2024/08/14

🟩四大公害病のイタイイ病に認定の富山県の93歳女性死亡 存命の認定患者ゼロに

 四大公害病の1つ、イタイイタイ病の患者と認定されていた富山市の90歳代の女性が今月亡くなり、生存している患者は初めてゼロとなりました。

 イタイイタイ病は、鉱山から排出されたカドミウムが原因で、富山県を流れる神通川流域の住民や農地に甚大な被害を及ぼしました。

 被害者団体などによりますと、亡くなったのは患者と認定されていた富山市の93歳の女性です。

 2022年8月に検査で患者として認定され、8月11日に腎臓の機能が低下して亡くなったということです。女性は神通川流域で育ち、幼いころから川の水を飲み、近くで収穫されたコメを食べていました。40歳ころから足や膝に痛みを覚え、70歳をすぎると就寝中に全身の痛みで目覚めるようになりました。足の骨や骨盤も折れ、7年前から歩行につえが必要になったといいます。

 富山県などによりますと、イタイイタイ病ではこれまでに201人が患者として認定されましたが、女性が亡くなったことで、1967年に患者の認定が始まって以降、生存している患者は初めてゼロとなりました。

 一方、将来、イタイイタイ病になる可能性を否定できない「要観察者」に345人が判定され、うち90歳代の女性1人が生存しています。

 神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会(被団協)の江添良作代表は、「これで患者がいなくなったわけではない。潜在的な患者がいる可能性があり、要観察者はいつ病気になるかわからない」と対策の継続を訴えました。

 2024年8月14日(水)

2024/08/13

🟩熱中症の疑い、東京都内で23人救急搬送

 東京消防庁管内では13日、これまでに23人が熱中症の疑いで救急搬送されています。

 東京消防庁によりますと、東京消防庁管内で13日午後3時までに熱中症の疑いで救急搬送されたのは、6歳から89歳の男女23人です。

 このうち60歳代と70歳代の男性2人が重症、10歳代から80歳代の7人が中等症、6歳から80歳代の14人が軽症です。

 午後3時までの気温は東京都心では34・9度、練馬区では36・8度まで上がり、厳しい暑さとなっています。

 東京消防庁は、室内でも暑いと感じたら我慢せずに冷房や扇風機を利用し、水分をこまめにとるなど熱中症予防を呼び掛けています。

 2024年8月13日(火)

2024/08/12

🟩熱中症疑い、東京都内で28人救急搬送

 東京消防庁によりますと、東京都内では12日午後3時までに、11歳から92歳までの合わせて28人が熱中症の疑いで救急搬送されました。

 このうち、50歳代から80歳代の12人が中等症、10歳代から90歳代の16人が軽症です。重篤や重症の人はいませんでした。

 東京消防庁は、室内でも暑いと感じたら我慢せずに冷房や扇風機を利用し、水分をこまめにとるなど熱中症予防を呼び掛けています。

 2024年8月12日(月)

2024/08/11

🟩パリオリンピックで選手40人が新型コロナ感染 WHOが警鐘、ここ数週間で世界の感染者急増

 世界保健機関(WHO)は6日、開催中のパリオリンピックで少なくとも40人の選手が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。世界各地で感染者が増加しているとして、対策強化を訴えました。

 WHOによると、新型コロナ感染者は季節に関係なく急増が確認されています。オリンピック選手の感染も、その一例と指摘しました。

 WHOの直近のデータでは、7月21日までの約1カ月間で15万人超の感染が報告されています。排水中のウイルスを監視するデータを考慮すると、実際の感染者は報告数の2~20倍となる可能性があるといいます。

 WHOの担当者は「感染者の急増で多くの国で入院や死亡数が増えており、食い止める必要がある」と訴え、各国に監視体制の強化を促すとともに、高齢者など重症化するリスクの高い人々はワクチンを接種して備えるよう求めました。

 2024年8月11日(日)

2024/08/10

🟩京都府でマダニ感染症、今年初確認 70歳代女性、発熱や全身の倦怠感

 京都府は9日、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に、丹後保健所管内在住の70歳代女性が感染したと発表しました。入院中ですが、命に別条はないということです。府内での感染判明は今年初めて。

 府によると、女性は4日に発熱や全身の倦怠(けんたい)感、食欲不振の症状があり、医療機関を受診。症状が改善されなかったため8日に検査したところ、9日に感染が判明したといいます。府は京丹後市内で感染したと推定しています。

 SFTSはウイルスを持つマダニにかまれることで感染し、最悪の場合死に至ります。発症までの潜伏期間は6日~2週間で、府は、草むらややぶに入る時は肌の露出を少なくし、虫よけスプレーなどを活用するよう呼び掛けています。

 2024年8月10日(土)

