2025/07/06

🟪大阪・関西万博来場者、はしか感染を確認 神奈川県の10歳代、注意喚起

 大阪府は5日、6月21日に大阪・関西万博の会場(大阪市此花区)を訪れた神奈川県在住の10歳代男性がはしか(麻疹)に感染したと発表しました。男性はシャトルバスを利用して複数のパビリオンを回っており、府などは不特定多数と接触した可能性があるとして注意を呼び掛けています。府によると、大阪・関西万博訪問者ではしかの感染が発表されたのは初めて。

 府によると、男性は6月21日午前8時ごろ、堺市のパーク&ライド(P&R)駐車場からシャトルバスで会場に移動。同9時ごろに入場し、午後3時ごろまで、「よしもとワライミライ館」、「欧州連合(EU)パビリオン」、「チリパビリオン」など複数のパビリオンに立ち寄ったといいます。

 男性は21日に発熱や発疹などの症状が出て、7月3日に神奈川県内で検査したところ、はしかに感染していたことが判明しました。

 はしかの潜伏期間は、通常10〜12日間、最長で21日間とされています。府は、万博会場を訪れた人で、7月12日までに発熱や発疹などのはしかが疑われる症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診するよう呼び掛けています。

 2025年7月6日(日)

2025/07/05

🟪新型コロナの新規感染者、1医療機関当たり1・40人に増加 沖縄県は「拡大準備情報」発表

 厚生労働省は4日、全国約3000の定点医療機関から6月23~29日の1週間に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数が5405人で、1医療機関当たり1・40人だったと発表しました。前週比1・40倍で、1人に達したのは2週連続。感染者は増加傾向にあります。

 1医療機関当たりの感染者が11・22人と最も多く、前週比が2倍近かった沖縄県は4日、今後の流行が懸念される際に注意喚起する県独自の「新型コロナ感染拡大準備情報」を発表しました。医療機関や介護施設に備えを呼びかけたほか、発熱やせきなどの症状がある人は入院患者や入所者との面会を控えるよう求めました。年齢別にみると60歳以上の患者が全体の45・5%を占めており、1歳未満の乳幼児の入院が直近1カ月で11人に増加しているということです。

 沖縄県に次いで多かったのは茨城県2・26人、鹿児島県1・89人。少なかったのは鳥取県0・24人、山形県0・41人、香川県0・48人などでした。

 2025年7月5日(土)

2025/07/04

🟪18~39歳のがん患者、4割超が金銭的負担で生活に影響 国立がん研究センターが患者実態調査

 がん治療による金銭的な負担から生活に影響があった患者は、全体の2割に上るとの調査結果を国立がん研究センターがまとめました。中でも18〜39歳では4割を上回り、若年患者ほど治療が経済的に重くのしかかっている実態が浮き彫りになりました。

 調査は、患者の実態を把握し、国のがん対策に生かす目的で実施。全国367の医療機関で2021年にがんと診断された18歳以上の患者約3万3000人にアンケートを行い、有効回答を得られた約1万1000人について分析しました。

 金銭的な負担で生活に影響があったのは全体の24・2%で、若年患者では倍近い44・9%となりました。具体的な影響(複数回答)では、若年患者の29・3%が「貯金を切り崩した」を挙げ、「食費、衣料費を削った」が17・7%、「親戚や他人から金銭的援助を受けた」が16・6%で続きました。2・2%は治療を変更するか断念していました。

 働いていた若年患者のうち、18・8%が診断後に仕事を辞めていました。離職時期は、「初回治療後から当初予定していた復職までの間」が26・2%、「一度復職した後」が24・0%、「診断後、初回治療を待っている間」が15・3%でした。

 また、抗がん剤などの治療が卵巣や精巣など生殖機能に与える影響について71・5%の若年患者が説明を受けていました。卵子や精子の凍結保存など生殖機能の温存方法の説明を受けたのは67・5%で、実際に温存したのは11・9%でした。

 調査を行った同センター元医療政策部長で東京大の東尚弘教授(公衆衛生学)は、「若年患者は収入や貯蓄が少なく、経済的な支援が手薄なので対策が求められる」と話しています。

 2025年7月4日(金)

🟪東京都内、熱中症疑いで35人救急搬送 うち90歳以上の男性が重症

 東京消防庁によりますと、4日、都内では午後3時までに17歳から101歳までの合わせて35人が、熱中症の疑いで医療機関に救急搬送されました。

 このうち90歳以上の男性1人が重症、15人が中等症、19人が軽症だということです。

 東京消防庁は、のどが渇く前にこまめに水分を補給することや室内で適切に冷房や扇風機を利用することなど、対策の徹底を呼び掛けています。

 2025年7月4日(金)

2025/07/03

🟪 6月の平均気温が過去最高を更新 、「観測史上最も暑い6月」に

 気象庁によりますと、今年6月の日本の平均気温は平年と比較して2・34度高く、統計を開始した1898年以降で最高を更新しました。

 寒気と暖気の境目である偏西風が平年より北を流れ、日本上空が暖かい空気に覆われやすかったことなどが原因だということで、全国の122地点で歴代1位の高温となったということです。

