2023/07/13

🟧学校祭シーズンに北海道の高校で集団感染相次ぐ 新型コロナ、150人陽性の学校も

 北海道内の少なくとも3つの高校で、新型コロナウイルスの感染者が数十人~150人規模で確認され、学校閉鎖となっていることがわかりました。直近に学校祭などを実施している高校もあり、道教育委員会では、行事などで人が集まる場合、マスクを着用したり、密集を避けたりする感染症対策をとるよう呼び掛けています。

 道教委によると、学校閉鎖となっているのは、札幌市の札幌月寒(つきさむ)高校と札幌東高校、松前町の松前高校の3校。いずれも11日に道に報告があったといいます。

 札幌月寒高校では、12日夕方までに新型コロナの陽性者が約150人確認されました。札幌東高校では、11日の報告時点で陽性者が50人以上確認されています。

 両校とも週末にかかる6日~8日に学校祭が開かれ、集団感染した可能性があるといいます。松前高校では、全校生徒の6割に当たる約30人の陽性が確認されているといいます。

 この時期は、学校祭などを実施する学校が多く、道教委では、事前に注意を呼び掛けていました。相次ぐ集団感染を受け、改めて、道立学校や札幌市を除く市町村の教育委員会に感染対策の徹底を呼び掛けました。

 道によると、道内の定点医療機関では6月26日から7月2日までの1週間に1332人の感染を確認。1医療機関当たりの感染者数は6・03人で、4週ぶりに増加しています。

 2023年7月13日(木)

2023/07/12

🟧授乳中の母親の加熱した卵摂取、赤ちゃんの卵アレルギー発症に影響なし 東京慈恵医大など分析

 国立病院機構相模原病院と東京慈恵医大などの研究チームは11日、授乳中の母親が加熱した卵を産後5日間毎日食べても、全く食べない場合と比べて赤ちゃんが卵アレルギーを発症する割合に差がなかったとする分析結果を公表しました。

 研究チームの浦島充佳・東京慈恵医大教授は、「火を通した卵であれば授乳期間中に毎日1個ぐらいは食べても大丈夫だろう」と話しています。ただ生卵や大量の卵を食べた場合の影響は調べておらず、発症リスクが高まる可能性はあるといいます。

 どちらかの親にアレルギーがある赤ちゃん380人の母親を産後5日間、毎日1個加熱した卵を食べるグループと全く食べないグループに分けました。1年後に採血などで赤ちゃんが卵アレルギーを発症した割合を調べると、卵を食べたグループは9・3%、食べなかったグループは7・6%で統計学的に差がありませんでした。

 乳幼児が発症する食物アレルギーでは、卵アレルギーが最も多くなっています。卵を食べ始める時期が早いほうがリスクが低下するとの報告があり、研究チームは産後すぐの母親が卵を食べるとリスクが低くなるとの仮説を立てたものの、異なる結果となりました。

 2023年7月12日(水)

🟧健康保険証、一律2025年秋まで使用可に 厚労省が方針を見直し

 厚生労働省は11日、マイナンバーと一体の「マイナ保険証」普及に向け2024年秋に廃止予定の健康保険証に関し、公的医療保険の種類にかかわらず、継続使用できる猶予期間を一律で2025年秋までの1年間とする方針を明らかにしました。自営業者らの国民健康保険や75歳以上向けの後期高齢者医療制度の保険証には有効期限があり、これまで厚労省は2024年秋の廃止後、期限が切れた時点で使用できないとしていました。

 加入する保険によって対応に差が出ないよう、厚労省が方針を修正しました。会社員や家族が入る健康保険組合や協会けんぽの保険証には有効期限がないため、2025年秋まで使える点に変わりはありません。

 厚労省の担当者が11日の立憲民主党会合で、有効期限がある保険証について「保険証の廃止後も1年間有効になるよう(運営主体の自治体などに)依頼し、円滑に施行したい」と述べました。具体的な運用については今後検討します。

 2023年7月12日(水)

🟧鹿児島県で2例目のエムポックス感染確認 1例目感染者との接触はなし

 鹿児島県は11日、県内在住の40歳代男性が「エムポックス」(サル痘)に感染したと発表しました。県内では10日の発表に続き2例目。県健康増進課によると、1例目の感染者との接触はありません。

 男性は3日ごろから発疹や咽頭痛、6日ごろから発熱の症状があり、医療機関を受診。県環境保健センターで検査したところ、11日に陽性が判明し、同日医療機関から発生届がありました。男性に海外渡航歴はなく、現在、容体は安定しています。 

 ウイルスに感染すると発症し、発熱や頭痛、リンパ節のはれといった症状が生じた後に、発疹ができます。多くは2~4週間で自然に回復します。感染者の皮膚の病変や体液、血液などに接触して感染するとされます。

 同課は、「エムポックスは4類感染症で比較的感染力も弱く、過度に心配する必要はない。県内でまん延しているといえる状況ではない。症状がある場合はマスク着用の上、発疹部をガーゼで覆うなどの対策をとって受診してほしい」としています。

