2022/11/30

🟧東京都、1万4399人の新型コロナ感染確認 病床使用率は40・3%

 東京都は11月30日、新型コロナウイルス感染者を新たに1万4399人確認したと発表しました。前週23日(1万2850人)から1549人増加し、6日連続で1日当たりの新規感染者数が前週同曜日を上回りました。

 30~90歳代の男女14人の死亡も発表しました。このうち30歳代の男性は死後に陽性が判明したといいます。

 30日までの週平均の感染者数は1日当たり1万1048・3人で、前週(9358・3人)の118・1%でした。

 新規感染者を年代別でみると、最多は20歳代の2561人で、40歳代2467人、30歳代2421人と続きました。重症化しやすいとされる65歳以上は1364人でした。

 入院しているのは3066人で、このうち「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日から1人増えて19人となりました。

 重症者用の病床使用率は29日から0・9ポイント下がって12・4%、全体の病床使用率は0・3ポイント上がって40・3%でした。

 2022年11月30日(水)

🟧エーザイのアルツハイマー病治療薬、最終段階の臨床試験で有効性確認 副作用など課題も

 製薬大手のエーザイなどが開発しているアルツハイマー病の新しい治療薬の最終段階の臨床試験(治験)を行っている国際的な研究チームは29日、この薬に症状の進行を遅らせる有効性が確認されたとする論文をアメリカの医学雑誌に発表しました。

 アルツハイマー病の新しい治療薬「レカネマブ」の最終段階の臨床試験を行っている、製薬大手エーザイと東京大学やイエール大学などの研究チームは29日、アメリカの医学雑誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に、臨床試験の結果を発表しました。

 臨床試験は50歳から90歳までの早期のアルツハイマー病の患者、約1800人を対象に行われ、薬を投与するグループと、偽の薬を投与するグループに分けて、患者の認知機能の変化などを調べました。

 その結果、薬の投与を始めて1年半後の時点で比較すると、「レカネマブ」を投与したグループでは、偽の薬を投与したグループより、認知機能の低下が約27%抑えられ、症状の進行を遅らせる有効性が確認できたとしています。

 また、アルツハイマー病の原因とされる、脳にたまる異常なたんぱく質「アミロイドβ」の量も、薬を投与したグループでは大幅に減少したということです。

 一方で、薬を投与した患者の17・3%の人で脳の出血が、12・6%の人で脳のはれが報告されたということです。

 これは、偽の薬を投与した患者よりも高い割合で、研究チームは今後も長期的な安全性の確認を行っていくとしています。

 研究にかかわった東京大学の岩坪威教授は、「症状の進行を遅らせるはっきりとした効果が確認された画期的な成果だ」と話しています。

 エーザイは、この臨床試験の結果をもとに、来年3月末までにアメリカと日本、ヨーロッパ連合の規制当局に薬の承認を申請する方針です。早ければ来年中に日本でも承認され、実際に使われ始める可能性があります。

 研究チームは、日本時間の30日、アメリカのサンフランシスコで開かれている国際的なアルツハイマー病の会議でも今回の臨床試験の結果を報告しました。

 臨床試験では「レカネマブ」を投与したグループと、偽の薬を投与したグループで認知機能の低下に変化があるかを調べました。

 そしてデータを詳しく分析した結果、レカネマブを投与したグループでは偽の薬のグループと比べて認知機能の低下を7カ月半、遅らせるとみられることがわかったということです。

 さらに別のシミュレーションでは「レカネマブ」の投与によって、アルツハイマー病がより軽度の状態で持続する期間が、これまでよりも2年半から3年1カ月、延長される可能性が示唆されたということで、研究チームではこうしたことから、「介護負担の軽減につながる可能性がある」としています。

 一方、安全性について臨床試験の期間中に死亡した人の割合は「レカネマブ」を投与したグループで0・7%、偽の薬を投与したグループでは0・8%とほとんど差はなかったということです。

 また、その後の臨床試験では、「レカネマブ」を投与された合わせて約1600人のうち、2人が脳の出血で死亡したと報告されましたが、エーザイは「2人は重大な合併症があり、脳出血の要因となる抗凝固薬を使用していた。レカネマブが原因ではない」との見解を示しています。

