2022/09/03

🟦東京都、新型コロナに1万2413人感染 前週比6010人減、30人死亡

 東京都は2日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の1万2413人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 1週間前の金曜日より6010人減り、12日続けて前の週の同じ曜日を下回りました。直近1週間の平均新規感染者は1万4193人で、前週から35%減りました。

 2日の新規感染者を年代別にみると、最多は30歳代の2237人。以下、20歳代が2188人、40歳代が2147人と続きました。10歳未満は1446人、65歳以上は1308人でした。

 ワクチンの接種状況別では、2回接種済みが8041人、未接種は2340人でした。

 病床使用率は46・9%。また、都が緊急事態宣言の要請を判断する指標を30~40%としている重症者用病床使用率は29・8%。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者数は、前日と同じで34人でした

 一方、都は、感染が確認された30歳代から50歳代、それに70歳代から100歳以上の男女合わせて30人が死亡したことを発表しました。

 また、確認された感染者のうち、他県内の陽性者登録センターなどを通じて申請があったのは260人で、都外から持ち込まれた検体を都内の医療機関で検査したのは506人でした。

 東京都の累計の感染者数は295万2483人となり、累計の死者数は5381人になりました。

 2022年9月2日(金)

2022/09/02

🟦2022年上半期の出生数38万人 初めて40万人を下回り過去最少

 厚生労働省が8月30日公表した人口動態統計(速報値)によると、2022年1~6月の出生数(速報)は前年同期比5・0%減の38万4942人でした。2000年以降でみると、上半期で初めて40万人を割り込みました。少子化が進んでいることに加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う婚姻数の減少や妊娠控えが影響しました。

 2022年1~6月の出生数は、これまで最少だった2021年1〜6月の40万5029人から2万87人減りました。新型コロナの感染拡大の影響がまだ軽微だった2020年1~6月からは4万5767人(10・6%)減少しています。

 2022年1~6月の婚姻数は26万5593組と、前年同期に比べて0・1%増えました。コロナ禍前の2019年と比べると5万組以上減っています。コロナ禍での外出控えなどが影響したとみられます。日本は婚姻後に出産するケースが多く、婚姻数の減少が出生減につながりました。

 2022年1~6月の死亡数は77万7213人と、前年同期比で4万8269人(6・6%)増えました。出生から死亡を差し引いた自然増減は39万2271人のマイナスでした。前年から減少幅が拡大し、人口減が加速しています。

 出生数などを含む厚労省の人口動態統計の速報は、日本在住の外国人らを含んでいます。日本に住む日本人のみで集計する確定数では、さらに出生数が少なくなる可能性が高くなります。

 2022年9月2日(金)

🇩🇪妄想性障害

不自然でない妄想を抱く精神疾患

妄想性障害とは、脳および心の機能的、器質的障害によって引き起こされる精神疾患の1つ。偏執症とも呼ばれます。

1つ以上の奇異ではない内容の妄想、すなわち誤った思い込みが、少なくとも1カ月間持続するのが特徴です。

妄想性障害における妄想は、理にかなっていて、不自然な内容のものではありません。例えば、妄想性障害では「友人はスパイで、自分は隠しカメラで監視されている」、「隣人はスパイで、犬を毒殺しようと企てている」などという妄想を抱くのに対し、統合失調症では「友人が小さくなって、自分の耳の中に入っている」、「隣人が蚊に変装し、窓の外を舞っている」などという明らかに不自然な妄想を抱きます。

統合失調症が健康な状態と明らかに一線が画される重度の精神疾患であるのに対して、妄想性障害では人格は保たれ、感情や行動の異常は見られません。この妄想性障害は、しばしば統合失調症、器質性精神疾患、妄想性人格障害、うつ病のような他の障害と同時に起こります。発症する年代は一般的に、成人期中期から後期にかけてです。妄想性障害の亜型も、いくつか知られています。

すべての妄想性障害の本質的な特徴は、偵察される、だまされる、陰謀を企てられる、追跡される、毒を盛られる、感染させられる、わざと中傷される、嫌がらせを受ける、配偶者や恋人に裏切られるなどという被迫害信念のような妄想システムで、実生活でも起こり得るような状況を含んでいます。

一般的に、怒り、恨み、そして時折の暴力は、これら誤った被迫害信念に付随したもの。疑い深さも共通しており、誰(だれ)にでも向けられるか、または一人あるいは複数の人に向けられます。

妄想性障害の病型として、 色情型、誇大型、嫉妬(しっと)型、被害型、身体型、混合型、特定不能型の7タイプが認められています。

色情型では、他の誰か、通常は社会的地位の高い人が自分と恋愛関係にあるというのが、妄想の中心的なテーマになります。電話、手紙、メール、さらには監視やストーカー行為などで、妄想の対象と接触を図ろうとすることもあり、この妄想から出た行動が法律に触れることもあります。

