2022/08/15

🇺🇦鳩胸

胸板が前方に突出し、あたかも鳩の前胸部を思わせるような胸郭の変形

鳩胸(はとむね)とは、いわゆる胸板に当たる前胸壁が前方に突出し、あたかも鳩の前胸部を思わせるような胸郭の変形。鳩胸と逆に、前胸壁が陥没し、あたかも漏斗(ろうと)のような外観を示す胸郭の変形は、漏斗胸といいます。

漏斗胸と鳩胸の比率はおよそ10対1で、漏斗胸は数百人に1人、鳩胸は数千人に1人の頻度で発生します。鳩胸の男女比は男性が女性の約5倍です。漏斗胸と鳩胸が同一家系にともに発症することが多く、何らかの遺伝的素因が考えられます。

鳩胸は誕生した時にはほとんど気付かれず、多くは3歳ころと10歳ころに気付かれます。前胸部の変形以外に、自覚症状はあまりありませんし、心臓や肺などに障害は起こりません。

前胸部の左右に12本ある肋骨(ろっこつ)と、胸の真ん中に縦に長く触れる胸骨をつなぐ肋軟骨という部分が、生まれ付き異常に前方に長くなっていて変形が起こる先天性のものと、くる病、マルファン症候群、骨形成不全症など骨の発育障害を起こす疾患に伴って現れるものとがあります。

また、前胸壁の変形の形で、3つに分けられています。

第1型は、胸部の下のほうが最も突出していて、巨人が胸骨の下端をわしづかみにして引き出したような形をしています。この形が最も一般的で、鳩胸の67パーセントを占めます。

第2型は、胸部の上のほうが突出しています。比較的まれで、鳩胸の約5パーセントにみられるにすぎません。

第3型は、非対称性の鳩胸で、片側の前胸壁が突出しています。この形は、鳩胸の約28パーセントを占めます。

生まれ付きのもので、軽度であれば、発育とともに目立たなくなります。一般に無症状のことが多いのですが、変形を矯正する手術後に体の調子がよくなって、初めて手術前の症状に気付くこともあります。高齢者になると、肺の組織が破壊されて機能低下を起こし、呼吸困難を生じる肺気腫(はいきしゅ)になりやすいともいわれています。

特別な症状がなく気にならなければ、治療の必要はありませんが、前胸部に突出した変形が気になれば、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、美容外科の医師を受診することが勧められます。

鳩胸の検査と診断と治療

小児科、小児外科、整形外科、形成外科、美容外科の医師による診断は、その特異な胸郭の変形から容易ですが、胸の変形の程度を調べるためにX線検査、CT検査などを行うことがあります。

小児科、小児外科などの医師による治療は、新生児、乳児期の鳩胸の場合、胸の変形は時に自然治癒することがあるとされているため、ほとんどは経過観察します。

前胸部に突出した変形が気になれば、3歳以降に手術を行います。手術をするかしないかは、胸の変形の程度、精神的障害の程度などを総合的に判断して、主治医、発症者本人、家族と相談の上、決定することになります。手術の時期は、骨が軟らかい小学校低学年前後が最適とされています。

手術法では、変形している肋軟骨を軟骨膜を残して切除して、軟骨膜を短縮し、胸骨の修正を行って固定します。この方法は、胸に残る傷跡も少なく、よく変形が矯正されて、正常に近い胸郭となることから多用されています。手術法は、鳩胸変形の第1型〜第3型により多少修正を要します。

手術直後の合併症は、無気肺や肺炎が考えられますが、その頻度は少ないです。鳩胸の発症は3歳ころと10歳ころの2つのピークがあり、発症後2年間は変形が進行するので、2年以上待機してから手術を行えば再発することはほとんどありません。まれに再突出が生じた場合は、程度により再手術が必要となります。

くる病が原因であれば、ビタミンDなどの薬を服用します。くる病が治れば、胸の変形もよくなります。普通、手術は行いません。

手術後数カ月は、激しい運動はできません。肋骨、肋軟骨、胸骨という胸郭を作る構造が固く安定するには、数カ月を必要とするからです。日常生活では、しばらくうつぶせで寝られないということのみで、生活をそれほど制限されることはありません。

