2023/08/04

🟧新型コロナ感染者、前週比1・14倍 3週連続で1医療機関当たり10人超

 厚生労働省は4日、全国約5000の定点医療機関から7月24~30日の1週間に報告された新型コロナウイルスの感染者数は計7万8502人で、1医療機関当たり15・91人だったと明らかにしました。前週比は1・14倍。前週から増加が続くのは17週連続となります。

 また、3週連続で1医療機関当たり10人を超え、厚労省に対策を助言する専門家組織が会合を開きました。

 都道府県別では、多い順に佐賀県が31・79人、長崎県が30・29人、宮崎県が27・21人、鳥取県が25・52人、熊本県が24・66人、大分県が24・33人、石川県が24・13人、鹿児島県が23・54人、福岡県が21・64人、愛媛県が21・11人、愛知県が20・82人などとなっていて、42の都府県で前の週より増加しています。

 このほか、7月30日までの1週間に新たに入院した人は全国で1万1146人で、前の週と比べて1751人の増加となりました。

 また、検出される新型コロナウイルスの種類はオミクロン型のうちの「XBB系統」が大部分を占めていて、中でもより感染を広げやすいとされる「EG5・1」が増加しているということです。

 厚労省は全国の流行状況について、「全国的に緩やかな増加傾向が続いているほか、夏の間に感染が拡大する可能性もあり、医療提供体制への負荷が増えることも懸念される。定期的に換気するほか必要な場面でマスクを着用するなど基本的な感染対策を行ってほしい」としています。

 2023年8月4日(金)

2023/08/03

🟧全国557地区で医療機関ゼロ 2019年比33地区減少、厚労省調査

 周辺に医療機関がない「無医地区」は2022年10月末時点で全国557地区だったことが、8月1日までに、厚生労働省の調査でわかりました。2019年の前回調査と比べ33地区減少。無医地区内の人口は計12万2206人で、4645人減少しました。

 無医地区は半径約4キロの範囲に50人以上が暮らす地区のうち、車などを使っても1時間以内に病院を受診できないといった、容易に医療機関を利用できない地域。厚労省によると、過疎化が進み人口50人を割り込む地区が増えていることや、交通の利便性向上を背景に減少が続いています。

 無医地区が最多だったのは64地区の北海道で、広島県53地区、大分県38地区、島根県28地区、岩手県24地区、高知県23地区、岡山県21地区と続きました。無医地区が存在しないのは山形県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、佐賀県の7都府県。

 2014年調査から「無医地区ゼロ」となっていた長崎県では、今回、無医地区が管内に1地区生じて、再び無医地区になり、愛知県や福岡県などでは無医地区が増加しています。

 全国の無医地区は減少してきており、各都道府県の努力が現れているといえるでしょう。もっとも「全国であまねく社会インフラを整備することは困難であり、少子化が進む中で、医師配置等についてはとりわけ困難になる。スマートシティ、コンパクトシティを意識して地域の在り方を検討することも、今後、極めて重要になる」と指摘する識者も少なくない点に留意が必要です。

 例えば、「高齢の医師が1人で地域の医療を守っている」ような山間部や離島などでは、当該医師が引退すれば無医地区が生じてしまいます。愛知県や福岡県といった大都市を抱える県にも無医地区があり、「医師派遣」などの対策に力を入れていくことが重要でしょう。

 2023年8月3日(木)

🟧沖縄県の新型コロナ、4週連続で減少 週推計4460人、1医療機関当たり17・59人

 沖縄県は3日、新型コロナウイルス感染者数の定点把握状況を発表しました。7月24日〜30日の1週間に、県内54定点医療機関で計950人の感染者が確認されました。1定点当たり17・59人で、前週(22・43人)に比べて減少。地域別だと、本島南部が1定点当たり23人と最も流行しています。

 1定点当たり感染者報告は、4週連続で減少しました。ただ、依然として前週時点の全国の感染者報告13・91人を上回る感染状況が続いています。

 7月24日~30日の県内の感染者総数は、推計で4460人(前週5680人)。

 保健所管内別の1定点当たり感染者報告数をみると、本島南部に次いで多いのは八重山の19・33人。中部17・94人、宮古13・75人、那覇市14・83人、北部10・00人と続きます。

 30日時点の重点医療機関を含む県内各病院の入院患者は計478人(うち重症者12人)。

 全国の7月17日~23日の1定点当たりの感染報告数は13・91人。

  2023年8月3日(木)

🟧東京都、新型コロナ定点把握による感染者11・12人 定点把握に変更後初の10人超え

 東京都内の新型コロナウイルスの感染者数は前の週の1・19倍と、6週続けて増えており、専門家は「夏休みの旅行や帰省などで高齢者と会う機会が増えるため、感染対策を心掛けてほしい」と呼び掛けています。

 3日、東京都庁で感染症の対策会議が開かれ、この中で、都内の新型コロナの感染者数が公表されました。

 それによりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち、415カ所から報告があり、感染者数は7月30日までの1週間で合わせて4613人で、1医療機関当たりでは11・12人となりました。1医療機関当たりで10人を超えるのは、5月にコロナが「5類」になってからは初めて。 

