2024/07/29

🟧東京都内、熱中症の疑いで88人救急搬送 うち70歳代男性重篤

 東京消防庁によりますと、29日都内では、午後3時までに10歳から91歳までの合わせて88人が、熱中症の疑いで救急搬送されました。

 このうち、70歳代の男性1人が命の危険が切迫している重篤な状態、60歳代と70歳代の男性2人と60歳代の女性1人が重症、10歳代から90歳代の30人が中等症、10歳代から80歳代の54人が軽症です。

 東京消防庁は、のどが渇く前にこまめに水分を補給するほか、室内で適切に冷房や扇風機を利用するなどして、対策を徹底するよう呼び掛けています

 茨城県のまとめによりますと、29日午後3時までに県内では、14歳から94歳までの合わせて19人が、熱中症やその疑いで医療機関に搬送されました。

 いずれも命に別状はなく、重症者はいないということです。

 2024年7月29日(月

2024/07/28

🟧ヨーロッパ医薬品庁、認知症薬の販売承認を否定 エーザイ「レカネマブ」

 ヨーロッパ連合(EU)の薬事当局のヨーロッパ医薬品庁(EMA)は26日、医薬品の科学的評価を担当する委員会が日本の製薬大手エーザイがアメリカの製薬会社バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」(商品名:レケンビ)を販売承認しないよう勧告したと発表しました。認知機能の低下を緩和する効果が副作用のリスクに見合わないと判断しました。

 レカネマブは認知症の早期段階にある患者を対象に、病気の原因とされる脳内の有害タンパク質「アミロイド・ベータ」を除去する抗体薬。臨床試験では、1年半の投与で症状悪化のペースを27%抑えられた一方、13%に脳の浮腫、17%に脳の微小出血が起こる副作用がみられました。

 アメリカや日本など6カ国・地域で承認され、日本、アメリカ、中国ではすでに販売されています。エーザイは「極めて残念だ」とコメントし、再審議を請求すると表明しました。

 委員会は、臨床試験ではレカネマブは薬効のない偽薬に比べて認知症状の進行を遅らせることはできたものの、その差は小さいと指摘しました。脳内の微小な腫れや出血がみられ、一部は重症化する上、アルツハイマー病になる危険性が高い遺伝子変異を持つ人で特に副作用が懸念されることも重視。全体として、投薬による利益は副作用のリスクを大きく上回るものではないとしました。

 2024年7月28日(日)

2024/07/27

🟧救急車で大病院に搬送、緊急性ない場合7700円以上徴収へ 茨城県が12月から

 茨城県は26日、救急車で大病院に搬送されても緊急性が認められない場合、病院が患者から7700円以上を徴収する方針を明らかにしました。12月1日から運用します。

 軽症者が安易に救急車を利用するのを減らし、病院側の負担を軽くする狙いです。同じような運用は三重県松阪市で今年6月から行われていますが、県によると、都道府県単位では全国初といいます。

 大井川和彦知事が同日の定例会見で発表しました。

 初診時にかかりつけ医の紹介状を持たず、200床以上の大病院を受診すると、患者は追加で7700円以上の「選定療養費」を負担します。しかしこれまでは救急車で搬送された場合、緊急性の有無にかかわらず徴収の対象外になっていました。

 県は選定療養費の運用を見直す理由について、緊急性が低いのに救急車を利用する事例があることや、医師の働き方改革で診療体制を縮小する医療現場の負担が懸念されるとしました。県内の23病院が対象で、12月までに緊急性を認めるかどうかの統一的な基準をつくるとしています。

 県の調査によると、救急搬送者の6割以上が25の大病院に集中し、そのうちの半数近くは軽症者といいます。大井川知事は「救急車が無料のタクシー化している。一分一秒を争う重症者のために救急搬送のリソースがとられているのは非常に大きな問題だ」と話しました。

 県は救急車を呼ぶべきか判断を迷った時は、電話相談の利用を呼び掛けています。15歳以上は「#7119」、15歳未満は「#8000」へ。

 2024年7月27日(土)

2024/07/26

🟧新型コロナ患者数11週連続増加 厚労相、夏の拡大「非常に警戒」

 新型コロナウイルスの全国の感染状況は、7月21日までの1週間では1つの定点医療機関当たりの平均患者数が13・62人で前の週の1・22倍となり、11週連続で増加しています。

 厚生労働省は、「増加傾向が続いていて、これまでもお盆明けが感染拡大のピークだったことを踏まえると、今後も感染者が増えることが見込まれる」としています。

 厚労省によりますと、7月21日までの1週間に全国約5000の定点医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から1万2262人増えて、6万7334人となりました。

 また、1つの定点医療機関当たりの平均患者数は13・62人で、前の週の11・18人の1・22倍となりました。前の週から増加が続くのは11週連続となりました。

 都道府県別では多い順に、佐賀県が31・08人、宮崎県が29・72人、鹿児島県が27・38人、熊本県が27・13人、大分県が24・02人、高知県が23・32人、長崎県が23・13人、沖縄県が22・06人、愛知県が20・82人などとなっていて、鹿児島県と沖縄県を除く45の都道府県で前の週より増加しています。38の府県では、注意報基準レベルである10人を超えています。 

 7月21日までの1週間に、全国約500の医療機関から報告された新たに入院した患者の数は3827人で、前の週と比べて744人の増加でした。

 武見敬三厚労相は同日の閣議後会見で今夏の感染拡大について、「非常に警戒している」と話しました。

 厚労省は全国の流行状況について、「増加傾向が続いており、これまでもお盆明けが感染拡大のピークだったことを踏まえると今後も感染者が増えることが見込まれる。部屋の換気やマスクの着用や手洗いなど感染対策を徹底してほしい」としています。

