2022/08/11

🟥国内で新たに24万205人が新型コロナに感染 累計感染者は1500万人を突破

 国内では11日午後8時の時点で、東京都で3万1247人、大阪府で2万2051人、愛知県で1万7079人、福岡県で1万3780人、埼玉県で1万3432人、兵庫県で1万2382人、神奈川県で1万2009人など全47都道府県と空港検疫で、新たに24万205人の新型コロナウイルスへの感染が発表されました。

 前週の木曜日と比べ1527人増え、1日当たりの新規感染者は3日連続で20万人を上回りました。山形、福島、石川、兵庫、広島、長崎の6県で過去最多を更新。

 国内でこれまでに新型コロナウイルスへの感染が確認された人が11日、累計で1500万人を突破しました。オミクロン型の1つ「BA・5」の流行に伴う「第7波」で、7月14日に1000万人を超えてから、わずか1カ月足らずで500万人増えました。

 また、東京都で22人、大阪府で20人、愛知県で16人、神奈川県で13人、北海道で10人、千葉県で10人など計206人の死亡の発表がありました。

 国内で感染が確認された人は、空港検疫などを含め1514万2820人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて1514万3532人となっています。

 感染して亡くなった人は、国内で感染が確認された人が3万4583人、クルーズ船の乗船者が13人で、合わせて3万4596人です。

 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、前日より6人増えて11日時点で603人となっています。

 一方、大阪府は11日、新型コロナウイルスの新たな感染者を2万2051人確認したと発表しました。感染者数は前週同曜日(2万2369人)と比べ318人減りました。府内の感染者の累計は159万356人。

 新たに70~90歳代の男女20人の死亡が判明し、府内の累計死者数は5578人。

 11日時点の重症者は前日から3人減の68人で、重症病床(602床)の同日の実質使用率(重い持病などを抱える軽症・中等症患者らを含む)は23・4%になりました。軽症・中等症病床には3061人が入院しており、軽症・中等症病床(4240床)の使用率は72・2%となりました。

 新規感染者のうち、感染者と同居して症状があり、PCR検査を受けずに医師の診断で陽性と判断された濃厚接触者は813人でした。自宅療養者は14万9476人。公費によるPCR検査などを3万4850件実施しました。

 2022年8月11日(木) 

🟥東京都で3万1247人が新型コロナに感染 前週比4092人減

 東京都は11日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の3万1247人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 1週間前の木曜日より4092人減り、6日続けて前の週の同じ曜日を下回りました。11日までの7日間平均は2万9648・4人で、前の週の90・7%となり、7月26日以来、3万人を下回りました。

 新規感染者を年代別にみると、30歳代が5663人と最も多く、20歳代が5616人、40歳代が5462人と続きました。65歳以上の高齢者は3268人でした。

 ワクチンの接種状況別では、2回接種済みが2万404人、未接種は5169人でした。

 人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使っている重症の患者は、10日と同じ40人でした。

 一方、都は、感染が確認された70歳代から90歳代までの男女合わせて22人が死亡したことを発表しました。

 東京都の累計の感染者数は250万1351人となり、累計の死者数は4826人になりました。

 2022年8月11日(木)

🟥サル痘の治療薬候補3種類を発見 国立感染症研究所など

 ヨーロッパやアメリカなどで感染が広がっているウイルス性の感染症「サル痘」について、国立感染症研究所などの研究チームは、ウイルスを減らす効果が期待できる既存薬を見付けたとの研究成果をまとめました。真菌が引き起こす肺炎の治療薬など3種類の薬だといいます。研究チームの岩見真吾・名古屋大学教授(数理科学)は、「治療法を見付ける臨床研究の参考にしてほしい」と話しています。

 研究成果は査読(別の研究者による審査)を受ける前の論文としてウェブサイトで公表されました。

 サル痘を巡っては、世界保健機関(WHO)が7月23日に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当すると宣言。以前からの流行地であるアフリカ以外でも、死者が確認されるなどしています。国内では、厚生労働省が7月25日に初めての患者を確認したと発表しました。