🟩コロナ感染の90歳代女性、入院できず自宅で翌日死亡 神奈川県が発表

 新型コロナの感染拡大で病床使用率が90%を超えている神奈川県は、新型コロナへの感染が確認された90歳代の女性が、先週、救急搬送中に受け入れ先の病院が見付からず、自宅に戻され、その翌日に死亡したと発表しました。

 神奈川県によりますと、死亡したのは鎌倉市の90歳代の女性で、8月8日、発熱やせきなどの症状があり、かかりつけの訪問診療の医師の検査で新型コロナへの感染が確認されました。

 医師は入院が必要と判断して救急搬送を要請し、女性は救急車に乗ったものの、救急隊が問い合わせた医療機関は満床で入院できず、自宅に戻され、その翌日、9日に同居している家族によって、自宅で死亡しているのが見付かったということです。

 女性は循環器などに持病があり、今月初めごろから訪問診療で点滴などの治療を受けていました。

 神奈川県では、入院者が14日時点で1964人で、病床使用率は93・5%に上り、入院が必要な人の受け入れ先がすぐに見付からないケースも増えているということです。

 県の担当者は、「医師が入院が必要と判断した人が入院できなかった、非常に残念な事例と受け止めている。医療機関も努力しているが、県としても、必要な人が医療の措置を受けられるよう、病床確保に努めたい」と話しています。

 2022年8月15日(月)

🟩全国で新たに13万8613人が新型コロナ感染 前週より796人増

 国内では15日午後6時20分の時点で、東京都で2万3135人、大阪府で9541人、神奈川県で9049人、福岡県で8076人、埼玉県で7128人、愛知県で6107人など全47都道府県と空港検疫で、新たに13万8613人の新型コロナウイルスへの感染が発表されました。1日当たりの新規感染者は4日連続で20万人を下回りましたが、前週の月曜日(8日)より796人増加しました。

 また、兵庫県で18人、千葉県で15人、東京都で14人、神奈川県で13人、埼玉県で12人、北海道で10人、静岡県で9人、栃木県で8人、広島県で7人、和歌山県で6人、福岡県で6人など計204人の死亡の発表がありました。

 国内で感染が確認された人は、空港検疫などを含め1581万1949人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて1581万2661人となっています。

 感染して亡くなった人は、国内で感染が確認された人が3万5406人、クルーズ船の乗船者が13人で、合わせて3万5419人です。

 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、前日より6人減って15日時点で607人となっています。

 大阪府は15日、新型コロナウイルスの新たな感染者を9541人確認したと発表しました。感染者数は前週同曜日(8160人)と比べ1381人増えました。府内の感染者の累計は164万2006人。

 新たに50~70歳代の男女4人の死亡が判明し、府内の累計死者数は5631人。重症者は、14日から5人増えて65人です。

 2022年8月15日(月)

🟩東京都、新たに2万3135人が新型コロナ感染 10日ぶりに前週比5251人増

 東京都は15日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の2万3135人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 1週間前の同じ曜日(8日)より5251人増え、8月5日以来、10日ぶりに前週を上回りました。15日までの7日間平均は2万6379・1人で、前週の84・7%となりました。

 年代別にみると、40歳代が最も多く、全体の19・3%に当たる4454人でした。次に多かったのは30歳代で、全体の18・6%に当たる4298人でした。65歳以上の高齢者は1829人で、全体の7・9%でした。

 ワクチンの接種状況別では、2回接種済みが1万5423人、未接種は3753人でした。

 病床使用率は59・8%。都が30~40%で緊急事態宣言の要請を判断するとしている「重症者用病床使用率」は37・4%でした。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者数は、前日から4人減って38人でした。

また、15日までの7日間平均は2万6379.1人で、前の週の84.7%となりました。

 一方、都は、感染が確認された40歳代から100歳以上の男女合わせて14人が死亡したことを発表しました。

 東京都の累計の感染者数は259万1400人となり、累計の死者数は4915人になりました。

 2022年8月15日(月)

🟩ニューヨーク市の下水からポリオウイルス検出 保健当局が警戒強める

 アメリカ・ニューヨーク市で、手足にまひが残ることもある病気、ポリオ(小児まひ)を引き起こすウイルスが下水から検出され、保健当局は感染が広がる恐れがあるとして警戒を強めています。

