2023/05/25

🟧中国北京市、新型コロナ感染者増加傾向 当局がマスク着用など対策呼び掛け

 中国の北京市の保健当局は、新型コロナウイルスの感染者が増加傾向にあるとして、公共交通機関を利用する際にはマスクを着用するなど、感染対策の徹底を呼び掛けました。

 感染症の専門家は、6月末には中国国内の1週間当たりの新規感染者数が約6500万人に達するという予測を示し、再び感染が拡大することへの警戒感が強まっています。

 北京市の保健当局は24日、新型コロナウイルスを含めた感染症全体の患者数が5月21日までの1週間で2万5000人余りとなり、このうち新型コロナの感染者が最も多かったと発表しました。

 新型コロナの感染者が最も多いのは4週連続で、北京市の保健当局は、公共交通機関を利用する際にマスクを着用するなどの感染対策の徹底を呼び掛けました。

 中国政府は今年1月に厳しい行動制限などを伴う「ゼロコロナ」政策を終了し、5月からは国内の感染状況に関するデータを明らかにしておらず、実態の把握が困難になっています。

 こうした中、中国で感染症研究の権威とされる鍾南山氏は5月22日、国内の感染状況について、1週間当たりの新規感染者数が5月末に約4000万人、6月末には約6500万人にそれぞれ達するという予測を示し、再び感染が拡大することへの警戒感が強まっています。

 2023年5月25日(木)

🟧東京都、新型コロナの「定点把握」の患者報告数発表 前の週の1・5倍と2週続けて増加傾向

 東京都は25日、5月15日から21日までの1週間の新型コロナの1医療機関当たりの感染者数は3・53人と発表しました。前の週の約1・5倍と2週続けて増加傾向にあり、専門家は「感染拡大の増加スピードに注意が必要だ」としています。

 新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に移行したことに伴い、感染者数の把握は一部の医療機関が1週間分を報告する定点把握に変わりました。

 25日、東京都は、感染状況のモニタリング項目について、5類移行後、2回目となる発表を行いました。

 それによりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち、416カ所から報告があった感染者数の合計は5月21日までの1週間で1470人で、1医療機関当たりでは3・53人となりました。

 これは、前の週の2・40人の1・47倍に当たり、2週続けて増加傾向にあるということで、専門家は「感染拡大の増加スピードに注意が必要だ」としています。

 また、5月22日時点での入院患者数は、前の週より196人多い702人となり、専門家は「現時点で医療提供体制への大きな負荷はみられないが、引き続き状況を注視する必要がある」としています。

 ゲノム解析の結果も取り上げています。それによると、免疫逃避により感染しやすくなっている「XBB・1・16」などのXBB系統が流行の主体となっています。

 2023年5月25日(木)

🟧東京都がPFASで国に緊急要望 健康や環境への影響明確にし対策や情報提供を

 有害性が指摘される化学物質を含む有機フッ素化合物(総称PFAS(ピーファス))について、東京都は国に対し、最新の科学的知見を踏まえ、健康や環境への影響を明確にし、対策と合わせて自治体に情報提供することなどを盛り込んだ緊急の要望を行いました。

 PFASは人工的につくられた物質で4700種類以上が存在するとされ、その代表例が「PFOS(ピーフォス)」と「PFOA(ピーフォア)」で、アメリカの研究で有害性が指摘されています。日本国内各地でも、アメリカ軍基地や工場周辺などで検出が続き、東京都内でも多摩地域の井戸水などから高濃度で検出されています。

 環境省は専門家会議を立ち上げ実態の把握を進めていますが、東京都は、都民の不安を払しょくするために実効性のある対応や情報発信が必要だとして23日、環境省や厚生労働省などに対し緊急の要望を行いました。

 この中では、最新の科学的知見を踏まえ、健康や環境への影響を明確にすることや、影響が懸念される場合は、対策を検討し、自治体に情報提供を行うこと、土壌中の測定方法を早期に確立し、濃度低減の措置を示すことなどが盛り込まれています。

 PFASは泡消火剤や撥水(はっすい)剤などで使用されてきましたが、健康への悪影響が指摘され、海外で基準を強化する動きがあります。国内でも現在、使用や製造が原則禁止されており、国は専門家らによる検討会議で、国内外の最新の科学的知見や科学的根拠に基づく対応などを審議しています。

