2022/08/02

🇧🇴近視

遠くがはっきり見えず、近くがよく見える目の状態

近視とは、遠方からの平行光線が網膜よりも前で像を結ぶために、遠くの物がはっきり見えず、近くの物がよく見える状態。近眼、近視眼、近目とも呼ばれます。

角膜や水晶体の屈折力と、角膜頂点から網膜までの長さである眼軸(がんじく)長との相対関係において、屈折力が強すぎるか、眼軸長が長すぎるために、近視が起こると考えられています。角膜や水晶体の屈折力が強すぎるために起こる近視は、屈折性近視と呼ばれます。眼軸が長すぎるために起こる近視は、軸性近視と呼ばれます。大部分の近視は、軸性近視です。

近視の原因は現在のところ、よくわかっていませんが、遺伝的な要素と環境的な因子が関係すると考えられています。

眼軸の長さは、成長に伴い伸びていきます。新生児は眼軸の長さが短く、生まれた直後には軽い遠視の状態になっています。遠視とは網膜の後方でピントが合うため、遠くを見る時はもちろん、近くを見る時も調節しないとはっきり見えない目のことですが、新生児は角膜や水晶体の屈折力が強くなっているので、それほどひどくはありません。

眼球の発達とともに、眼軸の長さが伸びると角膜や水晶体の屈折力が弱くなり、全体のバランスが調整されるようになって、屈折異常のない目である正視になっていくことが多いものです。しかし、これらのバランスが崩れると、近視になると考えられています。

親が近視の場合、子供が近視になる可能性は比較的高く、遺伝的な要素が複雑に絡んでいると考えられます。一般的な近視の場合、環境的な因子も影響すると考えられています。勉強、読書、テレビ、コンピューターゲームといった近くを見る作業を長く続けていると、目が疲れ、好ましくないのはいうまでもありません。しかし、こういったことが近視の原因になるかどうか、はっきりした証明はありません。

近視眼は、適当な凹レンズの眼鏡、コンタクトレンズで矯正すれば、正視眼と同じように遠くの物も見えるようになります。

凹レンズで矯正しても、子供が遠くも近くも見にくくしているようであれば、病的近視の可能性があります。 近視のごく一部である病的近視は、幼児期の段階から始まって進行します。眼軸が異常に長くて近視の度が強いため、眼鏡をかけてもあまりよく見えるようにはなりません。

また、眼球がかなり大きくなっているため、網膜が引き伸ばされて非常に薄くなっており、目をちょっと打っただけで、網膜の中心部がひび割れや出血によって委縮したり、網膜が眼底からはがれてくる網膜剥離(はくり)などの症状を起こします。このような病的近視は、発生する原因がまだ不明で、遺伝が関与しているともいわれます。

なお、近視のごく始まりの状態を仮性近視、あるいは偽近視といいます。若年者が照明や姿勢の不良のもとで、長い時間続けて本を読むなど、目を近付けての作業を続けた際、近視になりかけの状態のまま、毛様体筋という調節に関係する筋肉の緊張が続き、軽い近視状態になっているものです。

仮性近視の場合は、時々作業を中止して遠方を見て、目を休める必要があります。また、正確な屈折検査を受け、必要なら眼鏡、コンタクトレンズを使用します。

近視の検査と診断と治療

大部分の近視は疾患ではなく、遠くが見えにくいだけの普通の目です。現代社会では、近くを見る作業が多いため、近くがよく見える近視が有利な場合もあります。日ごろから目をいたわる生活を心掛け、見えにくくなってきたら眼科医に相談します。

近視の矯正は、凹レンズの眼鏡やコンタクトレンズを用いて行われるのが一般的。凹レンズにはピントが合う焦点を遠くにする働きがあり、適切な度の凹レンズを用いれば、網膜にピントが合って遠くがよく見えるようになりますので、正常の視力まで矯正できます。眼鏡やコンタクトレンズを作る場合は、眼科医に目の疾患や異常などを検査してもらった上で、適切なものを処方してもらいます。

近視になったからといって、日常生活に支障を来さなければ、すぐに眼鏡やコンタクトレンズを用いる必要はありません。黒板の字が見えにくくなるような不都合が生じてきた場合に、用いればよいのです。 また、眼鏡では常にかける必要はなく、黒板や遠くを見る時など必要に応じてかければよいのです。眼鏡をかけたり外したりしても、近視の度が進むようなことはありません。

