2024/05/14

🟧1人暮らしの高齢者6万8000人死亡 自宅で年間、警察庁推計

 警察庁は、自宅で亡くなる1人暮らしの高齢者が今年は推計でおよそ6万8000人に上る可能性があることを明らかにしました。

 1人暮らしの高齢者が増加する中、政府は、みとられることなく病気などで死亡する「孤独死」や「孤立死」も増えることが懸念されるとしています。

 13日の衆議院決算行政監視委員会の分科会で、警察庁は今年1月から3月までに自宅で亡くなった1人暮らしの65歳以上の高齢者は、把握しているだけで1万7034人で、年間では推計でおよそ6万8000人に上る可能性があることを明らかにしました。

 警察庁によると、1月から3月までに自宅でなくなった1人暮らしの高齢者の年齢層別で最も多かったのは、85歳以上の4922人。75~79歳が3480人、80~84歳が3348人、70~74歳が3204人、65~69歳が2080人と続きました。

 警察庁は今後も集計を継続する考えで、孤独・孤立対策を担当する内閣府などは、今回の推計値も含め「孤独死」や「孤立死」に当たるケースがどの程度あるのか実態把握を進めることにしています。

 2024年5月14日(火)

2024/05/13

🟧アメリカの病院でブタ腎臓移植の男性死亡 手術から2カ月、退院して療養中 

 アメリカで、脳死状態の患者以外では世界で初めて、遺伝子操作を行ったブタの腎臓の移植を受けた60歳代の患者が死亡しました。移植を行った病院は、患者の死亡について移植が原因ではないとみています。

 これはアメリカ・ボストンにあるマサチューセッツ総合病院が11日、発表しました。

 病院の研究チームは今年3月16日、当時62歳だった末期腎不全の男性患者リチャード・スレイマンさんに、拒絶反応が起きないよう遺伝子操作したブタの腎臓を「異種移植」しました。

 スレイマンさんはその後、回復し、4月初めに退院していましたが、病院によりますと、このほど死亡したということです。

 研究チームは詳しい経緯を明らかにしていませんが、スレイマンさんの死亡について「移植の結果だということを示すものはない」として、移植が原因ではないとみています。

 スレイマンさんの家族は声明を発表し、手術を受けた理由の一つは生き続けるため移植を待つ人たちに希望を与えることだったと言及。「その目的は達した」と述べました。

 アメリカでは2021年に脳死状態の患者にブタの腎臓を移植する試みが行われましたが、研究チームによりますと、脳死状態の患者以外にブタの腎臓が移植されたのは世界で初めてだったということです。

 アメリカでは、遺伝子操作したブタの臓器を人間に移植できないか研究が進められており、2022年には、ほかの治療法で回復が見込めない患者がブタの心臓の移植を受けましたが、およそ2カ月後に死亡しています。

 2024年5月13日(月)

2024/05/12

🟧近鉄リテーリング、冷凍ギョーザに異物混入 844袋自主回収

 近鉄グループホールディングス傘下で駅ナカの小売店などを運営する近鉄リテーリング(大阪市)は、販売する冷凍ギョーザに異物が混入していたとして自主回収すると発表しました。原因は調査中で、現時点で健康被害は報告されていないといいます。

 回収するのは、滋賀県近江八幡市の八洋食品滋賀工場で製造し、近鉄リテーリングが販売する「百楽GYOーZA 牛豚餃子 39グラム6個入 要冷凍」(税込500円)。自社店舗や電子商取引(EC)サイトのほか、近鉄百貨店や近商ストア(大阪府松原市)の食品スーパーなどで、2023年11月24日から2024年5月10日までに販売された844袋が対象となります。

 近鉄リテーリングによりますと、5月10日午後6時半ごろ、ホームページの問い合わせフォームに購入者から「包装容器にビニール片のようなものが入っている」と連絡がありました。

 当該の商品を回収し中身を確認したところ、オレンジ色のビニール片のようなものを確認したということです。

 近鉄リテーリングは、「ご心配をおかけして申し訳ございません。より一層安全面に留意して販売していきたい」とコメントしています。

 問い合わせは近鉄リテーリングのレストラン事業部(06・6772・7608)。平日午前10時から午後6時まで。

 近鉄リテーリングは4月にも、金平糖の商品が一部で茶色く変色していたとして、約1500個を自主回収しています。ほかにも、大阪市内で運営するファミリーマート店舗で、消費期限が1日前に切れた洋菓子2個を販売していた。

 2024年5月12日(日)

2024/05/10

🟧インフルエンザの感染者数、1年半ぶり「1人」台下回る 新型コロナは13週連続で減少

 厚生労働省は10日、全国約5000カ所の定点医療機関から4月29日〜5月5日の1週間に報告された季節性インフルエンザの感染者が、1医療機関当たり0・45人だったと発表しました。同1・07人だった前週(4月22~28日)からさらに下がり、7週連続で減少。1医療機関当たりの患者数が「1人」は流行の目安で、これを下回ったのは2022年12月以来、1年5カ月ぶり。

