2022/09/13

🟧オミクロン型「BA・5」など対応ワクチンを厚労省に申請 アメリカのファイザー

 新型コロナウイルスのオミクロン型のうち、感染の主流となっている「BA・5」に対応する成分が含まれるワクチンについて、アメリカの製薬大手「ファイザー」は、厚生労働省に承認を求める申請を行いました。

 ファイザーの発表によりますと、厚労省に13日承認申請したのは、ドイツのビオンテックと共同開発するオミクロン型の「BA・4」や「BA・5」、それに従来の新型コロナウイルスに対応する成分が含まれるワクチンです。

 このワクチンは、遺伝物質のメッセンジャーRNAが2種類含まれる「2価ワクチン」というタイプで、ウイルスの表面にある「スパイクタンパク質」を体の中で作り出すことで、それぞれのウイルスに対応した免疫の反応を引き起こします。

 「BA・4」と「BA・5」は「スパイクタンパク質」が同じ形で、ファイザーは人に投与する前の実験のデータでは、このワクチンを追加接種することで「BA・5」や従来のウイルスなどに対する強い中和抗体の反応が得られることが示されたとしています。

 アメリカでは、このワクチンの12歳以上の追加接種について8月31日に食品医薬品局(FDA)が緊急使用の許可を出し、9月1日には疾病対策センター(CDC)が正式に推奨すると発表しています。

 「BA・4」と「BA・5」に対応したワクチンで日本国内で承認されたものはまだありません。

 2022年9月13日(火)

🇺🇬にきび(尋常性痤瘡)

■皮膚の炎症性疾患で、思春期の生理的な現象

にきびとは、過剰な皮脂分泌により、額やほお、あご、胸、背中などに現れる皮膚の炎症性疾患。医学的には、尋常性痤瘡(ざそう)として知られています。

男性ホルモンの影響によって、思春期にできやすくなります。初期には、毛穴(毛包)の脂腺(しせん)が刺激され、脂腺が大きくなると同時に毛穴が脂肪や角質でふさがって、面皰(めんぽう)という脂肪の塊ができます。この状態が黒にきび、または白にきびと呼ばれるもので、黒にきびは毛穴が開いて中身が見えている状態であり、白にきびは毛穴が閉じている状態です。

ここに皮膚常在菌で多く存在するアクネ桿菌(かんきん)が繁殖して炎症を起こし、赤い小さなぼつぼつや膿(うみ)を持った発疹(はっしん)ができます。この状態が赤にきびと呼ばれるものです。

アクネ桿菌は、嫌気性の細菌のため酸素のない脂腺の奥に生息します。詰まった毛穴の中では、皮脂を栄養として過剰に増殖し、脂肪分解酵素のリパーゼを分泌し、皮脂を遊離脂肪酸にして面皰とします。また、紫外線や空気中の酸素が、皮脂を過酸化脂質に変化させます。このように皮脂が遊離脂肪酸へ変化し、さらに酸化されて過酸化脂質へと変化した結果、皮膚に炎症が起きて赤くなったり、膿がたまって黄色い部分ができるのです。

さらに進行すると、毛穴が破れて中身が流れ出し、炎症が広がることもあります。この場合は皮膚の深い部分を傷付けてしまうため、炎症が治っても瘢痕(はんこん)が残る場合が多くなります。

にきびは思春期の生理的な現象で、疾患ではありません。20歳代前半くらいになると、自然に治っていくか、少なくともその数が減ります。

しかし、一度よくなったにきびが、中年以後に再発したり、あごから首の前のほうにかけて、にきびに似た発疹ができることがあります。この場合には、にきびのような面皰がないのが特徴で、化粧法の誤りが原因となっていることが多いようです。

また、副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)など、いろいろな薬剤の作用で、にきびに似た発疹ができることがあります。この場合にもやはり、にきびのように面皰がないので、区別できます。

■にきびの検査と診断と治療

にきびのできた部分に瘢痕を残さないように治療することが、最も大切になってきます。

そのためには、毎日せっけんでよく洗顔し、皮脂を洗い流して毛穴が詰まるのを防ぎます。せっけんは、低刺激性のものが望まれます。抗菌せっけんやスクラブ入りせっけんの使用は、有用な皮膚常在菌を過剰に洗い流し、皮膚を過剰に刺激してにきびを悪化させる恐れがあります。ファンデーションやメーキャップ化粧品は、毛穴を詰まらせ、にきびを悪化させる場合があるので、使用しないようにします。

また、チョコレート、ピーナッツ、コーヒー、ココア、豚肉、糖分の多い物などでは、できるだけ避けます。ビタミンを含んだ新鮮な野菜や果物を十分に摂取して、便秘を予防します。睡眠不足、過労、ストレスには注意して、規則正しい生活を送ることも、治療上、忘れてはならないことです。

