2023/06/15

🟧「脳動脈瘤」に薬による治療の可能性 理研などの研究グループが治療薬候補を発見

 理化学研究所などの研究グループは、脳動脈瘤ができた際に特定の遺伝子の突然変異が起きていることを突き止め、手術ではなく、薬による治療の可能性を見いだしたと発表しました。

 理化学研究所のチームリーダーで杏林大学医学部の中冨浩文教授らの研究グループは、外科手術で摘出された脳動脈瘤の遺伝子を解析し、405個の後天的にできたとみられる遺伝子変異があることを確認しました。

 このうち16個の遺伝子が特に高頻度で変異がみられ、その多くが腫瘍形成にかかわる遺伝子として知られるものだったということです。

 特に治療が困難な大きな動脈瘤では、PDGFRβ(ベータ)という遺伝子の変異が起きていました。

 この遺伝子変異を導入したマウスに、がん治療薬の1つである「スニチニブ」を投与したところ、動脈瘤の発生・成長が抑制されたということです。

 研究グループによると、日本人の約5%が破裂する前の脳動脈瘤を発症しています。脳動脈瘤の治療は、現状では開頭手術か血管内カテーテル治療しかありませんが、研究グループでは今後、スニチニブと似た作用を持つさまざまな薬を試すことなどにより、投薬による脳動脈瘤の治療が可能になるとみて、10年後をめどに実用化につなげたいとしています。

 本研究は14日付で、アメリカの科学雑誌のオンライン版に掲載されました。

 2023年6月15日(木)

2023/06/14

🟧文化祭で新型コロナ感染拡大か、埼玉県の春日部高と不動岡高で学校閉鎖

 埼玉県教育委員会は13日、春日部市の県立春日部高校の生徒114人が新型コロナウイルスに集団感染したと発表しました。9日から学年閉鎖していた2、3年生に加え、1年生も13日に学年閉鎖し、学校閉鎖となりました。学校閉鎖は14日までの予定。

 同校は3、4日に文化祭を開催。振り替え休日後の8日以降、生徒から「陽性になった」との連絡が相次ぎました。当初、学級閉鎖や学年閉鎖で対応したものの、感染が全学年に拡大したといいます。2、3年生は15日に、1年生は週明けの19日に授業を再開する見込み。

 埼玉県内では、新型コロナの感染症法上の分類が5類に移行した後、加須市の県立不動岡高校でも、1年生から3年生の合わせて生徒77人が新型コロナウイルスに集団感染し、9日から13日まで学校閉鎖となっています。この高校では1日に体育祭が、3日と4日に文化祭が開催されていました。

 県教委は両校とも文化祭が感染拡大の要因になったとみています。

 2023年6月14日(水)

🟧「オミクロン型XBB」対応ワクチン導入検討 厚労省、コロナ秋接種で

 9月以降に多くの世代を対象に開始予定の新型コロナウイルスワクチンの秋接種について、厚生労働省が日本を含め世界で主流となっているオミクロン型派生型「XBB」に対応したワクチンを導入する方向で検討に入ったことが13日、明らかになりました。アメリカでも同様の考え方が示されています。

 開発企業が申請し、薬事承認されることが条件。秋接種は5歳以上のすべての年代が対象で、XBBワクチンに関しては対象年齢が引き上げられる可能性があります。

 現状の追加接種では、主にアメリカのファイザーやモデルナが開発した流行初期の型とオミクロン型の「BA・1」や「BA・5」に対応した「2価ワクチン」が用いられています。

 厚労省は16日に専門家を交えたワクチン分科会を開き、秋接種で使うワクチンに関する議論を行います。

 XBBは世界的に拡大しており、アメリカ食品医薬品局(FDA)は12日、今年秋から冬用のワクチンは、世界で主流となっているXBBの仲間に対応した製品が妥当との考え方を示しました。15日に専門家の諮問委員会で詳細を詰める予定。

 現在の追加接種には、流行初期の型のほか、オミクロン型派生型「BA・4」や「BA・5」にも対応する「2価ワクチン」を使っていますが、次はXBBのみの「1価ワクチン」にすることを提案しました。

 初期の型への免疫はこれまでの感染やワクチン接種で一定程度得られた一方、標的にするウイルスは更新が必要だと判断しました。

 2023年6月14日(水)

🟧中国、5月に再流行で発熱患者36万人に倍増 コロナワクチンの緊急使用を許可

 中国疾病予防コントロールセンターは13日までに、5月の新型コロナウイルスの感染状況を発表しました。5月初旬からの約2週間で発熱外来の受診者が倍増し、コロナの再流行が浮き彫りになりました。中国政府は新たなコロナワクチンの緊急使用許可を出し、警戒感を強めています。

 中国では、新型コロナを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ政策」を大幅に緩和した昨年12月ごろに感染爆発が起き、今年に入り流行が落ち着いたものの、同センターによると4月下旬に再び感染が広がり始めました。

 5月1日に18万3000人だった発熱外来の受診者は5月16日に36万人と約2倍に増加し、その後も1日当たり30万人前後で推移しました。大部分はコロナ患者とみられ、5月のコロナ感染死者は164人でした。