誇大型では、肥大した価値、権力、知識、身分、あるいは神や有名な人物との特別なつながりに関するものが、妄想の中心的なテーマになります。例えば、自分には偉大な才能があるとか、重要な発見をしたなどと思い込みます。

嫉妬型では、自分の性的パートナーが不誠実であるというのが、妄想の中心的なテーマになります。あいまいな証拠から誤った推測をして、配偶者や恋人が浮気をしているなどと思い込みます。このような状況では、傷害事件に発展する恐れもあります。

被害型では、自分、もしくは身近な誰かが何らかの方法で悪意をもって扱われているというのが、妄想の中心的なテーマになります。陰謀をたくらまれている、見張られている、中傷されている、嫌がらせをされているなどと思い込み、裁判所など行政機関に訴えて、繰り返し正当性を主張しようとすることもあります。まれに、害を及ぼそうとしている想像上の迫害者に報復しようとして、暴力的な手段に訴えることがあります。この被害型は、犯罪行動、特に暴力的な犯罪行動と最も関連がある病型なのです。

身体型では、自分に何か身体的欠陥がある、あるいは自分が一般的な身体疾患にかかっているというのが、妄想の中心的なテーマになります。体に異常があるとか体臭がするなど、体の機能や特性に捕らわれ、寄生虫感染といった想像上の身体疾患の形を取る場合もあります。

混合型では、妄想が上記の病型の2つ以上によって特徴付けられますが、どのテーマも優性ではありません。 特定不能型では、妄想のテーマが特定できません。

妄想性障害の検査と診断と治療

妄想性障害は、もともと妄想性人格障害がある人に発症します。その妄想性人格障害の人は成人期初期より、他人の行動や行動理由に対して全般的な不信と疑い深さを示します。発症初期には、人に利用されていると感じる、友人の誠実さや信頼に執着する、悪意のない言葉や出来事の中に自分を脅す意味が隠されていると読む、恨みを抱き続ける、軽視されていると感じるとすぐに反応するなどの症状がみられます。

医師による診断では、妄想を伴う統合失調症などの他の精神疾患のほか、薬物乱用や投薬、一般的な身体疾患による直接的な生理的作用がないことが確認されれば、本人の病歴に基づいて妄想性障害と判断されます。

医師の側は、発症者の危険性がどの程度か評価する必要があります。とりわけ、本人がどの程度妄想に捕らわれていて、自分の妄想に基づいてどのような行動をするつもりなのかを評価することが、犯罪行動を防ぐ意味からも重要です。

妄想性障害から重度の障害に至ることは、まずありません。しかし、次第に妄想に深くのめり込むようになることがあります。大抵の場合、仕事を続けることができます。

医師と発症者の良好な関係が、妄想障害の治療に役立ちます。危険な病態だと判断されるケースには、入院治療が必要となります。一般に、抗精神病薬は用いられませんが、場合によっては症状を抑える効果があります。長期治療の目標は本人の関心を妄想からもっと建設的で満足感のあるものへ移すこととされますが、かなり難しい目標です。

🇦🇹委縮性胃炎

慢性的な胃の炎症により胃の粘膜が委縮する疾患

委縮性胃炎とは、慢性的な胃の炎症によって、胃液を分泌する胃腺(せん)の部分の粘膜が委縮していく疾患。

胃粘膜の委縮の度合は人によってさまざまで、胃の一部しか委縮してない人から、胃全体まで委縮している人もいます。

委縮性胃炎の経過はまず、胃の粘膜が赤く痛んだ状態になることから始まり、胃の粘膜の細胞が次第に少なくなって、胃液(胃酸)を分泌する力が次第に衰えていきます。さらに進行すると、粘膜の性質が変わって、腸の粘膜に近いような細胞に姿を変えます。これを腸上皮化生(じょうひかせい)といい、委縮性胃炎の最も進行した病態です。

この委縮性胃炎には、大きく分けてA型胃炎(自己免疫性胃炎)とB型胃炎(多巣性委縮性胃炎)という2つのタイプが存在しています。

A型胃炎(自己免疫性胃炎)は、胃の真ん中の部分を中心として、広い範囲で委縮が広がり、主に胃液を出す壁細胞という細胞が減っていきます。その進行した病態は腸上皮化生で、自分の細胞に対する抗体ができることによる疾患であり、一種の自己免疫疾患です。

