2024/01/21

🟧小児がん患者らに国内未承認治療薬の臨床研究開始 国立がん研究センター

 国立がん研究センターは、子供や若い世代のがん患者に対し、国内で未承認の治療薬を投与する臨床研究を1月から開始しました。海外で使われている薬が、国内で使えるようになるまでに時間がかかる「ドラッグ・ラグ」の解消につながると期待されています。

 これは国立がん研究センター中央病院小児腫瘍科の小川千登世科長などの研究チームが19日に発表しました。

 がんの治療では、慢性骨髄性白血病や腎細胞がんなどの原因となる遺伝子に対応した「分子標的薬」の開発が進んでいますが、小児がんは患者の数が少ないため国内での治験が進まず、海外では使われている薬でも国内で使えるようになるまでに時間がかかる「ドラッグ・ラグ」が課題となっています。

 臨床研究では、標準的な治療法がない0歳から30歳未満のがんの患者を対象に、国内で未承認の5種類の分子標的薬の中から遺伝子検査などで効果が期待できると判定された薬を投与し、4年間で安全性や効果を検証します。

 使われる治療薬は企業から無償で提供を受けるということで、患者は入院や検査費のみを負担すれば参加できるということです。

 小川科長は、「研究に参加してもらうことで治療薬へのアクセスが改善されるが、あくまで次善の策だと考えている。最終的には製薬会社とも連携し、より多くの薬が国内でも承認され使えるようにしていきたい」と話しています。

 2024年1月21日(日)

🟧ブロッコリー、重要な「指定野菜」に格上げ 農水省が50年ぶりに追加

 農林水産省は、消費量が多く国民生活に欠かせない重要な野菜である「指定野菜」にブロッコリーを追加します。現在はキャベツ、きゅうり、さといも、だいこん、たまねぎ、トマト、なす、にんじん、ねぎ、はくさい、ばれいしょ、ピーマン、ほうれんそう、レタスの14品目が指定されており、新規の追加は1974年のばれいしょ以来、50年ぶりです。2026年度から適用します。

 ブロッコリーは、指定野菜に準じる35品目の「特定野菜」となっています。特定野菜から指定野菜への格上げは初めてで、安定的な生産を促すため、価格が著しく下がった場合に生産者に支払われる補助金が現在よりも手厚くなります。

 農水省によると、ブロッコリーの2022年産の出荷量は15万7100トンで、2012年産から28%増えました。総務省の家計調査でも、2人以上の1世帯当たりの購入量が2022年に4850グラムとなり、2012年比で29%増でした。

 農水省は、「出荷量が横ばいか減少傾向にある野菜が多い中、他の指定野菜と肩を並べる規模になった」としています。

 ブロッコリーは北海道や愛知県、埼玉県が主要な産地となっています。大規模な生産者や出荷団体は、農水省に登録すれば補助金の対象となり、国のガイドラインを踏まえて供給計画を作成します。

 2024年1月21日(日)

🟧インフルエンザ患者は横ばい、前週比1・03倍

 厚生労働省は19日、全国約5000の定点医療機関が8~14日に報告した季節性インフルエンザ患者数は6万4027人で、1医療機関当たり12・99人だったと発表しました。前週まで減少が続いていたものの、前週比1・03倍でほぼ横ばいとなりました。

 国立感染症研究所によると、1週間の全国の推計患者数は約52万6000人でした。

 増加したのは23都府県。都道府県別で1医療機関当たりの患者数が多かったのは宮崎

県22・90人、沖縄県22・13人、大分県18・53人。少なかったのは島根県7・29人、北海道7・40人、広島県9・20人。能登半島地震の影響で、石川県の一部の報告は含まれていなません。

 2024年1月21日(日)

2024/01/19

🟧アサヒグループ食品、月経前の気分改善で初の機能性表示食品を発売

 アサヒグループ食品(東京都墨田区)は、月経前の女性が一時的に感じる精神的な不調を軽減する機能性をうたったサプリメント「わたしプロローグ」を、同社公式通販で25日に発売します。同社によると、月経に関する機能性表示食品は日本で初めて。

 同社は乳酸菌飲料「カルピス」に由来する乳酸菌研究から選ばれた「CP2305ガセリ菌」の働きに着目。徳島大との共同研究で、正常な月経周期の女性が、この乳酸菌を100億個含むサプリを約6カ月間摂取したところ、女性ホルモンの分泌量に作用し、月経前特有の一時的な晴れない気分や精神的疲労感、眠気の緩和に役立つことが確認されました。

 1日の摂取目安量は2粒(同菌100億個配合)で、1袋30日分の60粒入り。価格は2210円。担当者は「体の変化を感じやすくなる20~30歳代女性が自分の体調に向き合う切っ掛けになれば」と話しています。

 2024年1月19日(金)

