アメリカの疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスに感染した後に症状が長く続く、いわゆる「後遺症」に関連して、国内を中心に3500人余りが死亡したとする報告書をまとめました。
新型コロナウイルス感染症の後遺症は、息苦しさやけん怠感、認知障害などの症状が長く続き、人によって数カ月以上続くケースも報告されています。
この後遺症を巡ってアメリカのCDCは14日、後遺症に関連して死亡した人がどのくらいいるか、分析した報告書を公表しました。
分析は、一昨年1月から今年6月までに、アメリカで新型コロナウイルス感染症で死亡した約102万人を対象に行われ、死亡診断書に後遺症を示す「ロング・コビッド」などの単語が含まれるものを調べました。
その結果、全体の約0・3%に相当する3544人が新型コロナウイルス感染症の後遺症に関連して、死亡したと特定できたということです。
年代では65歳以上が78・4%を占め、男性のほうが女性よりもわずかに多い傾向があったほか、時期でみると今年2月が最も多くなっていました。死亡した10人中8人近くが白人、1割程度が黒人だったといいます。
CDCによりますと、こうした分析は初めてのことで、分析の結果は公衆衛生上の課題を正確に把握することにもつながるとしています。
2022年12月16日(金)