 感染した場合、ヨーロッパなどでは天然痘の治療薬「テコビリマット」が使われています。しかし、ほかの既存薬の有効性は不明でした。

 そこで、研究チームは国内で保管されていたサル痘のウイルスに感染させたサル由来の培養細胞に、国内外ですでに承認されている抗ウイルス薬など132種類を投与する実験をしました。薬が効いていればウイルスが増えず細胞が死滅しないといいます。

 実験を繰り返したところ、真菌の一種が原因となるニューモシスチス肺炎の治療薬「アトバコン」とマラリアの治療薬「メフロキン」、新型コロナウイルス感染症の治療薬「モルヌピラビル」の3種は、細胞が死滅するのを効果的に防ぎました。

 一方、サル痘感染者のウイルス量の変化を示した実際のデータと、この3種の薬を服用した時の薬の血中濃度のデータを使い、人への薬の効果をコンピューター上で模擬実験しました。

 その結果、アトバコンは天然痘の治療薬と同様の効果を示しました。しかし、メフロキンとモルヌピラビルは高い効果を示さず、研究チームは「承認されている用法と用量では、高い効果を発揮しない可能性がある」とみています。

 岩見教授は、「細胞実験に模擬実験を組み合わせることで、有効性を高い精度で推定できる」と話しました。今後、別の既存薬も調べるとともに、動物実験も進めたいといいます。

 2022年8月11日(木)

🟥モデルナ、オミクロン型対応ワクチンの製造販売を厚労省に申請 国内で2例目

 アメリカのバイオ企業モデルナの日本法人は10日、オミクロン型対応の新型コロナウイルスワクチンについて、製造販売の承認申請を厚生労働省に行ったと発表しました。オミクロン型対応ワクチンに関する申請はアメリカのファイザーに続き、国内で2例目。

 発表によると、今回申請したのは18歳以上を対象とした3回目以降の追加接種用。ワクチンはメッセンジャーRNA(mRNA)と呼ばれるタイプ。従来型とオミクロン型の2つのウイルスに対応する2種類のmRNAを含んでおり「2価ワクチン」と呼ばれます。8日にファイザーも同タイプのオミクロン型対応ワクチンを申請しています。

 モデルナ日本法人の鈴木蘭美(らみ)社長は、「臨床試験では、オミクロン亜系統BA・1だけでなく、BA・4とBA・5に対する強力な中和抗体反応が見られた」と話しています。

 臨床試験(治験)では、4回目の接種として2価ワクチンを接種した被験者は、BA・1に対する中和抗体反応が従来型ワクチンと比べて1・75倍高くなりました。BA・4とBA・5に対する中和抗体反応は、従来型ワクチンを接種した被験者と比べて1・69倍高くなりました。

 2022年8月11日(木) 

🟥日本の新型コロナ感染者、3週連続世界最多 死者数は世界4番目

 世界保健機関(WHO)の最新集計で、日本の新型コロナウイルス新規感染者が、3週連続で世界最多となったことが明らかになりました。

 WHOは、8月1日から7日までの1週間に、世界全体で報告された新型コロナウイルスの新規感染者数は約698万人で、前の週から3%増加していると発表しました。

 このうち、日本は149万6968人と、前の週と比べ9%増え、3週連続で世界で最も多くなりました。次いで多いアメリカの75万人、韓国の71万人と比べると約2倍で突出した多さとなっており、世界全体の週間感染者の21%を日本が占めています。 

 前週比の新規感染者数は、日本を含むWHOの西太平洋地域事務局管内が29%増。ほかの地域が軒並み減少する中、唯一増加しており、世界全体の感染者数を3%押し上げる要因となっています。

 一方、同期間の死者はアメリカが2764人で世界最多。同期間の日本の死者の数は1002人と、前の週に比べ53%増え、アメリカやブラジル、イタリアに次いで世界で4番目に多くなっています。

 2022年8月11日(木) 

🇺🇿外側大腿皮神経痛

大腿の感覚をつかさどる神経が傷害されて、痛みなどが生じる神経痛の一つ

外側大腿皮(がいそくだいたいひ)神経痛とは、大腿の前面と外側の感覚をつかさどる外側大腿皮神経が傷害されて、痛みなどが生じる神経痛の一つ。大腿外側皮神経痛、知覚異常性大腿痛とも呼ばれます。

