2023/01/06

🟪新型コロナ、東京都で2万720人感染 前週比6195人増、死者最多35人

 東京都は6日、新型コロナウイルス感染者を新たに2万720人確認したと発表しました。新規感染者は前週の金曜日と比べ6195人増えました。感染者が前週の同じ曜日を上回ったのは2日連続です。新規感染者が2万人を超えたのも2日連続です。

 20歳代から100歳以上の35人の死亡も発表しました。死者数は1日の発表数としては最多となりました。都の担当者は「年末年始に死亡した方のぶんがまとめて報告された影響もある。引き続き注視していく」と説明しています。

 6日までの週平均の感染者は1万2792・7人で、前週(1万6823・6人)の76・0%でした。

 新規感染者の年代は20歳代の4605人が最多で、30歳代3826人、40歳代3269人など。重症化しやすいとされる65歳以上の高齢者は2306人でした。発表人数以外に、医師の陽性判定を受けていない感染者も少なくないと見なされます。

 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日より2人増えて55人でした。

 重症者用の病床使用率は0・3ポイント下がって36・0%、全体の病床使用率は0・7ポイント上がって56・0%となっています。

 2023年1月6日(金)

🟪薬の電子処方箋システム、今月から全国で運用開始 適切な服薬に期待

 薬の処方箋を電子化し、医療機関と薬局の間でオンラインでやり取りする「電子処方箋」のシステムの運用が、今月から全国で始まります。同じ薬の重複や、飲み合わせが悪い薬の処方を避けることなどが狙いで、適切な服薬につながることが期待されます。

 薬の処方を受けるには通常、医療機関に紙の処方箋を発行してもらい薬局に持参する必要があります。

 しかし、処方箋は医療機関ごとに発行されることから、別々の病院で同じ薬が処方され、高齢者を中心に重複して薬を飲むケースが課題となっていました。

 このため、厚生労働省は処方箋を電子化し、オンラインを使って、患者が服用している薬などの情報を医療機関と薬局の間でやり取りするシステムの運用を全国で始めることにしました。

 これによって患者のデータが一元化され、医療機関が処方歴などを正確に把握できるようになるため、重複した処方や、飲み合わせが悪い薬の併用を避けられるなど、安全性が高まり適切な服薬につながると期待されています。

 この電子処方箋のシステムは山形県や福島県、千葉県、広島県の4つの地域で、すでに昨年10月末からモデル事業として行われており、1月26日以降、システムを導入した全国の医療機関や薬局で順次、運用が始まります。

 2023年1月6日(金)

2023/01/05

🟪アメリカ、中絶薬が一般の薬局でも入手可能に 食品医薬品局が規制緩和

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は3日、経口妊娠中絶薬に関する規制を緩和しました。処方箋などがあれば、認定された一般の薬局で中絶薬を受け取れるようになります。ただ中絶を禁止する保守的な州の一般の薬局での販売は困難とみられ、中絶措置が必要な女性への支援は引き続き課題になります。

 FDAは3日、妊娠を続けるために必要な黄体ホルモンの働きを抑える経口妊娠中絶薬の「ミフェプリストン」について、処方箋と本人の同意書があれば認定された一般の薬局が販売できるとしました。薬局は中絶薬を郵送することもできます。これまでは医師や医療機関、限られた通信販売薬局から直接または郵送で中絶薬を受け取る必要がありました。

 アメリカ産科婦人科学会は4日、「中絶へのアクセスを確保するための重要な一歩だ」と歓迎する声明を発表しました。一方で、「すべての人にとってアクセスの問題が解決されたわけではない」とも指摘しました。中絶を禁止する州にある薬局での販売は困難とみられるためです。

 中絶の権利の是非は、アメリカ世論を二分するテーマになっています。保守派判事が多数を占める連邦最高裁判所は2022年6月、人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年の判決を覆し、各州に判断を委ねました。アメリカメディアによると現在、南部テキサス州など少なくとも13州が中絶を原則として禁じています。

 中絶を禁じる州に住む女性は他州に行き、中絶措置を受けるケースが多くなっています。中絶の権利を擁護するリベラルな州では、女性や医療機関を支援したり、州憲法に中絶の権利を明記したりする動きが出ています。ジョー・バイデン政権にとっても、安全な中絶措置へのアクセスの確保は重要課題になっています。

 アメリカのガットマッハー研究所によると、2022年2月現在、アメリカで実施される中絶のうち54%が中絶薬によるものといいます。薬による中絶の割合は新型コロナウイルスが流行した2020年に50%を超えたことがわかりました。中絶薬の需要は今後も増加するとみられています。

 2023年1月5日(木)

🟪2022年の交通事故死者2610人、6年連続で最少更新 大阪府が最多141人、鳥取県が最少14人

 昨2022年1年間に全国で交通事故で亡くなった人は、2610人でした。前年より26人(1・0%)減少し、統計を取り始めた1948年以降の最少を6年連続で更新しました。警察庁が4日発表しました。政府は2021年に策定した「第11次交通安全基本計画」で、2025年までに交通事故による年間死者数を2000人以下に減らす目標を掲げています。

