2022/08/12

🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿キャッスルマン病

極めてまれなリンパ増殖性疾患

キャッスルマン病とは、全身のリンパ節が腫(は)れ上がり、発熱や全身けん怠感などの症状が出る、極めてまれなリンパ増殖性疾患。1956年に、アメリカの病理医のキャッスルマン医師によって、初めて報告されました。

日本では現在、1500人程度しか患者が報告されていません。約10万人に1人の割合と症例が少ないため、難病指定には至っていません。

病態である腫大(しゅだい)したリンパ節から、細胞が産生する蛋白(たんぱく)であるサイトカインの一つ、インターロイキン6が過剰に生成されるのが、キャッスルマン病の原因とされています。このインターロイキン6が健常な蛋白質と結び付き、異常な免疫蛋白に変化して正常な細胞を攻撃することで、生体内でさまざまな炎症を引き起こします。

インターロイキン6が過剰に生成される理由は、HHV8(カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス)などのウイルスによる感染や、強いストレスなどが推定されているものの、はっきりとしたメカニズムは不明です。

キャッスルマン病は、2つの型に分けられます。1つのリンパ節が腫れるHVH/限局型と、複数のリンパ節が腫れるPC・MCD/多発型です。

症状としては、全身のリンパ節の慢性的な腫大のほか、発熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少、貧血、発疹(はっしん)、寝汗などがみられます。症状には、個人差があります。

キャッスルマン病の検査と診断と治療

キャッスルマン病の診察科は病院によってさまざまですが、多くのケースでは血液内科での診察が主となっています。

病気の検査では、血液検査とリンパ節の一部摘出による病理検査が主となります。血液検査においては、CRP(C反応性蛋白物質)の上昇、免疫グロブリン上昇などが顕著に見られます。

症状がさまざまで個人差も大きいため、正確な診断や治療に至らず、診断までに数年を要するケースもあります。

例えば、キャッスルマン病の症状としての体重減少は、正常な蛋白質が変化し、栄養として体内に吸収されなくなったために起こるのですが、栄養失調などと誤った診断をされることがあります。

同じく、アトピー性皮膚炎に似た症状の発疹が、時として皮膚科などで痒疹(ようしん)などと誤った診断をされることがあります。

寝汗がひどく、枕が大きくぬれるなどの症状も、その症状や血液検査結果から白血病や骨髄腫(しゅ)などと誤った診断をされることがあります。

治療においては、1つのリンパ節が腫れるHVH/限局型の場合、その部位の切除で治療するとされます。複数のリンパ節が腫れるPC・MCD/多発型の場合、現代医学で治療方法は解明されていませんが、多くのケースではステロイド系抗炎症薬や免疫抑制剤を用いて、症状を抑えていきます。

発症後の予後が悪く余命数年ともいわれていますが、世界初のキャッスルマン病治療薬アクテムラ(一般名:トシリズマブ)などの分子標的治療薬などの投与により、その改善が期待されています。アクテムラは、過剰に生成された炎症促進物質であるインターロイキン6の作用を抑制する働きを持ち、関節リウマチなど原因不明の自己免疫疾患に対する有効性も確認されています。

ただし、免疫疾患であるキャッスルマン病は過剰に生成された異常な免疫蛋白が自己攻撃をする病ですが、アクテムラの投与などによって逆に極端に免疫力が下がるため、投与後はさまざまな感染症を避けるように生活することが望まれます。アクテムラ自体が体の発熱作用を抑える薬剤ですので、投与後の生活管理、特に発熱に関する対処はしっかりとする必要があります。

例えば、人込みを避け、街中ではマスクを装備し、激しい運動は避け、外出から戻った時にうがいや手洗いを励行するなど。

キャッスルマン病自体は良性ですが、長期に渡るとさまざまな合併症や、悪性リンパ腫などへの変異を引き起こす可能性があります。合併症としては肺炎や腎(じん)臓の障害、肝臓腫大、脾(ひ)臓腫大などです。

🏴󠁧󠁢󠁷󠁬󠁳󠁿キャリア

キャリアとは、英単語carrierのカタカナ表記で運び手、運ぶ者、保有者を意味し、病原性の細菌、ウイルスなどを体内に保有している人のことをいいます。無症候性キャリア、無症候キャリア、無症候性保有者、健康保有者などとも呼ばれ、特に細菌を体内に保有している人は、無症候性保菌者、健康保菌者と呼ばれることもあります。