外側大腿皮神経は第2、第3腰椎(ようつい)から出て前方へ向かい、腰の部位で急激に曲がって鼠径(そけい)部の辺りから皮膚の下に出て、大腿の前面と外側の皮膚に分布します。そのため、腰椎部で神経が圧迫された時にも、大腿の周辺に痛みや異常感が生じることがあるほか、外側大腿皮神経が鼠径靭帯(じんたい)を貫通する骨盤の前上腸骨棘(こっきょく)部で筋肉や靭帯により圧迫された時にも、大腿の周辺に痛みや異常感が生じることがあります。

前上腸骨棘部で外側大腿皮神経が圧迫された時には、股(こ)関節の位置や格好で症状が生じたり、治まったりすることもあります。コルセットの着用、窮屈な下着やズボンの着用、べルトの締めすぎ、自動車のシートベルトの締めすぎなどにより、前上腸骨棘部で外側大腿皮神経が圧迫された時にも、痛みや異常感が生じます。

また、肥満、妊娠により骨盤周囲の筋肉の緊張が強くなることで、外側大腿皮神経が障害されることもあります。妊婦においては胎児が正常な位置にいない場合に、外側大腿皮神経痛としてしびれが出ることもあります。鼠径ヘルニアの手術や股関節の手術の後に、一時的な外側大腿皮神経の圧迫により障害されることもあります。

症状は、大腿の前面から外側にかけて、ヒリヒリと痛んだり、しびれが出たり、感覚が鈍くなったりします。服が皮膚にこすれるのが苦痛になることもあります。しかし、外側大腿皮神経は感覚だけをつかさどる神経で運動をつかさどらないため、足がまひして上がらなくなったり、歩行に支障を来すことはありません。大腿の内側や膝(ひざ)より下にも、症状が出ません。

外側大腿皮神経痛の多くは、姿勢や動作によって症状に変化がみられます。

骨盤の前面を走る前上腸骨棘部で外側大腿皮神経を直接圧迫することによって、痛みが憎します。起立や歩行時は、外側大腿皮神経が牽引(けんいん)気味になり痛みが増します。

股関節の伸展は、外側大腿皮神経を牽引し痛みが増します。反対に、股関節を深く屈曲することでも、外側大腿皮神経自体を圧迫し痛みが増します。うつぶせに寝ている時は、外側大腿皮神経が軽く圧迫され、股関節が伸展されるので痛みが増強する傾向があります。仰向けに寝て軽く膝(ひざ)を曲げている時は、痛みが軽減します。

案外多い病態ですが、正確な診断を受けていないことが多いようです。もし、外側大腿皮神経痛の症状に思い当たることがあれば、整形外科、神経内科の医師を受診することが勧められます。

外側大腿皮神経痛の検査と診断と治療

整形外科、神経内科の医師による診断は、特徴的な症状と、前上腸骨棘部の周囲で軽く皮膚の上をたたくと大腿の前面と外側に響くようなしびれと痛みが出るチネルサインで判断します。念のために、腰椎や骨盤のX線写真、MRI検査などで、変形性腰椎症や腰椎椎間板ヘルニアなどの疾患がないかどうかをチェックします。

坐骨(ざこつ)神経痛との鑑別が必要ですが、しびれなどの場所が坐骨神経痛と外側大腿皮神経痛では違いますので、鑑別は簡単です。坐骨神経痛では、尻(しり)から大腿の裏側、下腿などにしびれや痛みが出ます。

整形外科、神経内科の医師による治療は、外側大腿皮神経を圧追する原因を取り除くことが第一です。体重を減らすことや、骨盤部の矯正、窮屈な下着やズボンの着用の禁止などが、効果を発揮します。

また、消炎鎮痛剤の内服、外用を行い、痛みが強い場合は局所麻酔薬を注射して痛みを和らげる神経ブロックを行います。この場合、1 回の注射では一時的に症状が緩和しても、数時間から1日で元の症状に戻ったりしますので、何回か注射を繰り返すこともあります。局所麻酔薬と一緒に、ステロイドホルモン剤という炎症を抑える薬を注射することもあります。