 警察庁は交通事故死者減少の要因として、官民が連携した事故防止の取り組みなどを挙げています。コロナ禍で外出自粛が続き、いずれも前年より200人以上減らした2020年と2021年と比べると減少幅は小さくなりましたが、警察庁はコロナ禍の影響について「今後分析する」としています。

 2022年の都道府県別の死者数は、大阪府が141人(前年比1人増)で統計史上初めて全国ワーストとなりました。次いで愛知県137人(同20人増)、東京都132人(同1人減)、千葉県124人(同3人増)、兵庫県120人(同6人増)の順で多くなりました。2021年に全国ワーストだった神奈川県は前年より29人少ない113人。最少は鳥取県の14人(同5人減)。人口10万人当たりでみると、岡山県の3・94人が最多で、最少は東京都の0・94人でした。

 65歳以上の高齢者の死者数(速報値)は1471人で前年より49人(3・2%)少なかったものの、全体の56・4%を占めました。

 交通事故の死者数は、1970年にピークの1万6765人に達しました。減少と増加傾向の後、1996年に1万人を下回ってからは減少傾向が続いています。警察庁は、国民の交通安全意識の高まりのほか、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)といった車の機能や性能の向上など、さまざまな要因があるとみています。

 昨年の交通事故の発生件数(速報値)は前年比1・3%減の30万1193件、負傷者数(同)は1・6%減の35万6419人でした。

 2023年1月5日(木)

🟪脳死からの臓器提供、2022年は93件 コロナ前と同程度に増える

 脳死からの臓器提供は新型コロナウイルスの感染が広がった2020年以降は大きく減少していましたが、2022年は93件とコロナ前と同程度の件数になったことがわかりました。感染が拡大した時期にも、救急医療の現場で家族の意思確認を行えるようになってきているとみられます。

 脳死からの臓器提供は、脳死になった人の家族の同意で可能になった2010年以降、おおむね増加傾向が続き、コロナ前の2019年には97件行われましたが、救急医療の現場がコロナ対応に追われたことなどが影響して、日本臓器移植ネットワークによりますと2020年は68件、2021は66件と3割ほど減少しました。

 2022年は新型コロナの感染者数はこの3年間で最も多くなりましたが、臓器提供は1年間で93件とコロナ前と同程度の件数になりました。

 第6波のさなかの2022年1月に11件、第7波の7月に12件、9月にも11件行われていて、感染が拡大した時期でも家族と面会して臓器提供の意思確認を行えるようになってきているとみられます。

 国立循環器病研究センター病院などで臓器移植に携わってきた千里金蘭大学の福嶌教偉学長は、「臓器提供はご家族と医療者の信頼関係がないと進まない。コロナが広がる中でも病院での対策が変わり、面会する機会が増えたことが背景にあるのではないか」と話しています。

 2023年1月5日(木)

🟪塩野義製薬、新型コロナ治療薬ゾコーバを韓国で承認申請 海外では初めて

 塩野義製薬は4日、新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ(一般名・エンシトレルビル)」について、韓国で条件付き製造販売承認を申請したと発表しました。海外での申請は初めて。承認取得後は政府の購入を目指します。

 提携する韓国の製薬会社イルドンを通じて、日本の緊急承認に近い「条件付き製造販売承認」を申請し、受理されました。塩野義製薬は韓国でも臨床試験(治験)を行っていました。2023年3月期連結業績に与える影響は、状況に応じて精査するとしています。

 ゾコーバは軽症者にも使える初の国産の飲み薬として、昨年11月に日本の厚生労働省が緊急承認しました。

 塩野義製薬は中国やヨーロッパ、アメリカでも、承認申請の準備を進めています。

 2023年1月5日(木)

2023/01/04

🟪新型コロナ、東京都で1万554人感染 8日連続前週下回る

 厚生労働省は4日、東京都内で新たに1万554人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。1週間前の水曜日より9689人減りました。前の週の同じ曜日を下回るのは8日連続です。

 正月三が日で検査数が少ないため単純比較はできないものの、4日までの週平均の感染者は1万1570・1人で、前週(1万7288・6人)の66・9%でした。

 4日の新規感染者を年代別にみると、20歳代の2570人が最多で、次いで30歳代2137人、40歳代1911人など。65歳以上の高齢者は605人。ほかに、医師の陽性判定を受けていない感染者も少なくないとみられます。

 入院しているのは4271人で、このうち「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日より2人増えて49人でした。

 重症者用の病床使用率は0・5ポイント下がって34・2%、全体の病床使用率は0・5ポイント下がって56・5%となっています。

 また、60歳代から100歳以上と年代不明の男女25人の死亡が確認されました。

 2023年1月4日(水)

🟪糖尿病患者は熱中症高リスク 名工大解析「早めの対策を」

 名古屋工業大の研究チームは8日、糖尿病患者は糖尿病でない人に比べて熱中症になるリスクが約1・4倍とする全国の保険診療の明細(レセプト)による解析結果を発表しました。熱中症の搬送件数が増加傾向にある中、効果的な対策立案に役立つとしています。  糖尿病患者は発汗しづらく、体温調節...