2024/10/14

🟪マイコプラズマ肺炎が群馬県で増加 患者数が前週の1・89倍

 子供に多い呼吸器感染症の「マイコプラズマ肺炎」が群馬県内で増加しています。9月30日〜10月6日に県内9カ所の基幹定点医療機関から報告された1機関当たりの患者数は前週比89%増の1・89人。1週間当たりの患者数では2017年以降で最も多くなりました。

 県衛生環境研究所によると、県内では7月後半から患者が増え始め、9月16~22日は11・33人で、今年初めて1機関当たり1人を超えました。23〜29日は1・00人に減少したものの、再び増加に転じました。

 1人を超えるのは2019年以来。インフルエンザでは1人が流行開始の目安とされています。

 定点医療機関から報告されたマイコプラズマ肺炎の患者数の推移を見ると、2016年は年間の累計患者数が649人で、週ごとで1機関当たり5人を超えた時期もありました。コロナ下の2021〜23年は年間の累計患者数が8人、1人、11人と例年に比べ少なかったものの、今年は6日までに89人となっています。

 マイコプラズマ肺炎は細菌感染により発症します。潜伏期は2〜3週間で、発熱や頭痛、長引くせきなどが主な症状。飛沫(ひまつ)や接触により広がり、大人もかかることがあります。

 県感染症・疾病対策課は、「風邪と区別しづらいので、せきなどの症状が長引く時は医療機関を受診して」と呼び掛けています。

 国立感染症研究所によると、9月23〜29日に全国の定点医療機関から788人の患者が報告され、現在の集計方法になった1999年以降の最多を更新しました。1機関当たりは1・64人で前年同期比41倍でした。

 2024年10月14日(月)

2024/10/13

🟪HPVワクチンのキャッチアップ接種、初回接種を11月末までに

 子宮けいがんなどを防ぐHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの接種の機会を逃した人に対する「キャッチアップ接種」について、厚生労働省は初回の接種を11月末までに受ければ、期限内に間に合うという見解を自治体に示しました。

 子宮けいがんなどを防ぐための「HPVワクチン」を巡っては、接種後に体の痛みを訴えた人が相次いだことなどから、厚労省が2013年に積極的な接種の呼び掛けを中止しましたが、2022年4月に有効性や安全性が確認できたとして、積極的な呼び掛けを再開しました。

 厚労省は呼び掛けを中止していた期間に接種の機会を逃した女性に対し、無料で受けられる「キャッチアップ接種」を2025年の3月末を期限に実施しています。

 接種は3回行う必要があり、これまで示されてきた標準的なスケジュールでは、すべてを終えるのに6カ月かかり初回の接種を9月末までに受ける必要があるとされてきました。

 これに対し厚労省は4価と9価のワクチンの場合、接種スケジュールを最短4カ月に縮めることが可能で、初回の接種を11月末までに済ませれば、期限内に3回の接種をすべて終えられるという見解を9月下旬に市区町村などに示しました。

 厚労省は、「接種の間隔が短くなっても健康上の問題はないので、まだ接種していない人はぜひ検討してほしい」と話しています。

 2024年10月13日(日)

2024/10/12

🟪都市部の病院に採用された臨床研修医、地方で一定期間働く仕組み導入へ 偏在の是正につなげる狙い

 厚生労働省は2026年度から、医師が多い都市部の病院に採用された臨床研修医が、医師が少ない地方で一定期間働く仕組みを導入する方針を決めました。東京、大阪、京都、岡山、福岡の5都府県から年間130人以上が参加することを見込んでいます。医師が都市部に集中し、地方で不足する偏在の是正につなげるのが狙いです。

 免許を取得した医師は、内科や外科、救急などの臨床研修を2年間受けることが義務付けられており、各都道府県が指定する病院に採用されます。研修医が都市部に集中するのを防ぐため、都道府県別に募集定員に上限が設けられています。

 新たな仕組みで派遣先となるのは、医師が少ない青森、岩手、秋田、山形、福島、茨城、群馬、新潟、長野、岐阜、三重、山口、宮崎の13県など。対象は原則として臨床研修の2年目で、期間は半年以上とします。医師本人の希望に基づき、参加できるようにします。

 対象人数は、派遣元となる5都府県で募集定員上限の5%以上に設定しました。厚労省は、研修内容の検討や運営にかかる費用への補助を検討しています。

 地方では、さまざまな病気の患者を診たり、住民との距離感が近い中で対応したりする状況で、多様な経験を積みやすいとされます。厚労省は、こうした経験を通じて、若手医師が地域医療の魅力を知り、研修後も地方を勤務地として選んでもらえることも期待しています。

 2024年10月12日(土)

2024/10/11

🟪緊急性が認められない症状は費用徴収、不要不急の救急搬送で茨城県指針案

 緊急性のない救急搬送患者から「選定療養費」を徴収する茨城県主導の取り組みで、緊急性を評価する具体的な指針の素案が10日、明らかになりました。素案では軽度の切り傷や擦り傷は「明らかに認められない」としました。茨城県は12月からの運用を目指し、11日に開く県議会保健福祉医療委員会で報告します。

 関係者によると、素案で緊急性が「基本的に認められない」とする症状は10例程度。風邪症状のほか、微熱(37・4度以下)、打撲、慢性的または数日前からの歯痛、便秘、何となく体調が悪いといった不定愁訴、眠れないーなどで、それぞれ単独の症状のみのケースが該当します。別の疾患の兆候の可能性から、評価が難しい場合は、緊急性を認めても「差し支えない」としました。

