2024/08/16

🟩アフリカ以外でエムポックス重症型、スウェーデンで確認

 アフリカで感染が拡大しているエムポックス(サル痘)について、スウェーデンの保健当局は15日、重症化しやすいタイプのウイルスの感染がアフリカ以外で初めて、国内で確認されたと発表しました。

 世界保健機関(WHO)は14日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したばかりで、感染のさらなる広がりが懸念されています。

 エムポックスは、発熱や発疹などの症状が現れるウイルス性の感染症で、2022年に欧米を中心に感染者の報告が相次ぎましたが、WHOによりますと、アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)を中心に再び感染が拡大しているということです。

 今回、感染が広がっているのは2022年と比べて重症化しやすいタイプの「クレード1(コンゴ盆地系統群)」ウイルスで、スウェーデンの保健当局は15日、このタイプのウイルスによる感染が国内で確認され、アフリカ大陸以外では初めての感染例だと発表しました。

 患者はアフリカで感染が拡大している地域への渡航歴があったということで、現在はストックホルム地域で隔離された状態で治療を受けているとしています。

 また、アメリカ国立衛生研究所(NIH)は15日、治療への利用が期待されていた経口薬「テコビリマット」の臨床試験で、クレード1ウイルス感染による症状の持続期間を短縮する効果が示せなかったと発表しました。

 2024年8月16日(金)

2024/08/15

🟩WHO、エムポックスで緊急事態宣言 2022年7月以来2度目

 世界保健機関(WHO)は、エムポックス(サル痘)の感染がアフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)で拡大し、アフリカ以外にも広がる恐れがあるとして、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

 これは、WHOのアダノム・テドロス事務局長が14日、記者会見を開いて発表したものです。

 エムポックスは、発熱や発疹などの症状が現れるウイルス性の感染症で、2022年7月にも1度欧米を中心に感染者の報告が相次ぎ、緊急事態が宣言されました。

 その後、感染者数が減少し、緊急事態宣言は1年足らずで終了が発表されましたが、WHOによりますと、アフリカ中部のコンゴ民主共和国を中心に、ブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダなど近隣諸国で、再び感染が拡大しているということです。

 2022年と比べて重症化しやすい新たなタイプのウイルスも広がっているとみられ、コンゴ民主共和国では今年だけで1万4000人以上の感染が確認され、524人が死亡したということです。

 感染は周辺の国でも確認されていることから、WHOは14日、専門家による委員会を開いて検討した結果、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

 感染経路としては、性的接触による感染のほか、動物からの感染や、家庭内で子供が感染するケースもみられるということです。

 テドロス事務局長は、「アフリカの中、そしてアフリカ以外でさらに広がる恐れがあり、憂慮すべきだ」として、感染拡大を抑えるため、各国が協調して対応する必要があると訴えました。

 エムポックスに詳しい岡山理科大学の元教授、森川茂さんは、「主に接触感染で広がるウイルスだが、今回の流行では家庭内感染などで子供が発症するケースが多いなど、性的な接触ではない通常の接触での感染リスクが高まっている。また、今回流行しているウイルスは以前流行したものと比べ病原性が強く、特に15歳未満の子供での感染者が多く、重症化して亡くなる方も多いと報告されている。このウイルスがさらに広がると全く違う形の流行になるということでリスクが高いと判断したとみられる」と話しています。

 さらに、「エムポックスには天然痘に対して作られたワクチンが効果があると考えられていて、接種も行われているが、アフリカにはまだ十分な量のワクチンが供給されていない。今後、アフリカでのワクチン接種が遅れてしまうと世界中に感染が拡大するリスクがある」とした上で、「日本でも、アフリカの流行地域にいた人が知らないうちに感染して帰国して発症するリスクが考えられる。発症初期には発熱などの症状があるので、流行地域に滞在した人は発熱があればエムポックスを疑って医療機関で検査を受けてほしい」と呼び掛けています。

 2024年8月15日(木)

2024/08/14

🟩四大公害病のイタイイ病に認定の富山県の93歳女性死亡 存命の認定患者ゼロに

 四大公害病の1つ、イタイイタイ病の患者と認定されていた富山市の90歳代の女性が今月亡くなり、生存している患者は初めてゼロとなりました。

 イタイイタイ病は、鉱山から排出されたカドミウムが原因で、富山県を流れる神通川流域の住民や農地に甚大な被害を及ぼしました。

 被害者団体などによりますと、亡くなったのは患者と認定されていた富山市の93歳の女性です。

 2022年8月に検査で患者として認定され、8月11日に腎臓の機能が低下して亡くなったということです。女性は神通川流域で育ち、幼いころから川の水を飲み、近くで収穫されたコメを食べていました。40歳ころから足や膝に痛みを覚え、70歳をすぎると就寝中に全身の痛みで目覚めるようになりました。足の骨や骨盤も折れ、7年前から歩行につえが必要になったといいます。

