2023/06/24

🟧カネミ油症、先天性疾患の発生率が高い傾向 「次世代調査」研究班が報告

 西日本一帯で1968年に起きた、ダイオキシン類が食用油に混入した食品公害「カネミ油症」を巡り、認定患者の子や孫を対象とした次世代調査を行っている全国油症治療研究班は23日、結果の一部を公表しました。生まれ付き唇や上あごに裂け目がある先天性疾患「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)」の発生率が高い傾向にあると報告しました。

 この日、福岡市であった被害者団体への説明会で示されました。

 厚生労働省は2021年8月から、汚染油を直接食べていない子や孫の「次世代」を対象とした初の調査を開始。2022年2月の中間報告で、認定患者の子や孫の男女計388人のうち「倦怠(けんたい)感がある」「頭痛・頭が重い」と回答した人がそれぞれ約4割いると、公表していました。

 今回、研究班は421人に自覚症状などを尋ねるアンケートを実施し、先天性疾患については292人のデータを集めました。その結果、約1%に当たる3人に口唇口蓋裂がありました。全国約300の分娩(ぶんべん)施設で生まれた子供の一般的な発症率は0・2%といいます。

 研究班長の辻学・九州大准教授は、「胎児の成長にダイオキシン類が影響している可能性がある」としています。今後は、低出生体重児など他の先天性疾患についても解析を進めるといいます。

 ただ、倦怠感や頭痛といった次世代が訴える自覚症状と油症との関連についての解析は示されませんでした。研究班は、医師の診察所見や、ダイオキシン類の血中濃度などとの関係を現在分析しているとしました。

 2023年6月24日(土)

2023/06/23

🟧熊本市の慈恵病院、内密出産11人に 初事例から1年半で利用拡大

 熊本市西区の慈恵病院は22日、東日本と西日本に在住する成人女性2人が5月、病院の担当者のみに身元を明かして出産する「内密出産」をしたと公表しました。2021年12月の初事例から10、11例目。

 2人は出産後に身元を行政に明かしましたが、慈恵病院は内密出産を「出産直後に匿名を希望する意思を確認した人」と定義しており、今回のケースも該当します。

 病院によると、いずれも産婦人科を受診しておらず、「自分で育てられない」とメールや電話で相談しました。新幹線で来院後、間もなく自然分娩(ぶんべん)で出産。母子ともに健康だといいます。

 10例目は東日本在住の女性で、出産後に「自分で育てたい」と考えを変えました。子共は女性の居住地の乳児院に保護されています。

 11例目は西日本在住の女性。出産後、子供を特別養子縁組に託すことを決めました。子供は内密出産の事例では初めて乳児院に委託せず、特別養子縁組をあっせんする県外の民間団体に預けられました。養子縁組を望む夫婦に引き取られ、手続きを進めているといいます。

 初事例から約1年半で10例を超えたことについて、蓮田健院長は「軌道に乗った感触がある。巣立っていく赤ちゃんが養親に託され、幸せそうな姿を見ると、新しい形ができている実感がある。赤ちゃんとお母さんの命を守るのが最も大きな柱だが、愛着障害や虐待など負の連鎖を断ち切る効果を感じている」と話しました。

 熊本市児童相談所は、それぞれの子供の処遇について「個別の事案には答えられない」としています。

 2023年6月23日(金)

🟧東京都の新型コロナ感染者、5類移行後に増加傾向 ヘルパンギーナも警報レベル超え

 東京都内で、新型コロナウイルスの患者数が緩やかな増加傾向にあります。都内の感染状況を分析する都感染症対策連絡会議が22日開かれ、都医師会の猪口正孝・前副会長は「今のところ、医療体制への大きな負荷はみられないが、今後の動向には注意が必要だ」と呼び掛けました。

 都の報告によると、定点医療機関当たりの1週間の患者数は5月22〜28日の週で3・96人でしたが、29日〜6月4日で5・29人に増えました。5〜11日は5・99人で、12〜18日は5・85人となり数字上は下がっているものの、出席者は「横ばい」と評価しました。入院患者数も前週より減っているものの、同じく「横ばい」とされました。

 会議で国立国際医療研究センターの大曲貴夫医師は、「都内の学校では学級閉鎖も起こっている」と指摘しました。

 さらに、子供を中心に新型コロナ以外の感染症も増加し、子供を中心にかかる夏風邪の一種で、38度を超える発熱や口やのどに水膨れができるのが特徴の「ヘルパンギーナ」が5月以降急増して、6月12~18日の定点医療機関当たりの患者報告数は6・09人となり、都の警報レベルの6・0を超えたと報告されました。警報レベルとなったのは2019年8月以来、4年ぶり。