皮膚科での治療では、保険適用の範囲内である外用の抗菌剤、抗炎症剤、ビタミン剤が使われます。外用の局所抗菌剤としては、クリンダマイシン、ナジフロキサシンのほか、過酸化ベンゾイルや抗炎症剤が使われています。外用の抗菌薬が効かない場合、毛穴の詰まりを取る効果のあるトレチノイン、アダパレンなどが使われますが、これらは日光に対し過敏になる作用があり、慎重な処方が行われる必要があります。

重症なにきびでは、ミノサイクリン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、エリスロマイシンなどの経口用抗生物質が使われる場合もありますが、長期の服用が必要で重い副作用を引き起こす場合があります。内服薬では、皮膚の新陳代謝を促すビタミンB2、皮膚の抵抗力を高めるビタミンB6のほか、色素沈着などを防ぐためにビタミンCが使われます。

医師の処方なしで入手できる薬として、サリチル酸やレゾルシノール、硫黄を含んだクリーム状の軟膏が市販されています。これらは吹き出ものを乾かす効果がありますが、若干のかさつきが生じる場合もあります。

🟧東京都で8855人が新型コロナ感染 前週比631人減、20歳代含む20人死亡

 東京都は13日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の8855人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 1週間前の火曜日(9486人)から631人減り、23日続けて前の週の同じ曜日を下回りました。1万人を下回るのは5日連続。13日までの7日間平均は9385人で、前の週(1万1610人)の80・8%となりました。

 また、確認された感染者のうち、都外から持ち込まれた検体を都内の医療機関で検査したのは108人でした。他県内の陽性者登録センターなどを通じた申請はありませんでした。

 新規感染者を年代別にみると、40歳代が1518人と最も多く、10歳未満が1506人、30歳代が1466人と続きました。65歳以上の高齢者は805人でした。

 ワクチンの接種状況別では、2回接種済みが5411人、未接種は1920人でした。

 病床使用率は、36・7%。都が緊急事態宣言の要請を判断する指標を30〜40%としている重症者用病床使用率は、26・9%。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者数は、前日から4人減って28人でした。

 一方、都は感染が確認された20歳代と50歳代、それに70歳代から100歳以上の合わせて男女20人が死亡したことを発表しました。

 東京都の累計の感染者数は305万7156人となり、累計の死者数は5675人になりました。

 2022年9月13日(火)

🟪新型出生前診断、連携小規模施設204カ所認定 以前の3倍以上に増加

 妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断について、国や関連学会でつくる運営委員会は12日、すでに実施が認められている大学病院などの「基幹施設」と連携して検査を行う小規模施設204カ所を新たに認定したと発表しました。「連携施設」などと呼ばれ、地域のクリニックが含まれます。運用は26日から始まる予定。

 連携施設などは全国に169カ所ある基幹施設の下に設けられる形で、基本的には同一地域にあります。基幹施設と合わせ、計373カ所で検査や相談ができることになります。認定された施設数は以前の体制の3倍以上に増え、希望する妊婦の利便性が向上します。

 連携施設名は近くホームページで公表します。12日にオンラインで記者会見した岡明委員長は、「連携施設ができることで検査を受けるだけでなく、遺伝カウンセリングなどいろいろな情報を得る窓口が増える」と述べました。

 診断で染色体異常の可能性があるとの結果が出た場合は、基幹施設が妊婦へのカウンセリングを実施する方針といいます。 

 2022年9月12日(月)

2022/09/12

🟪iPS細胞の心筋シート、大阪大以外で初移植 新幹線で500キロ運び順天堂大で実施

 順天堂大学(東京都文京区)は12日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった心筋細胞のシートを、重い心不全の虚血性心筋症の患者1人に移植したと発表しました。大阪大学が主導して、2020年に3例の移植を行った臨床試験(治験)の一環で、大阪大以外の施設での移植は初めてといいます。

 手術は8月中旬に行われました。患者は60歳代男性で、左胸を約7センチ切った肋骨(ろっこつ)の間から、直径3センチほどのシート3枚を心臓に貼りました。シートから出る物質が血管新生を促し、心臓機能の改善が期待されるといいます。経過は順調で、患者は息切れの自覚症状が軽くなったと話しているといいます。今後、治療効果の客観的な評価も行います。

 今回使った心筋シートは、京都大学iPS細胞研究財団が備蓄する他人のiPS細胞を使い、大阪府にある連携企業の施設でつくりました。低温を保つ専用容器に入れ、新幹線で約500キロ離れた順天堂大病院まで運びました。手術直前の手術室で、2時間ほど最終的な調整を行い、移植に使ったといいます。

