2022/11/12

🟧気温上昇「1・5度」、9年以内に到達の可能性 国際共同研究団体が報告

 世界は、産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑えることを目標としています。しかし、今のような二酸化炭素(CO2)の排出水準が続けば、50%の確率で9年以内に1・5度を超えてしまうかも知れない。そんな報告書が11日、国連気候変動会議(COP27)に合わせて発表されました。

 国際共同研究団体「グローバル・カーボン・プロジェクト」の報告書によると、2022年の世界のCO2総排出量の予測は、406億トン(森林破壊など土地利用変化も含む)で、過去最高となった2019年の409億トンに迫ります。減少の兆しはなく、化石燃料由来のCO2が前年より1%増え、2019年の新型コロナ流行前の水準をわずかに上回りました。

 同じ排出水準が続けば、1・5度はおろか、パリ協定が掲げた、気温上昇を2度未満に抑える目標も残り30年で超えてしまう確率が50%あります。「COP27に参加するリーダーは1・5度近くに抑えるために意味のある行動を取らなければならない」と呼び掛けています。

 2022年11月12日(土)

🟧病院ごとの出産費用を公表へ 厚労省、妊婦の経済的負担軽減狙う

 厚生労働省は11日、社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会を開き、出産した際にかかる費用を全国の病院やクリニックごとに公表することを提案し、了承されました。ホームページなどで施設ごとに並べて一覧化することを想定しており、費用の透明性を高め、妊婦が医療機関を選びやすくします。

 政府は子供を産んだ人に原則42万円が支払われる「出産育児一時金」を来年度から大幅増額する方針。ただ、一時金を増やしても、各医療機関が値上げをすれば効果が薄れる可能性もあり、費用の「見える化」を通じて経済的負担の軽減につなげたい考えです。

 正常分娩は自由診療のため、医療機関が独自に価格を設定できます。厚労省案では、医療機関ごとに平均入院日数、出産費や無痛分娩費の平均額などを公表します。

 2022年11月12日(土)

🟧コロナとインフル同時感染、奈良県の30歳代男性 高熱や激しい頭痛、せき

 奈良県中部の医療機関を11日午前に受診した30歳代の男性が、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザに同時感染する「フルロナ」と診断されたことが、医療関係者への取材で判明しました。奈良県内で同時感染例が確認されるのは初めて。

 男性は38・7度の高熱や激しい頭痛、せきの症状を訴えて受診。インフルエンザB型と新型コロナの両方に感染していることが確認され、医師はインフルエンザ治療薬「タミフル」を処方しました。男性は自宅で療養しているといいます。

 新型コロナ対策の行動抑制解除と季節性インフルの流行期が重なり、国内では同時流行が懸念されています。奈良県によると、都道府県から国に同時感染を報告する仕組みがなく、全国でどの程度、同時感染が広がっているかはわからないといいます。

 2022年11月12日(土)

🟧オミクロン型「BA・1」対応ワクチンの副反応を分析 厚労省が初公表

 新型コロナウイルスのオミクロン型のうち「BA・1」に対応するワクチンの副反応についての分析結果を厚生労働省の研究班が初めて公表しました。

 副反応が出るのは接種の翌日がピークで、研究班は「従来のワクチンの3回目接種の副反応と大きな違いはないとみられる」としています。

 厚労省の研究班は今年9月からワクチン接種が始まったファイザーとモデルナの「BA・1」対応ワクチンについて、接種してから1週間までの副反応を分析し、11日に開かれた専門家部会で公表しました。

 それによりますと、ファイザーのワクチンを接種した55人の副反応が起きた割合は、接種の翌日では、全身のけん怠感が61・8%、頭痛が43・6%、37度5分以上の発熱が34・5%でした。

 また、モデルナのワクチンを接種した23人では、全身のけん怠感が73・9%、頭痛が52・2%、37度5分以上の発熱が43・5%でした。

 副反応が出たのは接種の翌日がピークで、2、3日後にはほぼ治まったということです。

 研究班の代表で、順天堂大学医学部の伊藤澄信特任教授は「調査の母数がまだ少ないものの、従来のワクチンの3回目接種の副反応と大きな違いはないとみられる」としています。

 一方、厚生労働省は、11日に開かれた副反応報告を議論する専門家部会で、「BA・5」に対応するファイザーのワクチンを接種した2人の女性が死亡したと、医療機関から報告を受けたことを明らかにしました。

 このうち87歳の女性は、脳梗塞の後遺症などの基礎疾患があり、11月1日に接種し、3日後に亡くなったということです。死因は不明で、接種と死亡との因果関係は現時点で評価できないとしています。

 また、42歳の女性は11月5日に集団接種会場で接種した直後に容体が急変し、搬送先の病院で亡くなったということです。

 今後、情報収集を行い、専門家による評価を行うとしています。

 厚労省によりますと、オミクロン型の「BA・5」に対応するワクチンの接種は10月から始まり、11月8日までで全国で286万人余りと推計され、接種後に死亡した事例について公表したのは初めてです。

