2023/10/30

🟩ブタの腎臓をサルに移植、最長2年以上生存 ハーバード大など「人への移植に近付いた」

 拒絶反応が起こりにくくなるよう遺伝子を改変したブタの腎臓をサルに移植したところ、最長2年以上生き延びたと、アメリカのハーバード大とアメリカのバイオ企業「イージェネシス」などの研究チームが発表しました。チームは「ブタの臓器を人に移植する臨床試験に近付く成果だ」としています。論文が、イギリスの科学誌「ネイチャー」(電子版)に掲載されました。

 人に移植する臓器は提供者(ドナー)が少なく、慢性的に不足しています。チームは、臓器の大きさや機能が人に近いブタの臓器で代用する方法を研究。腎不全患者など人への臨床試験の前段階として、サルに移植しました。

 ブタの腎臓をそのまま移植すると、拒絶反応が起こって正常に機能しません。チームは、遺伝子を効率よく改変できるゲノム編集の技術を使い、拒絶反応を起こすブタの遺伝子3種類を壊して働かないようにしました。さらに、過剰な免疫による炎症などを抑えるため、人の遺伝子7種類を追加しました。

 遺伝子改変したブタの腎臓をサル15匹にそれぞれ移植したところ、9匹が100日以上、最長で758日生存しました。6匹は1カ月以内に腎不全などで死にました。

 今回の研究は、人への移植を想定してブタの遺伝子を改変しており、人に移植した場合のほうが結果がよくなることが予想されるといい、研究チームの河合達郎・ハーバード大教授(移植外科)は「人に移植した場合は、拒絶反応がより抑えられる可能性が高い」と説明しています。

 愛知医科大病院・小林孝彰教授(移植外科)は、「これまでに報告された論文の中で最長の生存記録だ。サルでは血管障害が起きやすいなどの課題もあるが、人に移植して検証すべき段階にある」と解説しています。

 2023年10月30日(月)

🟩若年層の「献血離れ」が続く 30歳代以下、10年で3割減

 2022年度に献血をした30歳代以下は167万人で、2012年度の251万人から約33%減となり、若年層の「献血離れ」が続いています。この傾向が変わらなければ将来、輸血用血液の供給が不安定になる懸念もあり、厚生労働省と日本赤十字社は、早いうちから献血に関心を持ってもらおうと小中高生や大学生への啓発活動を強化しています。

 献血可能なのは16~69歳(65歳以上は条件あり)で、日赤によると2022年度の総献血者数は501万人。うち10歳代は22万人、20歳代は70万人、30歳代は75万人でした。10年以上前から総献血者数は500万人前後で推移しており、若年層の減少分を40歳代以上が支えている状態です。

 献血で集められた血液は、大半が50歳以上の医療に使われます。今後は少子高齢化で血液の需要が増す一方、献血に協力する人が減ることが懸念されています。

 献血バスが高校に出向く学内献血の減少が背景の一つで、30年前に6割ほどだった実施率は学校方針の変更などで2割前後まで減りました。献血に触れる機会が十分ではなかった世代は、成長しても積極的に献血へ行く人は少ないとみられます。

 2023年10月30日(月)

🟩ペッパーランチがハンバーグメニューの販売休止 客の嘔吐や下痢相次ぐ

 ステーキチェーン「ペッパーランチ」を運営するホットパレットは30日、ハンバーグを食べた人に嘔吐(おうと)や下痢の症状が相次いでいるとして、すべてのハンバーグメニューの販売を29日から休止したと発表しました。

 運営会社ホットパレットの発表によると、ペッパーランチの一部店舗で、10月14日から22日にかけて3店舗に来店した客5人から下痢や嘔吐などの症状が確認されたといいます。

 「発生原因については、保健所の指導の下に調査中」とした上で、症状が出た客が共通して食べていた「特製ハンバーグ」を含む、7ブランドの30品目のハンバーグメニューを一時販売休止しました。

 ホットパレットは「多大なご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げる。体調不良の症状が見られたお客さまに真摯に対応する」と謝罪。感染源や感染経路は29日時点で特定できておらず、原因特定に努めるとしています

 ペッパーランチは「いきなりステーキ」などを手掛けるペッパーフードサービスが運営していましたが、同社は2020年にペッパーランチ事業を投資ファンドに売却、現在はホットパレットが運営しています。

 問い合わせはホットパレットお客様相談窓口、電話03(5875)2566。平日の午前9時から午後6時まで受け付けます。

 2023年10月30日(月)

2023/10/29

🟩利根川の支流で基準値超える「水銀」検出 工場排水の水質調査で発覚、群馬県明和町

 群馬県は26日夜、群馬県明和町にある工場の排水から基準値を超える水銀が検出されたと発表しました。すでに工場からの排水は停止していますが、県では詳しい調査結果がわかるまでは周辺の川に入らないように呼び掛けています。

 群馬県によりますと、基準値を超える水銀が確認されたのは利根川の支流、新堀川の導水路です。

 県が25日、群馬県明和町にある薬品メーカー「国産化学」の群馬工場から出る排水の定期的な調査を行ったところ、判明したということです。基準値は1リットル当たり0・005ミリグラムですが、検査の結果、基準値の7倍超となる0・038ミリグラムが確認されました。

