2022/12/16

🟧アメリカで新型コロナ後遺症による死者3544人 65歳以上が8割近く

 アメリカの疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスに感染した後に症状が長く続く、いわゆる「後遺症」に関連して、国内を中心に3500人余りが死亡したとする報告書をまとめました。

 新型コロナウイルス感染症の後遺症は、息苦しさやけん怠感、認知障害などの症状が長く続き、人によって数カ月以上続くケースも報告されています。

 この後遺症を巡ってアメリカのCDCは14日、後遺症に関連して死亡した人がどのくらいいるか、分析した報告書を公表しました。

 分析は、一昨年1月から今年6月までに、アメリカで新型コロナウイルス感染症で死亡した約102万人を対象に行われ、死亡診断書に後遺症を示す「ロング・コビッド」などの単語が含まれるものを調べました。

 その結果、全体の約0・3%に相当する3544人が新型コロナウイルス感染症の後遺症に関連して、死亡したと特定できたということです。

 年代では65歳以上が78・4%を占め、男性のほうが女性よりもわずかに多い傾向があったほか、時期でみると今年2月が最も多くなっていました。死亡した10人中8人近くが白人、1割程度が黒人だったといいます。

 CDCによりますと、こうした分析は初めてのことで、分析の結果は公衆衛生上の課題を正確に把握することにもつながるとしています。

 2022年12月16日(金)

2022/12/15

🟧東京都で1万7687人が新型コロナ感染 10日連続前週増

 東京都は15日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1万7687人確認したと発表しました。1週間前の木曜日より3582人増え、前の週の同じ曜日を上回るのは10日連続です。30歳代~90歳代の21人の死亡も発表しました。

 新型コロナ対応を検討する同日の東京都のモニタリング会議では、このままのペースで感染者が増え続けると、1月11日には約3万人の新規感染者が予測されると報告されました。

 15日までの週平均の感染者数は1万4802・9人で、前週(1万2136・9人)の122・0%でした。

 新規感染者を年代別でみると、最多は20歳代の3232人、次いで30歳代の3128人、40歳代の3021人など。

 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日から7人増えて30人となりました。

 重症者用の病床使用率は14日から1・3ポイント上がって23・5%、全体の病床使用率は1・6ポイント上がって52・2%でした。

 モニタリング会議では、7週連続で週平均の感染者数が前週を上回ったと報告されました。出席者からは「(感染者増加は)寒さで換気が悪くなった影響が大きい。いろんな種類の変異型が同時にはやっていることもある」「医療機関は負荷が増大している」などの指摘がありました。

 年末年始の診療の報告もあり、都立病院12カ所は20日以降、1日当たり計1000人のコロナ患者を診察できる体制を整えたとしました。

 2022年12月15日(木)

🟧全国で新たに16万8491人、新型コロナに感染 277人死亡、461人重症

 新型コロナウイルスの国内感染者は15日、新たに16万8491人が確認されました。前週の同じ曜日(8日)より約3万5000人多く、10日連続で前週を上回りました。

 また、国内で感染して亡くなった人は、愛知県で28人、北海道で23人、東京都で23人、神奈川県で17人、大阪府で15人、長野県で13人、群馬県で11人、青森県で9人、宮城県で8人、岐阜県で8人、熊本県で8人、三重県で7人、兵庫県で7人、岩手県で7人、千葉県で6人、茨城県で6人、埼玉県で5人、福岡県で5人、秋田県で5人、京都府で4人、佐賀県で4人、山梨県で4人、岡山県で4人、広島県で4人、徳島県で4人、愛媛県で4人、栃木県で4人、滋賀県で4人、石川県で4人、香川県で4人、長崎県で3人、鳥取県で3人、和歌山県で2人、大分県で2人、奈良県で2人、宮崎県で2人、山口県で2人、静岡県で2人、山形県で1人、島根県で1人、高知県で1人、鹿児島県で1人の合わせて277人、累計で5万2564人となっています。