 2023年6月14日(水)

🟧エムポックスのワクチン接種、男性同士の性的接触者に拡大へ 国内で今年166人感染

 「エムポックス(サル痘)」に感染した人の濃厚接触者に接種しているワクチンの対象者を、男性同士の性的接触がある人など高リスク者に広げる方針を厚生労働省が固めたことが、13日明らかになりました。近く国立国際医療研究センター(東京都新宿区)が中心となり、複数の医療機関で臨床研究として接種を始めます。

 エムポックスはサル痘と呼ばれていたものの、世界保健機関(WHO)の英語表記で「mpox」への名称変更を踏まえ、日本も5月にエムポックスへ変えました。

 エムポックスは、血液や体液を介して感染し、発熱や発疹など天然痘に似た症状が出ます。今年に入り国内の感染者は増えており、国立感染症研究所が13日に発表した速報値では、4日までに計166人。

 2023年6月14日(水)

🟧ゲノム編集iPS細胞を提供開始 拒絶反応のリスク減少、京大財団

 京都大iPS細胞研究財団(理事長=山中伸弥・京大教授)は14日、ゲノム編集の技術で免疫の拒絶反応を抑えられるようにした医療用iPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発し、製薬企業などへの提供を開始したと発表しました。安全性や有効性を確かめる臨床試験に活用してもらい、iPS細胞を使った医療の普及を目指します。

 iPS細胞は皮膚や血液から作って、筋肉や神経などの細胞に変化させることができ、病気やけがで失われた組織や臓器を新しい細胞で補う再生医療の実現が期待されています。患者本人から作れば移植しても拒絶反応は起きない一方で、作製には1人当たり数千万円以上の費用と、半年以上の期間がかかるのが課題でした。

 この課題を克服するため、山中教授らは2013年度から、拒絶反応を受けにくい特別な「細胞の型」を持つ健康な人を探し、多くの人に適合するiPS細胞を作って備蓄するプロジェクトを開始。財団を設立し、これまでに7人から血液の提供を受けてiPS細胞を作りましたが、適合するのは日本人の約4割にとどまっています。

 そこで新たに、狙った遺伝子を精密に操作できるゲノム編集の技術を使って「細胞の型」を改良し、多くの人に適合できるようにする方法を検討。拒絶反応にかかわる重要な3つの遺伝子を外したiPS細胞を作製しました。この細胞は、強い拒絶反応については、ほぼ回避できる可能性があるといいます。

 財団は昨年11月、ゲノム編集した医療用のiPS細胞の提供を開始すると発表し、山中教授は「研究開発はこれからが正念場。患者に届けるというゴールに向けて頑張りたい」と語っていました。

 ゲノム編集が狙った遺伝子以外にダメージを与えていないかなどを検査するとともに、供給体制を整備しました。今後、希望する製薬企業や医療機関、研究機関などに提供し、難病などの治療につなげたい考えです。

 今後、各機関が治験を実施するなどし、遺伝子を改変したiPS細胞を人に移植しても問題ないかどうかや、移植できる対象をどこまで拡大できるか確認を進めます。

 財団によると、約30万個のiPS細胞入りの容器1本で約20万円。非営利機関には無償で提供します。

 2023年6月14日(水)

🟧東京都、 水質調査の地点を追加し1年前倒し実施へ 「PFAS」汚染問題

 東京都の多摩地域の地下水から発がん性の疑いがある有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が検出されている問題について、東京都は13日の都議会代表質問で、高濃度のPFASが検出されている地域で水質調査の地点を増やす方針を明らかにしました。環境省がPFASに関する自治体向けの対応の手引を改訂する方針で、その前に都内の現状を把握するといいます。

 都環境局は4年ごとに、飲用を含む都内260地点の井戸水の水質を定点調査しています。2021年までに、PFASの国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)を超過したのは、多摩地域を中心に24地点ありました。都は今後、濃度の高かった地域で調査地点を追加します。追加地点数や地点の場所については決まっていないといいます。

 村松一希氏(都民ファーストの会)の質問に、栗岡祥一環境局長が「指針値の超過が判明した地下水を飲用しない取り組みの徹底が重要。きめ細かく把握していきたい」と述べました。

 定点調査は現在、2021〜2024年度の3年目。都は計画を1年前倒しし、本年度中に全地点の調査を終えることも明らかにしました。環境省はPFAS対応の手引の改訂に合わせ、暫定指針値を超えた場合の具体的な対応などの公表を検討しています。都環境局の担当者は「改訂に間に合うよう、調査を進めたい」と話しました。

 都環境局が調査対象としている井戸とは別に、都水道局は多摩地域で水道水源に利用している7市の井戸40カ所を、PFAS汚染の影響で取水停止としています。

 2023年6月14日(水)

🟥インフルエンザ、昨年より約1カ月早く流行 特に子供で広がる

 インフルエンザの流行が昨年よりもおよそ1カ月早いペースで進んでいる。特に今シーズンは子供の患者が多く、専門家は学校での換気や人混みでのマスクの着用など対策を呼び掛けている。  国立健康危機管理研究機構などによると、11月23日までの1週間に全国約3000カ所の定点医療機関から...