 「レカネマブ」は製薬大手のエーザイが、アメリカの製薬会社バイオジェンと共同で、アルツハイマー病の治療薬として開発を進めてきました。

 アルツハイマー病になった患者の脳では「アミロイドβ」と呼ばれる異常なたんぱく質がたまっていて、これによって神経細胞が壊れると考えられています。

 アルツハイマー病の治療薬は、これまで神経細胞に作用するなどして症状が悪化するのを遅らせるものはありましたが、病気の進行そのものを抑える薬は国内で承認されているものはありません。

 「レカネマブ」は「アミロイドβ」が固まる前の段階で、人工的に作った抗体を結合させて取り除こうというもので、神経細胞が壊れるのを防ぎ、病気の進行そのものを抑える効果が期待されています。

 ただ、壊れてしまった神経細胞を再生させることはできないため、発症する前の「軽度認知障害」の段階や、発症後、早期に投与することが重要だとされています。

 2022年11月30日(水)

🟧骨折手術後に鎮静剤投与、男性の意識3年間戻らず 大阪公立大病院で医療過誤

 大阪公立大(旧大阪市立大)医学部付属病院は29日、2019年12月に手術を受けた男性(当時79)が鎮静剤の投与後に一時心肺停止となり、現在も意識不明の状態が続いていると発表しました。医師や看護師の投与後の引き継ぎや経過観察が不十分だったことが原因といいます。男性の家族から指摘を受けて公表しました。

 病院によると、男性は2019年12月に全身麻酔で骨折した腕の手術を受けました。手術後に興奮状態となったため鎮静剤を投与された後、心肺が停止。蘇生(そせい)したものの低酸素脳症となり、現在も意識が戻っていません。

 心肺停止は鎮静剤の影響により、舌が気道をふさいだためとみられます。その後も医師や看護師が男性を医療機器に接続せず、呼吸や脈拍を確認していなかったため、心肺停止に気付くことが遅れたといいます。

 病院は当時の内部規定で、重篤な医療過誤は報道機関を通じて公表しなければならなかったものの、昨年8月にホームページ(HP)へ掲載するのみでした。

 発表会見に出席した中村博亮(ひろあき)院長は、「自己を隠蔽する意図はなく、HPでの公表で十分だと誤解した。親族の心情に沿った対応ができず反省している」と謝罪しました。

 2022年11月30日(水)

🟧救急搬送困難4263件、うちコロナ疑い1234件

 総務省消防庁は29日、救急車の到着後も搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」が、21~27日の1週間に全国の主な52消防で計4263件あったと発表しました。前週(14~20日)より18%増え、4週連続で増加しました。

 うち、発熱など新型コロナウイルス感染が疑われるのは1234件で33%の大幅増となりました。全国的に感染拡大が続いている影響とみられます。コロナ疑いの搬送困難事案が1週間当たり1000件を超えたのは、9月5~11日の週以来となります。

 総数を地域別でみると、最も多い東京消防庁が2112件で18%増。次いで大阪市消防局337件(25%増)、横浜市消防局269件(30%増)、札幌市消防局245件(26%増)などとなっています。

 医療機関に受け入れ可能かどうか4回以上照会し、救急隊の到着から搬送開始まで30分以上かかった件数を集計しました。

 2022年11月30日(水)

2022/11/29

🟧北海道で新たに9702人が新型コロナ感染 死者は過去最多の58人

 北海道が発表した29日の新型コロナウイルス新規感染者は、9702人となりました。新規感染者は2日連続で前週の同じ曜日を下回りました。死者数は58人で、11月26日の36人をさらに上回って過去最多を更新しました。

 新規感染者の内訳は道立保健所管内分を集計した「北海道発表分」が5061人、札幌市3544人、旭川市667人、函館市270人、小樽市160人。

 年齢別では、40~49歳が最も多い537人で全体の10・6%を占めました。次いで10~19歳710人(14・0%)、30~39歳648人(12・8%)、50~59歳537人(10・6%)などとなっています。

