。2026年度は同学園から別の運航会社に委託契約を切り替える動きが出ているが、現時点では6機の運航しか見通せていないという。
同連合広域医療局の事務局がある徳島県によると、ドクターヘリは連合や各病院が委託契約する形で運航している。
うち京都府や滋賀県などで運航する「京滋ヘリ」は、2026年度から中日本航空(愛知県)が担うことが決まった。鳥取県は、つくば航空(茨城県)との契約に向けて調整を進めている。
さらに、大阪府、徳島県での運航ヘリについても、ヒラタ学園とは別の運航会社との協議が続いているが、4月以降の見通しは立っていないという。
一方、奈良、和歌山、兵庫の3県では、2026年度もヒラタ学園による運航が決まっており、京都府、兵庫県、鳥取県をカバーする「3府県ヘリ」もその方向で調整している。
2026年3月3日(火)
0 件のコメント:
コメントを投稿