 都道府県別の新規感染者数は、東京都の1万7687人が最多。神奈川県の1万1040人、愛知県の9810人、大阪府の9586人、埼玉県の9142人、福岡県7809人、千葉県の7751人、兵庫県の6371人と続きました。

 また、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)をつけたり、集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、15日時点で461人となっています。重症者の数は、14日と比べて13人増えました。

 一方、厚生労働省は15日、大阪府内で新たに9586人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。これで、大阪府内の感染者の累計は239万67人となりました。

 また、15人の死亡が発表され、府内で感染して亡くなった人は合わせて6881人となっています。重症者は、14日と変わらず42人です。

 2022年12月15日(木)

🟧新型コロナ感染者、10日間の療養期間後も半数近くに症状 発症1カ月後も5%に後遺症

 新型コロナウイルスに感染した人のうち、10日間の療養期間が終わった後も症状が残る人が半数近くに上り、20人に1人は発症から1カ月たっても後遺症とみられる症状を訴えていることが、大阪大学などの調査で明らかになりました。

 この調査は、新型コロナウイルスの後遺症の実態を把握しようと、大阪大学と大阪府豊中市などが、今年3月末までに感染した2万6880人の市民を対象に郵送とアプリで行ったもので、4047人(15・1%)から回答を得ました。

 それによりますと、回答した人の半数近くに当たる47・7%が、10日間の療養期間が終わった時点でも何らかの症状があったと答えました。

 また、発症から1カ月たっても何らかの後遺症があると訴えた人が、20人に1人に当たる5・2%、2カ月たっても後遺症があると訴えた人が、3・7%いました。

 発症から1カ月経過した時点で頻度が高かった症状としては、「日常生活の支障」や「脱毛」、「せき」という回答が多く寄せられました。

 後遺症は、感染した時の重症度が高かった人のほうが訴える割合が高く、ワクチンを接種した人では後遺症が少ない傾向もみられたということです。

 調査を解析した、感染症に詳しい大阪大学の忽那賢志(くつな さとし)教授(感染制御学)は「流行がオミクロン型に変わっても、少なくない方が後遺症に悩んでいる。時間がたてば落ち着くケースが多いが、後遺症に有効な治療薬は今のところないので、ワクチン接種や感染予防がより大事になってくる」と話しています。

 2022年12月15日(木)

🟧新型コロナ感染者、日本が6週連続で世界最多 死者はアメリカに次ぐ2番目

 世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルス感染症の集計で、5~11日の週間感染者数が日本は前週比13%増の84万9371人で、6週連続で世界最多となりました。

 週間死者数はアメリカが62%増の2934人で最多。2番目は日本で28%増の1358人でした。

 週間感染者数は日本に次いでアメリカが前週比50%増の44万人、韓国が13%増の42万人ですが、日本は両国の約2倍と群を抜いて多く確認されています。

 ただし、各国で検査態勢が縮小されるなどしており、WHOは確認された感染者数が必ずしも実態を表しているわけではないとして、引き続き警戒を訴えています。

 世界全体の週間感染者数は前週比2%増、死者は10%増となりました。

 2022年12月15日(木)

🟧ニュージーランド、紙巻きたばこ消滅へ 2009年生まれ以降対象に生涯禁止

 ニュージーランド議会は13日、2009年以降に生まれた人への紙巻きたばこの販売を恒久的に禁止する法案を賛成多数で可決しました。国家レベルでのたばこ販売禁止は世界初とみられます。

 2009年以降に生まれた人への紙巻きたばこ販売を禁止することで喫煙を難しくし、漸進的に国内の喫煙人口が減少していくことを狙います。

 販売される紙巻きたばこに含まれるニコチン量を減らすほか、現在国内に6000店あるたばこを販売する小売店も2023年末までに600店以下に減らします。一方、加熱式たばこや電子たばこは一定の規制の下で当面は容認します。