悪性貧血という貧血を伴い、カルチノイドという腫瘍を誘発しやすいのも特徴です。このタイプは、海外に比較的多く、日本では非常にまれだと見なされています。

その一方で「自己免疫性胃炎」の原因は不明で、こちらもピロリ菌が関わっているのでは、という意見もありますが、どちらかと言えば少数派です。

B型胃炎(多巣性委縮性胃炎)は、ほとんどの場合、委縮が胃の出口の付近から始まり、進行とともに、次第に胃の上のほうへと上がっていきます。進行すると、胃の全体に広がり、腸上皮化生が見られるようになります。

委縮の進行した粘膜には遺伝子異常が起こり、これが胃がんの大きな原因となるのも特徴です。このタイプが、日本人の委縮性胃炎の大部分を占めます。

B型胃炎(多巣性委縮性胃炎)の原因の大部分は、ピロリ菌の感染であると見なされています。

人間の胃にピロリ菌が感染すると、まず表面が赤くはれるようなタイプの胃炎が起こります。その中には潰瘍(かいよう)化するものもあり、しばらくすると、胃の出口から胃の細胞の減少、すなわち委縮が始まります。

さらに進行すると、胃の粘膜の細胞に遺伝子異常が起こり、腸上皮化生が起こります。この腸上皮化生が進行すると、胃酸はほとんど出なくなり、胃の中の酸度は低下します。

ピロリ菌は胃粘膜の環境に適合しているので、委縮性胃炎が高度になると、ピロリ菌はかえって減少し、時には胃の中からいなくなります。つまり、委縮性胃炎の原因はピロリ菌なのですが、進行した委縮性胃炎では、往々にしてピロリ菌は見付からないことがあるのです。

ピロリ菌の感染から数十年を掛けて、委縮性胃炎が発生し、それからさらに十数年を経て腸上皮化生が生じるというのが、一般的な時間経過と考えられています。従って、高齢者に多く見られ、食欲不振、食後のもたれ、上腹部の張りを覚える人もいます。

委縮性胃炎の検査と診断と治療

消化器科、内科の医師による診断では、内視鏡で胃の粘膜の状態を見て、委縮しているかどうか判断します。通常の粘膜であれば胃の血管は見えませんが、委縮している場合は粘膜が薄くなり、胃の血管が黄色っぽく見えてきます。

消化器科、内科の医師による治療では、委縮してしまった粘膜を元に戻す画期的な方法はありません。ピロリ菌が原因のB型胃炎(多巣性委縮性胃炎)の場合は、除菌という方法があります。ピロリ菌に感染しているかどうかを調べ、陽性の場合は、除菌すれば胃の壁の状態が回復し、胃液分泌も元に戻ります。しかし、除菌したからといって、委縮が治るわけではありません。

胃がんを発症した人はほぼ100パーセントがピロリ菌に感染していたことがわかっており、ピロリ菌の除菌をすれば、胃がんのリスクの減少につながります。もちろん、ピロリ菌に感染している人がすべて胃がんになるわけではなく、1000人の陽性者のうち胃がんを発症する人は2~3人にすぎません。

除菌だけで、すべてが解決するわけでもありません。委縮性胃炎の状態では、胃液の分泌が少ないため、できるだけ胃に負担をかけない食生活を心掛けることが大切です。1日3食を規則正しく摂取するようにして、脂っこいものなど消化の悪いものや、香辛料など刺激の強いものは控えめにします。

委縮性胃炎を持っている人は胃がん発症のリスクが高くなりますから、最低でも年に一度の内視鏡検査は必ず受けることも大切です。委縮の程度が軽度であれば、少し間隔を空けても構いませんが、中等度から重症といわれている場合は、定期健診は欠かせません。

たとえ胃がんが発生したとしても、早期発見ならば内視鏡による胃粘膜切除手術で、簡単に切除することができます。早期の胃がんの5年生存率は90パーセント以上と高くなっています。

🟦ファイザー、「BA・5」対応ワクチンを近く承認申請

 アメリカ食品医薬品局(FDA)がオミクロン派生型の「BA・4」と「BA・5」に対応した新型コロナウイルス2価ワクチンの緊急使用許可を承認したことを受け、アメリカ製薬大手ファイザーは1日、日本国内でも、製造販売の承認を厚生労働省に近く申請すると発表しました。

 国内では、すでに同社とアメリカのモデルナ社がオミクロン型の「BA・1」と従来型由来の成分を含む2価ワクチンについて承認を申請しています。9月中旬に予定されている専門部会を経て承認されれば、当初予定の10月中旬からの接種開始を前倒しし、月内に始まる見通しです。

 一方、「BA・4」「BA・5」対応の2価ワクチンが承認されれば、今後ワクチンの成分が切り替わることが想定されます。早ければ9月中にも承認され、使用可能になる見通しが出てきました。