🟧ブタの肝臓を脳死状態の患者につなぎ血液循環、72時間状態安定 アメリカのペンシルベニア大学

 アメリカのペンシルベニア大学などは、遺伝子を操作したブタの肝臓を脳死状態の患者の体につなぎ血液を循環させたところ、72時間にわたって、患者の状態が安定したという研究結果を発表しました。

 アメリカではここ数年、ブタの臓器を移植できないか研究が進められており、人間の臓器の代わりとなるのか、注目されています。

 この研究はアメリカのペンシルベニア大学と、アメリカのバイオ企業「イージェネシス」などが18日、発表しました。

 研究では拒絶反応が起こりにくいよう、遺伝子を操作したブタの肝臓を専用の装置に入れ、脳死状態になった患者の体の外からチューブでつなぎ、血液を循環させました。

 その結果、患者の状態は72時間にわたって安定し、ブタの肝臓が炎症を起こすなどの兆候はみられなかったということです。

 アメリカでは、ここ数年、遺伝子を操作したブタの臓器を人間に移植できないか、研究が進められていて、2021年にはブタの腎臓を脳死状態の患者に移植する試みが行われたほか、2022年には、ほかの治療法で回復が見込めない患者がブタの心臓の移植を受け、約2カ月間、生存しています。

 アメリカでは現在、10万人以上が何らかの臓器移植を待っている状態で、1日に平均17人が死亡しているとされ、ブタの臓器が人間の臓器の代わりとなるのか、注目されています。

 2024年1月19日(金)

🟧新型コロナ、 東京都の感染者が7週続けて増加 神奈川県の感染者は9週連続増加

 東京都内の感染症について、都は18日、1月14日までの1週間の1医療機関当たりの感染者数などを公表しました。

 新型コロナウイルスは5・66人と、前の週の1・67倍となりました。入院患者数は1月15日の時点で1531人と、7週続けて増加傾向にあるということです。

 また、咽頭結膜熱が0・93人で、前の週の1・33倍、インフルエンザは10・11人で、前の週の1・29倍でした。

 主に子供が感染し発熱などの症状が出る溶連菌感染症の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は2・85人で、前の週の1・91倍でした。

 いずれの感染症も前の週に比べて増えていますが、都は前の週の数値について、医療機関が年始に休診していた影響を受けた可能性があるとしています。

 都は引き続き、咽頭結膜熱については警報を、インフルエンザについては注意報を出して、こまめな手洗いや、場面に応じたマスクの着用など感染対策を呼び掛けています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎については、基準を下回ったとして警報を解除しました。

 一方、新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県は18日、県内362カ所の定点医療機関で報告された感染者数を公表しました。8~14日の1週間で、1医療機関当たりの平均患者数は6・05人で、前週に比べ2・71人増えました。増加は9週連続。

 報告された患者数は全県で2190人。定点医療機関当たりでは、横浜市が4・73人、川崎市が6・30人、相模原市が6・74人、政令市以外の県域が7・25人でした。17日時点の入院患者数は808人(前週比85人増)で、うち重症者は19人(増減なし)でした。

 また、同期間の季節性インフルエンザは定点医療機関当たりの平均患者数が11・96人で、前週に比べ4・19人増加しました。

 報告された患者数は全県で4328人。定点医療機関当たりでは横浜市が10・31人、川崎市が13・95人、相模原市が12・18人、政令市以外の県域が12・83人でした。

 2024年1月19日(金)

🟧新型コロナ感染者、8週連続増加 厚労省「定期的な換気を心掛けて」

 厚生労働省は19日、全国約5000の定点医療機関から8~14日に新たに報告された新型コロナウイルスの感染者数は計4万4178人で、1医療機関当たり8・96人だったと発表しました。前週比1・29倍で、8週連続で増加しました。能登半島地震の影響で、石川県の一部の報告は含まれていません。

 厚労省の担当者は、「寒い日が続き、暖房器具を使用する機会が多いと思うが、定期的な換気を心掛けてほしい」と話しました。

 1医療機関当たりの感染者数は、43都道府県で増えました。多かったのは岐阜県14・29人、茨城県14・21人、愛知県14・17人。少なかったのは福井県4・31人、青森県5・46人、東京都5・66人など。石川県は10・48人でした。

 全国約500の医療機関から報告された新規入院患者数は2846人で、前週比1・21倍。入院患者も増加しています。

 2024年1月19日(金)

🟥ゴールドウイン、PFAS不使用に 年内に衣料品の素材切り替え、海外拡大で

 アパレル大手で衣料品の素材として有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」を使うことを取りやめる動きが広がっている。「ザ・ノース・フェイス」などを展開するゴールドウインは2025年内で代替素材に切り替える。PFASは熱に強く、アウトドア向け衣料で活用されている。健康への有害性...