 アメリカ・ニューヨーク市などの保健当局は12日、市内の下水のサンプルからポリオウイルスが検出されたと発表しました。

 ポリオは、ウイルスが口から体内に入ることで主に乳幼児が感染し、発症すると手足にまひが残ることもある病気ですが、症状が出ないことも多く、保健当局は気付かない間に感染した人から排出されたウイルスが下水に流れ込んだ可能性があるとみています。

 アメリカでは2013年を最後に、ポリオの感染者は確認されていませんでしたが、7月、ニューヨーク州ロックランド郡で1人の感染が確認され、保健当局が調査を進めていました。

 ニューヨーク市のメアリー・バセット保健局長はポリオウイルス検出について、「憂慮すべき事態ではあるが、驚くことではない」との見方を示しました。

 ポリオはワクチンで防ぐことができますが、ニューヨーク市の6カ月から5歳までの子供の14%は3回のワクチン接種を完了していません。

 子供を対象としたワクチン接種会場が設置され、無料または低料金で接種を行っています。ニューヨーク州が検査やワクチン接種を支援し、アメリカ疾病対策センター(CDC)の専門家も協力しています。

 世界保健機関(WHO)などによりますと、ポリオの流行は、ワクチン接種が進められたことなどから世界のほとんどの地域でみられなくなりましたが、6月にもイギリス・ロンドンの下水からウイルスが見付かり、ワクチン接種体制が強化されています。

 2022年8月15日(月)

🇺🇿乳頭、乳輪の黒ずみ

乳房の先端部分の皮膚に存在するメラニン色素が多くなり、黒みを帯びる状態

乳頭、乳輪の黒ずみとは、生理的に皮膚に存在し、皮膚の色に変化を与えるメラニン色素が多くなり、皮膚が黒みを帯びる状態。体の異常ではありません。

皮膚に存在するメラニン色素の量が変化すると、淡褐色、褐色、黒褐色、黒色などの色が現れます。また、人間の体の表面を覆う厚さ約2ミリの皮膚は、基底層、有棘(ゆうきょく)層、顆粒(かりゅう)層、角質層の4層からなる表皮と、コラーゲンやエラスチンなどから構成されている真皮の2つの層に分かれていますが、表皮にメラニン色素が増えるほど褐色調が強く、真皮の上層に増えると暗褐色から黒色、真皮の深いところに増えると青色調が強く現れます。

乳首、すなわち乳頭や、乳頭の周囲を取り囲む輪状の部位である乳輪の皮膚が黒ずむのは、紫外線や外的刺激から真皮を守るために、表皮の基底層にあるメラノサイトで生成されるメラニン色素が多くなるためです。皮膚の敏感な部分ほど黒ずみやすく、乳房の場合は柔らかな先端部分の真皮を守るために、メラニン色素が多くなりやすくなっているのです。

また、乳頭や乳輪の色は、加齢、妊娠、授乳、ストレスによっても変化します。

加齢により、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が遅くなると、表皮の一番上にある古い角質細胞と一緒にメラニン色素が残って、皮膚は黒みを帯びます。しかし、高齢になるとメラニン色素の生成自体が衰えてくるので、次第に薄めの茶色から茶色程度に薄まっていきます。

妊娠・出産による変化により、人によって程度はあるものの、妊娠4週あたりから乳房が張ったり、乳頭が敏感になったりするとともに、次第に乳頭や乳輪が黒みを帯びて、淡褐色、褐色、黒褐色に変化していきます。

この原因となるのは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という卵巣から分泌される2つの女性ホルモンで、妊娠20週くらいから急激に分泌が増加します。この2つのホルモンはメラニン色素を生成するメラノサイトを刺激するので、分泌が増加することで乳頭や乳輪の皮膚のメラニン色素が増え、黒みを帯びやすくなるのです。

乳頭に関しては、母乳を生成する準備段階として、徐々に乳頭が硬く、皮膚も厚くなっていき、新生児に授乳する準備段階として、新生児がくわえて吸う力から保護する働きを持つメラニン色素が増え、黒みを帯びてくるとも考えられています。また、視力が0・01から0・02程度しかない新生児が乳頭を見付けやすいように、黒みを帯びてくるとも考えられています。