 富山県などによりますと、イタイイタイ病ではこれまでに201人が患者として認定されましたが、女性が亡くなったことで、1967年に患者の認定が始まって以降、生存している患者は初めてゼロとなりました。

 一方、将来、イタイイタイ病になる可能性を否定できない「要観察者」に345人が判定され、うち90歳代の女性1人が生存しています。

 神通川流域カドミウム被害団体連絡協議会(被団協)の江添良作代表は、「これで患者がいなくなったわけではない。潜在的な患者がいる可能性があり、要観察者はいつ病気になるかわからない」と対策の継続を訴えました。

 2024年8月14日(水)

2024/08/13

🟩熱中症の疑い、東京都内で23人救急搬送

 東京消防庁管内では13日、これまでに23人が熱中症の疑いで救急搬送されています。

 東京消防庁によりますと、東京消防庁管内で13日午後3時までに熱中症の疑いで救急搬送されたのは、6歳から89歳の男女23人です。

 このうち60歳代と70歳代の男性2人が重症、10歳代から80歳代の7人が中等症、6歳から80歳代の14人が軽症です。

 午後3時までの気温は東京都心では34・9度、練馬区では36・8度まで上がり、厳しい暑さとなっています。

 東京消防庁は、室内でも暑いと感じたら我慢せずに冷房や扇風機を利用し、水分をこまめにとるなど熱中症予防を呼び掛けています。

 2024年8月13日(火)

2024/08/12

🟩熱中症疑い、東京都内で28人救急搬送

 東京消防庁によりますと、東京都内では12日午後3時までに、11歳から92歳までの合わせて28人が熱中症の疑いで救急搬送されました。

 このうち、50歳代から80歳代の12人が中等症、10歳代から90歳代の16人が軽症です。重篤や重症の人はいませんでした。

 東京消防庁は、室内でも暑いと感じたら我慢せずに冷房や扇風機を利用し、水分をこまめにとるなど熱中症予防を呼び掛けています。

 2024年8月12日(月)

2024/08/11

🟩パリオリンピックで選手40人が新型コロナ感染 WHOが警鐘、ここ数週間で世界の感染者急増

 世界保健機関(WHO)は6日、開催中のパリオリンピックで少なくとも40人の選手が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。世界各地で感染者が増加しているとして、対策強化を訴えました。

 WHOによると、新型コロナ感染者は季節に関係なく急増が確認されています。オリンピック選手の感染も、その一例と指摘しました。

 WHOの直近のデータでは、7月21日までの約1カ月間で15万人超の感染が報告されています。排水中のウイルスを監視するデータを考慮すると、実際の感染者は報告数の2~20倍となる可能性があるといいます。

 WHOの担当者は「感染者の急増で多くの国で入院や死亡数が増えており、食い止める必要がある」と訴え、各国に監視体制の強化を促すとともに、高齢者など重症化するリスクの高い人々はワクチンを接種して備えるよう求めました。

 2024年8月11日(日)

2024/08/10

🟩京都府でマダニ感染症、今年初確認 70歳代女性、発熱や全身の倦怠感

 京都府は9日、マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に、丹後保健所管内在住の70歳代女性が感染したと発表しました。入院中ですが、命に別条はないということです。府内での感染判明は今年初めて。

 府によると、女性は4日に発熱や全身の倦怠(けんたい)感、食欲不振の症状があり、医療機関を受診。症状が改善されなかったため8日に検査したところ、9日に感染が判明したといいます。府は京丹後市内で感染したと推定しています。

 SFTSはウイルスを持つマダニにかまれることで感染し、最悪の場合死に至ります。発症までの潜伏期間は6日~2週間で、府は、草むらややぶに入る時は肌の露出を少なくし、虫よけスプレーなどを活用するよう呼び掛けています。

 2024年8月10日(土)

🟧8月熱中症搬送は3万2806人、昨年8月より2029人減少 死者は23都府県で43人

 総務省消防庁は18日、熱中症により8月に救急搬送された人は、全国で3万2806人だったと発表しました。猛暑が続く一方、台風10号の影響で悪天候の日も多く、昨年8月より2029人減少しました。23都府県で計43人の死亡が確認されました。  今後も数日間は残暑が続く見通しで、消防...