 都はヘルパンギーナについて、特別な治療法やワクチンはないとし、こまめな手洗いなどの感染対策の徹底を呼び掛けています。

 また、都によりますと、ヘルパンギーナと同様に幼い子供がかかりやすく、発熱や鼻水とせきの症状が特徴の「RSウイルス感染症」の患者数も増えていて、1医療機関当たりで2・32人と、前の週の1・35倍となりました。

 会議の中で、都の担当者は「新型コロナで感染予防の意識が強まり、ほかの感染症の流行が抑えられていたが、そのぶん、免疫を持つ人も減ったのではないか」と分析しました。

 東京感染症対策センターの賀来満夫所長は、新型コロナの感染法上の位置付けが5類に移行し「感染対策の緩みが(子供の感染症拡大の)要因になっているのでは」と指摘。場面に応じたマスク着用や手洗いなどの感染対策をとるよう改めて求めました。

 2023年6月23日(金)

🟧新型コロナ感染者、前週比1・10倍で11週連続で増加 最多の沖縄県は1・56倍

 厚生労働省は23日、全国に約5000ある定点医療機関に12日~18日に報告された新型コロナウイルス新規感染者数は計2万7614人で、1定点医療機関当たり5・60人(速報値)だったと発表しました。前週(5・11人)の約1・10倍となり、32府県で前週より増えました。前週から増加が続くのは11週連続となり、4月上旬からの緩やかな増加傾向が続いています。

 最多は沖縄県の28・74人で、前週比1・56倍。鹿児島県9・60人、千葉県7・57人、愛知県7・22人、埼玉県7・02人と続きます。少ないのは秋田県2・81人、島根県2・95人、青森県3・18人など。東京都5・85人、大阪府4・55人、福岡県5・92人でした。

  12日~18日の全国の新規入院患者数は4417人で、前週(4484人)より減りました。集中治療室に入院している全国の重症患者数は7日間平均で前週と同じ79人でした。

  また、国立感染症研究所は5月15日から28日までに、全国19自治体で過去5年と比べ死者数がどれほど増えたかをみる「超過死亡」数を公表。いずれの自治体でも超過死亡は認められませんでした。

  5類移行後は毎日の死者数が公表されなくなったことから、迅速な動向把握や対策のために一部自治体の超過死亡数を分析し、1カ月以内に公表しています。

 厚労省は全国の流行状況について、「全国的に緩やかな増加傾向が続いているほか、5類移行の前後で単純に比較はできないものの沖縄県では今年1月の第8波のピークに近い水準になっているため引き続き注視したい」としています。

 沖縄県内では新型コロナの感染が急速に拡大しており、12日~18日の患者数は前週と比べて1・56倍に増えました。患者の搬送先を探すのに約1時間かかるケースも発生しています。

 県によりますと、18日までの1週間に県内54の医療機関から報告された新型コロナの患者数は1552人、1医療機関当たりの平均患者は28・74人で、前週から1・56倍に増えました。推計される患者総数は7280人で、全国最悪の水準の感染状況が続いているとみられます。

 県全体の入院者数は18日現在で507人で、重症は9人、新型コロナ専用病床の使用率は県全体で57・8%です。

 県内の医療機関では医療提供体制がひっ迫し始め、27の重点医療機関では7カ所で救急診療、3カ所で一般診療を制限しているということです。

 また先週、県内では救急車を呼んだ患者の搬送先を探すのに55分かかるケースや病院への照会が10回行われたケースなど、搬送が困難な事例が複数発生しているということです。

 県保健医療部の糸数公・部長は、「感染を防ぐための行動を取ってもらえるよう期待したいが、それがない場合は患者数の増加傾向が続く可能性がある。軽症の場合は救急の時間帯の受診は控えてほしい」と呼び掛けています。

 2023年6月23日(金)

🟧マダニが媒介「オズウイルス」に感染、茨城県の70歳代女性死亡 発症と死亡の報告は世界初

 茨城県は23日、県内在住の70歳代女性がオズウイルスに感染し死亡したと発表しました。人の発症と死亡が確認されたのは世界で初めて。女性はマダニにかまれ、感染したとみられます。

 県によると、女性は昨年初夏、発熱や倦怠(けんたい)感、嘔吐(おうと)などの症状から医療機関を受診しました。肺炎の疑いとして抗生剤を処方され自宅療養していましたが、症状が悪化しました。入院した別の医療機関でマダニにかまれたことが確認され、その後、心筋炎で入院から26日目に死亡しました。

