2023/06/29

🟧東京都の新型コロナ定点報告、1医療機関当たり6・22人 前週比0・37人増でほぼ横ばい

 新型コロナウイルスの感染者数について、東京都は6月25日までの1週間では、1医療機関当たり6・22人で、前の週に比べてほぼ横ばいと発表しました。

 都は29日、新型コロナの感染状況について、モニタリング項目を発表しました。

 発表によりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち、414カ所から報告があり、感染者数は6月25日までの1週間で計2577人でした。

 1医療機関当たりでは6・22人で、前の週に比べて0・37人増え、専門家は「ほぼ横ばいだが、今後の動向に十分な注意が必要だ」と分析しています。

 6月26日時点の入院患者数は1031人で、前の週に比べて75人増えました。

 専門家は「医療提供体制への大きな負荷はみられないが地域や診療科によってはほかの病気の受診者が増加してきており、状況を注視する必要がある」として、周囲の状況に応じた感染防止対策を心掛けるよう呼び掛けています。

 2023年6月29日(木)

🟧塩野義製薬、「ゾコーバ」の小児対象治験を開始 コロナ治療選択肢拡大も

 塩野義製薬は29日、新型コロナウイルスの飲み薬「ゾコーバ」について、6歳以上12歳未満の小児患者を対象とした最終段階の臨床試験(治験)を開始し、初回投与を28日に行ったと発表しました。12歳未満に使えるコロナ治療薬は現在、点滴薬しかありません。塩野義製薬は治験で成果が得られれば適用範囲の拡大を国に申請する方針で、「新たな選択肢として期待できる」としています。

 治験は軽症・中等症の患者を対象に5日間投与し、偽薬を投与した集団との比較で安全性などを確認します。国内で120人の患者を対象に実施する予定。

 ゾコーバは軽症・中等症患者向けで、基礎疾患などの重症化リスクの有無にかかわらず処方可能。昨年11月に緊急承認され、今年3月末から一般流通が始まったものの、対象は12歳以上となっています。

 国内でほかに新型コロナの飲み薬として流通しているアメリカのメルクの「ラゲブリオ」、アメリカのファイザーの「パキロビッド」も、12歳未満には投与できません。

 新型コロナの感染者数は4月ごろから増加傾向にあります。塩野義製薬によると「軽症・中等症の12歳未満には点滴までせず、対症療法にとどまる場合が多い。安全で飲みやすい抗ウイルス薬が求められている」といいます。

 2023年6月29日(木)

🟧沖縄県、救急搬送困難が急増 コロナ再拡大も要因

 新型コロナウイルスの感染再拡大により、那覇市消防局では、19~25日に急患の搬送先病院への「受け入れ照会4回以上」かつ、搬送先が見付かるまで「現場滞在30分以上」となった救急搬送困難事案が前週に比べて4倍の21件となっていることが28日、わかりました。

 沖縄県内各消防でも搬送人員が増加しています。県防災危機管理課によると、19~25日の搬送人員は計1858人で、前週から186人増加しました。搬送人員の内訳はコロナ関連が158人(前週比37人増)、一般救急が1700人(同149人増)でした。搬送人員は流行第7波を経験した昨年7月10~18日の1922人に迫りつつあります。

 各医療機関では入院患者の増加で病床確保が難しくなり、救急医療を制限する病院もあります。県内各消防のまとめでは、19~25日までに搬送時の「受け入れ照会4回以上」61件(前週比13件増)、「現場滞在30分以上」100件(同29件増)となるなど、患者の負担も増加しています。

 那覇市消防局などによると、近隣病院への搬送要請が断られる事例も目立つといいます。南部から中部の病院へ搬送するなど、医療圏域を越える事例も増えつつあります。

 県立中部病院救急科副部長の山口裕医師によると、同院救急救命センターでは、救急搬送や自ら病院を訪れる受診者が100人を超えるのは主に土日や連休中でしたが、6月中旬以降は平日でも度々100人を超えるようになりました。

 入院するのは、感染により基礎疾患が悪化した高齢者だけでなく、コロナ以外の呼吸器系ウイルス感染症を患う小児も増えています。医療現場では病床や医療従事者不足が常態化しており、医療者の負担感が増しています。