 関係者によりますと、「BA・1」対応2価ワクチンは人への臨床試験で安全性や有効性を調べたデータがあり、「BA・4」「BA・5」にも効果があるとされているのに対し、「BA・4」「BA・5」対応の2価ワクチンは、まだ動物実験のデータしか発表されていないということです。このため、イギリスは、日本と同じく「BA・1」対応2価ワクチンを選び、すでに8月に承認しています。

 2022年9月2日(金)

🟦アメリカ、オミクロン型対応ワクチンを承認 ファイザー・モデルナ製

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は8月31日、アメリカのファイザーとアメリカのモデルナの新型コロナウイルスの従来型と、「BA・5」などオミクロン型の派生型の双方に対応するワクチンの緊急使用許可を承認しました。感染拡大が警戒される学校の夏休み明けなどに向けてワクチンの接種体制を整えます。

 承認されたファイザーとモデルナの改良ワクチンは従来型のコロナウイルスに加え、世界各国で急速に流行が広がる「BA・4」や「BA・5」などオミクロン派生型の双方に対応する「2価ワクチン」。同ワクチンは初回接種としては使えず、追加接種(ブースター接種)に限定されます。

 承認を受けて、従来型のワクチンは追加接種に利用できなくなります。ファイザーのワクチンは12歳以上、モデルナは18歳以上が対象で、いずれも追加接種か初回接種から2カ月たっていれば接種可能です。

 FDAのロバート・カリフ長官は発表で、「秋に入ると屋内で過ごす時間が長くなり始める。現在流行している変異型から身を守るために、接種可能な人には2価ワクチンを受けることを検討してほしい」と訴えました。

 アメリカ疾病対策センター(CDC)は9月1日にワクチン接種について議論する諮問委員会を開催する予定で、これを踏まえてCDCが推奨すれば接種を始められます。

 ファイザーとモデルナは9月までに出荷準備を整え、規制当局の承認直後に発送開始できると表明していました。また、FDAは先に、秋から冬にかけて使用するため、ファイザー製1億500万回分、モデルナ製6600万回分の購入契約を結んだと発表していました。

 2022年9月2日(金)

🟦全国で14万9906人が新型コロナに感染 8日連続で前週比減、306人死亡

 国内では1日午後6時20分の時点で、東京都で1万4451人、大阪府で1万1095人、愛知県で1万101人、福岡県で7595人、埼玉県で7493人、兵庫県で7410人、千葉県で6061人など全47都道府県と空港検疫で、新たに14万9906人の新型コロナウイルスへの感染が発表されました。

  前週の木曜日(8月25日)より7万1014人少なく、8日連続で前週の同じ曜日を下回りました。

 また、東京都で30人、大阪府で27人、福岡県で24人、神奈川県で22人、兵庫県で18人、埼玉県で18人、愛知県で15人、千葉県で13人、青森県で10人、京都府で8人、北海道で8人、大分県で8人、宮崎県で8人、沖縄県で8人、鹿児島県で8人など、計306人の死亡の発表がありました。

 国内で感染が確認された人は、空港検疫などを含め1911万6887人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて1911万7599人となっています。

 感染して亡くなった人は、国内で感染が確認された人が4万245人、クルーズ船の乗船者が13人で、合わせて4万258人と4万人を突破しました。

 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、前日より36人増えて1日時点で555人となっています。

 大阪府は1日、新型コロナウイルスの新たな感染者を1万1095人確認したと発表しました。感染者数は前週同曜日(1万7182人)と比べ6087人減りました。府内の感染者の累計は192万8812人。

 新たに50~100歳代の男女27人の死亡が判明し、府内の累計死者数は6045人。

 1日時点の重症者は前日から6人減の74人で、重症病床(596床)の同日の実質使用率(重い持病などを抱える軽症・中等症患者らを含む)は22・0%になりました。軽症・中等症病床には2484人が入院しており、軽症・中等症病床(4178床)の使用率は59・5%となりました。

 新規感染者のうち、感染者と同居して症状があり、PCR検査を受けずに医師の診断で陽性と判断された濃厚接触者は328人でした。自宅療養者は11万6282人。公費によるPCR検査などを2万6098件実施しました。

 2022年9月2日(金)

🟪小中学生の体力調査、中学生男子はコロナ感染拡大前を上回る

 全国の小学5年生と中学2年生を対象に、50メートル走など8つの項目で体力や運動能力を調べる今年度の国の調査で、中学生の男子の合計点は新型コロナウイルスの感染拡大前を上回りました。一方で、小学生の男女は低下傾向にあり、スポーツ庁は運動の機会を増やす取り組みに力を入れていく方針で...