 感染者は前の週の1・19倍と、6週続けて増えていて、このうち60歳以上は1・82人と前の週の1・36倍となりました。

 専門家は沖縄県や九州を中心に全国的に感染が拡大していることから、今後、東京都でも「第8波」を超えて患者が多くなる可能性もあるとしていますが、「感染拡大のピークがどれほどの患者数になるかは見通しが立てられない」と分析しました。

 東京感染症対策センターの賀来満夫所長は、「夏休みの旅行や帰省などで重症化リスクの高い高齢者と会う機会や、大人数で集まる場面が増えるため、感染対策を心掛けてほしい」と呼び掛けました。

 このほか、対策会議では、気温が高くなるこの時期は食中毒のリスクが高まるとして、調理前の手洗いや肉の調理には専用の箸やトングを用意して他の食材には触れないよう使い分けること、食材は十分に加熱し早めに食べることなどが呼び掛けられました。

 2023年8月3日(木)

2023/08/02

🟧アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」、8月21日に承認判断へ 厚労省専門部会

 日本とアメリカの製薬会社が共同で開発したアルツハイマー病の新薬について、厚生労働省は8月21日の専門家部会で承認するかどうかを審議することが明らかになりました。承認されれば、アルツハイマー病の原因物質に直接働き掛けて取り除くための、初めての薬が国内で製造・販売できるようになります。

 認知症の原因の1つである「アルツハイマー病」の新しい治療薬「レカネマブ」は、日本の製薬大手「エーザイ」が、アメリカの「バイオジェン」と共同で開発を進めてきた薬です。

 アルツハイマー病の患者の脳にたまる「アミロイドβ」という異常なたんぱく質を取り除くことで、症状の進行を抑えることが期待されています。

 エーザイは、今年1月にレカネマブについて、厚労省に承認を求める申請を行っていましたが、厚労省は8月21日に専門家部会を開き、承認するかどうかを審議することがわかりました。

 エーザイなどの研究グループによりますと、最終段階の治験の結果では、レカネマブを投与された患者は、偽の薬を投与された患者と比べて、1年後の認知機能の低下が約27%抑えられ、病状の進行を緩やかにする効果が確認されたということです。

 アメリカでは7月上旬に治療薬として正式に承認されており、日本でも承認されれば、アルツハイマー病の原因物質を取り除くための、初めての薬が国内でも製造・販売できるようになります。

 厚労省によりますと、日本では認知症の人は3年前の時点で600万人と推計されており、さらに団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となる2025年には約700万人に上ると予測されています。

 2023年8月2日(水)

🟧たばこ一本一本に健康被害の警告文、新法施行 カナダ

 カナダで1日、国内で販売される紙巻きたばこ一本ずつに「勃起不全(ED)やがんの原因に」「一服ごとに毒」「たばこの煙は子供に有害」といった健康被害の警告文を印字することを求める法律が施行されました。世界初の試みとなります。

 新たな規制の導入は今年5月31日の世界禁煙デーに発表されていました。キングサイズのたばこについては年内に、レギュラーサイズは2025年初めにも切り替えられる予定。

 キャロリン・ベネットメンタルヘルス・依存症担当相は以前、警告文は「事実上避けられない。箱に表示される新たな画像とともに、喫煙による健康への影響を現実的かつ衝撃的に思い起こさせるものだ」と説明していました。

 カナダ政府は、たばこ依存症に陥りやすい若者の中には、警告が表示されたパッケージではなく、たばこ一本を渡されたことを切っ掛けに喫煙を始める人もいると指摘。政府は2035年までに、喫煙率を現在の13%から5%(約200万人)に減らす目標を掲げています。

 2023年8月2日(水)

🟧アステラス製薬、胃がん治療薬「ゾルベツキシマブ」を中国で申請 当局が受理

 アステラス製薬は1日、開発中の胃がん治療薬「ゾルベツキシマブ」について、中国国家薬品監督管理局(NMPA)の医薬品評価センターが承認申請を受理したと発表しました。今後承認に向けた審査が進みます。

 アステラス製薬はゾルベツキシマブを重点戦略製品と位置付けており、ピーク時の世界での売上高を最大年2000億円と見込んでいます。

 同社によると、世界で新たに診断される胃がん患者数のほぼ半数を中国人患者が占め、2020年には47万8000人以上が新たに胃がんと診断され、37万3000人以上が死亡しました。

 ゾルベツキシマブは、胃腺がん、食道胃接合部腺がんの治療薬として開発が進んでいます。日本では6月に、製造販売承認を厚生労働省に申請しました。

 海外ではアメリカやヨーロッパで申請をしています。アメリカでは食品医薬品局(FDA)から優先審査に指定されており、審査の終了目標日は2024年1月12日と設定されています。

 2023年8月2日(水)

🟩マイコプラズマ肺炎、埼玉県が関東で最多、全国2位の感染拡大 昨年同期の66倍に増加

 国立感染症研究所が発表した最新の調査結果によると、過去最大の流行となっているマイコプラズマ肺炎の感染が高水準の感染状況を維持し、中でも埼玉県は関東地方で最大、全国でも2位の感染拡大となってることがわかりました。  最新データ(10月28日~11月3日)では、1医療機関当たりの...