また、精神的ストレス、不規則な生活、睡眠不足があると、脳下垂体からのメラニン細胞刺激ホルモン(メラノトロピン)や副腎(ひくじん)皮質刺激ホルモン(コルチコトロピン)などのメラノサイトを刺激するホルモンの分泌を増加させ、乳頭や乳輪の皮膚が黒みを帯びることがあります。

乳頭、乳輪の黒ずみの自己治療と医師による治療

乳頭、乳輪の黒ずみに対する手軽に始められる自己治療には、美白成分を配合した顔やボディー用の乳液やクリームを使う方法があります。メラニン色素の生成を抑えて、できてしまったメラニン色素を薄くする成分が含まれているものを選ぶと黒ずみの改善が期待できます。

また、高い効果を望む場合は、バストトップの黒ずみ専用のクリームやジェル、皮膚の古くなった角質を取り除くピーリング剤も市販されていますので、上手に活用しましょう。

主な美白成分として、ハイドロキノンやトレチノイン酸、ルミキシルペプチド、ビタミンC誘導体が知られており、1日2回、朝晩塗るだけで薬剤が表皮の深い層に働き掛け、メラニン色素を薄くしていきますが、それぞれ一長一短があります。

ハイドロキノンは、ビタミンCとトレチノイン酸とともに使用すると効果が高く、メラニン色素を生成する酵素であるチロシナーゼの働きを抑えて、黒ずみを徐々に薄くしていきます。美白効果は高いものの、刺激が強く安定性も悪いため、以前は皮膚科でしか処方することができないものでしたが、現在は低濃度で配合されたものも市販されています。

トレチノイン酸はビタミンA誘導体で、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)を促進し、ピーリング剤と同様に皮膚がポロポロと落ちることがあります。また、催奇形性(催奇形作用)がある点にも注意が必要で、妊娠中に使用すると胎児に奇形を発生させる可能性があります。

ルミキシルペプチドは、メラニン色素を生成する酵素であるチロシナーゼの働きを阻害し、黒ずみを徐々に薄くします。天然由来のタンパク質であるため皮膚への刺激が少ないのに加え、ハイドロキノンの17倍の美白効果があるといわれています。

ビタミンC誘導体は、壊れやすいビタミンCを化粧品に配合できるように安定化させたもので、酵素反応により体内でビタミンCになります。メラニン色素が生成されにくくするだけでなく、できてしまったメラニン色素を薄くする作用もあります。しかし、強い刺激により皮膚が乾燥しやすいため、保湿成分が配合されたものを選ぶことが勧められます。

いずれにしても、自分の皮膚に合ったものを選ぶことが大切です。強力な美白成分やピーリング成分を含んでいるものもあり、皮膚への刺激が強すぎると黒ずみをなくすどころか皮膚を傷めてしまうため、使用方法や分量には十分な注意を払う必要があります。また、初めて使用する際には、まず腕などでパッチテストを行うようにしましょう。

徐々に薄くするというより、確実にしっかり乳頭、乳輪の黒ずみを除去することを希望する場合は、皮膚科や美容外科などのクリニックを受診することがお勧めです。ハイドロキノンやトレチノイン酸などを配合した塗り薬を処方してもらったり、レーザー治療を受けたりすることができます。

塗り薬は、同じ有効成分を使っていても市販のものと医療用のものとでは量が違う場合がありますので、より高い効果が期待できます。レーザーによる治療は高い効果がある反面、メラニン色素の脱失により色むらが発生するリスクもあるため、信頼できるクリニックを選ぶ必要があります。

🇺🇿乳糖不耐症

小腸粘膜に存在する乳糖分解酵素の欠損などにより、乳糖を含む牛乳などを摂取すると下痢を生じる状態

乳糖不耐症とは、小腸粘膜に存在する乳糖分解酵素(ラクターゼ)が欠損していたり、少量しか産生されないために、牛乳や乳製品などの乳糖を含む食物を摂取すると、腹痛、腹鳴、腹部膨満感、水様性下痢を生じる状態。牛乳不耐症、選択的二糖類分解酵素欠損症とも呼ばれます。

乳糖(ラクトース)は、単糖のガラクトース(脳糖)とグルコース(ブドウ糖)が結合した二糖類で、牛乳や乳製品、母乳などに含まれる栄養素。口から摂取された乳糖は、小腸粘膜に存在する乳糖分解酵素によって分解されて、小腸粘膜より吸収されます。