さまざまな病原体が感染することで感染症が引き起こされますが、感染が成立しても、その感染症特有の症状がはっきりと現れない場合があります。免疫など感染に対する防御機構の働きによって発病に至らない場合や、病原体に特有の性状によって症状の出ない時期がある場合が、これに当たります。

この状態のキャリアは、症状が現れないために外見上は健康で非感染者との見分けが付きませんが、病原体が体内で増殖して病気が進行したり、本人が気付かないままに他の人に感染させる可能性があります。

例えば、エイズ(後天性免疫不全症候群)では、HIVウイルスに感染直後に一過性の風邪に似た症状が現れ、その後は長い場合では10年間以上も無症候の期間が続き、最終的にエイズを発症します。無症候の間も、HIVは血液中でT細胞に感染しながら、徐々に増殖しており、キャリアは血液や性交渉を介してHIVを感染させる可能性を持っています。

また、ヒトT細胞白血病ウイルスや、慢性ウイルス性肝炎の原因となるB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなど、潜伏感染や慢性感染を起こす病原体による疾患で、多くのキャリアが存在します。B型肝炎、C型肝炎では、乳幼児期にキャリアになったとしても、体の免疫機構が未完成なためにほとんが発症せず、成人になって慢性肝炎の状態になることが多いのです。

エイズのように進行の遅い疾患以外でも、クラミジアや淋菌(りんきん)による性(行為)感染症では、女性に自覚症状が出にくいため、一種のキャリアとなり得ます。さらに、ノロウイルスによる食中毒などの流行においても、キャリアが関与している可能性が指摘されています。

🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿牛眼

先天的な眼内液出口の形成異常で生じ、黒目が大きくなる眼疾

牛眼(ぎゅうがん)とは、眼内液の出口に生まれ付きの形成異常があることが原因で、眼圧が上昇して眼球が引き伸ばされ、黒目の部分が大きくなる眼疾。先天的緑内障とも呼ばれます。

1万〜1万2500人に1人程度の割合でみられ、やや男子に多く、ほとんどは1〜2歳に発見されます。

眼球には、角膜や強膜でできた壁の内側に、房水という眼内液が入っていて、その壁の弾力と房水の充満状態によって、一定の硬さを保っています。この硬さが眼圧であり、正常眼圧は平均15ミリHgと外気圧より高いことで、眼球の形を保っています。眼内を満たす房水は主に毛様体で作られて後房に分泌され、前房へ流れて水晶体や角膜に酸素や栄養を与え、前房隅角より出て静脈に戻ります。

ほとんどの緑内障は、前房隅角に問題があり、房水が流出しにくくなって眼圧が上昇します。先天的緑内障である牛眼も、前房隅角に生まれ付きの形成異常があるために、前房水を静脈へ流出する機能が悪くなり、眼圧が上昇します。乳児期の目の組織は軟らかいため、眼圧に耐えられずに眼球が引き伸ばされ、特に角膜が大きくなって黒目の部分が大きくなります。ちょうど牛の目のようになるので、牛眼と名付けられています。

新生児で角膜が10.5〜11ミリ以上、6カ月で11.5ミリ以上、1歳で12〜12.5ミリ以上ある場合は、この牛眼が疑われます。

症状としては、黒目が大きく、やや前方に突き出し、時に黒目が白く濁っていることもあります。光が当たっていない場所でも、まぶしがってまばたきが増えたり、涙を流したり、まぶたがけいれんしたりすることもあります。

多くは両目に起こりますが、その程度は左右で違うことが多くみられます。片目にだけ発症した場合は、もう一方の正常な目との比較で、早期に発見されやすいとされています。白目も引き伸ばされて薄くなり、青色を帯びていることもあります。

ちょっとした打撲で眼球が破裂しやすいために、失明することもあります。また、全体に眼球が大きくなるため、多くは近視があります。

3歳を超えると眼球が発達し、ある程度の眼圧に耐えられるようになるため、角膜が拡大することはなくなります。従って、視力低下で見付けることが多く、発見が遅れ予後不良となりやすい傾向があります。放置すれば、視神経の圧迫により失明します。

