2022/12/08

🟧「がん検診」の受診率目標 60%に引き上げ 厚労省の第4期基本計画案

 日本人の2人に1人がかかるとされているがんの対策について、厚生労働省の有識者協議会は、自治体が行うがん検診の受診率の目標を、これまでの50%から60%に引き上げることを盛り込んだ、「第4期がん対策推進基本計画案」を取りまとめました。

 国のがん対策の柱となる基本計画は、患者や医師らで作る厚労省の有識者協議会で定期的に見直されており、7日、今後6年間の方針を定める新しい基本計画の案がおおむね了承されました。

 計画案では現在の基本計画に盛り込まれている「予防」「医療の充実」「がんとの共生」の3つの柱を維持し、課題や取り組むべき施策などを定めるとしています。

 具体的には「がん検診」について、新型コロナの影響で受診者が1割から2割ほど減少しているという研究報告を踏まえ、感染症のまん延時などに備えた準備や対応を検討することを初めて盛り込んだほか、自治体が行うがん検診の受診率の目標を、これまでの50%から60%に引き上げるとしています。

 また、「医療」では、患者の痛みや精神的な苦しみを和らげる「緩和ケア」について、診断された時からすべての医療従事者が適切に支援できるよう、がん相談支援センターとの連携など体制の整備を進めるとしています。

 がん対策の基盤の整備では、遺伝子情報をもとにした「全ゲノム解析」など、新技術を活用し、効果が高い治療薬の研究などを進めるとしています。

 厚労省は、この基本計画案についてパブリックコメントを実施して、広く意見を聞いた上で、来年3月までに閣議決定することを目指すことにしています。

 厚労省の研究班によりますと、新型コロナの感染拡大が始まった2020年度のがん検診の受診者数は、それ以前の3年間の平均と比べて胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮けいがんの5つのがんで約1割から3割減少し、このうち減少幅が最も大きかった胃がんでは35%減少したということです。

 がん検診の受診率は、いずれのがんでも増加傾向にあるものの、2019年時点で、男性の肺がん検診を除いて「第3期がん対策推進基本計画」の目標だった50%を達成できていません。

 2022年12月8日(木)

🟧新型コロナ、東京都 で1万4104人感染 年末年始に向け感染急拡大の可能性も

 東京都は8日、新型コロナウイルス感染者を新たに1万4104人確認したと発表しました。1週間前の木曜日より1772人増え、前週の同じ曜日を上回るのは3日連続です。50歳代から100歳以上の22人の死亡も発表しました。

 8日までの週平均の感染者数は1日当たり1万2136・9人で、前週(1万2004・4人)の101・1%でした。

 新規感染者を年代別にみると、最多は20歳代の2598人、次いで30歳代2534人、40歳代2406人と続きました。重症化しやすいとされる65歳以上は1215人でした。

 入院しているのは3376人で、このうち「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者は、前日と同じ17人でした。

 重症者用の病床使用率は7日から1ポイント上がって23・2%、全体の病床使用率は0・9ポイント上がって44・9%でした。

 一方、新型コロナウイルスの感染状況について、東京都内の分析結果が公表され、専門家は新規感染者数が高い水準のまま推移しているとして、人との接触機会が増える年末年始に向けて感染が急拡大する可能性を指摘しました。 

 東京都は8日、都内での新型コロナの感染状況と医療提供体制について専門家によるモニタリング項目の分析結果を公表しました。

 それによりますと、新規感染者数の7日間平均は、7日時点で1万1882人と、前週比で108%となり800人余り増えました。前週比が100%を上回るのは6週連続となります。また、入院患者数も3301人と前週比で235人増えました。

 専門家は、4段階ある感染状況と医療提供体制の警戒レベルについて、いずれも上から2番目を維持した上で、「新規感染者数は高い水準のまま推移していて、年末年始に向けて人との接触機会が増えると感染が急拡大する可能性もあるため、今後の動向に十分な警戒が必要だ」と指摘しました。

 2022年12月8日(木)

