2024/08/05

🟧7月の東京23区、熱中症疑いで123人死亡 6年ぶりに100人超える

 東京23区で7月、熱中症の疑いで死亡した人は123人に上ったことが、東京都監察医務院のまとめで明らかになりました。都内では救急搬送された人も昨年より500人以上増えていて、東京消防庁は対策の徹底を呼び掛けています。

 東京都監察医務院によりますと、東京23区で7月、熱中症の疑いで死亡したのは、速報値で40歳代から90歳以上の合わせて123人で、7月に100人を超えるのは2018年以来、6年ぶりとなります。

 同医務院によると、死者123人のうち121人(98%)が屋内で亡くなりました。エアコンの使用状況でみると、エアコンはあるが未使用が79人と最多。エアコンなしが28人、エアコンを使用していた人も14人いました。

 死者の年代別では、40歳代が1人、50歳代が4人、60歳代が12人、70歳代が41人、80歳代が44人、90歳代以上が21人。高齢者が多くなりました。

 また、東京消防庁によりますと、7月1日から28日までに、熱中症の疑いで救急搬送された人は速報値で3647人に上り、昨年の同じ時期より573人増えています。このうち、東京都府中市で日中の最高気温が39・2度となった7月8日には、最も多い304人が救急搬送されました。

 7月に救急車が出動した件数は9万1614件で、昨年同期比で2592件増加。月間として過去最多となりました。今年の出動件数は7月末時点で54万2256件で、昨年同期比で2万2796件増加し、過去最多となった昨年を上回るペースで増えています。

 東京消防庁は「救急車の出動が多くなれば現場への到着時間も遅れてしまう。不要不急の通報は控えてほしいが、緊急性がある場合はためらわず救急車を呼んでほしい」とし、のどが渇く前にこまめに水分を補給するほか、屋内で適切に冷房や扇風機を利用するなどして、熱中症予防対策を徹底するよう呼び掛けています。

 2024年8月5日(月)

2024/08/04

🟧摂津市のダイキン工場周辺の地下水からPFAS検出 血液検査でアメリカ指針超の高濃度

 大手空調メーカー「ダイキン工業」の工場がある大阪府摂津市の地下水から有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」が検出され、京都大と市民団体が住民やダイキン工業の元従業員ら1190人の血液検査をしたところ、約3割で健康へのリスク増加が懸念されるアメリカの指針値を上回る濃度を検出したことが3日、明らかになりまし。元従業員で30倍の値だった人もおり、同様の検査としては国内最多人数といいます。

 国は血中濃度と健康影響の関係は明らかでないとし、国内の指針値はありません。だが今回の結果は、国が実施した2020年度の全国調査の値も上回る傾向にあり、団体は早急な基準の策定を求めたいとしています。

 ダイキン工業は過去に摂津市の淀川製作所を含め、PFASの一種であるPFOA(ピーフォア)を取り扱っていました。

 京都大の原田浩二准教授と小泉昭夫名誉教授(いずれも環境衛生学)らが、工場周辺や元従業員の居住地を中心に、大阪府と兵庫県の約30の自治体で調査。暫定集計で値が最も高かったのは兵庫県内の元従業員で1ミリリットル当たり約610ナノグラム(ナノは10億分の1)。学術機関のアメリカアカデミーが検査を推奨するとしている指針値20ナノグラムの約30倍でした。

 2024年8月4日(日)

2024/08/03

🟧126年間で最も暑い7月、全国の平均気温が過去最高に

 7月の平均気温が統計史上最も暑かった昨年を上回り、記録の残る126年間で「最も暑い7月」だったことがわかりました。

 気象庁によりますと、7月の日本の平均気温は平年と比較して2・16度高く、1898年に統計を取り始めてから過去最高を更新しました。これまでで最も高かったのは平年と比較して1・.91度高かった昨年で、2年連続で過去最高を更新するのは初めてです。

 気象庁によりますと、7月は太平洋高気圧の勢力が強まり、上空にも高気圧が張り出したことで、上層から下層まで暖かい空気に覆われ、危険な暑さが相次ぎました。

 地域別では、沖縄・奄美と東日本が、地域別の統計を取り始めた1946年以降で最も高くなったほか、西日本と北日本は過去2番目の高さとなりました。

 地点ごとにみますと、平年と比べて北海道帯広市で4度、東京都の都心で3度、名古屋市で2・5度、高知市で1・8度、那覇市で1・4度、それぞれ高くなるなど全国153地点のうち62地点で7月の記録を更新しました。

 気象庁の担当者は「危険な暑さになっており、危機感を持っている」とし、「今後も地球温暖化が進めば記録の更新が起こり得る。8月も全国的に平年より高い気温が予想されるため、熱中症の危険性が高く、こまめに水分を補給し、外出を控えるなど対策を心掛けてほしい」と話しています。

 2024年8月3日(土)

2024/08/02

🟧新型コロナ感染者、12週連続増加 お盆明けに流行ピークか 

 新型コロナウイルス感染症の全国の感染状況は、7月28日までの1週間では1つの定点医療機関当たりの平均感染者数が14・58人で、前の週の1・07倍となり、12週連続で増加しています。

 厚労省は「帰省などで大人数が集まる際などには特に体調に留意して基本的な感染対策をとってほしい」としています。

 厚労省によりますと、7月22日から28日までの1週間に全国約5000の定点医療機関から報告された新型コロナの感染者数は前の週から4669人増えて、7万2003人となりました。