 研究チームは、「約2日以内ならば手術に適した品質で輸送可能だ」としています。移植手術についても長時間の訓練は不要で、通常の手術ができる施設ならば実施できるため普及しやすいとしています。

 今後は九州大学などで数例移植して有効性や安全性を調べるということで、2025年ごろの実用化を目指します。

 2022年9月12日(月)

🟪全国で新たに5万2918人が新型コロナに感染 前週比1万5108人減、145人死亡

 国内では12日午後6時30分の時点で、東京都で5654人、神奈川県で4476人、埼玉県3689人、千葉県で2881人、大阪府で2634人、福岡県で2542人、愛知県で2512人、兵庫県で2277人、北海道で2147人など全47都道府県と空港検疫で、新たに5万2918人の新型コロナウイルスへの感染が発表されました。

 1日当たりの新規感染者は前週の月曜日と比べ1万5108人少なく、18日連続で前週の同じ曜日を下回りました。10万人を下回るのは4日連続。

 また、東京都で19人、埼玉県で17人、千葉県で12人、兵庫県で11人、北海道で8人、愛知県で8人、福岡県で8人、沖縄県で6人、京都府で5人、新潟県で5人、熊本県で5人、大阪府で4人、鹿児島県で4人など計145人の死亡の発表がありました。

 国内で感染が確認された人は、空港検疫などを含め2022万6698人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて2022万7410人となっています。

 感染して亡くなった人は、国内で感染が確認された人が4万2807人、クルーズ船の乗船者が13人で、合わせて4万2820人です。

 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、前日より7人減って12日時点で412人となっています。

 大阪府は12日、新型コロナウイルスの新たな感染者を2634人確認したと発表しました。感染者数は前週同曜日(3558人)と比べ924人減りました。府内の感染者の累計は201万1964人。

 新たに80~90歳代の男性4人の死亡が判明し、府内の累計死者数は6245人。

 12日時点の重症者は前日から5人増の60人で、重症病床(593床)の同日の実質使用率(重い持病などを抱える軽症・中等症患者らを含む)は16・2%になりました。軽症・中等症病床には2003人が入院しており、軽症・中等症病床(4167床)の使用率は48・1%となりました。

 新規感染者のうち、感染者と同居して症状があり、PCR検査を受けずに医師の診断で陽性と判断された濃厚接触者は38人でした。自宅療養者は6万2707人。公費によるPCR検査などを1万4583件実施しました。

 2022年9月12日(月)

🟪オミクロン型対応ワクチンの国内での使用を特例承認 9月中にも接種開始へ

 厚生労働省は12日夜、新型コロナウイルスのオミクロン型に対応したワクチンの製造販売を特例承認しました。対象はアメリカのファイザー製が12歳以上、アメリカのモデルナ製が18歳以上で、従来のワクチンを2回以上接種した人に限ります。現在5カ月以上としている接種間隔の短縮も検討します。主流であるオミクロン型への重症化や感染の予防効果を高め、感染再拡大に備えます。

 特例承認は海外で認められた医薬品を迅速に審査する仕組み。オミクロン型の派生型「BA・1」に対応した2価ワクチンが対象となり、現在主流の「BA・5」も含めて効果があると期待されています。

 厚労省は19日ごろから3週間かけて、ファイザー製を約2800万回分、モデルナ製を約200万回分配送する方針で、現行のワクチンを順次切り替えます。

 14日に開く専門分科会で予防接種法上の公費接種とすることを決める見通しで、早ければ9月中にも接種できるようになります。

 政府はまず4回目接種の対象となっている60歳以上の高齢者や基礎疾患のある人への接種を進める方針。3回目もしくは2回目を打ってから一定の期間がたった人が当面の主な対象となります。4回目の接種を済ませた人は、一定の期間をおく必要があります。

 自治体は高齢者らの接種が進み次第、医療従事者を含むエッセンシャルワーカーにも接種対象を広げます。10月半ば以降には12歳以上全員の接種を始められるよう調整し、職場での接種に向けた検討も進めます。

 岸田文雄首相は去る6日、オミクロン型の対応ワクチンについて「10~11月に接種券の配布、会場確保など1日100万回を超えるペースの体制を整備して接種を加速する」と語っていました。政府は自衛隊が運営する大規模接種会場も活用する方向で調整しています。

 2022年9月12日(月)

🟧国内最高齢は岐阜県土岐市の115歳女性に 明治42年生まれ

 岐阜県土岐市は6日、市内に住む明治42年(1909年)生まれの115歳の女性が国内で最高齢になったと発表しました。  土岐市によりますと、国内最高齢となったのは、市内に住む、林おかぎさん、115歳です。  林さんは明治42年の9月生まれで、世界でも最高齢とされた兵庫県芦屋市の...