コンタクトレンズは、角膜の表面に接触させて用いるレンズで、目立たないことから眼鏡をかけたくない人に好まれています。左右の視力に差がありすぎて眼鏡が使えない場合でも矯正でき、眼鏡のように曇ったりせず、視野が広くなるという優れた点があります。一方、慣れるまでに時間がかかったり、異物感があったり、角膜を傷付けることがあったりという欠点があります。レンズの取り扱いや管理なども大変なので、小学生などには眼鏡を用いることが勧められます。

近視の治療には、点眼薬を用いる方法や手術的方法もあります。点眼薬を用いる治療法は、近視になりかけの仮性近視、偽近視の時期に行われることがあります。仮性近視では、近くを長く見続けた結果、毛様体筋が異常に緊張して水晶体が厚くなり、一時的に近視の状態になっているので、点眼薬で目の調節を休ませます。

手術的方法には、角膜周辺部分をメスで放射状に8本切開する放射状角膜切開術や、エキシマレーザーで角膜の中央部を凹面状に削る角膜切除術などがあります。放射状角膜切開術は、手術結果を予測できない点や、不正乱視の発生、切開創が弱いなどの欠点がみられます。角膜切除術は、光線の通るひとみの角膜を切除するため、切除した部分に薄い濁りが出ます。

また、手術的方法は強度の近視では効果が弱く、安定した視力が得られない場合もありますので、治療を受ける場合は、十分説明を聞いて納得してから受けます。

病的近視に対しては、現在のところ有効な治療方法はなく、研究が続けられています。網膜剥離や眼底出血などが起こらないように注意し、起きた場合は早急に手術する必要があります。

目は、非常に大切です。目を疲れさせないように、日ごろから目の健康を心掛けます。

正しい姿勢で、勉強や読書をします。背筋をきちんと伸ばし、目と字の距離は30センチくらい離します。勉強や読書を1時間したら、10分間くらい目を休ませます。本は、寝転んで読まないようにします。テレビを見たら、しばらく目を休ませます。パソコン作業やコンピューターゲームなどは、40分以上続けないようにします。

照明は、明るすぎたり、暗すぎたりすることのないよう注意します。読書や勉強をするには普通、300ルクスが必要です。蛍光灯のスタンドでは、15~20ワットの明るさに相当します。

運動や散歩などを行い、遠くを見る習慣をつけ、目に負担のかからない生活を送るようにします。栄養のバランスを考えて、緑黄色野菜などを十分に取り入れた食生活を送ります。

🇧🇴金属アレルギー

金属アレルギーとは、金属やその化合物が原因となって起こるアレルギー。アレルギー性接触皮膚炎ともいわれます。

人間の体内には、カルシウムやカリウム、ナトリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛など多数の金属元素が含まれています。これらは欠乏すると体にさまざまな悪影響を与えるため、人体には必須の金属でありながら、皮膚と接触することで拒絶反応を起こし、かぶれなどの症状をもたらすことがあります。

この金属アレルギーは、繰り返し同じ金属を使用しているうちに溶け出した金属イオンが体内に入り込み、免疫の働きで異物と記憶されて、次に同じ金属に触れた際にアレルギー反応を起こしてしまいます。一度なると一生続くため、なかなか厄介なもの。

アレルギーの原因となる金属は、歯科で用いられる冠やブリッジ、入れ歯に使われている金属、整形外科で用いられる金属性人工骨、あるいはピアスやネックレス、時計、指輪などに用いられている金属など。

虫歯になった時など、歯科の治療にも金属は使用されます。特に、口の中は唾液(だえき)によって金属が溶けてイオン化することがあり、アレルギー反応を起こすことがあります。症状としては、歯肉炎や口唇炎、また舌炎などの炎症や味覚異常、歯や歯肉の変色、さらに全身の湿疹(しっしん)、水疱(すいほう)、かゆみなどが出ます。ただし、装飾品などによる金属アレルギーに比べれば、その頻度は多くありません。

歯科用としてよく使われてアレルギーを起こしやすい金属には、アマルガム合金や銀合金などがありますが、アマルガム合金は最近はあまり使われていません。一方、インプラント(人工歯根)の材料に使われるチタンは、アレルギーを起こしにくいといわれています。