 2022年11月12日(土)

2022/11/11

🟧新型コロナ感染者、全国で7万4093人 前週より4万人増

 厚生労働省は11日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに7万4093人確認されたと発表しました。前週の金曜日より約4万人増え、7日連続で前週の同じ曜日を上回っています。

 また、国内で感染して亡くなった人は、北海道で17人、千葉県で7人、東京都で7人、大阪府で6人、兵庫県で4人、神奈川県で4人、福岡県で4人、茨城県で4人、静岡県で4人、愛知県で3人、秋田県で3人、京都府で2人、宮城県で2人、愛媛県で2人、群馬県で2人、佐賀県で1人、山口県で1人、山形県で1人、岐阜県で1人、岡山県で1人、岩手県で1人、広島県で1人、栃木県で1人、滋賀県で1人、青森県で1人の合わせて81人、累計で4万7417人となっています。

 主な都道府県の新規感染者は、北海道7911人、東京都7899人、神奈川県4621人、愛知県3985人、埼玉県3922人、大阪府3709人、千葉県2608人など。

 また、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)をつけたり、集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、11日時点で210人となっています。現在、入院中の重症者の数は、10日と比べて22人増えました。

 11月9日に行われた自主検査を除くPCR検査などの数は、速報値で6万2393件でした。

 一方、厚生労働省は11日、大阪府内で新たに3709人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 これで、大阪府内の感染者の累計は220万5188人となりました。

 また、6人の死亡が発表され、府内で感染して亡くなった人は合わせて6652人となりました。重症者は10日と変わらず24人です。

 2022年11月11日(金)

🟧新型コロナ、東京都で新たに7899人感染確認 60~90歳代の8人死亡

 東京都は11日、新型コロナウイルスの感染者を新たに7899人確認したと発表しました。前週の金曜日(4日)より4809人増え、7日連続で前週の同じ曜日を上回りました。

60~90歳代の8人の死亡も発表されました。

 11日までの1週間の感染状況は、1日当たりの感染者数が7323・6人で前週(4638・4人)の157・9%。

 11日発表の新規感染者を年代別でみると、20歳代の1540人が最多で、次いで40歳代1384人、30歳代1261人、50歳代1063人など。重症化しやすいとされる65歳以上は751人でした。

 入院患者は2150人で、病床使用率は38・9%。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日と変わらず20人でした。

 東京都の感染者は累計334万2195人、死者は累計6052人となりました。

 2022年11月11日(金)

🟧新型コロナ、北海道の新たな感染7911人 死亡14人

 北海道では11日、新たに7911人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、14人が亡くなったと発表されました。前の週の金曜日(4日3828人)は祝日の翌日だったため、直接的には比較できませんが、4083人も多くなっていて、前の週の同曜日を上回るのは、7日連続です。1日の新規感染者数が7000人を超えるのは4日連続。

 11日、道内で発表された新規感染者数は、北海道が3782人、札幌市が3066人、旭川市が547人、函館市が345人、小樽市が171人の合わせて7911人となっています。

 このうち道が発表した感染者数は医療機関の所在地別にみますと、石狩地方が556人、胆振(いぶり)地方が451人、オホーツク地方が380人、十勝地方が364人、空知地方が317人、釧路地方が241人、渡島地方が137人、上川地方が123人、根室地方が89人、宗谷地方が68人、桧山地方が68人、留萌地方が67人、後志(しりべし)地方が47人、日高地方が42人、それに道の陽性者登録センターが832人となっています。

 一方、これまでに感染が確認されていた人のうち、道が90歳代の男女5人、80歳代の男女4人、70歳代の男女4人、函館市が年代・性別非公表の1人の合わせて14人が亡くなったと発表しました。

 これで道内の感染者は、札幌市の延べ39万8872人を含む延べ91万4854人となり、亡くなった人は2867人となりました。

 11日時点の入院患者数は前日から40人多い1011人で、重症者は4人でした。11日時点の病床使用率は43・7%で、1週間前から上昇しました。重症者向けの病床使用率は3・2%でした。確保病床数は1791床で、このうち103床が重症者向け。

 新型コロナウイルスの感染再拡大について、札幌市の秋元克広市長は11日の会見で、「市内の感染状況が全国に先駆けて拡大している。第8波といわれる状況に突入している」との認識を示しました。

 北海道内では、全国で最悪レベルの感染者数が続いています。11日にも7911人が確認され、東京都(7899人)を超えて全国で最多。道は同日、季節性インフルエンザとの同時流行が起きれば、最大2万9000人の患者が発生するとの推計値を公表しました。

 2022年11月11日(金)

🟧インフルエンザ患者数、現行の統計開始以降で最多に

 昨年12月29日までに全国の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は1医療機関当たり64・39人で、現在の方法で統計を取り始めた1999年以降、最も多くなっています。43の都道府県で「警報レベル」の30人を超え、すべての都道府県で前の週より増加しています。  国立感染症...