2024/01/07

🟧男性に多いとされてきた大動脈解離、男女で発生率の差がない可能性 熊本大が発表

 大動脈の内側の壁が裂け、死につながることも多い血管の病気、大動脈解離は、これまで男性に多いとされてきましたが、実際には男女で発生率に差がない可能性があるとする分析結果を、熊本大学などの研究チームが発表しました。

 この研究は、熊本大学の辻田賢一教授(循環器内科)や丸目恭平客員助教らのチームがアメリカの医学雑誌で発表しました。

 大動脈の壁が裂ける大動脈解離は、死亡することも多い深刻な病気で、これまで男性が女性の2倍から3倍発症しやすいとされてきました。

 チームでは、他の大きな医療機関から離れていることから、地域で多くの患者を受け入れている宮崎県延岡市の県立延岡病院で病院到着前に死亡した人にCT(コンピュータ断層撮影)を使った死因の調査が行われていることに注目し、大動脈解離と診断された患者と死後に大動脈解離とわかった人を合わせて分析しました。

 その結果、2008年から2020年までの間に大動脈解離になった患者は、男性が129人、女性が137人でした。

 人口比などを調整した発生率は年間、10万人当たりで、男性が16・7人、女性が15・7人となり、男女でほぼ差がなかったということです。

 一方、病院に到着する前に死亡した人の割合は、女性が37%、男性が21%と女性のほうが高くなっていました。女性は病院に到着前に亡くなるケースが多いため、これまで過小評価されてきた可能性があるといいます。女性のほうが、胸部の血管に異常が生じる、特に致死率が高いタイプの病態が多いこと、年齢が男性より高いこともわかりました。

 丸目客員助教は、「大動脈解離は男性に多いと認識していたのは、病院にたどり着いた氷山の一角を見ていた可能性がある。男女とも病気について啓発することが大切だ」と話しています。

 2024年1月7日(日)

🟧6日から大麻類似成分「HHCP」など6成分含む製品、所持・使用・販売が禁止に

 「大麻グミ」による健康被害が相次いだ問題で、大麻に似た有害な「HHCP(ヘキサヒドロカンナビフォロール)」など6成分を含む製品の規制が6日に始まりました。所持や使用、販売が禁止され、違反すると3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。

 厚生労働省は12月、HHCPや、まだ製品として流通が確認されていない類似成分を含めた6成分について、包括的に指定薬物としていました。

 2024年1月7日(日)

🟧女性は座りっ放しに注意! 1日7時間以上で乳がん発症リスクが4割近く上昇

 座っている時間が1日に7時間以上だと、女性が乳がんを発症するリスクが4割近く上昇するという結果が、京都府立医科大などの研究チームによる大規模疫学調査で出されました。筋肉を動かさないことで血行が悪くなる影響などが考えられるといいます。

 研究チームの京都府立医科大の富田仁美(さとみ)研究員(内分泌・乳腺外科)は、「座りっ放しによる運動不足の解消には、余暇にまとめて運動するより、ふだんから座っている時間を短くし、こまめに運動することが効果的。座りっ放しに気が付いたら、立ってストレッチをするなど、こまめに体を動かすよう意識してほしい」と話しています。

 長時間座ったままだと、心筋梗塞(こうそく)や脳血管疾患、糖尿病などに悪影響があることが最近の研究でわかってきており、世界保健機関(WHO)も座ったままの行動を減らすように推奨しています。

 日本人は世界的にも座っている時間が長く、1日当たり7時間(中央値)というデータもあります。厚生労働省の検討会がまとめた身体活動・運動の目安となるガイド案でも、座りっ放しに注意を呼び掛けています。

 研究チームは、日本の女性に最も多いがんである乳がんとの関連を調べました。全国の35~69歳の約3万6000人の女性に、健康状態や座位時間などの生活習慣を尋ね、9・4年間(中央値)にわたり追跡。554人が乳がんを発症しました。年齢や体格指数(BMI)、喫煙、飲酒、乳がんの家族歴、初経や閉経の時期、出産経験、ホルモン療法の有無など、ほかの乳がんリスクの影響を取り除く手法で分析しました。