装飾品では、金属が触れた皮膚に湿疹、水疱、かゆみなどの症状がみられます。特にトラブルが多いのは、ピアス。ピアスは皮膚に直接穴を開けるため、より接触部分と反応を起こしやすいのです。

アレルギーの頻度の高い金属としては水銀、ニッケル、コバルト、スズ、パラジウムが挙げられ、装飾品に最もよく使われる金属としてはニッケルが挙げられます。

ニッケルは加工しやすくてさびにくく、しかも安いこともあって金メッキの下に使われることが多く、イヤリングやネックレス、指輪、ブレスレット、眼鏡のフレームなどさまざまな金色装飾品に使われています。しかし、汗の中の塩素イオンはニッケルを溶け出させる作用が強いため、汗によってニッケルイオンが溶け出し、皮膚炎を起こす原因になります。また、ニッケル加工された装飾品は表面に変色や腐食などの変化がないため、それが原因で皮膚炎を起こしたことに気が付かないことも多くみられます。

金は溶けにくい性質があるので、アレルギーを起こすことはほとんどないといわれています。しかし、全く溶けないわけではなく、最近は金を用いたピアスで皮膚炎を起こすケースもあります。ピアスは直接皮膚の真皮と接触するため、金が溶け出しやすくなり、耳たぶがかぶれたりするのです。

万が一、歯科の金属あるいは整形外科の金属性人工骨によってアレルギーが起こったら、その原因となった金属を取り除き、別のものに取りかえることが望まれます。

もともとアレルギー体質で、装飾品などで金属アレルギーを起こした経験があるのなら、歯科治療の前にパッチテストを行い、使える金属、使えない金属を医師と相談することが得策。金属ではなくセラミックなどを使用する歯科治療もありますが、ほとんどの場合保険が適用されないため治療費がかかります。

🇵🇱緊張性頭痛

緊張性頭痛は、ストレスなどが関係している原因不明の慢性頭痛の中で、最も多く起こり、その7~8割を占めます。筋緊張性頭痛、緊張型頭痛ともいいます。

【特徴と痛み】

精神的なストレスや不自然な姿勢、疲労などによって体の筋肉が緊張し、血管を圧迫、血液の循環が悪くなって起こります。年齢的には、若い世代より中高年に多くみられます。

頭を鉢巻で締め付けられているような痛みが、その特徴です。後頭部を中心に、側頭部や首筋にかけて痛みます。いつとはなしにジワジワと痛くなり、ダラダラと続く痛みで、頭痛とともに肩や首筋の凝りを伴うこともあります。また、筋肉の緊張が目の奥にまで影響し、目の疲れやめまいが生じることもあります。

夕方に痛みが起きたり強まったりするのも、特徴です。仕事などによる精神的、身体的ストレスが蓄積されることが原因だと考えられます。

【痛む部位】

肩から背中にかけての僧帽筋が緊張し、それが頭の後頭筋や側頭筋にも伝わります。

【原因】

○身体的ストレス ・姿勢の悪さ(うつむき姿勢など)

・長時間の運転

・枕の高さが合わない

○精神的ストレス ・不安や緊張、抑うつ状態

○その他の原因 ・顎関節症

【治療と予防】

緊張性頭痛の治療では、日常生活でできるだけ肩凝りを起こさないようにすることが基本です。そのためには、デスクワークの際に肩や首に負担のかからない姿勢をとるように心掛けることが大切です。長時間同じ姿勢をとらないようにし、1時間に1回程度を目安に、ストレッチなどで筋肉をほぐすようにするとよいでしょう。

精神的なストレスを解消することも重要です。原因となっている問題を具体的に把握するだけでも、精神的ストレスはかなり改善されます。日常生活の改善でなかなか頭痛が治らない場合には、筋肉の緊張を和らげる「筋弛緩(しかん)薬」や「抗不安薬」を医師の指示に従って使用するとよいです。

🇵🇱緊張性尿失禁

せきをした際など腹部に急な圧迫が加わった時に、尿が一時的に漏れる状態

緊張性尿失禁とは、せきやくしゃみ、運動時など、腹部に急な圧迫が加わった時に尿が漏れる状態。腹圧性尿失禁とも呼ばれます。

尿意とは無関係に、膀胱(ぼうこう)にたまった尿が一時的に漏れるもので、その程度はさまざまです。

尿失禁のうち、一時的な漏れではなく、一日中、常に漏れ続ける失禁は、真性尿失禁または全尿失禁と呼びます。真性尿失禁、全尿失禁の代表例として挙げられるのは、尿管開口異常などの先天性尿路奇形によって常に尿が漏れているもの、または手術などの際に尿道括約筋を完全に損傷したものです。

