2024/12/09

🟪11月の世界平均気温、史上2番目の高さ 14・10度、EUの気象情報機関発表

 ヨーロッパ連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は9日、今年11月の世界平均気温が14・10度で、1940年からの観測史上、2番目に高い月だったと発表しました。これまでの最高記録だった昨年11月の14・22度は下回りました。

 産業革命前と同程度とされる1850〜1900年の11月の推定平均気温と比べ、1・62度高くなりました。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」では、年ごとの変動を除いた世界の平均気温の上昇幅を1・5度に収めることが目標ですが、達成は困難な情勢です。

 コペルニクス気候変動サービスは2024年の世界平均気温について、過去最高になるとの見通しを示しています。

 2024年12月9日(月)

2024/12/08

🟪梅毒の匿名検査で「陽性」なのに「陰性」と告知ミス 札幌市、連絡先わからず

 札幌市西保健センター(西区)は11月1日に梅毒の検査を受けた27歳の女性に対し、結果が「陽性」だったにもかかわらず誤って陰性と通知していたことがわかりました。検査は匿名で行われていて女性と連絡がとれないことから、心当たりのある人は連絡するよう呼び掛けています。

 札幌市西保健センターによりますと、11月1日、梅毒の検査を希望した27歳の女性がセンターを訪れ、検査を受けたということです。

 女性は1週間後の11月8日に再びセンターを訪れ、職員から検査結果を伝えられた際に、実際は陽性だったにもかかわらず誤って陰性と通知されました。

 陽性の人については、本来、その場で病院の紹介状などを手渡し、センターから札幌市保健所に対応結果などを報告する必要がありますが、この報告の数と検査で陽性になった人の数が合わなかったことから、女性に誤って通知したことがわかったということです。

 センターによりますと、職員の確認不足が原因だったということで、謝罪するとともに再発防止に努めるとしています。

 また、検査は匿名で行われているため、女性の名前や住所などは把握できておらず連絡がとれないことから、札幌市西保健センターは心当たりのある人に連絡してほしいと呼び掛けています。

 電話番号は、011・621・4241です。

 2024年12月8日(日)

2024/12/07

🟪インフルエンザ、流行期に入ってから4週連続で患者増加

 12月1日までに全国から報告されたインフルエンザの患者数は、1医療機関当たり4・86人で、全国的な流行期に入ってから4週連続で増加しています。

 国立感染症研究所などによりますと、12月1日までの1週間に全国約5000カ所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は2万4027人で、1医療機関当たり4・86人と、前の週から2・5人増えています。全国的な流行期に入ってから患者数が増加するのは、4週連続です。

 都道府県ごとにみますと、福岡県が11・43人、長野県が9・07人、千葉県が8・18人、広島県が7・01人などとなっているほか、大阪府が4・91人、愛知県が4・66人、東京都が4・32人で、46の都道府県で前の週から増加しました。

 また、これらの数値から推計されるこの1週間の全国の患者数は約18万4000人となっていて、前の週に比べて2倍以上となっています。

 厚生労働省は、手洗いや、マスクの着用を始めとした「せきエチケット」、それにワクチン接種の検討などの感染対策を呼び掛けています。

 日本感染症学会の長谷川直樹理事長は、「これまでの患者数の推移からこのまま一気に数が増えて、年内にも感染のピークを迎えるのではないか」と指摘し、「インフルエンザワクチンは、効果が出るまで接種してから2週間ほどかかることを踏まえて接種を検討してほしい。熱やせきなどの症状があれば登校や出社を控えて医療機関を受診するほか、電車など人が密集する場所ではマスクをしたり、帰宅したら手洗いをしたりと、基本的な感染対策を心掛けてほしい」としています。

 2024年12月7日(土)

2024/12/06

🟪リンゴ病、関東1都3県で流行警報 妊婦感染で流産の恐れも

 風邪に似た症状が出てほおなどに発疹ができる「伝染性紅斑」、いわゆる「リンゴ病」の感染が広がり、関東の1都3県でいずれも警報の基準に達しています。妊婦が感染すると、流産などにつながる恐れもあることから、各地の自治体は対策の徹底を呼び掛けています。

 伝染性紅斑、いわゆるリンゴ病はウイルス性の感染症で、発熱など風邪に似た症状とほおなどに赤い発疹が出ます。

 子供を中心に流行しますが、妊婦が感染すると流産につながる恐れもあります。

 関東の各県の医療機関から12月1日までの1週間に報告されたリンゴ病の患者数は、医療機関1カ所当たりの平均で、埼玉県が3・49人、東京都が3・02人、神奈川県が2・17人、千葉県が2・1人と、いずれも国が定める基準の「2人」を超え1都3県すべてで流行警報が出ていて、東京都では過去最多となりました。