牛眼の検査と診断と治療

新生児で目付きがおかしい、光を嫌がる、涙が多い、まばたきが多いなどの症状がみられたら、すぐに眼科を受診し、適切な治療を受けます。

医師は、眼圧検査、隅角検査、視神経乳頭陥凹(かんおう)検査、角膜径検査などを行い、診断します。乳幼児の検査では催眠が必要です。

診断が確定すれば、薬物療法のみで眼圧のコントロールができるものは極めて少ないため、原則として手術療法が行われます。手術方法は隅角切開術が代表的で、通常、全身麻酔をして、房水の流出が悪くなっている隅角を切り開いて、房水の流出の改善を図ります。これでも眼圧が下がらない場合は、ほかの手術方法も行われます。

しかし、まだ視機能が十分に育っていない乳幼児に視力の問題があると、手術が成功して眼圧が正常に戻っても、視力がよくならいこともありますので、弱視の治療や予防も大切になります。

🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿吸収不良症候群

栄養分の消化吸収が障害され、栄養失調を起こす疾患

吸収不良症候群とは、経口摂取した栄養分の消化吸収が障害された状態の総称。障害の程度や持続時間によって、全身の栄養状態が悪くなり、いわゆる栄養失調を起こしてきます。

吸収不良症候群の中にはさまざまな疾患が含まれますが、原発性吸収不良症候群と、続発性吸収不良症候群に大きく分けられます。

原発性吸収不良症候群は、もともと小腸の粘膜自体に問題があり、栄養素の吸収が障害されているもので、スプルー(グルテン腸症)と牛乳不耐症(乳糖不耐症)とがあります。

スプルーは、小麦蛋白(たんぱく)のグルテンが腸粘膜に障害を起こすと考えられる優性遺伝による疾患で、欧米人に多く日本人ではほとんどみられません。1日3、4回、酸臭のある不消化便を排出し、すべての栄養素が吸収されないため、ビタミン欠乏を起こしたりします。

一方、牛乳不耐症は、日本人にも多く、二糖類分解酵素のラクトース(ラクターゼ)が欠損しているものです。牛乳など乳糖を含む食物を摂取すると、腹痛、腹鳴、腹部膨満感、水様性下痢を生じます。過敏性腸症候群と似ていますが、牛乳を温めて飲んでも、それを分解する酵素がないので、吸収されず、下痢などを生じます。

続発性吸収不良症候群は、原因となる疾患や腸管などの手術によって二次的に起こり、栄養分の吸収が悪くなっているものです。原因としては、クローン病など広範囲にわたる腸病変、異常蛋白のアミロイドが体の中に付着して臓器の機能障害を引き起こすアミロイドーシスなどの全身性の疾患、腸管などの手術による切除、放射線照射、膵(すい)がんや胆道がんなどでの消化酵素分泌障害などが挙げられます。ランブル鞭毛(べんもう)虫の小腸への寄生も、原因となります。

症状としては、下痢、泥状で酸臭がある脂肪便、体重減少、全身倦怠(けんたい)感、腹部膨満感、浮腫(ふしゅ)、貧血、出血傾向、病的骨折、四肢の硬直性けいれん、皮疹(ひしん)などがみられます

吸収不良症候群の検査と診断と治療

下痢、脂肪便、体重減少、貧血などの吸収不良症候群を疑わせる症状に気付いたら、消化器内科を受診します。牛乳不耐症(乳糖不耐症)では、乳糖を含む牛乳、チーズなどの食品をなるべく制限する必要があります。

医師による糞便(ふんべん)検査では脂肪便、血液検査では貧血、低蛋白血症、低アルブミン血症、低コレステロール血症、低カルシウム血症がみられます。消化吸収試験として、糞便脂肪量の測定、単糖のD-キシロース吸収試験、呼気水素試験、乳糖負荷試験、シリング試験、膵外分泌機能検査などが行われ、障害部位や程度の診断に有用です。

さらに、原因となる疾患の診断には、小腸X線検査、小腸や十二指腸の内視鏡検査、生検による組織検査、腹部超音波検査、CT検査などが行われます。牛乳不耐症の検査では、乳糖を20グラム飲み込んで、血液の中にどれだけ取り込まれているかを調べます。