 また、日本近海の平均海面水温も平年と比較して1・2度高く、1982年の統計開始以降、2024年と並んで6月としては最高を記録しました。

 気象庁の担当者は、「梅雨の時期に真夏のような大気の流れや気温となり、驚いている」としています。

 7月前半は引き続き、広い範囲で「猛暑日」が予測されるほか、その後も全国的に厳しい暑さになる見込みで、この夏の気温は観測史上最も暑い夏となった昨年並みの気温となる可能性もあるということです。

 2025年7月3日(木)

2025/07/02

🟪糖尿病薬の服用で転倒リスク増 体重減少作用の強いタイプ

 転倒やそれに伴うけがは健康を大きく損ない、筋肉量の低下が転倒リスクを高めることが知られています。体重減少作用の強い糖尿病治療薬を服用した場合、転倒のリスクが高まる可能性があるとの研究結果を、筑波大や実践女子大のチームがイギリスの科学誌に発表しました。

 チームは、2014年から2021年に筑波大病院に入院した2型糖尿病患者471人に対して最長5年間にわたり、転倒の有無と体重変化に関するアンケートを1年ごとに実施し、転倒のリスク要因を抽出しました。患者の年齢の中央値は64歳で、退院後に1回以上転倒したのは173人でした。

 その結果、入院以前の転倒歴と退院時の年齢、糖尿病治療薬「SGLT2阻害薬」の服用が転倒のリスク要因として挙がりました。SGLT2阻害薬は血中の糖を尿に排出させる働きに加え、体重を減少させる作用もあります。服用していない人に比べ、転倒リスクは1・90倍でした。

 食欲を抑制することで体重減少作用がある別の糖尿病治療薬「GLP1受容体作動薬」については、単独の服用では統計的に有意な要因ではなかったものの、SGLT2阻害薬と併用した場合は、転倒リスクは3・13倍とより高まりました。

 チームによると、転倒歴や年齢はリスクとして知られていましたが、SGLT2阻害薬の服用が示されたのは初めて。調査結果をまとめた筑波大システム情報系の鈴木康裕特任助教は、「SGLT2阻害薬の服用やGLP1受容体作動薬との併用で、将来の転倒リスクが高まる可能性が示された。2型糖尿病患者にこれらの薬を処方する際には、適切な食事療法や運動療法を指導する必要性がある」と指摘しました。

 2025年7月2日(水)

2025/07/01

🟪熱中症予防に「経口補水液」を飲んではいけない!消費者庁が注意喚起 健康に大きな問題を引き起こす恐れ

 猛暑日や真夏日が続く折、熱中症対策にこまめな水分補給は欠かせません。しかし、脱水症に用いられる飲料「経口補水液」について、消費者庁は「スポーツドリンクのように普段の水分補給として飲むものではない」と注意を呼び掛けています。体に良さそうだからと日常的に飲んだり、熱中症の予防対策として摂取したりするのは間違いとしています。

 経口補水液とは、脱水時に体内から失われた水と電解質(ナトリウムイオン、カリウムイオンなど)を素早く吸収できる飲み物です。感染性胃腸炎による下痢や嘔吐(おうと)、発熱、過度な発汗などによって脱水症状が起きた場合に、水と電解質を効率的に吸収できるように特別な割合で成分が配合されています。

 「OS-1」(大塚製薬)、「アクエリアス 経口補水液 ORS」(日本コカ・コーラ)、「アクアソリタ」(味の素)などの商品が販売されています。ドラッグストアなどで手軽に購入できますが、病者向けの「特別用途食品」と国が定めており、脱水症状のない人が水分補給で飲むものではありません。

 ペットボトル入り清涼飲料水と見た目が似ているため、スポーツドリンク感覚で飲用している人もいますが、消費者庁は経口補水液の特徴や正しい飲み方について、次のように示しています。

(1)経口補水液はスポーツドリンクよりもナトリウムやカリウムが約3~4倍多く含まれています。

(2)脱水状態でない人が普段の水分補給として飲むものではありません。経口補水液は、医師や管理栄養士らと相談し、指導に沿って使用しましょう。

(3)ナトリウムやカリウムの摂取量を制限されている人は、飲み方を誤ると健康に大きな問題を引き起こす恐れもあるので、使用前に必ず医師に相談しましょう。また、ナトリウムやカリウム以外に糖質も含まれているため、医師から糖質の摂取量の制限を指示されている場合も注意が必要です。

(4)脱水を伴う熱中症に効果がある経口補水液もあるので、パッケージの表示をよく確認しましょう。

 2025年7月1日(火)

🟪糖尿病患者は熱中症高リスク 名工大解析「早めの対策を」

 名古屋工業大の研究チームは8日、糖尿病患者は糖尿病でない人に比べて熱中症になるリスクが約1・4倍とする全国の保険診療の明細(レセプト)による解析結果を発表しました。熱中症の搬送件数が増加傾向にある中、効果的な対策立案に役立つとしています。  糖尿病患者は発汗しづらく、体温調節...