2023/06/11

🟧30歳代患者の健康な臓器を誤って摘出、宮城県大崎市民病院が解決金1200万円支払いへ

 宮城県大崎市は8日、大崎市民病院で2015年3月、県内在住の30歳代(当時)の患者の正常な臓器の一部を腹腔(ふくくう)鏡手術で誤って摘出する医療事故があり、患者側に1200万円の解決金を支払うと発表しました。15日開会の市議会定例会に関連議案を提出します。

 同病院が8日の市議会全員協議会で報告しました。同病院によると、手術担当者らの思い込みや確認漏れなどが原因といいます。同病院は治療費や定期健診費なども負担する方針。患者の性別や摘出された臓器などは「患者側の意向」として明らかにしていません。

 大崎市民病院の担当者は、「ご迷惑をかけ、おわびする。再び同様の医療事故が起きないよう努めている」と話しています。

 2023年6月11日(日)

🟧塩野義製薬、コロナ飲み薬「ゾコーバ」の本承認申請 予防効果の治験も開始

 塩野義製薬は9日、同社が開発し昨年11月に緊急承認された新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、本承認取得に向けた製造販売承認申請を8日付で厚生労働省に行ったと発表しました。本承認期限は緊急承認から1年。また、新たに発症予防の効果を検証する臨床試験(治験)を開始しました。塩野義製薬によると、新型コロナ飲み薬で予防効果が確認されれば世界初。

 ゾコーバは軽症・中等症患者向けで、せきや発熱などの症状を改善する効果を確認。最終段階の第3相試験の速報データなどから有効性を「推定」して、緊急承認されていました。

 本承認は有効性が「確認」される必要があり、提出できていなかった治験データをそろえて申請しました。ゾコーバの緊急承認は期限が1年で、最大1年の延長が認められています。

 一方、発症予防の治験は新型コロナ患者と同居する家族を対象に、ゾコーバを5日間投与した際の有効性と安全性を検証します。日本、アメリカを中心に2200人の被験者が参加する見通し。

 2023年6月11日(日)

🟧RSウイルスワクチンの製造・販売、欧米企業が厚労省に申請

 発熱やせきなどいわゆる風邪の症状が出て肺炎になることもあるRSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)感染者が、増加傾向にあります。インフルエンザなど新型コロナウイルス以外の感染者も多く、専門家は手洗いなどの基本対策を求めています。そんな中、欧米企業は高齢世代や妊婦向けに、RSウイルスワクチンの製造販売を相次いで厚生労働省に承認申請。早期実用化への期待が高まっています。

 RSウイルスは接触や飛沫などにより、ほとんどの人が幼いうちに一度は感染します。通常は発症から1週間ぐらいでよくなるものの、乳幼児や免疫の働きが弱い高齢者では肺炎を引き起こし重症化することもあります。

 新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年は感染報告数が少なかったものの、2021年の春から夏に例年を上回る流行が起きました。

 国立感染症研究所の集計では、今年も増える兆しが出ています。5月28日までの1週間の報告数は1医療機関当たり1・95人で、2021年の水準に近付いています。

 イギリスの製薬大手グラクソ・スミスクラインは60歳以上が対象のワクチンを開発し、昨年日本で承認申請しました。アメリカの製薬大手ファイザーも申請中。

 すでにグラクソ・スミスクラインのRSウイルスワクチンは、5月2日にアメリカの食品医薬品局(FDA)に承認されました。ヨーロッパの保健当局も4月下旬、このワクチンの承認を勧告しています。同社は、アメリカで次のRSウイルスの流行シーズンが始まる前に同ワクチンが利用可能になることを期待しています。

  グラクソ・スミスクラインのワクチンは60歳以上の成人を対象とした後期臨床試験で、RSウイルス感染に対して82・6%の有効性を示したことが、昨年10月に公表されています。

 ファイザーのRSウイルスワクチンも、5月31日にアメリカの食品医薬品局(FDA)から、60歳以上の成人への使用を承認されました。

 後期臨床試験によると、このワクチンのRSウイルス感染による疾患の発症を予防する有効性は、RSウイルス感染の1つか2つの症状を持つ60歳以上の患者の間で67%、3つないし4つの症状を持つ重症患者の間では85・7%でした。

 ファイザーは、アメリカ疾病対策センター(CDC)がワクチンの使用を承認後、次のRSウイルス流行前の今年第3・四半期中に利用できるようにする見通し。ワクチンの価格については明らかにせず、推奨される年齢層を対象にした定期的な予防接種を支える価値に基づいた価格になるとしました。

 同社は同ワクチンの妊婦への接種でも、FDAの承認を求めています。それにより乳幼児の感染が予防できます。承認されれば、重症化のリスクが最も高いグループの1つである乳児向けの初めてのRSウイルスワクチンとなります。

 2023年6月11日(日)

🟧アメリカFDAの諮問委員会、「レカネマブ」の本承認推奨 エーザイのアルツハイマー病新薬

 日本とアメリカの製薬会社が共同で開発したアルツハイマー病の新薬について、アメリカの食品医薬品局(FDA)の外部の専門家でつくる諮問委員会は、治療薬としての承認を全会一致で推奨しました。FDAはすでに「迅速承認」という仕組みで承認しており、今後、完全な本承認をするか判断します。

 FDAは9日、外部の専門家を集めた諮問委員会を開き、日本の製薬大手「エーザイ」とアメリカの医薬品大手「バイオジェン」が共同で開発を進めてきたアルツハイマー病の新しい治療薬「レカネマブ」について話し合いました。

