2024/08/24

🟩南アメリカで蚊媒介感染症「オロプーシェ熱」拡大 2人死亡、感染例8000件超

 世界保健機関(WHO)は23日、ブラジルやコロンビア、ペルーなど南アメリカを中心とした5カ国で、蚊が媒介するウイルス感染症の「オロプーシェ熱」の発症が増加し、2人が死亡したと発表しました。

 WHOによると、7月20日時点で8078件の感染例を確認。頭囲が通常より小さく知能や体に先天的な障害が生じる「小頭症」の新生児のケースもあり、ウイルス感染との関連が疑われています。

 オロプーシェ熱は主にブラジルのアマゾン地域で伝染していましたが、気候変動や森林破壊などの影響で、これまで感染例の確認がなかったボリビアやキューバにも広がっています

 WHOは、公衆衛生上のリスクは国際的な規模では低いと評価しています。

 2024年8月24日(土)

2024/08/23

🟩アメリカ、新型コロナワクチン最新版を承認 生後6カ月以上に推奨

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は22日、製薬大手のファイザーおよびモデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの最新版を承認しました。両社は「近日中に利用可能になる」としています。

 最新版は、新型コロナの変異株「オミクロン株」系の子孫株「KP・2」を使用して開発されました。現在流行している変異株を標的とし、入院や死亡のリスクに対してさらに高い効果が得られるよう設計されているといいます。

 FDA幹部のピーター・マークス氏は、「新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種対象者には、最新版の接種を強く推奨する」と声明で述べました。

 対象年齢は生後6カ月以上で、追加接種には2カ月以上の間隔を空ける必要があります。

 アメリカでは今夏、新型コロナの感染例が増加しており、すでに冬の流行シーズンに備える中での発表となりました。

 ファイザーとモデルナは、最新版は近日中に薬局、病院、診療所で利用可能になるとしています。

 「KP・2」はアメリカのウイルスに占める割合が約3%まで減少中。だが現在主流のウイルスも近縁のため、最新版のワクチンは昨シーズンの製品よりもよい免疫反応が期待できるといいます。

 アメリカ保健当局はインフルエンザワクチン同様、新型コロナワクチンについても毎年の接種を推奨しています。

 だが、アメリカ疾病対策センター(CDC)のデータによると、昨シーズンに更新されたワクチンを接種した割合は、成人で22・5%、子供で14%にとどまりました。

 2024年8月23日(金)

2024/08/22

🟩兵庫県芦屋市の116歳・糸岡富子さん、世界最高齢に 117歳のスペイン女性死去で

 存命中の世界最高齢者としてギネス記録に登録されていたスペイン在住のマリア・ブラニャスさんが19日、117歳で死去しました。新たな最高齢は兵庫県芦屋市の糸岡富子さん(116)になりました。アメリカの非営利団体が明らかにしました。

 糸岡さんが暮らす特別養護老人ホームなどによると、世界最高齢と伝えられた糸岡さんは「ありがとう」としっかりした表情で応じたといいます。

 芦屋市などによると、糸岡さんは1908年(明治41年)5月23日に、大阪市で3人きょうだいの長女として生まれ、30年余り前から芦屋市に移り住みました。ウオーキングとお寺参りが趣味で、100歳を過ぎてから神社まで散歩することも。乳酸菌飲料「カルピス」が好きで今もよく飲んでいるといいます。

 芦屋市の高島崚輔市長は、「糸岡さんのように元気で長生きされている先輩の存在は大きな励みとなっている」と祝福のコメントを出しました。

 2024年8月22日(木)

2024/08/21

🟩7月の熱中症救急搬送、過去2番目の多さ 4万3195人搬送・62人死亡・1110人重症 

 先月熱中症で医療機関に救急搬送された人は全国で4万3195人と、7月としては2008年に統計を取り始めてから過去2番目の多さとなったことが、総務省消防庁のまとめでわかりました。

 この後も暑い日が続くとして、熱中症対策を徹底するよう呼び掛けています。

 先月は、最高気温40度以上を1日に6つの地点で観測するなど危険な暑さが続き、先月の全国の平均気温は、気象庁が統計を取り始めてから最も高くなりました。

 総務省消防庁のまとめによりますと、先月熱中症で医療機関に搬送された人は全国で4万3195人に上りました。

 7月としては統計を取り始めた2008年以降、2018年の5万4220人に次いで過去2番目の多さとなりました。

 このうち、死亡したのは62人で、3週間以上の入院が必要な「重症」が1110人、短期の入院が必要な「中等症」が1万4216人、「軽症」が2万7666人でした。

 年齢別では、65歳以上の高齢者が2万5469人と6割弱を占め、次いで18歳以上65歳未満が1万3932人、7歳以上18歳未満が3544人、7歳未満の乳幼児が250人となっています。

