2023/11/05

🟩花粉症の症状が目にすぐ出る原因に特殊メカニズム 順天堂大が仕組み解明

 粘膜に守られているはずの目に花粉症の症状がすぐに出るのは、花粉の殻に反応して迅速にアレルギー物質を取り込む特殊なメカニズムが原因とみられることを順天堂大学の研究チームがマウスを使った実験で突き止め、花粉症の新たな治療法の開発につながる成果として注目を集めています。

 この研究は順天堂大学の安藤智暁准教授らのチームが国際的な学術誌で発表しました。

花粉症は、花粉の殻の中にあるアレルギーの原因物質が体の中に取り込まれることで起こりますが、粘膜に守られているはずの目の表面から体内に取り込まれるメカニズムは詳しくわかっていませんでした。

 チームでは、花粉を殻と中の原因物質に分けた上で、マウスの目に殻と原因物質の両方を付着させ、反応を顕微鏡で詳しく観察しました。

 その結果、目の表面にある「杯細胞」と呼ばれる細胞が花粉の殻に反応して大量の原因物質を素早く取り込み、免疫細胞に受け渡している様子が観察できたということです。免疫細胞がアレルギーの原因物質に反応すると花粉症の発症につながります。

 一方、アレルギーの原因物質だけを目に付着させても体内にはほぼ取り込まれませんでした。

 これまでは、目の表面にある上皮細胞などが傷付くと、アレルギーの原因物質が内部に侵入しやすくなり、花粉症を発症すると考えられていました。ただ花粉が体に付いてから早くて数分で症状が出る詳しい仕組みが不明でした。今回見付かった新しい仕組みは体の細胞が積極的にアレルギーの原因物質を取り込む点が特徴的で、短時間での発症にかかわっているとみられます。

 目の表面にあって触覚などにかかわる「三叉(さんさ)神経」を花粉の殻が刺激すると、杯細胞がアレルギーの原因物質を取り込みやすくなることもわかりました。

 三叉神経から杯細胞への作用を防ぐ仕組みを開発できれば、花粉症の予防や治療に応用できる可能性があります。

 安藤准教授は、「この仕組みをさらに詳しく調べることで花粉症の新たな治療法の開発につながるはずだ」と話しています。

 2023年11月5日(日)

🟩小児がん全ゲノム解析へ、今月から全国約20病院で 診断や治療法見付け出す

 診断が困難な小児がん患者に最適な治療法を見付けるため、すべての遺伝情報(ゲノム)を網羅的に調べる「全ゲノム解析」を行い、精度の高い診断や有効な治療につなげる東大病院などのチームの研究が、全国約20の医療機関で11月中に始まります。来年3月までに患者100人に協力依頼し、有効性を検証する予定。

 小児がんは年間2000人から2500人が新たに診断されます。希少がんや血液がんが多く、種類が多様なため正確な診断や治療選択が難しいことがあります。

 研究は東大病院のほか、京大病院など小児がんを重点的に診療する病院が参加。病院で採取したがん組織や血液などの検体を国立成育医療研究センターに集め、品質確認した後、民間の検査会社が全ゲノム解析します。

 解析結果を基に国立がん研究センターでデータを分析。小児がんやゲノムの専門家らで構成する会議で診断や有効な治療について協議し、結果を主治医から患者家族に説明するという仕組みです。

 加藤元博東大教授は、「小児がんはゲノム変異が成人よりも少なく、そのぶん診断に直結する」と話しています。

 2023年11月5日(日)

2023/11/04

🟩「病院給食」の価格、引き上げの見通し 物価高騰を受けて約25年ぶり

 入院患者の「病院給食」の価格が、約25年ぶりに引き上げられる見通しになりました。国が定める公定価格を改定し、患者負担を1食あたり30円引き上げる案が出ています。物価高騰などによる医療機関の負担軽減が狙いで、政府は2日に決定した経済対策に改定までの間の支援措置を盛り込みました。

 保険診療で入院する患者に提供される食事代は公定価格で、原則1食640円。うち患者負担は460円で、残りは公的医療保険で賄われます。関係者によると、引き上げについて、来年6月の診療報酬改定に合わせて公定価格を30円値上げし、患者負担に上乗せする案を軸に検討するといいます。

 食事代の価格は1998年に1日あたり1920円(現在は1食あたり640円で計算)と設定。それ以降、据え置かれてきました。医療機関側からは、物価高騰などの影響で必要経費が公定価格を上回り、赤字状態だという声が上がっていました。

 2023年11月4日(土)

🟩提供精子での体外受精を再開 東京都の医院、再発防止徹底

 東京都渋谷区の不妊治療施設「はらメディカルクリニック」で今春、夫の死亡を医師に伏せて第三者の提供精子による体外受精を受けた女性が妊娠した問題を巡り、同クリニックは新規実施を停止していた提供精子による体外受精の再開を2日までに決めました。複数の対策を導入し、再発防止を徹底するとしています。

 今回の問題は6月の女性との妊娠後面談で発覚。治療時に夫が死亡していたため子供と父子関係が成立せず、精子ドナーが父として子供の認知を求められる可能性があることから、ドナーの法的保護が生殖補助医療の法制化の課題として指摘されます。

 2023年11月4日(土)

🟩駅弁で集団食中毒、「吉田屋」の営業禁止処分を解除 29都道府県で554人の患者確認

 全国で500人以上の患者が確認された駅弁による集団食中毒で営業禁止処分となっていた青森県八戸市の駅弁製造会社「吉田屋」の処分が4日、解除されました。吉田屋は6日から51日ぶりに営業を再開するとしています。

