2023/12/03

🟧2023年の気温上昇、1・5度に迫る 世界気象機関「今こそ行動すべき」

 国際連合の専門機関の一つである世界気象機関(WMO)は11月30日、今年の世界の平均気温が産業革命前を約1・4度上回る見通しだとする分析を発表しました。1891年の統計開始以降、最高で、上昇を1・5度までに抑えるとするパリ協定の目標値に迫りました。 WMOのペッテリ・ターラス事務局長は、気候変動の危機を最小限に抑えるため「今こそ行動すべきだ」と強調しました。

 11月30日には国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)がアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開幕。WMOが示した現状を踏まえ、干ばつや洪水といった気象災害の続くアフリカ諸国などから、先進国に対して対策加速を求める声が強まるのは確実です。

 WMOによると、今年は大気中の温暖化ガス濃度も過去最高を更新する見込み。南極や北極を始め、寒冷地では氷の融解が進み、スイスの氷河はここ2年で体積の10%を失いました。

 2024年は南米ペルー沖から太平洋赤道海域の日付変更線付近にかけての海面水温が平年より上がる「エルニーニョ現象」の影響で、気温が上昇しやすい条件が整っており、さらに厳しい年になるとの予測も出ています。

 2023年12月3日(日)

🟧「PFAS」の2種の発がん性、評価を引き上げ 国際がん研究機関

 世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)は、有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス」の代表的な物質で有害とされる「PFOA(ピーフォア)」と「PFOS(ピーフォス)」の発がん性に対する評価を引き上げたと発表しました。PFOAを4段階中最も高い「発がん性がある」グループに、PFOSを新たに下から2番目の「可能性がある」グループにそれぞれ分類しました。

 PFASは日本各地の河川などでも検出されており、環境省が有害性の本格的な調査研究に乗り出す方針です。IARCは動物実験や遺伝、免疫などの研究に基づき、人での発がん性に十分な証拠があるかどうかを判断し、4段階で評価しています。

 1日の発表によると、PFOAはこれまで「可能性がある」でしたが、2段階引き上げられ最も高いグループとなりました。同じ分類にはアスベストやたばこの煙などが含まれます。PFOSは最も低い「分類不能」のグループでした。

 PFOAやPFOSは食品の包装や化粧品、防水の衣服などさまざまな製品から検出されています。現在は多くの国で使用が禁止されているといいます。

 2023年12月3日(日)

🟧中国保健当局、子供の呼吸器疾患増加で「既知の病原体」と強調 一部地域で明らかに増加

 中国で子供たちを中心に呼吸器疾患の患者が増えていることを巡り、保健当局は「一部の地域で感染者が明らかに増加している」として今も流行が続いているという見方を示しました。一方、「新たなウイルスや細菌は見付かっていない」と改めて強調し、引き続き感染対策の徹底を呼び掛けました。

 中国では今年10月以降、北部を中心にインフルエンザやマイコプラズマ肺炎などが複合的に流行し、国内の病院では子供たちの受診が目立っています。

 これについて中国の保健当局の国家衛生健康委員会の米鋒報道官は2日、記者会見を開き、「一部の地域で子供が呼吸器疾患にかかるケースが明らかに増加していて、気管支炎や肺炎に悪化する場合もある」として、今も流行が続いているという見方を示しました。

 一方で、「呼吸器疾患はいずれもすでに知られている既知の病原体が引き起こし、新たなウイルスや細菌による感染症は見付かっていない」と改めて強調し、新型コロナウイルスの感染が拡大した際の初動の対応や情報提供の遅れを念頭に国民の不安の払拭(ふっしょく)に努める姿勢を示しました。

 その上で、冬から春はインフルエンザなどの呼吸器疾患が増加する季節だとして、ワクチンの接種やマスクの着用など引き続き感染対策を徹底するよう呼び掛けました。

 2023年12月3日(日)

2023/12/02

🟧インフルエンザ患者数、今シーズン最多を更新 23道県で「警報レベル」 

 全国の医療機関から報告された季節性インフルエンザの患者数は、11月26日までの1週間で1医療機関当たり28・30人と、前の週からさらに増加し、今シーズンで最も多くなりました。

 国立感染症研究所などによりますと、11月26日までの1週間に全国約5000カ所の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は13万9914人で、前の週からさらに増加し、今シーズンで最も多くなりました。

 1医療機関当たりでは前の週から6・64人多い28・30人となりました。

 データを基に推計されるこの1週間の全国の患者数は約95万人となっていて、今年9月4日以降の累積の患者数は約597万5000人と推計されています。

 都道府県別にみますと、北海道が51・9人、長野県が51・83人、佐賀県が49・67人、宮城県が43・78人、長崎県が43・67人、福岡県が41・44人などと、23の道県で「警報レベル」とされる30人を超えたほか、残る24の都府県すべてで「注意報レベル」の10人を超えています。