 本格的な夏を迎えるに当たり今後は熱中症が増えることも予想され、那覇市消防局はしっかり対策してほしいと呼び掛けています。

 2023年6月29日(木)

2023/06/28

🟧精子や卵子を使わず「胚」に似た組織の作製に成功 エール大とケンブリッジ大が発表

 精子や卵子を使わずに、受精卵から胎児になる初期の過程の「胚」に似た組織を作ることに成功したと、アメリカのエール大とイギリスのケンブリッジ大のチームが発表しました。それぞれの論文が28日、科学誌「ネイチャー」に掲載されます。

 いずれもさまざまな細胞に成長できる人の多能性幹細胞から人工的に作った「胚モデル」で、先天性疾患の原因究明などに役立つ可能性があります。将来的には人工的に人をつくる技術につながる恐れもあり、生命倫理の観点で議論を呼びそうです。

 アメリカのエール大の研究では、人の多能性幹細胞を特殊な環境下で培養すると、卵子と精子を使わずに受精後9日目ごろの胚に似た構造を確認したといいます。

 この胚モデルは細胞分裂によって、胎児や栄養分の元となる立体的な細胞塊に成長。筋肉や消化管などに発達する前段階の特徴もあり、チームは「人の胚の主要な特徴を試験管内で再構築した」としています。一方、胎盤の元になる細胞は含まず、そのまま培養を続けても胎児の体が形成される段階まで育つことはできないといいます。

 胚モデルを巡っては6月中旬、イスラエルや中国のチームも査読前の論文を公開しました。国際学会は子宮に移植することを禁止しているものの、心臓などの先天性疾患や不妊の原因究明に役立つと考えられており、世界で研究競争が激化しています。

 人の受精卵の培養期間は、臓器などの形成が本格化する14日以内とするルールが、日本など多くの国で採用されています。一方、胚モデルは研究が先行し、詳細なルール整備が追い付いていません。「生命の萌芽(ほうが) 」とされる受精卵に比べて倫理的な課題が少ないとして、14日超の培養を容認すべきだという声もあります。日本でも、内閣府が規制の必要性について議論を本格化させる予定です。

  北海道大の石井哲也教授(生命倫理)は、「研究が進展するほど、人工的に人を作る懸念が増す。研究者は胚モデルの作製目的を説明し、受精卵との違いを明確化する責任がある」としています。

 2023年6月28日(水)

🟧富山化学の「アビガン」、希少疾病用医薬品に指定 マダニ感染症治療に期待 

 厚生労働省は27日までに、富士フイルム富山化学(東京都中央区)の開発した抗ウイルス薬「アビガン」を希少疾病用医薬品に指定しました。アビガンは、マダニが媒介する致死率の高いウイルス感染症への効果が期待されています。指定により国の助成や薬事承認審査の優遇措置を受けることができ、同社は実用化に向けて試験開発を進めます。

 希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)は、国内の対象患者数が5万人未満で、医療上、特に必要性が高いなどの条件を満たした医薬品。アビガンは5月29日の厚労省薬事・食品衛生審議会医薬品第2部会で指定が認められ、6月22日付で厚労相から指定を受けました。

 指定されると、薬事承認、販売に向けて、開発にかかる経費負担軽減のための助成金交付、医薬品医療機器総合機構の職員による指導・助言、試験研究費の税控除、薬事承認審査の優先措置・手数料減額、再審査期間の延長―といった国の支援を受けられます。

 インフルエンザ治療薬のアビガンは、新型コロナウイルスの治療薬としては承認を得られなかったものの、マダニにかまれて感染するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)に効果がある医薬品として関係者から注目されています。

 SFTSは重症化すると死亡することがあり、致死率31%とする研究もあります。国内では昨年、過去最多の118人、今年も5月14日時点で43人が感染しています。ワクチンや有効な治療薬はありません。

 富山化学の過去の臨床研究では、アビガンを投与した患者23人のうち19人が回復し、致死率が17・4%まで低下しました。

 2023年6月28日(水)

🟧消費者庁、ドミノ・ピザに景品表示法違反で措置命令 サービス料の表記不十分

 ピザを注文した際にかかる「サービス料」について、消費者にわかりにくく表示していたとして、消費者庁は大手ピザチェーンの「ドミノ・ピザジャパン」に対して、景品表示法違反で再発防止などを命じる措置命令を出しました。 