 その結果、座っている時間が7時間以上の女性は、7時間未満の女性に比べて乳がんを発症するリスクが36%高いという結果が出ました。予防効果があるとされる「1日1時間以上歩く」「週3回以上運動する」といった対策を行っても、発症リスクは変わらなかったといいます。

 研究チームは、長時間座って筋肉を動かさない状態が続くと、性ホルモンの乱れなどが生じやすく、乳がんの発症につながる可能性があるとみています。

 乳がんは日本人女性の9人に1人が発症し、年間約9万8000人が新たに診断されています。

 2024年1月7日(日)

2024/01/06

🟧アメリカFDA、フロリダ州によるカナダからの処方薬輸入を初承認 薬価の押し下げを図る

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は5日、南部フロリダ州に対し、アメリカより薬価が安いカナダからの処方薬輸入を承認したと発表しました。アメリカでは薬価が日本などほかの先進国に比べて2〜3倍高いため、輸入を認めて価格の押し下げを図ります。インフレ対策を急ぐジョー・バイデン政権が、製薬業界の反対を押し切って実現しました。

 アメリカ当局が処方薬の輸入を認めるのは初めてとなり、糖尿病や肝炎、精神疾患などを治療する医薬品を対象とします。フロリダ州はカナダの卸売り企業から、同じ薬を安価で大量購入できるようになります。

 FDAによると、フロリダ州が実際に処方薬を輸入するにはより具体的な製品情報を提出し、FDAから審査と承認を得ることが必要。輸入しようとする処方薬がFDAの基準に合致することを試験済みとの証明も必要となります。

 フロリダ州のロン・デサンティス知事は承認について、「最初の1年で最大1億8000万ドル(約260億円)の薬価を節約できる。ようやく低価格の処方薬を輸入できるようになる」と歓迎する声明を出しました。

 ほかの州も輸入承認に向けて申請しているといいます。バイデン政権は医療費の低下を政策の柱に掲げており、その一環としてFDAにも輸入解禁を検討するよう働き掛けていました。

 一方、製薬業界は過去数十年間にわたって、処方薬の輸入に反対してきた経緯があり、今回の決定についても、「消費者の費用低減にはつながらず、アメリカの医薬品供給の安全性を危険にさらすことになる」と批判を強めています。

 業界団体のアメリカ研究製薬工業協会(PhRMA)のスティーブ・ユーブル理事長兼最高経営責任者(CEO)は同日、「FDAによるフロリダ州の輸入承認は無謀な決断であり、深く懸念している」との声明を出し、「この政策が患者に害を与えないよう、あらゆる選択肢を検討している」とも強調しました。

 アメリカのシンクタンク、ランド研究所の2021年の報告書によれば、アメリカの処方薬の価格はカナダの3倍以上でした。

 安い薬を求めてアメリカからカナダへ国境を越えて購入しに行く消費者も少なくないといいます。数年前には糖尿病治療薬の「インスリン」や、アレルギー患者がショック時に使う治療薬「エピペン」など、アメリカで一部薬品の価格が高騰した際に渡航者が殺到するケースもありました。

 2024年1月6日(土)

🟧アマゾン熱帯林消失、前年比半減 2023年、ブラジル政権交代1年で一定の成果 

 ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)は5日、2023年の国内アマゾン地域9州の熱帯林消失面積が約5151・6平方キロと、前年比で半減したと発表しました。ルラ政権は「世界の肺」と呼ばれるアマゾンの保護強化を掲げており、消失面積は2018年以来の低い数字ですが、それでも愛知県ほどの面積が消失したことになります。

 ブラジルはアマゾン熱帯林の約6割を抱えています。アマゾン保護に後ろ向きだったボルソナロ前大統領が就任した2019年から2022年までは消失面積が顕著に拡大、2022年は1万277・6平方キロでした。