 東京都は、5月から電話での相談窓口を設けていて、これまでに都内の水道水や地下水からの検出状況に関する問い合わせなど300件ほどを受けているということです。

 2023年5月25日(木)

🟧季節外れのインフルエンザ感染相次ぎ、学級閉鎖や休校も 多くの人の免疫低下が原因

 季節性インフルエンザの流行が、今年は5月になっても続いています。学校で集団感染が相次ぎ、学級閉鎖や休校となった例も出ています。新型コロナウイルスの感染対策で2020年末以降インフルエンザがはやらなかったため、多くの人の免疫が低下したことが原因とみられます。専門家は「今年の冬には大流行する恐れがある」と警戒を呼び掛けています。

 国立感染症研究所の集計では、全国の定点医療機関で1週間に報告されるインフルエンザの患者数は、昨年12月に流行開始の目安となる1定点当たり1人を3年ぶりに超えました。2月前半に12・91人でピークを迎えた後も下がりきらず、5月8~14日は1・36人と流行入りしたままです。コロナ前の2019年の同時期は0・74人でした。

 慶応大学の菅谷憲夫客員教授(感染症学)によると、新型コロナ流行後、マスクの装着や会食の減少でインフルエンザの感染者が激減しました。今年の長引く流行は、集団免疫の低下と新型コロナの5類移行に伴う対策緩和が原因といい、「夏でも海外からウイルスが持ち込まれれば、集団感染が起きる可能性がある」と指摘。特に冬は要注意だとしました。

 2023年5月25日(木)

🟧ワクチン接種後に女子中学生死亡、因果関係を認定 新型コロナ、徳島大が司法解剖

 昨年8月、新型コロナウイルスワクチンを接種した女子中学生=当時(14)=が接種2日後に死亡し、司法解剖した徳島大学法医学教室がワクチン接種と死亡の因果関係を認定していたことが24日、明らかになりました。経緯を論文にまとめ、日本法医学会誌に発表しました。

 厚生労働省によると、コロナワクチン接種後の死亡報告は今年3月までに約2000件あるものの、このうち昨年11月5日午後に愛知県愛西市の集団接種会場でアメリカのファイザーのワクチン接種を受け、同日中に死亡した女性=当時(42)=の1件が「ワクチンとの因果関係が否定できない」と認定されたのにとどまります。

 論文を執筆した主田英之徳島大准教授は、「接種後に死亡した患者はほとんど解剖されず因果関係が不明になっており、原因究明すべきだ」と指摘しました。

 論文などによると、女子中学生は昨年8月10日にアメリカのファイザーのワクチンを接種。翌11日夜に呼吸困難となり、12日朝に呼吸をしていない状態で家族が発見、その後死亡が確認されました。3回目の接種の45時間後でした。

 徳島県警の依頼で徳島大が司法解剖し、多くの臓器に炎症が見付かりました。このうち心臓の炎症が深刻な不整脈を引き起こし、死亡したと考えられるといいます。

 死因は、ワクチン接種による心筋炎と心外膜炎。ウイルス感染や自己免疫疾患の病歴がなく、接種後に炎症反応を示す発熱があったことなどから、ワクチン接種が原因と判断しました。

 2023年5月25日(木)

🟧うどんにカエル混入を受け一部商品の販売中止 丸亀製麺が公式サイトで謝罪

 讃岐うどん専門店「丸亀製麺」の新商品「丸亀シェイクうどん」の容器の中にカエルが混入していた問題で、丸亀製麺は25日、サラダミックス(生野菜)を使用している一部の商品について当面の間、販売を中止にすると発表しました。問題を受けて25日まで販売を休止していたものの、早期の再開は難しいと判断しました。同社は公式サイトで、「お客様のお気持ちを最優先した」としています。

 販売を中止するのは、「ピリ辛担々サラダうどん」「ごまだれサラダうどん」の2種類。この2種類は、テークアウト(持ち帰り)用の「丸亀シェイクうどん」に加え、店内飲食用のメニューとしても提供しています。