🟧全国で新たに13万3065人が新型コロナに感染 死亡243人、重症363人

 厚生労働省は8日、新型コロナウイルスの感染者が全国で新たに13万3065人確認されたと発表しました。前週の木曜日から約1万4800人増え、3日連続で前週の同じ曜日を上回っています。

 また、国内で感染して亡くなった人は、北海道で34人、東京都で20人、神奈川県で16人、愛知県で15人、埼玉県で13人、長野県で12人、宮城県で11人、兵庫県で10人、千葉県で9人、大阪府で9人、三重県で7人、岡山県で6人、秋田県で6人、奈良県で5人、愛媛県で5人、茨城県で5人、山梨県で4人、岐阜県で4人、岩手県で4人、広島県で4人、熊本県で4人、青森県で4人、和歌山県で3人、福岡県で3人、福島県で3人、群馬県で3人、香川県で3人、京都府で2人、大分県で2人、山口県で2人、島根県で2人、栃木県で2人、石川県で2人、長崎県で2人、静岡県で2人、高知県で2人、山形県で1人、滋賀県で1人、鹿児島県で1人の合わせて243人、累計で5万1062人となっています。

 主な都道府県別の新規感染者数は、北海道6641人、埼玉県7282人、千葉県5931人、東京都1万4104人、神奈川県8413人、愛知県8034人、大阪府6950人、兵庫県4811人、福岡県5165人など。

 また、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)をつけたり、集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、8日時点で363人となっています。重症者の数は、7日と比べて17人増えました。

 一方、厚生労働省は8日、大阪府内で新たに6950人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。これで大阪府内の感染者の累計は233万5117人となりました。

 また、9人の死亡が発表され、府内で感染して亡くなった人は合わせて6802人となっています。重症者は40人と、7日より4人多くなっています。

 2022年12月8日(木)

🟧中国50都市以上で、公共の場所でのPCR陰性証明が不要に

 中国ではここ数日、全国各地で新型コロナウイルス感染症対策の規制緩和が進められています。統計を整理したところ、少なくとも50の都市では老人ホームや病院などの特殊な場所を除き、公共の場所におけるPCR検査の陰性証明の提示が不要になりました。

 北京市では6日から、スーパーマーケットやオフィスビル、その他の公共の場所に入る際にPCR検査の陰性証明の確認を受けることが不要になり、ロケーションQRコードをスキャンするだけで入場できるようになりました。また、コミュニティー(村)に入る際も陰性証明の確認はせず、住人はロケーションQRコードのスキャンも必要なくなりました。

 6日からは北京大興国際空港ターミナルと首都空港ターミナルに入る際のPCR検査の陰性証明の確認が行われなくなり、ロケーションQRコードをスキャンして、体温が正常であれば入場できるようになりました。

 さらに5日からは、バスや地下鉄運行会社が健康情報をチェックする際に、48時間のPCR検査陰性証明を持たない人の乗車を拒否できないことになりました。

 上海市では6日午前0時から、養老施設、児童福祉施設、医療機関、保育施設、学校、カラオケルームや将棋室、ネットカフェなど密閉度が高い娯楽施設、酒類を提供する場合を含む飲食店といった特別な予防対策が求められる場所を除き、その他の公共の場所ではPCR検査の陰性証明の確認が行われなくなりました。

 2022年12月8日(木)

🟧韓国、室内マスク着用義務を来年1月末にも解除へ 病院・公共交通は除外

 韓国では早ければ来年1月末にも、室内マスク着用義務が解除されるものとみられます。病院・療養施設・公共交通など一部感染の危険の高い施設におけるマスク着用義務は残し、その他すべての室内でのマスク着用義務を「勧告」に転換する可能性が高くなっています。

