2022/11/11

🟧学校でのマスク着用、コロナ感染者数抑制に効果 ハーバード大が研究

 新型コロナウイルス対策として行われてきたマスクの着用について、着用義務が解除されたアメリカの学校で、子供や教職員での感染が大きく増えたとする研究結果をハーバード大学のグループがまとめました。マスクの着用には感染者数を抑え、子供たちの欠席日数を減らす効果があるとしています。

 この研究はハーバード大学などのグループが行い、国際的な医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表しました。

 グループはアメリカ東部のボストン周辺で、今年2月に学校でのマスクの着用義務を解除した70の地区と、1教室当たりの子供の人数が多い傾向があり着用義務を解除しなかった2つの地区の、子供と教職員合わせて約34万人について感染の状況を比較しました。

 その結果、着用義務を解除した地区では、約3カ月半の間に感染した子供や教職員は1000人当たり134・4人に上りましたが、着用を続けた地区では66・1人でした。

 研究グループは統計的に分析すると、着用義務の解除によって感染者数が1000人当たり44・9人、合わせて1万1900人余り増えたと推定していて、これは感染した子供や教職員の約3割に上るとしています。

 研究グループはマスクの着用で子供たちの学習や発達が妨げられる明確な証拠はなく、感染者数を抑え欠席日数を減らす効果があり、感染拡大の際には有効な手段だとしています。

 2022年11月11日(金)

2022/11/10

🟧北海道釧路市立病院で大規模クラスター発生 外来診療など制限

 北海道釧路市の総合病院で新型コロナウイルスの大規模なクラスター(感染者集団)が発生し、10日までに患者と職員合わせて109人の感染が確認されました。 

 病院では緊急性の低い外来の診療を制限するなど、地域医療への影響が出ています。

 釧路市の市立釧路総合病院によりますと、11月3日ごろから患者や職員の感染者が急増してクラスターが発生し、10日午後4時までに患者73人、職員36人の合わせて109人の感染が確認されたということです。

 これを受けて、病院では緊急性の低い一部の外来や入院を制限しているほか、市内のほかの病院と交代で24時間患者を受け入れる「2次救急」を11月23日まで原則停止しています。

 高度な医療を担当する3次救急については、釧路管内では市立釧路総合病院が唯一の医療機関のため、通常どおり対応するということです。

 病院には、厚生労働省の災害派遣医療チーム(DMAT)の医師2人が派遣されており、院内でクラスターの拡大防止に当たっているということです。

 市立釧路総合病院は「クラスターを一刻も早く収拾させるため、職員一丸となって取り組む」と話しています。

 北海道東部の釧路地方で新型コロナウイルスのクラスターの発生が相次いでいることを受けて、保健所では定期的な換気など基本的な感染対策を改めて徹底するよう呼び掛けています。

 釧路保健所の高垣正計所長は「秋になって増えてきたことを考えると、換気が一つの鍵だといえる。室内では可能な範囲で空気を入れ替えることが大切だ」と指摘しました。

 その上で「3密を避けるなどこれまでいわれてきた感染対策を再度振り返り、各場面で実際にできているかどうかを再度点検してもらいたい」と述べました。

 そして「体調が悪い時には無理して出勤しない、外に出歩かない、学校に行かないなどの配慮が周りの人への感染を抑える。一人ひとりの行動が地域の感染対策につながる」と述べ、これまでの基本的な感染対策を改めて徹底するよう呼び掛けています。

 2022年11月10日(木)

🟧新型コロナ、全国で新たに7万8577人感染確認 100人死亡、188人重症

 厚生労働省は10日、新型コロナウイルスの感染者が空港検疫などを含め全国で新たに7万8577人確認されたと発表しました。前の週の木曜日より約1万人増え、6日連続で前の週の同じ曜日を上回っています。

