2024/07/10

🟧せきや頭痛・鼻水などの急性症状想定「急性呼吸器感染症」、5類に 未知の感染症の流行把握も

 国や自治体が行う感染症発生動向調査について、厚生労働省は、今年度中にも新たな区分「急性呼吸器感染症(ARI)」を設け、全国の定点医療機関に患者数を報告させる方針を決めました。国際基準に合わせ、せきや頭痛、鼻水などの急性症状を伴う患者を想定しています。ウイルスや細菌など病原体を問わずに幅広く報告を求めることで、呼吸器感染症全体の広がりを早期に把握することを目指します。

 ARIは、のどや肺の炎症などを招く感染症の総称で、季節性インフルエンザや新型コロナウイルス、RSウイルスなど、従来から個別に調査している感染症も含まれます。ARIの患者数と、継続して調査するインフルエンザや新型コロナの患者数との比較や、病原体のゲノム解析を行い、未知の感染症の流行把握も狙います。

 感染症法は、感染症を危険度の高い順に1~5類に分類しています。ARIはインフルエンザなどと同じ「5類」として扱います。

 8日の専門家部会に案を示し、了承されました。委員からは「定点観測を行う医療機関や自治体の負担にならないよう、ARIの定義をしっかり定め、周知して始める必要がある」などの意見が出ました。

 2024年7月10日(水)

0 件のコメント:

コメントを投稿

🟩「国立健康危機管理研究機構」が発足 感染症対策の研究機関統合

 感染症の対策を担当しにてきた国の2つの研究機関が統合され、「国立健康危機管理研究機構」(JIHS<ジース>)として4月1日に発足しました。科学的な知見をもとに、政府に感染症対策について助言を行うほか、基礎研究と治療法の開発などを一体的に行い、新たな感染症の流行に備えることを目...