 警報基準に達するのは、千葉県では今の基準で統計を取り始めてから初めてで、埼玉県では9年ぶり、東京都では6年ぶりなどとなっています。

 また、栃木県は1・31人、群馬県は0・55人、茨城県は0・51人と、いずれも前の週より増加しています。

 リンゴ病の原因となるウイルスはアルコール消毒の効果が乏しく、各地の自治体などは、せっけんによる手洗いやマスクの着用などの感染対策のほか、妊娠中の人は感染が広がっている場所に出掛けないなどの対応をとるよう呼び掛けています。

 2024年12月6日(金)

2024/12/05

🟪点滴に市販サプリ注入し母親死亡、逮捕の息子「体調回復させようとした」

 入院中の母親の点滴に水で溶かしたサプリメントを注入し、血液に細菌を混入させて死亡させたとして、愛知県警捜査1課は4日、傷害致死容疑で、名古屋市南区堤町の無職伊藤直行容疑者(62)を逮捕しました。「やったことは間違いないが、なぜ菌が入ったかわからない」と一部否認しているといいます。

 逮捕容疑は8月8〜9日、同市内の病院で市販のサプリを水で溶かし、母親の晴代さん(85)の点滴ボトルに注射器で注入。血液内に細菌が混入し、同23日午後8時ごろ、誤嚥(ごえん)性肺炎で死亡させた疑い。

 同課によると、母親は7月上旬に脱水症状で入院。伊藤容疑者が「サプリを母親に飲ませたい」と相談したものの、医者からやめるよう忠告されていました。「体調を回復させようとした」と供述しているといいます。

 捜査関係者によると、サプリと注射器は伊藤容疑者が購入し、点滴に注入する際に細菌が混入したとみられます。8月10日、看護師が濁った点滴に気付き、病院側が県警に連絡しました。

 2024年12月5日(木)

2024/12/04

🟪香港投資ファンドが小林製薬に提訴を請求 前会長らに100億円余り

 紅麹(べにこうじ)の成分を含むサプリメントを巡る一連の問題を受けて、小林製薬は、会社の株式の7%余りを保有する香港の投資ファンドから、創業家出身の前会長などに100億円余りの損害賠償を求める訴えを起こすよう、請求を受けていたことがわかりました。

 小林製薬を巡っては、積極的な経営改革を求める「アクティビスト」として知られる香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」が、11月19日時点で、小林製薬の発行済み株式の7・54%を取得しています。

 そうした中、紅麹の成分を含むサプリメントを巡る一連の問題を受けて、オアシス・マネジメントが創業家出身の前会長、小林一雅特別顧問、前社長の小林章浩取締役、山根聡社長、社外取締役4人の合わせて7人について「会社に損害を与えた」などとして、合わせて100億円余りの損害賠償を求めて提訴するよう会社側に求めていることが関係者への取材でわかりました。

 このほかにもオアシス・マネジメントは、小林特別顧問が会長職を退いてもいまだに会社の会長室を使い続けていると指摘した上で「経営陣は、創業家依存からの脱却を進める意思があるのか疑わしい」などと主張し、一連の問題の再調査と、新たな社外取締役の選任を求める株主提案を行っています。

 投資ファンド側の要求が強まる中、小林製薬がどう対応するかが焦点です。

 2024年12月4日(水)

2024/12/03

🟪肥満治療薬「ゼップバウンド」製造販売を承認 美容・ダイエット目的の不正使用で世界的に一時品薄

 厚生労働省の専門家部会は2日、アメリカの製薬大手イーライリリーが開発した肥満症治療薬「ゼップバウンド」について、製造販売の承認を了承しました。2月に肥満症としては約30年ぶりの新薬となる、デンマークの製薬大手ノボノルディスクファーマの「ウゴービ」が発売されており、治療の選択肢が広がることになります。

 ゼップバウンドは注射薬で、食欲を抑え、体重減少の効果があります。肥満症と診断され、高血圧や脂質異常症の持病があるなど、一定の条件を満たす患者が対象となります。日本人を対象とした臨床試験では、高用量での投与を週1回、72週続けたグループの体重が平均22・7%減少しました。

 イーライリリーは、同じ成分の薬を2型糖尿病の治療薬としてすでに販売していますが、世界的な需要増に加え、美容・ダイエット目的での不適切な使用も相次ぎ、一時、品薄状態となっていました。

 専門家部会では、遺伝性の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の治療薬「クアルソディ」の製造販売承認も了承されました。ALS患者の約2%を占める遺伝子変異がある患者が対象。筋力低下を招く有害なタンパク質の生成を抑える効果が期待されます。

 2024年12月3日(火)

🟪「健康寿命」ほぼ横ばいで推移、厚労省発表 男性72・57歳、女性75・45歳

 厚生労働省は24日、介護を受けたり寝たきりになったりせずに日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」が、2022年は男性72・57歳、女性75・45歳だったと公表しました。前回調査の2019年(男性72・68歳、女性75・38歳)から、ほぼ横ばいで推移しました。  健康寿命は3年...