 また、国内で感染して亡くなった人は、北海道で22人、東京都で7人、大阪府で6人、愛知県で6人、神奈川県で6人、岩手県で5人、栃木県で5人、秋田県で5人、千葉県で4人、兵庫県で3人、宮城県で3人、山形県で3人、山梨県で3人、静岡県で3人、岐阜県で2人、岡山県で2人、沖縄県で2人、京都府で1人、和歌山県で1人、奈良県で1人、富山県で1人、島根県で1人、広島県で1人、福岡県で1人、群馬県で1人、茨城県で1人、長野県で1人、青森県で1人、香川県で1人、高知県で1人の合わせて100人、累計で4万7336人となっています。

 主な都道府県の新規感染者は、北海道8457人、東京都7969人、神奈川県5299人、愛知県4235人、埼玉県3823人、大阪府3780人、長野県2686人、宮城県2533人など。

 また、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)をつけたり、集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、10日時点で188人となっています。重症者の数は、9日と比べて11人増えました。

 一方、厚生労働省は10日、大阪府内で新たに3780人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。これで大阪府内の感染者の累計は220万1479人となりました。

 また、6人の死亡が発表され、府内で感染して亡くなった人は合わせて6646人となりました。重症者は9日より1人増えて24人です。

 2022年11月10日(木)

🟧新型コロナ、東京都で7969人感染確認 2週間後には2倍を超える予測も

 東京都は10日、新型コロナウイルス感染者を7969人確認したと発表しました。前週の同じ曜日(3日)より1283人多く、6日連続で前週の同じ曜日を上回りました。50~90歳代の7人の死亡も発表しました。

 10日までの1週間の感染状況は、1日当たりの感染者数が6636・6人で、前週(4699・9人)の141・2%。

 10日発表の新規感染者を年代別でみると、20歳代の1573人が最多、次いで40歳代1350人、30歳代1300人、50歳代1083人と続きました。65歳以上は725人でした。

 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日から2人増えて20人でした。

 重症者用の病床使用率は9日から1・2ポイント上がって9・8%、全体の病床使用率は1・3ポイント上がって38・1%でした。

 新型コロナウイルスの感染状況について、東京都内の分析結果が公表され、専門家は感染拡大の兆候があり、新規感染者の数は2週間後には現在の2倍を超える恐れがあるとして警戒を呼び掛けました。

 東京都は10日、都内での新型コロナの感染状況と医療提供体制について専門家によるモニタリング項目の分析結果を公表しました。

 それによりますと、新規感染者数の7日間平均は、9日時点で約6452人で、前の週に比べて2100人余り増え、約1・5倍になりました。

 また、入院患者数も前週から382人増えて2036人と、3週連続で増えたとしています。

 専門家は、4段階ある感染状況と医療提供体制の警戒レベルについて、いずれも上から3番目を維持した上で、「感染拡大の兆候があり、今の割合で増加すると、2週間後には現在の2倍を超える新規感染者の発生が予測され、感染の再拡大が危惧される」と指摘しました。

 そして、「重症患者や重症化リスクの高い人などのため、医療提供体制を強化する準備が必要な状況だ」として警戒を呼び掛けました。

 2022年11月10日(木)

🟧北海道の新型コロナ感染8457人 3日ぶり9000人下回る

 北海道は10日、道内で新たに84t57人が新型コロナウイルスに感染し、感染していた17人が死亡したと発表しました。日別の新規感染者は過去最多だった9日に比べ1088人減った一方で、先週の木曜日より1153人多く、6日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。

 新規感染者は発表者別で、道立保健所管内が4048人、札幌市が3334人、旭川市が555人、函館市が366人、小樽市が154人。

 死亡したのは、道発表の年代非公表3人、70歳代と80歳代各2人、90代と100歳代各1人の計9人、札幌市の90歳代3人、80歳代2人、70歳代1人の計6人、函館市の年代非公表1人、小樽市の90歳代1人の合わせて17人。

 道内の感染者は延べ90万6943人、死者は計2853人となりました。

 10日、新たなクラスター(感染者集団)は全道で計28件発表されました。うち福祉施設は22件で、釧路管内の高齢者施設2カ所や小樽市の障害者施設などで各5~31人が感染しました。医療機関は6件で、石狩管内、空知管内、根室管内、日高管内の各1カ所と、旭川市の2カ所で、5~18人の感染が確認されました。

