新型コロナウイルスの国内感染者は9日午後7時30分の時点で、新たに9万9491人が確認されました。累計で2000万611人(クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」乗船者を含む)となり、2000万人を超えました。国内の累計感染者は7月14日に1000万人を超えたばかりで、それから2カ月足らずで1000万人が増えた計算になります。
7月に流行「第7波」に突入し、感染力の強いオミクロン型の派生型「BA・5」への置き換わりが進み、感染が急拡大しました。1週間の新規感染者は7月中旬に約65万人だったのが、その翌週は約123万人と倍増。8月も120万~150万人超の感染者が毎週確認されました。
厚生労働省の集計によると、年代別では第7波の初期は10歳代以下と20~30歳代がそれぞれ約3割を占め、高齢者の割合は低くなっていました。だが徐々にその割合は増え、8月最終週には60歳代以上が18%となりました。
感染者が急増し、高齢者の割合が大きくなるにつれ、重症者数も増加。7月中旬に100人を超え、同下旬に200人、8月上旬には500人を超えました。しかし8月末からは減少傾向で、第6波のピークだった今年2月の約1500人と比べれば少なくなっています。
重症化率は波ごとに低下していることを裏付けるデータがあります。広島県のデータによると、全年齢の重症化率は第3波(2020年11月~2021年2月)は3・7%でしたが、波ごとにその割合は下がり、第6波(2021年12月~2022年6月)は0・3%。第7波(2022年7~8月)は0・1%。60歳代以上でも第3波は10・1%、第6波2・0%、第7波0・6%と低下しています。
一方で死者は増え、8月23日には343人と過去最多を更新し、9月2日には347人と再び過去最多を更新しました。7日間平均も8月中旬に約244人と第6波のピークを上回りました。その後も増加し、9月上旬には290人を超えました。死者の特徴としては、持病が悪化して亡くなる事例が増えています。
2022年9月9日(金)