治療としては、スプルー(グルテン腸症)の場合、グルテンを含まない食事をとり、各種の栄養剤、ビタミンを補給します。牛乳不耐症の場合、乳糖分解酵素剤を内服します。また、近年は乳糖分解酵素剤を加えた特殊な牛乳も市販されています。

続発性吸収不良症候群の場合で消化吸収障害が軽度であれば、低脂肪、高蛋白、低繊維食による食事療法と消化酵素の投与を行います。消化吸収障害が高度で低栄養状態を伴う場合には、まず半消化態栄養剤または成分栄養剤を経鼻チューブか経口で投与する経腸栄養法、あるいは完全静脈栄養法による栄養療法を行い、栄養状態の改善を目指します。

同時に、原因となる疾患の診断を確定し、それに対する治療が行われます。

🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿急性胃炎

腹痛、胸焼け、吐き気などの症状が突発的に発生

急性胃炎とは、腹痛、胸焼け、吐き気などの症状が突発的に起こる疾患。症状が現れた時期や、原因がはっきりしているのが、急性胃炎の特徴です。

具体的には、アルコール、消炎鎮痛剤、ストレスなどが、発症の原因になります。一例を挙げれば、「酒を飲みすぎたために、胸焼けや吐き気がした」、「風邪薬を飲んだら、胃が痛くなった」、「会社や学校などでストレスを受けると、胃が痛くなる」といったようなことが、典型的といえます。

また、消炎鎮痛剤では、内服薬だけでなく、座薬なども急性胃炎の原因になります。これらは、薬が胃壁に直接触れることで胃炎が起こるのでなく、薬の成分自体に胃炎を起こす作用があるためです。

急性胃炎の検査と診断と治療

急性胃炎では、症状がはっきりと現れるため、多くの場合、検査をしなくても、症状によって診断が下されます。ただし、胃潰瘍(かいよう)や胃がんではないことを確認するために、内視鏡検査で胃の粘膜の様子を直接観察することもあります。

急性胃炎の治療では、まず原因を取り除くことが大切です。薬が原因なら医師に相談して薬の使用を中止したり、ストレスが原因ならストレスの解消に努めるなどします。

しかし、それでも症状がある場合は、次のような薬剤による対症療法が行われます。

(1)胃酸分泌抑制薬:胃酸の分泌を抑える薬を服用します。これが対症療法の中心になります。

(2)胃粘膜保護薬:胃の粘膜を保護する薬で、補助的に用いられます。

(3) 運動機能改善薬:胃の運動を活発にする薬で、胃のもたれがみられる場合に用いられます。

🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿急性ウイルス性鼻炎

ウイルスに感染して鼻粘膜の炎症が急激な経過をとる鼻炎

急性ウイルス性鼻炎とは、鼻腔(びくう)の粘膜にさまざまな原因で炎症が生じる鼻炎の中で、ウイルスに感染して起き急激な経過をとる鼻炎。急性ウイルス性鼻炎の多くは、いわゆる鼻風邪と同じと考えられます。

大部分が、風邪(感冒)のウイルスによって引き起こされます。代表的なウイルスとして、ライノウイルス、RSウイルス、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルス、レオウイルスがあります。ウイルス感染に合併して、細菌感染を生じることもあります。

症状として、まず鼻の中が乾いたような感じがし、次いで、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、鼻水がのどに回る後鼻漏が起こります。鼻水は初め水性で、それが数日後には黄色く粘性に変わり、細菌感染を合併すると青緑色っぽい膿(のう)性の鼻漏になります。

のどの違和感、咽頭(いんとう)痛、せき、たん、しわがれ声、発熱、食欲不振、頭痛、全身倦怠(けんたい)感、筋肉痛などを伴うこともあります。のどに違和感があり、いがらっぽくなるのは、ウイルス感染症にある典型的な症状で、鼻の粘膜が赤くなり、浮腫(ふしゅ)状になっています。小児では、いびきが大きくなることもあります。 