 死者の内訳は、北海道発表23人(50歳代、70歳代4人、80歳代6人、90歳代9人、年代非公表3人)、札幌市18人(70歳代5人、80歳代8人、90歳代4人、100歳代)、旭川市12人(70歳代3人、80歳代3人、90歳以上4人、年代非公表2人)、函館市4人(年代非公表)、小樽市1人(90歳代)でした。

 病床使用率は56・6%(1292床)で、このうち札幌市は58・8%(430床)、札幌市外の全道55・5%(862床)。

 重症病床使用率は全道が12・9%(15床)で、このうち札幌市は20・4%(10床)、札幌市以外の全道が7・5%(5床)となっています。

 新たなクラスター(感染者集団)は34件で、空知管内の医療機関(14人)などで判明しました。

 北海道の感染者は累計105万8031人となり、死者は累計3282人となりました。

 鈴木直道知事は29日の記者会見で、新型コロナの死者数が過去最多を更新した要因について、「1万人を超える新規感染者数が確認される状況に伴って、亡くなられる方も増加している」とした上で、「医療機関などでの集団感染が頻発し、高齢者や基礎疾患を持つ人の感染が広がっていることも要因と考えられる」と危機感を示しました。

 2022年11月29日(火)

🟧全国の新たな新型コロナ感染者は12万7422人 岩手県と秋田県で感染者数最多

 厚生労働省は29日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに12万7422人確認されたと発表。1週間前の火曜日から約5800人増えました。

 また、国内で感染して亡くなった人は、北海道で30人、長野県で22人、島根県で9人、東京都で7人、福島県で7人、福岡県で6人、茨城県で6人、千葉県で5人、新潟県で5人、宮城県で4人、山口県で4人、岩手県で4人、秋田県で4人、京都府で3人、大阪府で3人、岐阜県で3人、広島県で3人、愛知県で3人、熊本県で3人、埼玉県で2人、岡山県で2人、栃木県で2人、群馬県で2人、静岡県で2人、高知県で2人、佐賀県で1人、兵庫県で1人、和歌山県で1人、宮崎県で1人、富山県で1人、山形県で1人、徳島県で1人、愛媛県で1人、滋賀県で1人、福井県で1人の合わせて153人、累計で4万9434人となっています。

 都道府県別で新規感染者数が最多だったのは東京都の1万4680人で、愛知県9854人、北海道9702人、神奈川県8161人、埼玉県7346人、大阪府6646人、千葉県5921人、宮城県3725人と続きました。2248人が確認された岩手県と1948人が確認された秋田県では、感染者数が過去最多を記録しました。

 また、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)をつけたり、集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、29日時点で334人となっています。重症者の数は、28日と比べて12人増えました。

 一方、厚生労働省は29日、大阪府内で、新たに6646人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 これで、大阪府内の感染者の累計は228万2189人となりました。

 また、3人の死亡が発表され、府内で感染して亡くなった人は合わせて6739人となっています。重症者は24人と、28日より2人多くなっています。

 2022年11月29日(火)

🟧新型コロナ、東京都で1万4680人感染確認 5日連続で前週より増加

 東京都は29日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1万4680人確認したと発表しました。前週の火曜日(22日)より1922人増えました。前週の同じ曜日を上回るのは5日連続です。70歳代から90歳代の11人の死亡も発表しました。

 29日までの週平均の感染者数は1日当たり1万827・0人で、前週(8967・4人)の120・7%でした。

 29日の新規感染者を年代別にみると、最多は40歳代の2514人で、20歳代2429人、30歳代2303人、10歳代1931人と続きました。重症化しやすいとされる65歳以上は1483人。

 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日から2人減り18人でした。

 重症者用の病床使用率は28日から0・5ポイント下がって13・3%、全体の病床使用率は0・2ポイント上がって40・0%でした。

 2022年11月29日(火)

🟧介護事業者の倒産、昨年172社で過去最多に  人手不足や物価高騰、報酬改定が影響か

 2024年に倒産した介護事業者は計172社と前の年から1・4倍増え、介護保険制度が始まった2000年以降で最多となったことが9日、東京商工リサーチ(東京都千代田区)の調査でわかりました。人手不足や物価高騰に加え、2024年度の介護報酬改定で一部サービスの公定価格が引き下げられ...