 また、場所別でみると、住宅が1万7638人と最も多く、次いで道路が8234人、屋外の競技場や駐車場が5111人などとなっています。

 都道府県別では、東京都が4227人と最も多く、次いで大阪府が3342人、愛知県が2950人、埼玉県が2607人などとなっています。

 気象庁の長期予報では来月・9月と10月の平均気温は全国的に平年より高いと予想され、残暑が厳しく、秋の訪れが遅くなる見込みです。

 総務省消防庁は「年間の搬送人数も最多を更新する恐れがある。暑さはこの先も続くと予想されているので引き続き、エアコンを使ったり、こまめに水分をとったりするなど熱中症への対策を続けてほしい」と呼び掛けています。

 2024年8月21日(水)

2024/08/20

🟩コンゴでエムポックス感染者・死亡者が急増 日米がワクチン送付へ

 アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)のサミュエル・ロジャー・カンバ保健相は19日、ウイルス感染症のエムポックス(サル痘)の感染者と死亡者が増加していると語りました。一方、医療関係者によると、日米両国は同国にワクチンを送る方針です。

 カンバ保健相は記者会見で、今年に入っての累計感染者は数日間で1万6000人から1万6700人に、死亡者は548人から570人強に増加したと語りました。

 一方、ある医療関係者は、アメリカが5万回分のワクチンを送ると約束したと明かしました。日本も19日、子供用に350万回分を送付することに同意したといいます。

 カンバ保健相は、「来週にはワクチンの第一回接種分が到着することを望んでいる」と述べました。

 人口約1億人のコンゴでは、全26州で感染が確認されています。

 世界保健機関(WHO)はコンゴなどアフリカ各国での感染拡大を受けて14日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、19日には「関係地域へのワクチン接種戦略・計画の迅速な適用」を含む新たな指針を発表しました。

 2022年の流行時、エムポックスワクチンは、ヨーロッパとアメリカでは入手できたもののアフリカ諸国では確保できないという深刻な不平等が生じていました。

 2024年8月20日(火)

2024/08/19

🟩フィリピンでエムポックス感染確認、昨年12月以来 33歳男性、海外渡航歴なし

 フィリピン保健省は19日、エムポックス(サル痘)の感染を確認したと発表しました。検査でウイルス感染を確認しましたが、より重症化しやすいタイプの「クレード1」かどうかは現時点で不明で、別の検査結果を待っているといいます。

 感染者は33歳の男性で、海外渡航歴はありません。1週間余り前に発熱し、その後、体のさまざまな部位に発疹が出たといいます。

 フィリピンでは2022年7月に最初の感染を確認。直近の確認は昨年12月でした。保健省が熱帯医学研究所で確認した感染例としては、今回が10例目といいます。

 2024年8月19日(月)

2024/08/18

🟩エムポックス、パキスタンでも感染を確認

 アフリカで感染が拡大しているエムポックス(サル痘)について、パキスタンの保健当局は国内で1人の感染が確認されたと発表しました。エムポックスの感染はアフリカ以外ではスウェーデンでも確認されていて、感染のさらなる広がりが懸念されています。

 エムポックスは、発熱や発疹などの症状が現れるウイルス性の感染症で、2022年に欧米を中心に感染者の報告が相次ぎましたが、世界保健機関(WHO)によりますと、アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)を中心に再び感染が拡大しているということです。

 エムポックスについて、パキスタンの保健当局は16日、国内で1人の感染が確認されたと発表しました。感染者は、中東への渡航歴があったということで、感染者と接触した可能性のある人たちの追跡調査を行っているとしています。

 エムポックスを巡っては15日、重症化しやすいタイプの「クレード1(コンゴ盆地系統群)」ウイルスの感染がアフリカ以外では初めて、スウェーデンで確認されています。

 パキスタンの保健当局の発表では、ウイルスのタイプは明らかにされていません。

 WHOは14日にエムポックスの感染がアフリカ以外にも広がる恐れがあるとして、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したばかりで、感染のさらなる広がりが懸念されています。

 2024年8月18日(日)

🟧8月熱中症搬送は3万2806人、昨年8月より2029人減少 死者は23都府県で43人

 総務省消防庁は18日、熱中症により8月に救急搬送された人は、全国で3万2806人だったと発表しました。猛暑が続く一方、台風10号の影響で悪天候の日も多く、昨年8月より2029人減少しました。23都府県で計43人の死亡が確認されました。  今後も数日間は残暑が続く見通しで、消防...