 法案は総督の署名を経て成立し、2023年から施行する見通し。現在の子供は、従来は喫煙が可能だった18歳になってもたばこが吸えなくなります。2009年以降に生まれた人に紙巻きたばこを販売した場合には、最大で15万ニュージーランドドル(約1300万円)の罰金を科します。また、公共の場所で紙巻きたばこを譲り渡した場合にも、最大5万ニュージーランドドルの罰金となります。

 ニュージーランド政府は2025年までに国内を「スモークフリー(無煙)」にする行動計画を策定するなど、喫煙人口削減に取り組んでいます。2021~2022年に日常的に喫煙する人は成人の8%と1年前から1・4ポイント減少し、16・4%だった10年前から半減しています。

 一方、たばこ業界は法案に懸念を表明しています。イギリスのブリティッシュ・アメリカン・タバコのニュージーランド法人の広報担当者は、「たばこの供給が違法市場に移行する危険性がある」と指摘しました。

 マレーシアでも前政権下で、2007年以降に生まれた人へのたばこ販売などを禁止する法案が議会に提出されました。ただ、個人の権利を不当に侵害しているとの指摘もあり、国営ベルナマ通信などによると、同国の保健相が導入手法などについて再検討が必要だとの見方を示しました。

 2022年12月14日(水)

2022/12/14

🟧高たんぱく食で高齢者の筋力改善、運動しながら3カ月で効果 関西医科大など研究チーム

 筋力が衰え、足腰の弱った高齢者が、肉など高たんぱく質の食事を取りながらリハビリで運動に取り組むと、歩行能力が向上するとの研究結果を、関西医科大学と清水会鶴見緑地病院(大阪府守口市)などのチームがまとめました。転倒リスクも抑えられたといいます。

 加齢で歩行能力が低下すると、要介護状態の前段階であるフレイル(虚弱)の原因になるとして、対策の必要性が指摘されています。研究チームは「筋力が低下した高齢者でもたんぱく質を豊富に含む食事を取れば筋力が改善し、フレイル予防と健康寿命の延長につながる」と話しています。

 研究は、機能訓練特化型リハビリテーションを利用する高齢者72人が対象。運動に加えて食肉や肉加工品、乳製品などで高たんぱく質を取るグループ(27人、平均年齢81歳)と、運動のみのグループ(45人、同)とに分け、いずれも有酸素運動や無酸素運動、集団体操を1回3時間、週1~2回実施し、3カ月を経て筋肉量を測定しました。

 たんぱく質の摂取量としては「日本人の食事摂取基準(2020年版)」が示す65歳以上の目標量に基づいて1日当たり20グラム以上とし、高たんぱく質を取るグループにはこの基準を満たすよう、高たんぱく質を含む冷凍弁当を宅配しました。

 その結果、高たんぱく質を取るグループでは、運動によって筋肉量が36・5キログラムから36・8キログラムへとやや増えた一方、運動のみのグループは変わりませんでした。5メートル歩行の速さはどちらのグループも改善しました。

 いすに座った状態から立って3メートル歩き、折り返して再び座るまでの時間を調べて歩行能力を測る「TUGテスト」は、時間が短いほど自立していると考えられますが、高たんぱく質を取るグループは約3秒速くなった一方、運動のみのグループは変化がありませんでした。

 運動に高たんぱく食も加えると筋肉量が増えるとは考えられていましたが、どのくらいの期間摂取すると、どの程度増えるか検証した研究はこれまでありませんでした。

 研究チームの代表を務める、鶴見緑地病院リハビリテーション科の浜沢順也医師は、「3カ月で筋肉量が増え、運動機能も改善した。運動と食事の改善でフレイル予防にさらに効果があると考えられる」と指摘しています。

 2022年12月14日(水)

🟪新型コロナ、沖縄県が独自で注意喚起へ 流行時に「拡大準備情報」を発出 

 沖縄県は19日、新型コロナウイルス感染症の流行が疑われる場合、県独自で「新型コロナ感染拡大準備情報」を発出すると発表しました。新型コロナについては、過去の感染データの蓄積が乏しいことなどから、国がインフルエンザのような注意報や警報の発令基準を設けていない一方、重症化する高齢者...