 2023年7月12日(水)

🟧アメリカ軍厚木基地のPFAS、暫定目標値の18倍検出 神奈川県へ防衛省が情報提供

 アメリカ軍厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)で昨年9月下旬、発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」を含む泡消火剤約7000リットルと、水約25万リットルが交ざった計約25万7000リットルが放出されがた問題で、神奈川県などは10日、泡消火剤が流入した基地内の調整池の水を調べた結果、最大で国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)の18倍ものPFASが検出されたと発表した。

 検査は日米地位協定の環境補足協定に基づき、県などが昨年10月上旬に実施。調整池は基地の南側に位置し、PFASの一種であるPFOSとPFOAの合計値は、入水側で暫定目標の17倍に当たる1リットル当たり最大850ナノグラム、排水側で18倍の同910ナノグラムでした。調整池は基地内を流れる蓼川(たてかわ)につながっており、汚染された水の一部は基地外に漏れたとみられます。泡消火剤の流出量は、防衛省から7000リットルと説明されたといいます。

 県によると、検査結果の発表には日米両政府による協議が必要で調整に時間がかかり、10日に防衛省から県に連絡がありました。

 一方、アメリカ軍横須賀基地(同県横須賀市)の排水処理施設からPFASが流出した問題で、横須賀市は10日、昨年12月の国と市、アメリカ軍による基地の常時立ち入り禁止区域の海上サンプリング調査の結果が、日本の暫定目標値を下回ったと発表しました。市によると、PFOSとPFOAの合計値は最大で1リットル当たり3・2ナノグラムでした。アメリカ軍は市に対し、今後は結果を提供する考えがないほか、流出した原因の特定は困難との見解を示しました。

 流出の原因究明を求めている市民団体「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」共同代表の呉東正彦弁護士は、「PFAS汚染が全国的に問題化している今、市民の安全や海洋環境に背を向けた幕引きは許されない」と批判しました。

 2023年7月12日(水)

2023/07/11

🟧ヘルパンギーナ、2週連続で過去10年最多を更新  25都道府県で警報レベル

 国立感染症研究所によりますと、全国約3000の小児科の医療機関から報告された「ヘルパンギーナ」の患者の数は、7月2日までの1週間で合わせて2万360人で、1医療機関当たり6・48人でした。

 これは過去10年で最も多かった前の週をさらに上回っています。

 1医療機関当たりの患者数が「6」を上回ると警報レベルとされていますが、最も多い宮城県が15・85人で、三重県や鹿児島県、群馬県でも10人を上回るなど、25の都道府県で警報レベルを上回りました。

 ヘルパンギーナは接触や飛沫(ひまつ)などによって感染します。38~40度の発熱と、口の中やのどに直径1~5ミリ程度の小さな水疱(すいほう)ができるのが特徴。乳幼児を中心に夏に流行し、のどの痛みで食べ物や飲み物がうまく飲み込めず、脱水症状を引き起こす場合もあります。

 このほか、乳幼児に多い呼吸器疾患「RSウイルス感染症」の患者も増加傾向が続き、直近1週間の小児患者数は9981人、1医療機関当たりの患者数は3・17人と前年同期の約3倍に増えています。

 RSウイルスは新生児や基礎疾患のある子供は重症化しやすく、気管支炎や肺炎を引き起こす恐れもあります。

 日本小児科医会で感染症対策に携わる峯眞人理事は、「ヘルパンギーナは原因のウイルスが複数あり、今後も患者が増える可能性がある。これだけ急激に広がったウイルスはこれからも消えてなくなることはないので、マスクや手洗いなど基本的な対策をとってほしい」と話していました。

 2023年7月11日(火)

🟧3〜9日の熱中症搬送、全国で3964人 今年最多に

 総務省消防庁は11日、熱中症で3~9日の1週間に全国で3964人が救急搬送されたとの速報値を公表しました。今年の統計を開始した5月1日以来、1週間の搬送者数としては最多。前週(6月26日~7月2日)の3227人から737人増えました。

 茨城、長野両県で1人ずつ、計2人の死亡が確認されました。

 気象庁によると、東日本や西日本、沖縄・奄美は最高気温の高い日が今後続き、35度以上の猛暑日も予想されます。消防庁はこまめな水分補給、適切なエアコン使用などの対策を呼び掛けています。

 3週間以上の入院が必要な重症者は58人、短期の入院が必要な中等症は1271人でした。搬送者のうち、65歳以上の高齢者が2324人と全体の58・6%を占めました。

 熱中症の発生場所は、自宅の敷地内などの「住居」が1651人と最も多くなりました。 

 2023年7月11日(火)

🟥インフルエンザ、昨年より約1カ月早く流行 特に子供で広がる

 インフルエンザの流行が昨年よりもおよそ1カ月早いペースで進んでいる。特に今シーズンは子供の患者が多く、専門家は学校での換気や人混みでのマスクの着用など対策を呼び掛けている。  国立健康危機管理研究機構などによると、11月23日までの1週間に全国約3000カ所の定点医療機関から...