 県衛生研究所で入院時の検体を検査した結果、オズウイルスの遺伝子を検出。国立感染症研究所の検査で同ウイルス感染症と診断されました。

 現時点で有効な治療薬に関する知見はなく、治療は対症療法のみとされます。茨城県は、マダニが生息する草むら、やぶなどに入る際、肌の露出が少ない服を着るなどの注意を呼び掛けています。

 オズウイルスは、2018年に日本で発見されたウイルスです。厚生労働省などによりますと、これまでに国内では血液中の抗体検査でオズウイルスに感染したと考えられるケースがあったことから「感染が必ずしも致死的な経過につながるわけではない」としていて、ウイルスの特徴や症状などについて引き続き調査や研究を行うことにしています。

 2023年6月23日(金)

2023/06/22

🟧3Dプリンターで傷付いた手指の神経再生に成功 京大病院

 京都大病院は4月24日、有機物を扱う「バイオ3Dプリンター」を使って、神経を再生する技術の開発に成功したと発表しました。医師主導の臨床試験(治験)で、指や手首の末梢(まっしょう)神経を損傷した患者に、作製した神経細胞の塊を移植したところ、痛みが和らぎ、知覚神経が回復するなどの効果が確認できたといいます。

 国内では、手指の末梢神経損傷の患者が年1万人ほど出ています。現在の治療は、患者の体の他の部分から健常な神経を移植する「自家神経移植」が主流です。ただ、神経採取によってしびれや痛みが残ることがあります。

 人工神経の開発も進められてきたものの、細胞成分が乏しいため再生に必要なたんぱく質などが不足し、自家神経移植に比べて治療成績がよくなく、一般に普及していません。

 京大病院は再生医療ベンチャーのサイフューズ(東京都港区)と手を組み、バイオ3Dプリンターで神経細胞の塊を作製。ラットやイヌでまず試したところ、これまでの人工神経に比べて良好な成績を得られました。

 そこで、仕事中に左手の指や手首を刃物で誤って切って5~10ミリほど神経が欠けてしまった30~50歳代の男性3人を対象に、医師主導の治験を実施。

 患者のおなかの皮膚にある細胞を約2カ月間培養し、3Dプリンターを使って積み重ねて、直径2ミリ、長さ2センチほどの神経細胞の塊をつくりました。それを患部に移植し、48週間にわたり経過を観察をしました。

 その結果、3人の患者は「痛みがかなりよくなり、指先の感覚が普通に戻った」と話し、仕事も元の通りできるようになりました。手や指の知覚機能検査や、神経障害の予後評価の成績も正常レベルまで回復していました。副作用や合併症はなかったといいます。

 研究チームの京大病院リハビリテーション科の池口良輔准教授は、「末梢神経の損傷で苦しむ患者の治療法の1つとして、社会復帰につなげたい」と話しています。

 2023年6月22日(木)

🟧青森産ブラックベリーで機能性表示サプリ 東北三吉工業が開発

 機械製造・農園運営を手掛ける東北三吉工業(青森県五戸町)は、青森県産のブラックベリーを使った機能性表示食品のサプリメントを開発し、販売を始めました。ポリフェノールの一種エラグ酸を含んでおり、体脂肪や体重、内臓脂肪の減少、体格指数(BMI)の改善などへの効果が期待できるとされています。ブラックベリーを使うエラグ酸の機能性表示食品は全国初となるといいます。

 商品名は「ブラックベリーES」。1日の使用目安2粒当たりに、効果が見込まれる3ミリグラムのエラグ酸が含まれています。成分分析などで青森県産業技術センター弘前工業研究所や県が協力しました。

 1袋62粒入り(約1カ月分)で、税込み4000円。同社オンラインショップのほか、八戸市のユートリー、六ケ所村の特産品販売所「六旬館」、三沢市のスカイプラザミサワ、十和田市の農産物直売施設「ファーマーズ・マーケットかだぁ~れ」などで購入できます。

 2023年6月22日(木)

🟥インフルエンザ、昨年より約1カ月早く流行 特に子供で広がる

 インフルエンザの流行が昨年よりもおよそ1カ月早いペースで進んでいる。特に今シーズンは子供の患者が多く、専門家は学校での換気や人混みでのマスクの着用など対策を呼び掛けている。  国立健康危機管理研究機構などによると、11月23日までの1週間に全国約3000カ所の定点医療機関から...