 この薬はアルツハイマー病の患者の脳にたまる「アミロイドβ」という異常なたんぱく質を取り除くことで、症状の進行を抑えることが期待されています。

 諮問委員会では、製薬会社側が約1800人が参加した臨床試験の最終的なデータを示し、投与開始から1年半後の時点で、薬効のない偽薬を使った人に比べ、認知症状の進行を27%遅らせる効果があったと説明しました。

 出席した6人の専門家は全会一致で「患者への効果が確認できた」とする結論をまとめ、FDAに対し薬の承認を推奨しました。

 FDAはこの薬について、今年1月、深刻な病気の患者に対し、より早く治療を提供する仮免許に当たる「迅速承認」という仕組みでいったん承認しており、今回示された臨床試験の最終的なデータをもとに、完全な本承認をするか7月6日までに判断します。

 2023年6月11日(日)

🟧1回接種のJ&J新型コロナワクチン、緊急使用許可を取り消し アメリカ食品医薬品局

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は7日までに、アメリカのジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の依頼を受け、新型コロナウイルスワクチンの緊急使用認可を取り消しました。安全性への懸念などから接種需要が低迷していました。アメリカ政府の購入した在庫は5月中に使用期限を迎え、配布をやめていました。

 J&J傘下でワクチン事業を手掛けるヤンセン・バイオテックがFDAに変異型対応ワクチンを手掛ける計画がないことを伝え、緊急使用認可の取り消しを依頼しました。

 J&Jのワクチンはこれまでに100カ国以上で承認を受けています。日本では2022年に製造販売承認を取得したものの、公費での予防接種には使われていません。アメリカ以外の地域では「今後も最も必要とされる地域にワクチンを届ける」と説明しました。

 J&J製ワクチンは2021年2月に、FDAから緊急使用の承認を得ました。アメリカのファイザー製など2回接種が必要なメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンに比べ、J&Jワクチンは1回の接種ですむ特徴があり、利便性から接種率の向上につながる期待がありました。

 だがその後、このワクチン接種後に血栓症を発症した患者の事例が報告され、安全性への懸念が浮上。FDAは2022年5月、特別な理由がない限りJ&J製よりmRNAワクチンの接種を推奨する方針を打ち出し、直近ではJ&Jワクチンの接種がほぼなくなっていました。

 アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、アメリカで追加接種を含めたワクチン接種は累計で6億8000万回となっています。その大部分をファイザーやアメリカのモデルナのmRNAワクチンが占め、J&J製は1900万回にとどまります。J&Jが4月に発表した直近2023年1〜3月期の決算では、コロナワクチンのアメリカでの販売はゼロでした。

 2023年6月11日(日)

🟧エーザイ、アルツハイマー病新薬「レカネマブ」を韓国でも承認申請

 エーザイは8日、アメリカの医薬品大手バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、韓国食品医薬品安全処(MFDS)に新薬承認を申請したと発表しました。レカネマブはアメリカですでに、条件付きの承認に相当する「迅速承認」を取得しています。

 日本やヨーロッパ、中国、イギリスなどでも、承認を申請しています。エーザイは「韓国に続き、アジア各国での新薬承認の申請をしていく」としています。

 レカネマブは早期アルツハイマー病の患者を対象としており、症状の悪化を27%抑えるとされます。病気の原因物質の一つといわれるたんぱく質「アミロイドベータ」を脳内から除去する効果があるといいます。

 2023年6月11日(日)

2023/06/10

🟧国内初の民間精子バンクが活動中止 法整備の遅れや経済面での維持困難を理由に

 精子がない病気などで不妊のカップルに対して安全に第三者の精子を提供しようと、独協医科大学の医師らが設立した国内初めての民間精子バンクが、今年3月末で活動を中止していたことがわかりました。精子提供を巡る法整備が進んでいないことや、経済面で施設の維持が難しくなったことが理由としています。

 第三者から提供された精子を使う不妊治療は、3年前の段階で日本産科婦人科学会の登録施設で年間約2000件行われ、77人の赤ちゃんが生まれています。

 近年、精子の提供者が減少し、患者の受け入れを停止している施設も多く、SNSなどで知り合った個人から精子を購入するケースもあることから、独協医科大学の岡田弘特任教授などは安全な治療ができるよう、一昨年国内初となる第三者からの精子を保存する民間精子バンク「みらい生命研究所」(埼玉県越谷市)を設立し、昨年からは国内の2カ所の医療機関に提供していました。

 しかし、岡田特任教授によりますと、精子バンクは今年3月末で活動を中止したということです。

 その理由について、第三者からの精子や卵子の提供で生まれた子供の出自を知る権利や、精子バンクの位置付けについての法整備が進まないことや、精子の検査や施設の維持費で赤字が続いたことなどがあるとしています。

 これまでに提供された精子は大学で保管し、今後、活動を再開させたいとしていますが、具体的なめどは立っていないということです。

 岡田特任教授は「生殖補助医療は不妊に悩むカップルだけでなく生まれてきた子供の権利が保証されるものでなければならない。精子バンクは管理しなければならない情報が多く、民間の一機関が単独で成り立たせるのは難しいとわかったので、事業を援助する法整備は必要だ」と話しています。 

 2023年6月10日(土)

🟥インフルエンザ、昨年より約1カ月早く流行 特に子供で広がる

 インフルエンザの流行が昨年よりもおよそ1カ月早いペースで進んでいる。特に今シーズンは子供の患者が多く、専門家は学校での換気や人混みでのマスクの着用など対策を呼び掛けている。  国立健康危機管理研究機構などによると、11月23日までの1週間に全国約3000カ所の定点医療機関から...