 一方、4月29日~5月5日の新型コロナウイルスの感染者数は、1医療機関当たり2・27人でした。前週(4月22~28日)の3・22人から減り、13週連続で減少となりました。

 2024年5月10日(金)

2024/05/09

🟧花王とアース製薬、デング熱対策で駆除スプレーを共同開発

 蚊が媒介するデング熱の感染が東南アジアなどで広がる中、日本国内で競合する日用品メーカー2社が新たな技術を使った蚊の駆除スプレーを共同開発し、タイで販売を始めることになりました。

 駆除スプレーを共同開発したのは、日用品メーカーの花王とアース製薬です。

 駆除スプレーには、水分がなじみやすくなる界面活性剤の新しい技術が使われていて、蚊に吹きかけると羽がぬれて飛べなくなり、最終的に蚊が呼吸する穴を覆って窒息させることで駆除できるということです。

 化学合成した殺虫成分が含まれておらず、両社は、健康志向が高まる中での需要を見込んでおり、タイで7月から販売を始める予定です。

 競合する2社が共同で商品開発を行うのは異例だということですが、独自の技術を持つ花王と東南アジアで高いシェアがあるアース製薬が組むことで、開発期間を短縮できたとしています。

 花王のタイ法人の清水祐二社長は、「デング熱の感染を1日も早く減らすためスピード感を重視して共同開発を進めた。感染の脅威を減らす貢献につなげたい」と話しています。

 世界保健機関(WHO)によりますと、デング熱の感染者は2023年、世界全体で過去最多の650万人を超え、気温上昇など気候変動がもたらす影響で蚊の生息可能な地域が広がってさらなる感染拡大が懸念されています。

 2024年5月9日(木)

2024/05/08

🟧溶連菌抑える分子の塊、神戸大など発見 劇症型の治療薬開発に期待

 手足の急速な壊死(えし)や多臓器不全を引き起こす「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の原因となる溶血性レンサ球菌(溶連菌)について、塊状になって菌の働きを抑える特殊な分子を発見したと、神戸大などの研究チームが7日までに、アメリカの化学誌電子版に発表しました。致死率が30%と高く「人食いバクテリア」と異名を取る劇症型の治療薬開発に活用できると期待されます。

 神戸大の丸山達生教授(応用化学)によると、溶連菌はDNAを分解する酵素を出し、人体を守ろうとする白血球の働きを妨げることで病状が急速に進行する。

 研究チームは筋ジストロフィーの治療研究にも使われる「Mannan007」という化合物が水中で塊になると、酵素の働きを阻害することを発見。塊になり面を作ると菌を捉えやすくなり、酵素に結合して働きを抑えるといいます。

 溶連菌とともに血液に加えると、菌の増殖率が60%程度に抑制されました。白血球が正常に働き、感染を防いだと考えられます。化合物は水中で勝手に塊になるため血液中では血栓になるリスクがあるものの、塊のサイズを小さくすることで解決できます。

 国立感染症研究所によると、4月21日までの劇症型の患者数は全国で730人で、昨年同期を上回ります。白血球を正常に働かせる薬ができれば、現在の治療薬と併用することで致死率の低下につながる可能性があります。

 丸山教授は、「さまざまな病気の治療薬への活用も可能だ」と話しました。

 2024年5月8日(水)

2024/05/07

🟧新型コロナ感染者、12週連続で減少 インフルエンザ感染者は2週連続で「1人」台

 厚生労働省は7日、全国に約5000カ所ある定点医療機関に4月22~28日に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数は計1万5786人で、1定点当たり3・22人(速報値)だったと発表しました。前週(3・64人)の約0・88倍で、12週連続で減少しました。

 都道府県別の最多は沖縄県の8・34人で、秋田県6・42人、岩手県6・16人と続きます。東京都2・39人、愛知県3・25人、大阪府2・65人、福岡県2・38人でした。40都道府県で減少しました。

 28日までの1週間に定点医療機関に報告された新規入院患者数は1301人で、前週(1490人)から189人減少。集中治療室(ICU)に入院した患者は63人で、前週(49人)から14人増えました。

 一方、厚生労働省は7日、全国に約5000カ所ある定点医療機関から4月22~28日の1週間に報告された季節性インフルエンザの感染者が、1医療機関当たり1・07人だったと発表しました。同1・85人だった前週(4月15~21日)からさらに下がり、6週連続で減少。2週連続で、「1人」台となりました。

 1医療機関当たりの患者数が1人を下回ると、インフルエンザの流行期が終わったと判断されます。

 2024年5月7日(火)

🟪小中学生の体力調査、中学生男子はコロナ感染拡大前を上回る

 全国の小学5年生と中学2年生を対象に、50メートル走など8つの項目で体力や運動能力を調べる今年度の国の調査で、中学生の男子の合計点は新型コロナウイルスの感染拡大前を上回りました。一方で、小学生の男女は低下傾向にあり、スポーツ庁は運動の機会を増やす取り組みに力を入れていく方針で...