一時的な漏れを示す尿失禁の一つである緊張性尿失禁は、中年以降の出産回数の多い女性に、しばしば認められます。

起こる原因は、膀胱を支え、尿道を締めている骨盤底筋群が加齢や出産、肥満などで緩んで、弱くなったためです。骨盤底筋群の緩みが進むと、子宮脱、膀胱瘤(りゅう)、直腸脱などを合併することもあります。

まれに、放射線治療やがんの手術によって、尿道を締める神経が傷付くことが原因となることもあります。

腹部に急な圧迫が加わるような動作をした時、例えばせきやくしゃみをした時、笑った時、階段や坂道を上り下りした時、重い荷物を持ち上げた時、急に立ち上がった時、走り出した時、テニスやゴルフなどの運動をした時、性交時などに、一時的に尿が漏れます。通常、睡眠中にはみられません。

この骨盤底筋の衰えによる緊張性尿失禁と、急に強い尿意を感じてトイレに間に合わず尿を漏らしてしまう切迫(急迫)性尿失禁の両方の症状がみられる場合もあります。切迫(急迫)性尿失禁は、脳、脊髄(せきずい)など中枢神経系に障害があるものと、膀胱炎、結石などによって膀胱の刺激性が高まって起こるものとがあります。

緊張性尿失禁は頻度が高く、比較的若い女性にもみられる状態です。症状が続き社会生活、日常生活に支障を来すようであれば、泌尿器科を受診することが勧められます。

緊張性尿失禁の検査と診断と治療

泌尿器科の医師による診断では、症状および各種検査を総合し、緊張性尿失禁の原因を確定します。一般的には問診、尿検査、超音波検査、血液検査、パッドテスト、尿流動態(ウロダイナミクス)検査(膀胱内圧、腹圧、排尿筋圧、外尿道括約筋活動、尿流量測定、残尿測定)、尿路造影検査、内視鏡検査などを行って、緊張性尿失禁の原因を探ります。

問診では、出産歴、手術歴、婦人科疾患の有無、便秘の有無、尿失禁の状況などを質問します。パッドテストでは、パッドをつけた状態で水分を取ってもらい、せき、くしゃみ、手洗い、足踏みなど腹部に圧迫が加わりやすい動作を行ってもらい、1時間後のパッドの重量増加で尿失禁の程度を確認します。

泌尿器科の医師による治療では、緊張性尿失禁の程度が軽い場合、尿道、膣(ちつ)、肛門(こうもん)を締める骨盤底筋体操が割合効果的です。肛門の周囲の筋肉を5秒間強く締め、次に緩める簡単な運動で、仰向けの姿勢、いすに座った姿勢、ひじ・ひざをついた姿勢、机に手をついた姿勢、 仰向けになり背筋を伸ばした姿勢という5つの姿勢で、20回ずつ繰り返します。

朝、昼、夕、就寝前の4回に分けて、根気よく毎日続けて行うのが理想的です。3カ月以上続けても効果のない場合には、手術が必要となる可能性が高くなります。

骨盤底筋の強化を目的として、電気刺激によって骨盤底筋や尿道括約筋など必要な筋肉を収縮させる電気刺激療法もあります。また、腟内コーンという器具を腟内に15分程度、1日2回ほど保持し、それを徐々に重たいものに変えていくことで骨盤底筋を強化し、緊張性尿失禁の症状を軽減する方法もあります。

薬物による治療としては、交感神経に働いて膀胱壁の筋肉である排尿筋の収縮を阻止し、尿道括約筋を収縮させる作用のある抗コリン剤を用います。状況に応じて、抗うつ薬を用いることもあります。閉経後の女性に対しては、女性ホルモン剤を用いることもあります。

重症例や希望の強い場合などには、手術による治療を行います。尿道括約筋の機能が低下している場合には、尿道の周囲にコラーゲンを注入する治療や、尿道括約筋を圧迫するように腹部の組織や人工線維で尿道を支えるスリング手術、日本ではあまり行われていない人工括約筋埋め込み術などがあります。