 また、1つの定点医療機関当たりの平均感染者数は14・58人で、前の週の1・07倍となりました。前の週から増加が続くのは12週連続となります。

 都道府県別では多い順に、佐賀県が31・38人、宮崎県が25・98人、熊本県が25・46人、長崎県が24・94人、愛知県が23・25人などとなっていて、39の都道府県で前の週より増加しています。

 また、7月28日までの1週間に、全国約500の定点医療機関から報告された新たに入院した患者の数は4579人で、前の週と比べて736人の増加でした。

 厚労省は全国の流行状況について、「引き続き増加傾向が続いている。例年、お盆明けが感染のピークになるので、帰省などで高齢の方に会ったり、大人数で集まったりする際は体調に留意して、換気などの基本的な感染対策をしてほしい」と話しています。

 2024年8月2日(金)

2024/08/01

🟧PFAS巡り東京都に血液検査要請 医療団体「健康被害に不安」

 発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」に関し、東京民主医療機関連合会などは7月31日、健康被害を明らかにするために血中濃度調査を推進するよう東京都に要請しました。都の担当者は「具体的な回答はできない」と応じたといいます。

 PFASは全国の水道水や河川から検出され、環境省が水道水の全国調査を進めています。連合会の根岸京田会長は要請後に記者会見し、「健康被害への不安が高まっている。血液検査で数値が高い人には、定期的なフォローが必要だ」と指摘しました。

 血液検査を巡っては、浄水場の水からPFASが高濃度で検出された岡山県吉備中央町が、供給区域の住民らを対象に公費で実施する方針を全国で初めて決めました。

 2024年8月1日(木)

2024/07/31

🟧ファミリーマーㇳ、社員の卵子凍結支援 保管料3割安く、配偶者や子供も対象

 ファミリーマートは31日、卵子の凍結保管サービスを通常より安く利用できる福利厚生制度を始めると発表しました。再生医療関連事業を手掛けるセルソース(東京都渋谷区)と連携します。対象者は本社社員とその家族。毎月5500円かかる卵子の保管料が3割ほど安くなります。

 対象者は本社社員とその家族で、配偶者や子供といった2親等以内の親族を含みます。対象者はセルソースが提携する医療機関を受診し、カウンセリングや検査を受け卵子を凍結します。検査費や採卵・凍結費用は自己負担ですが、年に数万円かかる保管料を割り引きます。

 卵子の凍結は将来の妊娠に備える選択肢の1つとして、注目されています。厚生労働省は2021年度から、がん治療の前に卵子や精子などを凍結保存する「妊孕性(にんようせい)温存療法」の研究促進の補助事業を始めました。東京都も2023年度から卵子凍結にかかる費用を助成しています。

 卵子凍結を支援する企業も増えており、ユニ・チャームは7月に社員が卵子の凍結保管サービスを安く利用できる福利厚生制度を導入しました。

 2024年7月31日(水)

2024/07/30

🟧百貨店で販売のうなぎ弁当などで130人食中毒の症状 90歳代の1人死亡

 横浜市保健所は29日、京急百貨店(港南区)の食品売り場にある「日本橋鰻伊勢定」で販売された「うなぎ弁当」などを食べた計130人が下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴え、うち5人の便から黄色ブドウ球菌が検出されたと発表しました。市保健所は食中毒と断定し、百貨店内の伊勢定と百貨店内にある同じ伊勢定のレストランを営業禁止処分としました。

 市保健所によると、症状を訴えているのは10歳未満から90歳代の男女130人。多くは軽症ながら、2人が経過観察のために入院し、90歳代の女性1人が弁当を食べた後に嘔吐などの症状を発症して亡くなったといいます。女性は持病があり、市保健所は「因果関係は不明」としています。

 問題になっているのは、24日から25日に地下1階の食品売り場で販売された「うなぎ弁当」と「うなぎかば焼き」。

 29日夜に記者会見を開いた京急百貨店と伊勢定の説明では、いずれも百貨店内で伊勢定がつくったもので、2日間で1761食を販売しました。24日は「土用の丑(うし)の日」で、地下1階の売り場の厨房(ちゅうぼう)に加えてバックヤードの厨房も使ったといいます。

 この伊勢定のマニュアルでは、弁当の製造でうなぎを焼くスタッフ以外は手袋をつけることになっていましたが、当日は盛りつけ担当のスタッフが手袋をつけずに作業していたということです。

 黄色ブドウ球菌は化のうした傷口などに多くいる細菌で、保健所は手や指に傷がある人は食品に直接触れないよう呼び掛けています。

 亡くなった女性は24日午後6時から7時ごろに弁当を食べ、深夜に救急搬送されたものの、翌日死亡したといいます。伊勢定の富田宗一郎取締役は「多数の被害者を出したことを深くおわび申し上げる」と謝罪しました。

 26日に体調不良の訴えがあり、28日午後8時までに147人から体調不良の訴えが寄せられているといいます。

 ホームページによると、日本橋鰻伊勢定は東京都中央区日本橋室町に本店があり、今回の京急百貨店内の店舗を含む6店を展開しています。

 2024年7月30日(火)

🟧8月熱中症搬送は3万2806人、昨年8月より2029人減少 死者は23都府県で43人

 総務省消防庁は18日、熱中症により8月に救急搬送された人は、全国で3万2806人だったと発表しました。猛暑が続く一方、台風10号の影響で悪天候の日も多く、昨年8月より2029人減少しました。23都府県で計43人の死亡が確認されました。  今後も数日間は残暑が続く見通しで、消防...