 措置命令を受けたのは、東京都品川区に本社がある大手ピザチェーンの「ドミノ・ピザジャパン」です。

 消費者庁によりますと、同社は昨年10月から今年4月までの約半年余りの間、ピザを販売する宣伝のチラシに、注文時にかかる「サービス料」について、チラシの裏側などに小さな文字で記載していたほか、持ち帰りの価格より割高になるデリバリー価格に含まれる料金だと、消費者を誤認させるような表示だったということです。

 チラシは今年4月20日現在で全国の店舗の約98%に当たる953店舗で配布されていたということで、デリバリーと持ち帰りのどちらで注文しても、さらに4%から7%程度のサービス料が加算されていたということです。

 消費者庁は、こうした表示は景品表示法に違反するとして、会社に対して27日付けで再発防止などを命じる措置命令を出しました。

 措置命令を受けたことについて、ドミノ・ピザジャパンは「消費者の皆様にご心配をお掛けいたしましたことを心よりお詫び申し上げるとともに、皆様の信頼を損なうことがないよう、再発防止策の履行に全力を挙げてまいります」とホームページで発表しました。

 2023年6月28日(水)

🟧国立がん研究センター中央病院、希少がん治療薬のオンライン治験開始へ 通院なしで参加可能 

 国立がん研究センターは26日、希少がんの患者に開発中の薬を投与する治験(臨床試験)で、センターの中央病院(東京都中央区)から遠方の患者をオンライン参加できるようにすると発表しました。中央病院には一度も通院せずにすむため、地方の患者が参加しやすくなるほか、希少がんの治療薬の開発が進むことも期待されます。

 センターによると、中央病院は3月末時点で525件のがんの治験を実施しています。これに対し、地方では大学病院でさえ治験数が1ケタの場合があるといいます。特に患者の少ない希少がんでは、治験の件数が少ない上、都市部に治験が集中しやすく、地方から参加するのに移動時間や経済面での負担が大きくなっています。希少がんの患者団体からは、地方に住む患者でも参加できるよう改善の要望が出ていました。

 今回の治験自体は四国がんセンター(松山市)や島根大病院(島根県出雲市)など国内4施設で実施され、このうち中央病院のみオンライン治験をします。治験の対象は、類上皮肉腫という手や腕などにできるがんの患者。比較的若い人に多く、国内の主な病院での患者数は2015年までの10年間で174人といいます。

 治験では、一部の血液がんで承認されている薬「タゼメトスタット」の有効性と安全性を、類上皮肉腫の患者で調べます。8月から患者登録を始める予定です。

 オンライン治験で、地方の患者は地元の病院を受診します。中央病院とはタブレット端末で結ばれており、主治医の同席のもと定期的に治験の診療を受けます。

 治験薬は中央病院から患者宅に直接送られます。血液検査や薬の効果を判定する画像検査は、地元の病院で受けます。これらの情報はクラウド上で共有されます。

 副作用が出た時には中央病院が対応し、緊急時は地元の病院も協力します。

 同じような取り組みは、愛知県がんセンターが昨年から別のがん治療薬の治験で実施しています。

 中央病院の島田和明病院長は、「オンライン治験は患者を早く集められるため、治験期間の短縮やコスト削減にもつながる」と語っています。希少がんで実績を重ねて、ノウハウを他の機関とも共有し、遠方の患者でも治験に参加しやすい環境を作ることを目指しているといいます。

 日本希少がん患者会ネットワークの真島喜幸理事長は、「希少がんは治療薬が少ない。オンライン治験が広がり、身近な医療機関から参加できるようになれば、患者の希望になる」と話しています。

 2023年6月28日(水)

🟥インフルエンザ、昨年より約1カ月早く流行 特に子供で広がる

 インフルエンザの流行が昨年よりもおよそ1カ月早いペースで進んでいる。特に今シーズンは子供の患者が多く、専門家は学校での換気や人混みでのマスクの着用など対策を呼び掛けている。  国立健康危機管理研究機構などによると、11月23日までの1週間に全国約3000カ所の定点医療機関から...