2023/10/19

🟧新型コロナワクチン、新たに1000万回分を追加購入 厚労省発表

 新型コロナウイルスのワクチン接種について、一部の自治体や医療機関で予約が取りづらくなっていることなどから、厚生労働省は新たに1000万回分のワクチンを追加購入したと発表しました。

 新型コロナウイルスのオミクロン型の派生型「XBB」系統に対応するワクチンは、9月20日から希望する生後6カ月以上のすべての人を対象に接種が行われています。

 厚労省はワクチンの廃棄ができるだけ少なくなるよう、接種希望者の人数の状況を確認しながらメーカーから購入をしており、今年7月に2500万回分を購入したほか、9月には1000万回分を追加購入しています。

 一方、一部の自治体や医療機関では、希望者が当初の見込みよりも多く、接種の予約が取りづらい状況が続いています。

 感染が拡大する冬を前に、今後も接種が滞りなく行えるよう厚労省は、ファイザーのワクチン900万回分と、モデルナのワクチン100万回分を追加購入したことを19日発表しました。

 ワクチンは11月から年内にかけて、自治体や医療機関に配送される予定です。

 厚労省は、「打ちたい人が滞りなくワクチンを打てるよう今後も確実に供給していきたい」としています。

 2023年10月19日(木)

🟧千葉県、新型コロナ感染者6週連続減少 インフルエンザは0・99倍に微減

 千葉県は18日、県内204の定点医療機関から1週間(9~15日)に報告された新型コロナウイルスの感染者数が1医療機関当たり3・75人で、前週の0・60倍(2・42人減)になったと発表しました。減少は6週連続で、16保健所のうち野田を除く15保健所で平均報告数が前週を下回りました。

 インフルエンザは20・86人で、0・99倍に微減しました。

 県の週報によると、新型コロナは16保健所別で長生が最多の5・86人。次いで海匝が5・50人、君津が5・15人、船橋が4・88人、印旛が4・75人でした。

 年代別の総数は、50歳代が最も多く107人。10歳代が102人、40歳代が96人、30歳代が86人、20歳代が84人と続きました。

 インフルエンザは保健所別で、海匝が最多の47・0人、習志野が27・87人、松戸が26・36人でした。

 2023年10月19日(木)

2023/10/18

🟧特別養護老人ホームの6割強が赤字、コロナ禍前の2倍近くに 2022年度、物価高や光熱費上昇が影響

 特別養護老人ホーム(特養)の経営者らで構成する全国老人福祉施設協議会は、2022年度の特別養護老人ホームの経営状況について、6割強が赤字だったとする調査結果をまとめました。物価高や光熱費の上昇などが響きました。介護サービスを巡る経営環境は厳しさを増していると指摘しました。

 全国の約1600の特養を対象に、2023年7〜9月に調査しました。特養は社会福祉法人や地方自治体が運営していて、常時介護を必要とする要介護3以上の人が入居できます。介護保険を活用できるため、利用者は月額の費用負担を比較的安価に抑えることができます。

 2022年度は62%(992施設)が赤字で、2021年度の43%から19ポイント上昇し、2005年の調査開始以降で最大になり、コロナ禍前と比べて2倍近くになりました。物価高や光熱費の上昇といった経営コストの増加が収益を圧迫しました。国からの補助金などを含んだ場合でも51%(816施設)が赤字でした。

 収入に占める利益の割合を示し、経営状況に関する指標の1つとなる「収支差率」も調べました。加盟する特養の収支差率は2022年度に平均でマイナス2・8と、初めてマイナスに転じました。2021年度を3・6ポイント下回っています。

 特養の経営は、コロナ禍を境に悪化が進んできました。赤字施設の比率は、コロナ禍前の2019年度は34・3%だったものの、2020年度は40・8%と初めて4割を超え、2021年度も43%とさらに拡大。補助金などを含めた赤字も急激に増え、2022年度に初めて5割を超えました。

 2024年度は2年に1度の診療報酬と、3年に1度の介護報酬の改定が重なるダブル改定の年となります。協議会の担当者は、「赤字が6割を超えるのは初めてで、想像以上に厳しい状態にある」と話し、「次の介護報酬改定では大幅な報酬の引き上げが不可欠だ」との考えも示しました。

 2023年10月18日(水)

🟧埼玉県、インフルエンザ患者数は増加傾向 1医療機関当たり19・69人に

 埼玉県内のインフルエンザの患者数は1医療機関当たり19・69人と前の週よりも増加し、県は流行が継続しているとして、手洗いやうがいの徹底を呼び掛けています。

 県によりますと、10月15日までの1週間に、県内260の医療機関から報告されたインフルエンザの患者は5119人で、1医療機関当たり19・69人となりました。

 前の週と比べて3・61人増えており、県が9月20日に9月としては異例の「流行注意報」を出して以降、増加傾向が続いています。

 埼玉県は、「新型コロナは感染者が減少している一方、インフルエンザの感染は増えている。双方の対策は共通しているので、手洗い、換気などを徹底し、体調が悪い時は外出を控えてほしい。インフルエンザの予防接種も始まっているので早めに打ってほしい」と話しています。

 2023年10月18日(水)

🟧マダニの媒介による感染症「SFTS」、患者数が過去最多 全国で122人

 マダニが媒介するウイルスによって発熱や下痢などが引き起こされる感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」を発症した患者数が、全国で122人となり、統計を取り始めてから最も多くなりました。専門家は、温暖化でマダニの生息域が広がっていることによる影響を指摘しています。

 SFTSは、マダニにかまれることで感染し、発熱や下痢などの症状を引き起こします。

特効薬がないこともあり、専門家によりますと、致死率が約10%に上るとされています。

 国立感染症研究所によりますと、今年の患者数は10月8日の時点で、全国で122人となり、感染症法で全数把握対象疾患である4類感染症に指定されて統計を取り始めた2013年以降、最も多かった昨年の年間の患者数の118人をすでに上回りました。