腰椎部で神経が圧迫された時には、脊髄(せきずい)の周囲の硬膜外腔(がいくう)に局所麻酔薬を注射して、神経の痛みを和らげる硬膜外ブロックを行います。

症状が治まらず、日常生活に支障を来す場合は、外側大腿皮神経を剥離(はくり)、または切離する手術を行うこともあります。炎症を起こした神経は周囲の靱帯や筋肉と癒着した状態にありますので、その癒着を手術で解き放つのを剥離、神経そのものを切除して痛みを感じなくするのを切離といいます。

🐞回虫症

回虫が小腸に寄生することで引き起こされる寄生虫病

回虫症とは、線虫類に属する回虫が小腸に寄生することで、引き起こされる寄生虫病。

回虫は世界中どこにでもいる虫で、日本でも年齢や性別、住んでいる場所に関係なく感染することがあります。日本国内での感染率は現在、1パーセント未満と考えられています。昭和30~40年ぐらいまでは、40パーセント程度といわれていました。

感染が成立するケースでは、糞便(ふんべん)に混じって人体から出た虫卵が、次の宿主(しゅくしゅ)への感染能力を育てるための期間を外界で過ごした後、無農薬野菜や不潔な手指を介して再び、口から人体へ入ります。この虫卵は小腸で孵化(ふか)し、出てきた幼虫は腸の粘膜にもぐり込んで、血液やリンパ液の流れに乗って体内に散っていきます。

この後、成長しながら体内を移動し、最終的には肺を通過して気管内に入り、たんに紛れて口へ逆上り、そして飲み込まれて食道を下り小腸に戻ってきて、そこで成熟します。十分に成熟した成虫は、乳白色から淡紅色の糸状で、長さは20〜35センチ程度、太さは0.5センチ程度。メスのほうが大きくなり、産卵を開始します。寿命は1〜2年。

回虫の種類によっては、小腸で孵化して出てきた幼虫が腸の粘膜にもぐり込み、そこで成長して腸内に戻ってくるだけで、体内を移動しないものもあります。

比較的穏健な寄生虫で腸の粘膜に食いついて血液、体液を摂取することはないため、無症状のものも少なくありません。ただし、胆管や膵(すい)管の中に入り込むことが時々あり、この時は腹痛、下痢などの胃腸症状がみられます。無症状だったのに、突然、口から回虫を吐き出したり、肛門(こうもん)から回虫が出てくることもあります。

特異な例として、犬や猫あるいはアライグマなどの回虫が誤って人に取り込まれた時には、不適切な宿主の体内に入った成虫や幼虫の臓器への迷入や移動で、眼症状、神経症状、肺炎、腸閉塞(イレウス)、胆道炎、循環器症状が出現することもあります。

回虫症の検査と診断と治療

回虫症の症状に気付いたら、内科を受診します。同じ食事をしている人は同様に感染している可能性がありますので、同居の家族も内科を受診し、血液や便を検査して感染の有無を確かめることが必要です。

医師による診断では、検便をして便の中に虫卵が検出されれば、容易に診断がつきます。ただし、最近は回虫が1匹だけという例が増えており、検便しても虫卵を検出できないことが多くなっています。虫を口から吐き出したり、肛門から排出した時は、虫の形態で回虫と診断します。胃や腸の中から、乳白色から淡紅色で糸状の大きな虫が出てきた時には、まず回虫と考えて間違いありません。

近年では、胃や十二指腸の内視鏡検査で偶然、回虫を発見することが多くなっています。また、健康診断などの血液検査で偶然、好酸球という白血球が増えていることがわかった時には、抗体と便の検査を行います。

治療では、線虫駆除薬のパモ酸ピランテルの内服が主で、ほかに対症的に輸液、手術なども行われることがあります。

予防は、完全な糞便処理、集団検便と集団駆虫の実施、野菜類や手指などの洗浄、清潔などです。犬や猫の回虫症に気付いた場合には、獣医師を受診し、健康状態に応じて極力早い段階での虫下しが望まれます。

🟥COP30、合意文書採択し閉幕 脱化石燃料の工程表は見送り

 ブラジル北部ベレンで開かれた国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)は22日、温室効果ガス排出削減の加速を促す新たな対策などを盛り込んだ合意文書を採択し、閉幕した。争点となっていた「化石燃料からの脱却」の実現に向けたロードマップ(工程表)策定に関する直接的な記述...