2024/08/09

🟩美容施術「HIFU」でやけど、20歳代女性がエステサロン経営会社を提訴

 医師免許を持たない人から「HIFU(ハイフ)」と呼ばれる技術を使った美容の施術を受けてやけどを負ったとして、20歳代の女性がエステサロンを経営する会社に賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。「HIFU」でやけどや目の病気になったという相談は近年相次いでおり、国が注意を呼び掛けています。

 8日東京地方裁判所に提出された訴状によりますと、20歳代の女性は3年前、東京都内のエステ店で医師免許を持たない人から「HIFU」の施術を受け、左足にやけどを負ったとして、経営する会社に慰謝料など415万円の賠償を求めています。

 原告の女性は都内で会見を開き、「治療に2年ほどかかり、今もやけどの痕が残っている。友人と温泉などに行った時に聞かれたり、着替えの時に目に入ったりするので、当時のつらい気持ちを思い出します」と話していました。

 消費者庁によりますと、「HIFU」は専用の機械で皮膚に超音波を当てて加熱する技術で、肌のたるみやしわの改善、やせるなどの効果があるなどとされていますが、施術を受けた人からやけどや顔のまひ、急性白内障などになったという相談も相次いでいます。

 こうした事態を受けて厚生労働省は今年6月、施術には医師免許が必要で、違反行為には速やかな指導を行うように促す通知を都道府県に出しました。

 原告側によりますと、医師免許を持たない人による「HIFU」の違法性を問う裁判は初めてだということです。

 エステ店を経営する会社は「訴状が届いていないので、コメントは差し控えさせていただきます」としています。

 消費者庁によりますと、「HIFU」による健康被害の相談は9年前から一昨年までに135件あり、このうち7割に当たる96件がエステサロンでの施術でした。

 相談の内容を見ると、7割が顔の症状についてのもので、「口が動かずろれつが回らない。右側の口がまひ」「唇が痛くなり3年たつが今でもしびれが残っている」、「目にもやがかかったような違和感がある」など、やけどだけでなく神経などにかかわる報告もありました。

 消費者庁は、「HIFU」の性能やリスク、ほかの施術方法などについて十分に理解した上で、受ける必要性について考えてほしいとしています。

 医師で「HIFU」の施術に詳しい東海大学医学部の河野太郎教授は、施術を受ける人は安全性などについて事前に十分に検討してほしいと話しています。

 河野教授は、「『HIFU』はこれまでの治療より安全性が高く、手軽なのは事実だが、合併症の可能性は全く別の問題だ。行う人が顔や体の構造の違いを理解していないと、やけどをさせたり、神経や目の組織を傷付けたりすることもある。知識と技術が非常に重要になる」と指摘しています。

 その上で、「施術を考えている人は、安全性について医師などから説明を受けることがとても重要だ。施術する部位ごとに起こり得る合併症やその対処法について理解し、十分に考える時間をとった上で判断してもらいたい」と話していました。

 2024年8月9日(金)

2024/08/08

🟧小林製薬、紅麹事業からの撤退を決定 健康被害の補償を19日に開始、関連損失79億円に拡大

 小林製薬が製造・販売した「紅麹(べにこうじ)」成分のサプリメントを巡る健康被害問題を受け、同社は8日の取締役会で紅麹事業からの撤退を決定しました。関連製品の製造・販売事業を取りやめます。健康被害の補償を19日から始める方針も明らかにしました。関連損失は79億円となりました。

 紅麹事業からの撤退は8日に開催した取締役会で決議しました。完了日は未定としています。補償は「紅麹コレステヘルプ」を含む3製品の使用者が対象で、医療費や慰謝料、休業などを補償します。

 同日発表した2024年6月中間連結決算では関連製品の回収に伴う特別損失40億円を新たに計上しました。

 同社は2016年にグンゼから事業を引き継ぎ、紅麹原料を製造。協力会社でサプリなどの製品をつくり、「紅麹コレステヘルプ」などを販売していました。2023年12月期決算では、全体で約1730億円の年間売り上げがあり、そのうち紅麹関連事業は約0・44%を占めていました。

 今年1月にサプリとの関連が疑われる腎疾患の症例を同社が把握。その後、健康被害を訴える報告が同社に相次ぎ、厚生労働省によると、死亡と製品の因果関係を調査している事例は8月6日時点で100人を超えています。

 同社は事業撤退について、「重大な健康被害を引き起こし、社会にご迷惑をおかけしていることを踏まえた」としています。

 2024年8月8日(木)

🟧8月熱中症搬送は3万2806人、昨年8月より2029人減少 死者は23都府県で43人

 総務省消防庁は18日、熱中症により8月に救急搬送された人は、全国で3万2806人だったと発表しました。猛暑が続く一方、台風10号の影響で悪天候の日も多く、昨年8月より2029人減少しました。23都府県で計43人の死亡が確認されました。  今後も数日間は残暑が続く見通しで、消防...