 また、44の都道府県で前の週より患者の数が増加していて、全国的な拡大傾向が続いています。

 インフルエンザの影響で、全国の6174の学校などが休校や学級閉鎖となっています。

 感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、「地域によっては1医療機関当たり50を超える地域もみられ、今後も全国的に増加していくと予想される。リスクが高まる場面では適切にマスクを使ったり、換気に注意したりといった基本的な感染対策を行うほか、具合が悪い時には自宅で休んだり、早めに医療機関を受診したりしてほしい」と話しています。

 2023年12月2日(土)

🟧学校給食のカレーやシチューに「カビ毒」検出の「ナンブコムギ」を使用 神奈川県藤沢市の25校

 JA全農いわてが販売した岩手県産の小麦から「かび毒」が検出された問題で、神奈川県藤沢市の小学校などの給食でこの小麦が使われていたことがわかりました。

 納品業者が11月29日以降、すべて回収し、これまでのところ体調が悪くなったといった被害の訴えは確認されていないということです。

 藤沢市によりますと、11月28日に学校給食用の食材の納品業者から、かび毒が検出された2022年産の岩手県産の小麦「ナンブコムギ」を納品していたという連絡があったということです。

 かび毒は、一度に大量に食べた場合、おう吐や食欲不振、下痢などの症状が出る恐れがあるということです。

 小麦粉は29日以降、すべて回収され、市は別の製品で対応しています。

 小麦粉は11月28日までの1カ月あまりの間、市内の小学校24校と特別支援学校1校の合わせて25校で使われ、カレーやシチューなどのとろみをつける時に使われていたということです。パンや麺には別の小麦を用い、「1人当たりの摂取は少量」としています。

 2023年12月2日(土)

🟧新型コロナ患者数、約3カ月ぶりに増加  38都道府県で前週上回る

 新型コロナウイルスの全国の感染状況は、11月26日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が2・33人で、前の週の1・19倍となり、約3カ月ぶりに増加に転じました。

 厚労省によりますと、11月20日から26日までの1週間に全国約5000の定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの患者数は、前の週から1851人増えて1万1499人となりました。

 また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は2・33人で前の週の1・19倍となり、約3カ月ぶりに増加に転じました。

 都道府県別では多い順に、北海道が6・61人、長野県が5・82人、山梨県が3・95人、福島県が3・15人、新潟県が3・09人、岐阜県が3・02人などとなっていて、38の都道府県で前の週より増加しています。

 11月26日までの1週間に、全国約500の定点医療機関から報告された新たに入院した患者の数は938人で、前の週と比べて154人の増加でした。

 厚労省は、全国の流行状況について、「多くの都道府県で患者数が増えていて、来週以降も増加が続くか注視する必要がある。毎年冬は感染が拡大する時期であることから、今後も対策を続けてほしい」としています。

 2023年12月2日(土)

🟧腎臓病の難病の薬候補発見 京都大、iPS細胞由来「ミニ臓器」で

 京都大や北海道大などの研究チームは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って有効な薬を探す「iPS創薬」の手法を使い、水がたまったのう胞(袋)が多数形成されて腎臓の機能が低下する難病「多発性のう胞腎」に有効とみられる薬をマウス実験で見い出したと、アメリカの科学誌「セル・リポーツ」に11月30日付けで発表しました。臨床試験(治験)を来年1月に始め、人での安全性や有効性を調べます。

 多発性のう胞腎は、進行すると人工透析が必要となります。遺伝子の変異が原因で、薬はありますが、すべての患者に効果があるわけではありません。薬を使う場合は、大量の水を飲む必要もあります。

 研究チームはiPS細胞を培養し、腎臓の中で尿の通り道となる「集合管」と似たミニサイズ(約1ミリ)の「オルガノイド(ミニ臓器)」組織を作製。狙った遺伝子を書き換えるゲノム編集で特定の遺伝子を働かせないようにすると、のう胞が自然に形成されることを確認しました。

 他の病気で使われる治療薬など96種類の薬剤をこの組織にかけて効果を分析。白血病で使われる治療薬の一種を選び、この病気を発症させたマウスに与え、のう胞形成を抑制する効果を確認しました。

 治験は白血病治療薬「タミバロテン」を使い、京都大発ベンチャー企業が担います。研究チームを率いる長船健二京都大教授は、「新規の薬を作るより早く患者に届けることができる」としています。

 2023年12月2日(土)

🟥B型肝炎の救済対象を拡大 「再発」患者ら、除斥期間めぐり国と和解

 集団予防接種が原因のB型肝炎を巡り、賠償を求める権利が消滅する除斥期間(20年)の起算点が争われた裁判が15日、福岡高裁(河合芳光裁判長)で和解した。国と全国原告団との基本合意も新たに交わされ、従来の国の運用より救済対象が拡大される。対象者は数百人ほどとみられる。  B型慢性...