 都道府県別では、山口県が最も多く13人、次いで、宮崎県が12人、大分県が11人などと、西日本が多く、神奈川県でも1人となっています。

 SFTSに詳しい長崎大学の安田二朗教授は、「温暖化の影響で、マダニの生息域が広がっている可能性がある。これまで報告されていなかった地域でも患者が報告されるようになっている。晴れた日はマダニの動きが活発になるため、キャンプや山菜採りなどで山の中に行く際は長袖や長ズボンを着用するなど、注意してほしい」と話していました。

 厚生労働省は、特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけてはマダニに刺される危険性が高まるため、マダニが多く生息している草むらなどに入る際は、長袖や長ズボン、足を完全に覆う靴、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻くなど肌の露出を少なくするよう呼び掛けています。

 屋外で活動した後は入浴してマダニに刺されていないかチェックし、万が一刺された場合は、マダニを無理に引き剥がそうとせず、医療機関で除去や洗浄などの処置を受けることが必要です。そして、数週間程度は体調の変化に注意して発熱などの症状があれば医療機関を受診してほしいとしています。

 専門家は、農作業や森林での作業や、キャンプや山菜採りで山の中に入る場合のほか、ペットの犬や猫から感染することもあるとして、注意が必要だとしています。

 2023年10月18日(水)

2023/10/17

🟧脳死下の臓器提供、1000件へ 増加傾向もドナー足りず、臓器移植法施行から26年

 1997年10月16日の臓器移植法施行から26年が経過し、脳死となった人からの臓器提供は、国内で間もなく1000件となります。提供数は増加傾向で、2023年は過去最多となっています。だが、希望する多くの患者が移植を受けられず、国内の提供者(ドナー)数は世界的にも少ない状態が続いています。

 10月16日は、家族や大切な人と「臓器移植」や「いのち」について話し合い、考える「グリーンリボンデー」です。

 脳死下の臓器提供は、(1)「移植のために臓器を提供する」という意思を本人が表明していて、家族が提供を拒まない場合、(2)本人の意思が不明で、提供することを家族が書面で承諾した場合にのみ可能となります。

 「提供したくない」という意思も尊重されます。事前に「提供したくない」と意思表示していた場合は、臓器が移植に使われることはありません。

 10月15日時点の脳死となった人からの臓器提供は996件で、近く1000件となる見通しです。

 臓器移植ネットワーク(JOT)が公表した9月末までの991人分のデータを分析すると、ドナーの年代は働き盛りの世代が多いことがわかります。50歳代が222人(22%)と最多で、40歳代が192人(19%)でした。15歳未満の子供のドナーは47人(5%)、60歳代以上は143人(14%)。性別は男性が約6割、女性が約4割でした。

 臓器移植法施行後、初めて脳死からの臓器提供が行われたのは1999年。本人が事前に提供意思をドナーカードなどで示す必要があり、当初は年間、数~十数件にとどまりました。

 臓器移植法改正により2010年からは、家族の承諾で提供ができるようになり、大幅に増加。2023年は100件(15日時点)で、過去最多となっています。

 JOTによると、国内で移植を希望し登録する人は、時期によって増減はあるものの、約1万6000人。昨年1年間に移植を受けたのは455人(心停止後の提供も含む)で、年約3%しか移植を受けられていないことになります。

 ドナーが少ない背景には、提供の意思表示をする人が増えていないことや、提供にかかわる医療機関の体制が整っていないことが挙げられています。

 2023年10月17日(火)

🟧プール熱の患者、過去10年で最も多い状態が続く 福岡など6府県で「警報レベル」 

 子供がかかりやすく、高熱や結膜炎などの症状が出る咽頭結膜熱、いわゆるプール熱の10月2日から8日までの1週間に報告された患者が、過去10年で最多を記録した前週(9月25日から10月1日)を上回ったことが、国立感染症研究所が17日に公表した速報でわかりました。過去10年最多を2週連続で更新しており、患者が増加傾向の自治体は警戒を強めています。

 いわゆるプール熱は、高熱やのどの痛み、結膜炎などの症状を起こすアデノウイルスによる感染症で、せきやくしゃみなどの飛まつで感染するほか、ウイルスが付着したタオルや、プールでの接触などを介しても感染します。

 国立感染症研究所によりますと、全国約3000の小児科の医療機関で、10月8日までの1週間に報告された患者は前の週から2週連続で増えて、5854人でした。

 1医療機関当たりの患者数は1・87人で、過去10年間で最も多くなった前の週の1・81人をさらに上回りました。

 都道府県別でみると、1医療機関当たりの患者が最も多いのは福岡県で5・83人、次いで、沖縄県で4・97人、大阪府で3・82人、奈良県で3・5人、佐賀県で3・39人、京都府で3・2人と、6府県で警報レベルとされる「3・0人」を超えています。

 子供の感染症に詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州院長は、「例年、秋は感染症の患者が減る時期だが、今年に限ってはさまざまな種類の感染症が流行し発熱やのどの症状で受診する患者が高止まりしている状況だと思う。プール熱はのどの痛みで食事や水分がとれず脱水気味になることがあるので、水分がとれず元気がない時は医療機関を受診してほしい」と話しています。

 2023年10月17日(火)

🟥COP30、合意文書採択し閉幕 脱化石燃料の工程表は見送り

 ブラジル北部ベレンで開かれた国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)は22日、温室効果ガス排出削減の加速を促す新たな対策などを盛り込んだ合意文書を採択し、閉幕した。争点となっていた「化石燃料からの脱却」の実現に向けたロードマップ(工程表)策定に関する直接的な記述...