 一方、緊急性が認められる具体例として、15歳未満と15歳以上に区分した上でそれぞれ20例程度を提示しました。15歳未満は「15秒以上の無呼吸がある」「全身が青くなっている」など、15歳以上は「ろれつが回りにくく、うまく話せない」「突然の顔や手足のしびれ」などを挙げます。

 緊急性の有無は救急要請時に逆上って医師が判断します。具体例のような症状があれば、搬送後に症状が改善していても緊急性は認められます。

 徴収開始は休日明けの12月2日午前8時半からの計画。徴収額は病院によって異なり、1100円から1万3200円となります。

 選定療養費は、一般病床数が200床以上の大病院を紹介状なしで受診した場合にかかる追加費用。不要不急の救急搬送の患者から徴収する今回の取り組みは、県内大病院の約9割が参加意向を示しています。県は関連病院や県医師会と指針内容について協議を進めてきました。今後は同委員会への報告を経て、今月上旬に指針をまとめ、同下旬までに県民への広報を始めたい考え。

 県内の昨年1年間の救急搬送件数は、過去最多の約14万3000件。うち6割以上が大病院に集中し、約半数は軽症患者が占め、中には緊急性が低いケースもあるといいます。

 2024年10月11日(金)

2024/10/10

🟪「目の治療」に特化した初の医療保険登場 コンタクトレンズ購入者対象に目の治療目的の入院や手術時に5000円支払い

 住友生命保険は10日から、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のコンタクトレンズ購入者を対象に、目の治療に特化し た医療保険「めまもりほけん」を販売します。

 保険料はJ&Jが全額を負担するため、使い捨てコンタクトを一定数購入すれば無償で加入できます。1日使い捨ての場合、年間8箱の購入が条件。

 契約期間中(1年間)に眼科で入院や手術、注射による治療を受けた際に、一律5000円の保険金が支払われます。例えば、ものもらいが悪化して、たまったうみを出すための手術や、緑内障治療のための目薬が処方された時などが対象となります。対象外の治療もあるので確認が必要です。

 手続きは、J&Jの専用アプリと住友生命保険の専用申し込みサイトで行い、現在、入院中かどうかなどの告知を行います。保険金の申請もサイトで受け付けます。

 住友生命保険によると、目の治療に特化した保険や、特定の商品に保険をつける「組み込み型保険」の導入は、いずれも生保業界で初めてといいます。

 目にかかわる病気は自覚症状が少ないことなどから重症化するケースが多いとされていて、住友生命保険は「保険加入を切っ掛けに、早期発見に貢献できることを期待したい」としています。

 2024年10月10日(木)

2024/10/09

🟪日本脳炎、岐阜県内初の感染者 人から人への感染なし、成人男性でワクチン接種歴なし

 岐阜県内で成人男性が日本脳炎ウイルスに感染していたことが、わかりました。1999年の統計開始以来、県内で感染した患者は初めてだということです。

 岐阜県によりますと、10月3日、県外の医療機関から保健所に、日本脳炎の患者が発生したとの届け出がありました。

 感染が判明したのは成人男性で、9月上旬から中旬に岐阜県内で感染したものとみられています。

 男性は発熱や頭痛、意識障害などの症状が出て病院に入院しましたが、現在は快方に向かっているということです。男性は海外渡航歴はなく、ワクチン接種歴もないということです。

 日本脳炎は2019年以降、全国の患者数は年3~9人で推移しており、今年は9月22日までに全国で4人の患者が確認されていますが、岐阜県内で感染した患者は、1999年の統計開始以来初めてだということです。

 日本脳炎は急激な発熱が数日続き、頭痛などの症状が出るとされ、死亡率は20〜40%で、生存者の45〜75%に後遺症が残るとされています。一方、ウイルスに感染しても無症状で終わるケースもあるということです。

 人から人に感染することはなく、ウイルスに感染した家畜のブタを刺した蚊が、人を刺すなどして人に感染するとされています。

 県は、蚊に刺されないように注意するとともに、発症を抑えられるとされる予防接種を受けるよう呼び掛けています。

 2024年10月9日(水)

2024/10/08

🟪マイコプラズマ肺炎、患者数が過去最多タイ 患者の8割が14歳以下

 発熱や長引くせきなどが特徴で、主に子供がかかるマイコプラズマ肺炎について、国立感染症研究所は8日、9月29日までの1週間に、全国約500の医療機関から報告があった患者数は、1医療機関当たり1・64人(速報値)で、現在の調査方法となった1999年以来、過去最多だった2016年10月の患者数に並びました。

 マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」と呼ばれる細菌に感染することで引き起こされます。せきによる飛沫(ひまつ)などからうつり、周期的な流行がみられるのが特徴です。発熱や全身のだるさなどが現れ、熱が下がった後も3~4週間せきが続きます。

 患者の8割を14歳以下が占めています。多くは軽症ながら、一部は重症化したり、心筋炎などの合併症を生じたりすることがあります。

 厚生労働省の担当者は、「手洗いをこまめに行い、感染した場合は、マスクをして家庭内でのタオルの共有を避けてほしい」と呼び掛けています。

 厚生労働省の担当者は、「最近は学校や家庭での感染も目立っている。ふだんからせっけんで手洗いをすることに加え、せきの症状がある場合はマスクの着用を心掛け、家庭内でのタオルの共有を避けてほしい」と呼び掛けています。

 2024年10月8日(火)

🟪モデルナ、日本でコロナ・インフル混合ワクチン生産へ

 アメリカの製薬会社モデルナは17日、神奈川県藤沢市の湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)で記者会見を開き、同施設内でメッセンジャーRNA(mRNA)製品を製造することを明らかにしました。ステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は「複数のmRNA製品を日本で販売...