乳糖不耐症では、乳糖分解酵素が生まれ付き欠損したり、少量しか産生されないために、酵素活性が低くて小腸での乳糖の分解がうまくいかずに、不消化の状態で腸内に残ります。分解されなかった乳糖は、大腸の中で腸内細菌によって発酵し、脂肪酸と炭酸ガスと水になります。

この脂肪酸や炭酸ガスは、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)という自発運動蠕を高進させます。また、不消化の食物の残りかすにより大腸の中の浸透圧が高くなるために、腸管の粘膜を通して体の中から水分が腸管の中に移動し、水様性下痢を引き起こします。

生まれ付き遺伝的に乳糖分解酵素を持たない場合は、先天性乳糖不耐症といいます。乳糖分解酵素は小腸粘膜の先端部位にあるため、小腸粘膜が傷害される多くの疾患で二次的に酵素活性が低下する場合は、後天性(二次性)乳糖不耐症といいます。

先天性乳糖不耐症では、乳児が水様便を頻回に排出するようになります。続いて嘔吐(おうと)も出現し、ほうっておくと脱水症状や発育障害、慢性栄養障害を起こす原因になります。

乳児に多いのは後天性乳糖不耐症で、ウイルスや細菌による腸炎の後で腸粘膜が傷害されて、酵素活性が低下し、乳糖不耐症の症状が一過性に出現することがよくあります。小腸を休ませて粘膜が回復すれば、また乳糖を分解することができるようになります。

ミルクが主食の乳児期には乳糖分解酵素は十分に作られますが、成長するに従って特別な疾患がなくても、次第に乳糖分解酵素の活性が低下します。乳糖分解酵素の活性は、白人では高く、黄色人種、黒色人種ではあまり高くありません。従って、日本人の成人の約40パーセントで乳糖分解酵素の活性が低いといわれています。

また、成人になるにつれて乳糖分解酵素の活性が低下してくるので、子供のころは症状がなくても成人になってから症状が出現することがあります。これは、牛乳を多く摂取する食習慣を持たなかったためと推測されます。

このような状況で乳糖を多く含む牛乳や乳製品を摂取すると、腹痛、腹鳴、腹部膨満感を生じ、腸の蠕動が高進して、酸っぱいにおいのするガス成分に富んだ水様性下痢を生じます。

成人の乳糖不耐症の場合、牛乳や乳製品を摂取しなければ、症状は治まります。自覚がないことも少なくなく、長い間下痢に悩んでいた人が、牛乳を飲むのをやめたら症状が治まったということもあります。

乳糖不耐症は緊張や不安などのストレスが原因で起こる過敏性腸症候群と似ていますが、牛乳を温めて飲んでも、それを分解する酵素がないか少ないために、栄養素が吸収されず、下痢などを生じます。

乳糖不耐症の検査と診断と治療

小児科、あるいは消化器内科の医師による乳糖不耐症の診断では、乳糖を飲ませて血糖値が上がらないこと、便中に糖が排出されることで判断できます。小腸粘膜を採取して乳糖分解酵素(ラクターゼ)の活性を調べると確実ですが、乳児などで後天性(二次性)乳糖不耐症が疑われる場合は、経過や病歴、乳糖除去ミルクの使用で症状が改善するかどうかで判断できます。

小児科、消化器内科の医師による乳糖不耐症の治療としては、乳糖を含む牛乳、乳製品などの食物を除去、制限します。乳製品でもあらかじめ乳糖を分解してある食品は、摂取可能です。

乳児に対しては、乳糖を含まないラクトレス、ボンラクトなどの特殊なミルクを使用します。一過性に生じる後天性乳糖不耐症の場合は、治療薬剤として乳糖分解酵素(ラクターゼ)製剤があり、その粉薬をミルクなどに混ぜるという方法もあります。

🟥インフルエンザ感染者、2週連続増加 1医療機関当たり11・33人

 厚生労働省は23日、全国約3000の定点医療機関から12~18日の1週間に報告されたインフルエンザの感染者数は計4万3027人で、1医療機関当たり11・33人だったと発表した。前週比1・07倍で、2週連続の増加となった。全国平均で警報レベルとされる1医療機関当たり30人を下回...