 同社は諫早店(長崎県諫早市)で21日に販売されたテークアウト用の「ピリ辛担々サラダうどん」に、カエルが混入していたことを23日に発表。サラダミックスを使用した商品の販売を同日から25日までの間、休止するとしていました。

 カエルの混入について同社は「野菜加工工場由来の混入と判断した」と説明しており、加工工場での立ち入り検査も実施。「今後もさらに品質管理を徹底し、再販に向けた検討を重ねてまいります」としています。

 カエルが混入していたサラダうどんは、縦型のカップを振って食べるテークアウト用の商品。計5種類が16日から全国で販売開始され、3日間で累計販売数が約21万食に上っていたといいます。

 2023年5月25日(木)

2023/05/24

🟧昨年の労災死傷者、過去20年で最多に コロナ関連も激増、厚労省調査

 厚生労働省が23日発表した2022年の新型コロナ感染を除く労働災害発生状況によると、死者数は774人(前年比4人、0・5%減)とわずかに減少し、過去最少となりました。しかし、休業4日以上の死傷者数は13万2355人(同1769人、1・4%増)に増えました。死者数は2017年の978人から5年連続の減少。死傷者は2001年の13万3598人以来の多さで、過去20年で最多となりました。

 死者で最も多かった業種は例年と同様に建設業の281人(同3人増)で、製造業の140人(同9人増)が続きました。死傷者では製造業が2万6694人(同270人増)で最も多く、商業が2万1702人(同264人増)で続きました。接客・娯楽が9140人(同903人増)と突出した増加ぶりでした。

 事故の類型別でみると、死者は「墜落、転落」が234人、「交通事故」が129人、「はさまれ、巻き込まれ」が115人の順。死傷者では「転倒」の3万5295人が最も多く、「動作の反動、無理な動作」の2万879人、「墜落、転落」の2万620人の順。

 死傷者を年齢別(5歳刻み)にみると、最も多いのは「50~54歳」の1万7196人で、「55~59歳」の1万6921人が続き、50歳代だけで26%を占めています。

 一方、派遣労働者の死者は14人(同1人増)と2ケタが続き、死傷者も6248人(同544人増)に増え、製造業が最多を占めています。

 また、外国人労働者の死者は15人(同9人減)に減り、死傷者は4808人(同231人増)に増えました。国別ではベトナムが1319人と突出して多く、業種は製造業が2466人で過半数を占めました。

 個別に集計されている新型コロナ感染による労働災害では、、コロナ罹患による死者は17人(前年比72人減)に減ったものの、4日以上休業した死傷者の数は15万5989人と前年の8倍超となりました。オミクロン型の流行で感染者数が急増したことに加え、新型コロナの感染も労災補償の対象になるという認識が広まったことが背景にあるとみられます。

 コロナ関連の労災を業種別でみると、医師や看護師、介護職員といった「保健衛生業」が、前年の11・5倍となる13万8752人で9割近くを占めました。病院や高齢者施設でクラスター(感染集団)の発生が相次いだ影響が大きくなりました。ほかの業種でも、「製造業」で4197人(前年の1・9倍)、「建設業」で2766人(同2・4倍)などと増加しました。

 厚労省は、コロナ感染者が複数確認されるなど、リスクの高い職場で勤務して感染した場合には、感染経路が不明でも労災認定するようにしています。こうした運用が浸透し、コロナ関連の労災を事業所側が積極的に届け出るようになったことも、死傷者数の急増につながったといいます。

 コロナ関連の労災の急増によって、 2022年の労災全体の死傷者数は28万8344人となり、前年の1・9倍となりました。死者数は前年比76人減の791人でした。

 2023年5月24日(水)

🟩乱用の恐れがある市販薬、購入者の手が届かない場所に陳列 オーバードーズ対策で厚労省が販売方法見直し案

 若者を中心に広がる市販薬のオーバードーズ(過剰摂取)対策として、厚生労働省は、乱用の恐れがある市販薬を購入者の手の届かない場所に陳列するなど、販売方法の見直し案をまとめました。健康被害の問題が深刻化する中、2025年までの医薬品医療機器法(薬機法)の改正を目指します。  対象...