 10日時点の入院患者数は前日から34人多い971人で、重症者は6人でした。確保病床数は1791床で、このうち103床が重症者向け。10日時点の病床使用率は42%で、1週間前から8ポイント上昇しました。重症者向けは4・8%でした。

 2022年11月10日(木)

🟧国産初の手術支援ロボット「ヒノトリ」、初の大腸がん切除手術に成功 札幌医大病院

 日本で初めて開発された手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を使った世界初となる大腸がんの手術が8日、札幌市中央区の札幌医科大学付属病院で行われました。執刀した竹政伊知朗教授(57)は「日本製のロボットで、がんを完全かつ安全に切除できた。患者さんに、高度な医療の選択肢が増えた」と意義を語りました。

 ヒノトリはメディカロイド(神戸市)が開発。2020年12月から国内で前立腺がんなど泌尿器科の手術が保険診療で始まりました。現在、国内で30台以上が稼働し、約500例の手術実績があります。今年10月、消化器外科と婦人科の手術にも適用が拡大され、近く保険診療が認められる見通し。

 札幌医科大学病院は10月、道内の医療機関で初めてヒノトリを導入。竹政教授は全国でただ1人、関連学会が認定したヒノトリによる大腸がん手術の指導医で、第1号の手術を行いました。患者は、結腸がんの60歳代女性。

 竹政教授が手術台から離れたロボットの操縦席に座り、内視鏡カメラによって患者の体内を拡大した立体映像を見ながら、両手と両足で操作しました。するとロボット本体から手術台の患者に伸びた4本の腕が始動。腕の先端に装着された内視鏡やメス、鉗子(かんし)などが腹部の直径9ミリの穴、4カ所から入った体内で自在に動き、手術は約2時間半で終了しました。患者は順調なら1週間から10日程度で退院できる見込み。

 2022年11月10日(木)

🟧未承認の医薬品「サルースの葉」販売容疑で4人逮捕 「抗がん作用ある」と広告

 国の承認を受けていない医薬品を「抗がん作用がある」とうたって販売したなどとして、警視庁生活環境課は、通販サイト「豊泉堂」の運営会社「ソニックグロウ」(東京都渋谷区)社長の男(44)ら28~48歳の男女4人を、医薬品医療機器法違反(無許可販売など)の疑いで逮捕し、10日発表しました。法人としての同社も同じ容疑で書類送検しました。

 ソニックグロウが販売していたのは、宮崎県や大分県などに自生する野草ヒュウガトウキの葉や茎を原料に作ったとされる錠剤。同社が「サルースの葉」と名付けて売り出していました。

 生活環境課によると、4人は共謀して昨年3月~今年3月、サルースの葉が国の承認を受けていない医薬品であるにもかかわらず、サイト上で糖尿病改善や抗がん作用、感染症予防などの効能を示して宣伝し、40~70歳代の女性11人に102点を計約89万円で許可なく販売した疑いがあります。消費者庁や東京都が広告違反について計7回にわたって行政指導をしていたものの、広告や販売を繰り返していたといいます。生活環境課は4人の認否を明らかにしていません。

 社長の男は調べに対し、数年前に自身の体力の衰えや妻の産後のリウマチを解消しようと別の会社にヒュウガトウキの葉を使ったサプリメントの作製を依頼し、服用して体調がよくなったことを切っ掛けにビジネスにしようと考えたなどと供述しているといいいます。

 生活環境課は、ソニックグロウがサイトを通じ、2018年4月からの約4年間で全国の2951人に1万800点を販売し、8000万円余りを売り上げていたとみています。錠剤の購入者の中には、動悸やめまい、腹痛、下痢といった健康被害が複数確認されているといいます。

 2022年11月10日(木)

🟧岐阜県の特別養護老人ホームでインフルエンザ集団感染 計31人が感染、90歳代女性が死亡

 岐阜県は7日、加茂郡の特別養護老人ホームで、入所者と職員計31人がインフルエンザに感染する集団感染が発生し、90歳代の女性入所者が死亡したと発表しました。同日午後5時時点で19人に症状があり、うち入所者6人が入院しています。  県内でインフルエンザの集団感染により死亡者が発生...