2022/08/01

■東京都で2万1958人が新型コロナ感染 13日ぶりに前週を下回る

 東京都は1日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の2万1958人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 1週間前の月曜日より429人減っており、前の週の同じ曜日を下回るのは7月19日以来、13日ぶりです。1日までの7日間平均は3万2116・3人で、前の週の123・9%でした。

 前の週の同じ曜日を下回ったことについて都の担当者は、「下回ったといっても減った数は多くない。今日までの7日間平均でみても前の週より増加しているのでもうしばらく様子をみる必要がある。いずれにしても感染者数は高いレベルで報告されているので引き続き感染予防をお願いしたい」と話していました。

 新規感染者を年代別にみると、20歳代が4160人と最も多く、40歳代が3828人、30歳代が3579人と続きました。65歳以上の高齢者は1991人でした。

 ワクチンの接種状況別では、2回接種済みが1万3633人、未接種は4117人でした。

 病床使用率は54・2%。また、緊急事態宣言の要請を判断する指標を30~40%としている重症者用病床使用率は26・2%。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使用」とする都基準の重症者数は、前日より6人増えて29人となっています。

 一方、都は、感染が確認された80歳代から90歳代の男性合わせて3人が死亡したことを発表しました。

 東京都の累計の感染者数は218万8691人となり、累計の死者数は4672人になりました。

 2022年8月1日(月)

■インドで初のサル痘感染者の死亡を確認 アラブ首長国連邦から帰国の男性、発熱から4日

 インドの保健当局は、サル痘に感染した人が死亡した例が、国内で初めて確認されたと明らかにし、政府が対策チームを設置するなど、警戒を強めています。死亡した例がアジアで確認されるのは初めてとみられます。

 インドの保健当局は、南部ケララ州でサル痘に感染していた22歳のインド人男性が7月30日に死亡したと明らかにしました。

 地元メディアによりますと、この男性は、滞在していたアラブ首長国連邦(UAE)でサル痘への感染が確認された後、7月22日に帰国し、26日に発熱の症状が出て入院し治療を受けていたということで、保健当局が詳しい死因などを調べています。

 インドでは、これまでに南部ケララ州と首都ニューデリーで合わせて4人がサル痘に感染していたことが確認されていますが、死亡した例は初めてです。

 インド政府は1日、感染状況を監視するため専門家などによる対策チームを設置するなど、警戒を強めています。

 サル痘を巡っては、7月29日時点のアメリカ疾病対策センター(CDC)のまとめで、世界79の国や地域で2万2485人の感染が確認されています。

 これまでにスペインやブラジルでは死亡した例が報告されていますが、アジアで確認されるのは初めてとみられます。

 2022年8月1日(月)

■内密出産の熊本市・慈恵病院、3例目以降も複数実施

 病院以外に身元を明かさずに出産できる「内密出産」を日本で唯一、導入している熊本市の慈恵病院は7月30日、7月21日に発表した3例目以降も複数の出産事例があったことを明らかにしました。具体的な件数や時期は、「出産した女性の精神面を考慮して明かせない」としています。

 同病院によると、出産したのはいずれも熊本県外の成人女性。母子ともに健康状態は良好で、新生児相談室長にのみ身元を明かし、身分証明書のコピーと特別養子縁組を望む書面を残しているといいます。

 このうち1人は新幹線で熊本市に向かう途中に陣痛が始まり、来院して数時間後に出産しました。蓮田健理事長は「非常に危うい状況で地元での出産を促したが、妊婦が誰にも知られたくないとの理由で内密出産を希望した」と説明しました。

 病院にはほかにも同様の相談が寄せられています。蓮田院長は「地方自治体にお力添えを得て日本で内密出産が軌道に乗ったことをありがたく思っている」と話しました。

 同病院のこれまでの発表では、昨年12月と今年4、6月に内密出産が行われました。

 2022年8月1日(月)

🟥COP30、合意文書採択し閉幕 脱化石燃料の工程表は見送り

 ブラジル北部ベレンで開かれた国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)は22日、温室効果ガス排出削減の加速を促す新たな対策などを盛り込んだ合意文書を採択し、閉幕した。争点となっていた「化石燃料からの脱却」の実現に向けたロードマップ(工程表)策定に関する直接的な記述...