 2023年1月に就任したルラ大統領は2030年までにアマゾンの伐採の実質ゼロを公約に掲げ、保護の強化に転じました。政権交代から1年間で、一定の成果を収めたことになります。

 一方で、農業などに利用される「セラード」と呼ばれるサバンナ地帯の消失面積は、前年比43%増加し7828・2平方キロでした。

 2024年1月6日(土)

🟧千葉県の新型コロナ感染、7週連続で増加 前週比1・15倍、1医療機関当たり5・48人

 千葉県は5日、県内181の定点医療機関から1週間(12月25~31日)に報告された新型コロナウイルスの感染者数が1医療機関当たり5・48人で、前週の約1・15倍(0・75人増)になったと発表しました。増加は7週連続。インフルエンザは23・18人で、前週から0・91倍に減少しました。

 県の週報によると、新型コロナは16保健所別で、海匝(かいそう)が最多の9・75人。次いで長生が9・71人、香取が9・50人、山武が9・00人、君津が7・50人でした。

 年代別の総数は、50歳代が最も多く164人。20歳代が131人、40歳代が119人、30歳代が114人、60歳代が102人と続きました。

 インフルは保健所別で、長生が最多の33・0人、君津が32・9人、香取が31・3人でした。

 2024年1月6日(土)

2024/01/05

🟧インフルエンザ患者2週連続減少も再増加の懸念

 全国の医療機関から報告された季節性インフルエンザの患者数は、昨年12月24日までの1週間で1医療機関当たり23・13人となり、減少傾向が続いています。専門家は年末年始に人の移動が活発になったことで、再び増加に転じる可能性があるとして、注意を呼び掛けています。

 また、能登半島地震で大きな揺れを観測した各県では、インフルエンザの患者が多く報告されている地域があり、専門家は、避難所での感染症対策に注意してほしいと呼び掛けています。

 厚労省のまとめによりますと、昨年12月18~24日までの1週間に全国約5000カ所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は11万4126人で、1医療機関当たりでは前週から6・81人少ない23・13人となりました。前週(29・94人)比0・77倍で、2週連続の減少となりました。

 データをもとに推計されるこの1週間の全国の患者数は約79万6000人となり、昨年9月4日以降の今シーズンの累積の患者数は約981万8000人と推計されています。

 都道府県別にみますと、宮崎県が44・43人、宮城県が39・05人、大分県が37・67人、北海道が36・66人、青森県が31・05人、山形県が30・51人と、6つの道県で「警報レベル」とされる30人を超えているほか、愛知県が25・48人、東京都が18・08人、大阪府が15・77人などと、そのほかすべての都府県で「注意報レベル」とされる10人を超えています。

 前の週と比べると、沖縄県と青森県を除く45の都道府県で減少し、全国的に減少傾向となっています。

 直近5週間で検出されたウイルスは、A香港型と呼ばれるAH3型が62%、2009年に新型として流行したAH1型が33%で、2つのタイプのA型が同時に流行しています。

 感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、年末年始に帰省や旅行で人の移動が活発になったことで、再び感染が広がる可能性があると指摘しています。

 その上で「年末の時期に定点当たりの患者数が20人以上の高い水準になるのはこれまでになかった傾向だ。例年ならばピークとなる1月下旬に向けて、どの程度増加するのか、動向に注意する必要がある」と話しています。

 2024年1月5日(金)

🟥東京消防庁、救急隊の昨年1年間出動件数93万超 過去2番目の多さ

 東京消防庁の救急隊の昨年1年間の出動件数が速報値で93万1000件余りと、一昨年に次いで過去2番目に多くなったことがわかった。東京消防庁は出動が増えると現場への到着が遅れ、救える命が救えなくなる恐れもあるとして救急車の適正な利用を呼び掛けている。  東京消防庁によると、救急隊...