 八戸市保健所は4日、食品衛生上の危害を除去するまでの期間を予測することができないとして、9月23日に営業禁止処分としていた吉田屋の処分を解除したと明らかにしました。

 この処分に先立ち、吉田屋は9月17日から営業を自粛していましたが、11月6日から営業を再開すると明らかにしました。営業再開は51日ぶりです。

 八戸市は営業禁止処分を解除するにあたり、吉田屋から10月30日に衛生改善報告書の提出を受け、11月1日に市保健所が立ち入り検査を実施し、改善状況を確認していました。

 この問題では、吉田家が9月15、16日に製造・納品した約2万2000個の駅弁が全国のスーパーなどで販売され、各地で食中毒症状を訴える人が相次ぎました。八戸市保健所は駅弁を原因とする食中毒と断定し、9月23日に同社を営業禁止処分としました。その後の調査で、同社が岩手県の業者に発注した米飯を、指定した温度を超えた状態で受け入れたことで、原因菌が増殖した可能性があると判明していました。

 八戸市に提出した衛生改善報告書では、岩手県の業者に製造委託し食中毒の原因の1つとされた米飯について、従来はなかった受け入れ手順や確認項目を新たに設けました。駅弁販売店への連絡に時間がかかり回収が遅れた問題については、製造前から連絡網を作ることで対処します。作業員の衛生管理も担当者を置いて確実に行うとしました。

 吉田屋が製造した駅弁を巡っては、全国29都道府県で11月3日現在、554人の食中毒患者が確認されています。

 2023年11月4日(土)

2023/11/03

🟩埼玉県、インフルエンザ警報を過去最速で発令 2019年1月以来5シーズンぶり

 埼玉県は1日、インフルエンザの感染者数が増加しているとして「流行警報」を発令しました。県の感染症対策課によりますと、10月23日から29日までの1週間に、県内261の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者は前の週より1218人多い8633人でした。

 1医療機関当たりの患者数は33・08人で、国が定める基準値の30人を超えたため、県は、インフルエンザの「流行警報」を発令しました。警報の発令は2019年1月以来5シーズンぶり。

 インフルエンザは例年12月から2月にかけて流行しますが、今年は9月から急増していて、今回の警報の発令時期は1999年の統計開始以来、最も早くなりました。県感染症対策課によると、統計開始後で最も報告数が多かったのは2019年1月21~27日(84・09人)でした。

 1定点医療機関当たりの報告数では、幸手保健所(56・93人)、南部保健所(50.・0人)、鴻巣保健所(45・32人)の順。

 大野元裕知事は1日の定例会見で、「時として既往症を持つ方にとっては深刻となる」として、日ごろからのマスクの着用や手洗いなど、基本的な感染防止対策の徹底を呼び掛けました。

 2023年11月3日(金)

🟩サイゼリヤ3店舗でサラダに「カエル」混入 運営会社謝罪

 イタリア料理のファミリーレストランを全国で展開する「サイゼリヤ」(埼玉県吉川市)は、神奈川県と東京都内の計3店舗で客に提供したメニューにカエルが混入していたと3日に公表し、謝罪しました。今年、スーパーなどで販売されたサラダ類に「カエル」が混入するケースが相次ぎ話題になりましたが、専門家は「暖かい日が続いているので葉物野菜にくっ付くことは十分あり得る」などとして、落ち着いた行動を呼び掛けています。

 サイゼリヤは3日、ホームページに「お詫びとお知らせ」を発表。それによりますと、10月21日に東京都内の店舗で販売したサラダにカエルが混入していると客から申し出があり、調査した結果、小田原ダイヤ街店(神奈川県・10月18日)、川崎日航ホテル店(神奈川県・10月19日)、阿佐ヶ谷駅南口パール商店街店(東京都・10月21日)の計3店舗で同様の事例が発生していたということです。

 10月21日に阿佐ヶ谷駅南口パール商店街店を利用した女性は、「サラダを食べていたらカエルが飛び出してきて、大変驚いた。胃腸の不調が続き病院も受診した。サイゼリヤ側は食の安全を軽視している」と憤りました。

 保健所による店舗調査を受け、自社でも原因調査を行った結果、店舗で混入したものではなく、自社工場で加工しているレタス原材料への混入の可能性が高いと判断したということです。

 対象工場は神奈川工場で、関東、東北、東海等の740店舗に供給しているということです。

 サイゼリヤは再発防止策として、10月25日から「原料レタスの下処理作業を行う際に、従来の目視点検に加え、展開葉(外側の葉部分)を1枚ずつ剥がして裏表を、確実に点検を実施する」「産地に対しては上記の情報をフィードバックし、展開葉をなるべく剥がしてから出荷する」といった対策を実施しているとしています。

 サラダへのカエル混入は今年5月、長野県内のスーパーでも発生。原材料の野菜に「二ホンアマガエル」が混ざり込んでいたとみられています。

 また同じく5月には丸亀製麺が、「丸亀シェイクうどん」にカエルが混入する事案が発生したと発表。一時、一部メニューの販売を休止するなどしました。

 2023年11月3日(金)

🟥インフルエンザ、昨年より約1カ月早く流行 特に子供で広がる

 インフルエンザの流行が昨年よりもおよそ1カ月早いペースで進んでいる。特に今シーズンは子供の患者が多く、専門家は学校での換気や人混みでのマスクの着用など対策を呼び掛けている。  国立健康危機管理研究機構などによると、11月23日までの1週間に全国約3000カ所の定点医療機関から...