 県などは引き続き調査を行うことにしています。また、すでに工場からの排水は停止していますが、県では水質汚染の可能性もあるとして詳しい調査結果がわかるまでは周辺の川に入らないように呼び掛けています。

 県によりますと、この工場から排出された水は新堀川を経由して谷田川や渡良瀬遊水地などに流れていくということです。

 基準値を超える水銀検出を受け、国土交通省関東地方整備局が26日夜、目視で導水路を確認しましたが、異常はなかったといいます。

 2023年10月29日(日)

🟩汚染水処理施設で廃液浴びた作業員2人が退院 福島第一原発

 東京電力は28日、福島第一原発の汚染水処理施設の配管の洗浄中、放射性物質を含む廃液を浴びて福島県立医大病院に入院していた協力企業の男性作業員2人が退院したと発表しました。東電によると、2人とも体調に問題はなく、汚染部位の皮膚に異常は確認されていません。引き続き経過観察を行うといいます。

 25日、福島第一原発の汚染水処理施設の定期点検中に、廃液をためるタンクからホースが外れ、作業員5人が防護服の上から廃液を浴びました。

 このうち20歳代と40歳代の男性作業員2人は当時監視役で防護服の上に雨がっぱを着用しておらず、25日夜に県立医大病院に入院し、除染を進めていましたが、28日、汚染のレベルが一定程度下がったため、医師の判断で退院したということです。

 身体汚染による作業員の入院は2011年3月以来。

 2023年10月29日(日)

🟩6歳未満の子供からの脳死臓器提供、国内30例目 臓器移植ネットワーク公表

 日本臓器移植ネットワークは28日、埼玉県の埼玉医大総合医療センターに入院していた6歳未満の女児が、改正臓器移植法に基づく脳死と判定されたと発表しました。国内の脳死臓器提供としては999件目、同ネットが公表した6歳未満の子供からの提供としては30例目となります。

 発表によると、家族が23日に臓器提供に同意し、26日までに脳死判定されました。28日に臓器が摘出され、心臓は10歳未満の男児、肝臓は別の10歳未満の男児、腎臓は10歳代の女性に、それぞれ移植される予定。

 6歳未満の子供からの脳死移植は、2010年に改正された臓器移植法で可能になりました。

 2023年10月29日(日)

2023/10/28

🟩脳死判定、累計1000例に達す 臓器移植法施行から26年、提供数底上げ急務

 日本臓器移植ネットワークは28日、中国・四国地方の病院に脳出血で入院していた60歳代の男性が、26日午後7時22分に臓器移植法に基づく脳死と判定されたと発表しました。脳死判定は1997年の臓器移植法施行後26年で1000例目。厚生労働省などによると、1000例の中には脳死判定後に臓器提供に至らなかったケースがあります。

 脳死下の臓器提供は増加傾向にあるものの、実際に移植を受けられたのは希望者の3%に満たず、臓器提供者(ドナー)不足が依然として課題となっています。

 脳死となった人からの臓器提供が初めて実施されたのは1999年。当時は「意思表示カード」などで生前に意思を書面で示しておく必要があったため、ドナーは年間3~13人にとどまっていました。

 2010年に改正法が施行され、家族の承諾による臓器提供と15歳未満からの臓器提供が可能になり、同年はドナーが32人に増えました。その後も増加傾向が続き、2019年には過去最多の97人に上りました。累計は2017年に500例に達した後、6年で倍増しました。 

 今年は27日時点で脳死提供数が100件と過去最多。脳死下の提供が増える一方で心停止後の提供は減っています。脳死提供臓器の移植を受けたのは25日時点で4347人。

 日本臓器移植ネットワークによると、これまでに移植された臓器は腎臓が最も多く、肝臓、肺、心臓の順でした。心停止後に提供できる臓器は腎臓、膵臓(すいぞう)、眼球に限られるものの、脳死後は心臓や肺、肝臓なども可能となります。心臓、肺、肝臓の移植件数は、昨年までの累計が700件を超えています。

 ドナーの年齢別(昨年末時点)で最も多かったのは、50歳代の194人で、40歳代181人、60歳代124人と続きました。18歳未満は65人で、うち6歳未満は25人でした。

 一方、待機患者約1万6000人のうち、昨年移植を受けたのは約3%の455人。臓器提供の約8割は本人の意思表示がなく、家族の承諾に基づいており、理解が進んでいないことも背景にあるとされます。

 日本臓器移植ネットワークは、「臓器移植は善意のドナーの存在があって初めて成り立つ医療。臓器提供の意思表示について家族などと話し合ってほしい」としています。

 2023年10月28日(土)

🟥ブタから人の「異種移植」、半数超が「良いこと」 自分が受けるのは8割近くが抵抗感、意識調査結果

 ブタなどの臓器を重い病気の患者に移植する「異種移植」について、半数以上の人が肯定的にとらえているとする調査結果を、国立成育医療研究センターがまとめた。一方で、自分が異種移植を受ける立場になった場合、8割近くが抵抗感を示し、同センターは「日本で実施するには、国民への情報提供と理...