風邪に伴って鼻水や鼻詰まりがなかなか治らない、あるいはいびきが続くなどの症状がある場合は、合併症を起こしている可能性があるので、一度、耳鼻咽喉(いんこう)科を受診したほうがよいでしょう。

急性ウイルス性鼻炎の検査と診断と治療

耳鼻咽喉科の医師による診断では、症状に基づき、専用のスコープを使って直接鼻やのどの粘膜の状態を観察する鼻鏡検査の所見で、おおかた確定できます。

花粉症と紛らわしいことがありますが、花粉症の場合は目の症状を伴うことが多いため、この有無が鑑定のポイントになります。鼻汁の細胞診で急性ウイルス性鼻炎の場合は、白血球の一種の好中球や、脱落した鼻粘膜上皮細胞がみられますが、花粉症の場合は白血球の一種の好酸球がみられます。

耳鼻咽喉科の医師による治療では、内服薬や点鼻薬などで現在の症状を緩和する対症療法が主体になります。患部に直接、薬の注入、塗布を行います。

鼻詰まりを柔らげるために、フェニレフリンなどの充血除去薬のスプレー式点鼻薬か、プソイドエフェドリンの内服薬を用います。これらは薬局で入手できる市販薬で、鼻粘膜の血管を収縮させる効果があります。

スプレー剤の使用は、3~4日以内にとどめます。これはそれ以上長く使うと、薬の効果が薄れてきた時に、しばしば鼻の粘膜が薬を使う前よりもはれてしまうからです。このような現象は反跳性鼻閉と呼ばれます。

抗ヒスタミン薬には鼻水を抑える効果がありますが、眠気などの副作用があり、特に高齢者でみられます。そのほか、鎮痛剤、解熱剤の処方など、全身的な治療もします。抗生物質は、急性ウイルス性鼻炎には無効です。

小児は鼻をかめないため、後鼻漏となってせきの原因となりがちなので、鼻水をよく吸引することが大切です。

通常は数日間で治りますが、副鼻腔炎を併発すると膿性の鼻漏がなかなか治りません。また、特に小児は急性中耳炎を起こしやすくなります。

急性ウイルス性鼻炎にかかったら、安静が第一です。鼻やのどに適当な温度、湿度、きれいな空気も必要。特に、室内を乾燥させないように気を付けます。

初期はウイルスが飛び散って伝染するので、感染防止への配慮が必要。マスクは伝染にはたいした効果はありませんが、吸気の清浄化、加温、加湿という面では多少の効果があります。

市販薬でも、鼻症状用としての総合感冒薬や、鼻症状改善の為の即効性スプレー点鼻薬などが数多くありますので、急性ウイルス性鼻炎にかかりやすい人は持ち合わせているとよいでしょう。

しかし、点鼻薬は即効性が強いぶん、使いすぎると効果が出にくくなるようです。

🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿急性うっ滞性乳腺炎

授乳期に乳汁が乳腺内にたまって炎症を起こした状態

急性うっ滞性乳腺(にゅうせん)炎とは、乳汁を分泌する乳腺に炎症が起こる急性疾患。ほとんどは、授乳期、ことに産褥(さんじょく)期にみられます。

若い初産の女性の出産後2~3日のころによくみられ、乳管からの乳汁の排出障害があるために、乳房のはれと軽い発赤と熱感が起こります。痛みはあっても、激しい全身症状は出ません。

初産の場合、乳管が狭いので乳汁が乳腺内に詰まってしまうことが、その原因と考えられています。乳児への授乳が十分でない場合にも起きます。

急性うっ滞性乳腺炎の検査と診断と治療

乳腺外科、外科、産科、産婦人科の医師による治療では、乳汁のうっ滞を取り除くために、乳房を温めて血液の流れをよくし、乳頭と乳輪をよくマッサージして授乳を続ければ、症状はすぐにとれてきます。

また、乳首を乳児がくわえやすいような形にしておくなどの工夫も必要です。

🟥COP30、合意文書採択し閉幕 脱化石燃料の工程表は見送り

 ブラジル北部ベレンで開かれた国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)は22日、温室効果ガス排出削減の加速を促す新たな対策などを盛り込んだ合意文書を採択し、閉幕した。争点となっていた「化石燃料からの脱却」の実現に向けたロードマップ(工程表)策定に関する直接的な記述...