神戸徳洲会病院(神戸市垂水区)で、循環器内科の男性医師が行ったカテーテル手術後に複数の患者が死亡したとする告発を巡り、同病院が循環器内科でのカテーテル手術や検査を当面中止すると決めたことが、明らかになりました。
神戸市によると、今年1月以降、男性医師らが心臓病患者や透析患者らにカテーテルと呼ばれる細い管を使った手術や検査を行った結果、6人が死亡したとする告発書が6月30日に郵送で届いたといいます。1月に赴任した男性医師の名前を挙げ、担当したカテーテル手術後に6人が死亡し、別の5人も容体が悪化したと書かれていたといいます。医師は循環器内科に所属し、心臓などのカテーテル手術を月約40件実施しています。
これを受け、市保健所は5日に立ち入り検査し、医師が担当した患者のカルテ内容や病院の安全管理体制を調べています。1月下旬の手術から数時間後に急性心筋梗塞(こうそく)で亡くなった患者のカルテも確認したものの、明確な法令違反はありませんでした。今後も継続して検査を進める方針です。
一方、病院は7日、職員を集めた臨時の説明会を開き、循環器内科でのカテーテル手術や検査を当面中止すると伝えたといいます。
病院を運営する「徳洲会グループ」(東京都千代田区)の担当者は「死亡事例は2件ありカルテを確認したが、医療事故とは考えていない」と説明。14日にも院内で調査委員会を設置し、一連の経緯を調べることを明らかにしました。
2023年7月10日(月)