 7日、白敬蘭(ペク・ギョンラン)疾病管理庁長は早ければ来年1月に室内マスク着用義務を調整すると明らかにしました。白庁長はこの日の記者会見で、「マスク着用防疫指針順守行政命令と過怠金条項を調整し、徐々にマスク着用を勧告と自律的着用に履行していく方針を検討している」とし、「履行時期は今後(流行状況など)基準が満たされれば、早ければ来年1月から遅くとも3月の間がよいとみている」と述べました。「大部分の室内でマスク着用義務措置が勧告に転換されても、高危険群を保護するための必須施設などは依然として義務として残る可能性がある」と付け加えました。

 また、防疫当局関係者は、「室内マスク着用義務を緩和しても病院・療養施設・公共交通など3密高危険施設ではマスクを使うことになる可能性が高い」と伝えました。

 鄭ギ碩(チョン・ギソク)国家感染病気危機対応諮問委員長〔新型コロナウイルス(新型肺炎)特別対応団長〕は前日のラジオ放送で、「指標を見れば1月末も(解除が)不可能ではないと思う」としながら、「自然免疫と人工免疫が合わさればほとんどの人が免疫を持つようになる時が1月末になれば来そうだ」と話しました。 

 中央災難(災害)安全対策本部(中央対策本部)は今月末までに、室内マスク義務最終調整方案を用意する予定です。李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官はこの日中央対策本部会議で、「9日に中央対策本部でマスク着用義務化に対する調整方向を議論する予定」としながら、「15日の公開討論会と専門家諮問会議などを経て今月末までには最終調整方案を用意したい」と話しました。

 2022年12月8日(木)

2022/12/07

🟧中国のゼロコロナ政策、さらに緩和 自宅隔離認め、全市民PCR検査も廃止

 中国政府は7日、新型コロナウイルスの感染を徹底的に抑制する「ゼロコロナ」政策の大幅な緩和となる通知を発表しました。軽症者の自宅隔離を認めるほか、公共施設の出入りの際の陰性証明の提示は一部を除いて求めず、感染者が出た地域の全市民を対象とするPCR検査も行わないと明示しました。2年以上続いた市民生活や企業活動の制約が、大きく緩和されることになります。

 これまではすべての感染者が原則として政府指定の施設や医療機関で隔離されていましたが、今後は無症状者や軽症者の自宅隔離を認めます。陰性証明の提示については、高齢者施設や医療機関、幼稚園や小中学校など一部の施設に出入りする時を除いて不要とし、省をまたぐ移動の際の行動履歴の確認も撤廃します。

 感染者が発生するなどして「高リスク」と判断された地域以外では、人の移動の制限や生産活動の停止を行ってはならないとし、人口が1000万を超える都市などでも実施されてきた全市民へのPCR検査も今後行いません。

 感染者が発生するなどして「高リスク」と判断された地域への対応では、団地や地域全体を「高リスク」とすることを禁止します。臨時的な封鎖措置は取らないとしました。建物や出入り口、階層、住戸など細かな指定に改めます。

 一方、入国者に求めている計8日間の隔離や健康観察の変更については、言及されませんでした。

 2022年12月7日(水)

🟧年末年始に新型コロナ無料検査場 全国の駅や空港に設置

 後藤茂之経済再生担当相は6日の閣議後記者会見で、新型コロナウイルスの無料の臨時検査拠点を12月24日~1月12日の年末年始期間に全国の駅や空港などに設置すると発表しました。具体的な場所は今後公表します。

 夏休み期間中にも、8月5〜18日に全国の主要駅や空港など計117カ所に臨時検査場を設置していました。後藤氏は、帰省前などに活用してほしいと説明。「特にオミクロン型対応のワクチンを接種していない方は積極的に受けてほしい」と呼び掛けました。

 2022年12月7日(水)

🟪小中学生の体力調査、中学生男子はコロナ感染拡大前を上回る

 全国の小学5年生と中学2年生を対象に、50メートル走など8つの項目で体力や運動能力を調べる今年度の国の調査で、中学生の男子の合計点は新型コロナウイルスの感染拡大前を上回りました。一方で、小学生の男女は低下傾向にあり、スポーツ庁は運動の機会を増やす取り組みに力を入れていく方針で...