 2024年7月26日(金)

2024/07/25

🟧新型コロナ中和抗体薬、160万人分を廃棄へ 厚労省が確保したものの変異で治療効果が下がる

 厚生労働省は24日、保有する新型コロナウイルス治療用の中和抗体薬について、計約160万人分を廃棄する案を専門家委員会に示し、了承されました。一般流通は行われず、国が希望する医療機関に配分してきたものの、通常の医療体制に移行したことに伴い、5月末で配分を終了したためです。今後、別の専門家部会にも諮り、最終決定します。

 廃棄されるのは、中外製薬の「ロナプリーブ」が約124万人分、イギリスのグラクソ・スミスクラインの「ゼビュディ」が約27万人分、イギリスのアストラゼネカの「エバシェルド」が約11 万人分。2021年7月以降に承認され、厚労省が必要量を確保してきました。しかし、新型コロナの変異に伴って治療効果が下がり、異なるタイプの抗ウイルス薬が優先的に使われるようになりました。

 抗ウイルス薬は不測の事態に備えて、厚労省が約435万人分の保管を続けますが、使用期限を迎えたものは順次廃棄する方針です。

 2024年7月25日(木)

2024/07/24

🟧熱中症疑い、全国で1週間に9078人病院搬送 今季2番目に多く、死者は6人

 7月21日までの1週間に熱中症で病院に搬送された人は、全国で9000人余りに上ったことが、総務省消防庁のまとめでわかりました。

 総務省消防庁によりますと、7月15日から21日までの1週間に、熱中症で病院に運ばれた人は全国で合わせて9078人で、前の1週間より2800人余り多く、今シーズン2番目に多くなりました。

 このうち、死亡した人は新潟、香川、福岡など6県の計6人で、入院が必要な「重症」や「中等症」が合わせて2768人、「軽症」が6180人でした。

 年齢別では、65歳以上の高齢者が5058人と、全体の5割を超えたほか、18歳以上65歳未満が3144人、7歳以上18歳未満が825人、7歳未満が51人でした。

 都道府県別では、東京都が757人と最も多く、次いで、大阪府の719人、愛知県の573人などとなったほか、北海道では314人と、前の週と比べると約3・2倍に増えました。

 また、場所別では、住宅が3380人、次いで、道路が1661人、屋外の競技場や駐車場が1301人などとなっています。

 7月21日までの累計は3万4547人で、昨年同時期に比べ3045人多くなっています。

 6月、1カ月のまとめも発表され、全国で7275人と、6月としては統計を取り始めた2010年以降、2022年の1万5969人に次いで2番目の多さとなりました。

 死亡した人は5人で、6月も65歳以上の高齢者が半数以上を占めています。

 総務省消防庁は、「6月は梅雨の期間中でも暑くなり、湿度も高かったため、熱中症の搬送が多くなったとみられる。本格的な夏を迎えるが、『熱中症警戒アラート』が発表されたら、外出を控えるほか、エアコンを使ったり、こまめに水分をとったりするなど、熱中症への対策をとってほしい」と呼び掛けています。

 2024年7月24日(水)

2024/07/23

🟧HPVワクチンの無料キャッチアップ接種、今年度末まで

 子宮頸(けい)がんなどを防ぐHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンを巡って、厚生労働省は接種の機会を逃していた女性が無料で接種できるキャッチアップ接種を実施していますが、期限が今年度末となっていることから、周知するためのキャンペーンを開始しました。

 子宮頸がんなどを防ぐためのHPVワクチンを巡っては、接種後に体の痛みを訴えた人が相次いだことなどから、一時、積極的な接種の呼び掛けが中止されましたが、有効性や安全性が確認できたとして、一昨年4月、積極的な呼び掛けが再開されました。

 そして、呼び掛けを中止した期間に接種していなかった、1997年度から2007年度生まれの女性を対象に、公費で打てる「キャッチアップ接種」が実施されています。

 無料で接種できるのは来年3月末までですが、接種は3回行う必要があり約半年かかることから、期間内に終えるためには今年9月末までに1回目を受ける必要があります。

 一方で、厚労省がキャッチアップ接種の対象者に、制度を知っているか尋ねたところ、約半数が「知らない」と回答したということで、厚労省は全国の7つの大学でキャンペーンを行うなどして、周知を進めています。

 周知キャンペーンを企画した厚労省参与で、静岡社会健康医学大学院大学の溝田友里准教授は、「ワクチンを接種するかは個人の判断によるもので、周りが強制するものではなく、期限が迫っているから急いで受けなければいけないというものでありません。また、初めて接種する場合にはやはり副反応の心配もあると思いますので、スケジュールに余裕がある夏休み期間のこのタイミングに、効果とリスクについて十分に知った上で、検討していただきたい」と話しています。

 また、大学生などが住民票がない市町村で接種を希望するケースが多いことについて、「住民票がない市町村で接種を希望される場合は住民票がある市町村にまずはお問い合わせください。多くの自治体では住民票がない地域でも受けられる措置を取っているので気軽に相談してほしい」と呼び掛けていました。

 2024年7月23日(火)

🟪小中学生の体力調査、中学生男子はコロナ感染拡大前を上回る

 全国の小学5年生と中学2年生を対象に、50メートル走など8つの項目で体力や運動能力を調べる今年度の国の調査で、中学生の男子の合計点は新型コロナウイルスの感染拡大前を上回りました。一方で、小学生の男女は低下傾向にあり、スポーツ庁は運動の機会を増やす取り組みに力を入れていく方針で...