2023/09/21

🟧コロナワクチン接種で生活に支障、国や製薬会社などを提訴 神奈川県に住む40歳代女性など

 新型コロナウイルスのワクチンを接種したことでどうきや息切れが続き生活に支障が出ていると主張して、神奈川県に住む40歳代の女性などが、国と自治体、製薬会社に6000万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。

 20日、東京地方裁判所に訴えを起こしたのは、神奈川県に住む40歳代の女性とその夫です。訴状によりますと、女性は2021年9月、新型コロナのワクチンを接種した直後にどうきや息切れの症状が出て救急搬送されました。

 今も30分以上立ち続けて料理ができないなど、ワクチン接種の後遺症によって生活に支障が出ていると主張して国と製造元のファイザー、それに集団接種を行った自治体に合わせて約6100万円の賠償を求めています。

 女性は今年5月、ワクチンの接種がどうきなどの原因になった可能性が否定できないとして、予防接種法に基づく国の健康被害救済制度の認定を受け、医療費などの支給を受けています。

 女性は記者会見で、「救済制度の認定を受けるまで2年近くかかったが、認められた以外の症状も出ている。これまでの苦悩の日々を慰謝料として請求すべきだと思った」と話しています。

 厚生労働省は、「現時点で訴状を受け取っておらず、詳細を把握していないが、いずれにしても係争中の案件についてはコメントを差し控えたい」としています。ファイザーは、「訴状が届いていないためコメントを差し控える」としています。

 2023年9月21日(木)

2023/09/20

🟧青森県の駅弁メーカー製弁当で体調不良1都23県の295人に 東北から九州のスーパーの開催イベントで販売

 青森県八戸市の駅弁メーカー「吉田屋」の弁当を食べた人が相次いで体調不良を訴えている問題で、八戸市保健所は、20日午前9時の時点で、体調不良を訴えている人は、東北や関東地方など1都23県の295人に上ることを明らかにしました。今後も増える可能性があるとして、保健所は引き続き詳しい症状や原因などについて調べています。

 八戸市保健所によりますと、吉田屋が作った消費期限が9月16日と17日までの弁当を食べた人が、これまでに下痢やおう吐などの体調不良を訴えているのが確認されています。症状が重い人は確認できていないとしています。

 弁当は9月16日、東北や関東地方のスーパーで開催された弁当のイベントで販売されており、これらのスーパーを展開する企業によりますと、弁当を購入した人から体調不良の情報が相次いで寄せられているということです。

 このため保健所は、症状を訴える人の数は今後も増える可能性があるとしています。

 また、保健所は食中毒の疑いがあるとみて、9月17日に「吉田屋」に立ち入り検査をしていますが、原因の特定には1週間以上かかるということで、引き続き詳しい症状や原因などについて調べています。

 福島県内を中心にスーパーを展開する「ヨークベニマル」によりますと、9月16日、東北や関東地方の240の店舗で開催したイベントで吉田屋の海鮮弁当1000個余りを販売し、これまでに39人から「ごはんが糸を引いている」や「変なにおいがする」といった申し出があったということです。

 また、埼玉県を中心にスーパーを展開する「ヤオコー」では9月16日、関東の180の店舗で開催したイベントで海鮮弁当を1200個余り販売し、これまでに21人から体調不良の情報が寄せられたということです。

 宮城県と仙台市によりますと、宮城県内でも少なくとも19人がこの駅弁メーカーの弁当を食べて体調不良を訴え、食中毒の疑いがあることがわかりました。

 仙台市によりますと、問題となった弁当は仙台駅の売店と、市内26カ所のスーパー「ヨークベニマル」で合わせて100個あまり販売され、これまでに6人が市の保健所に体調不良を訴えたということです。

 このうち6歳の男の子と94歳の女性が入院し、男の子はすでに退院したということです。

 また、県によりますと、仙台市以外でも13人が下痢やおう吐などの症状を訴えていて、このうち1人が入院してすでに退院したということです。

 この問題で、静岡県などによりますと、この駅弁メーカーの弁当を9月16日に購入して食べた人のうち、下痢やおう吐などの症状を訴えた人が、20日午後4時までに85人いたことがわかりました。

 静岡県などによりますと、販売が確認されたのは、浜松市に本社があるドラッグストア「杏林堂薬局」の複数の店舗で販売された「海女のうに弁当」と「こぼれイクラととろサーモンハラス焼き弁当」、それに静岡市に本社がある「タカラ・エムシー」が経営する複数のスーパーなどで販売された「極うにかにいくら弁当」です。

 広島市によりますと、19日午前、広島市に本社があり商業施設「ゆめタウン」などを展開する「イズミ」から、「弁当の購入者の中に体調不良を訴えている人がいる」と連絡があったということです。

 それによりますと、イズミは9月16日と17日に開催した北海道の弁当の催事で、吉田屋が作った「北海道産特選いくらの贅沢丼」を広島市内の6つの店舗で合計119個を販売しましたが、弁当を購入した複数の人から、下痢やおう吐などの被害の訴えが相次いでいるということです。

 イズミによりますと、9月16日と17日に中国地方だけでなく、九州と四国、それに関西の合わせて72の店舗で北海道の弁当の催事を行い、吉田屋が作った弁当を販売したということです。

 イズミは「多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くおわび申し上げます。保健所の調査に全面的に協力するとともに今回の事態を厳粛に受け止め、再発防止に努めていきます」とコメントしています。

 山口県によりますと、9月16日と17日に県内に11店舗ある「ゆめタウン」などで吉田家の弁当が販売され、このうち10人程度が体調不良を訴えているということです。

 対象となっている商品は「北海道産特選いくらの贅沢丼」で、県内では2日間で238個が販売されたということです。

 被害を訴えている人がどの店舗で購入したかはわかっていませんが、これまでのところ県内で重症者はいないということです。

 2023年9月20日(水)

🟧熱中症で搬送、全国で2949人 17日までの1週間、この時期としては最多

 厳しい残暑が続いた9月11日から17日までの1週間に熱中症で病院に運ばれた人は全国で約3000人と、前の1週間と比べて600人余り増え、統計を取り始めた2008年以降、この時期としては最も多かったことが、総務省消防庁のまとめでわかりました。

 総務省消防庁によりますと、9月17日までの1週間に熱中症で病院に救急搬送された人は、全国で合わせて2949人でした。

 前の1週間より654人多くなっており、昨年の同じ時期と比べても837人多く、統計を取り始めた2008年以降、この時期としては最多となりました。

 このうち、死亡したのは3人で、入院が必要な「重症」や「中等症」が合わせて758人、「軽症」が2149人でした。

 年齢別では、65歳以上の高齢者が1354人と最も多く、18歳以上65歳未満が1172人、7歳以上18歳未満が390人、0歳から7歳未満が33人でした。

 都道府県別では、大阪府が286人と最も多く、次いで、愛知県が229人、埼玉県が210人、東京都が206人、千葉県が141人、神奈川県で130人などとなっています。

 また、場所別では、住居が800人と最も多く、次いで、屋外の競技場や駐車場、道路がいずれも536人となっています。

 総務省消防庁は、「まだまだ暑い日が続いているので、天気予報をみて気温が高い日には外出を控えるなど、油断せず熱中症への対策をしてほしい」と呼び掛けています。

 2023年9月20日(水)

🟧埼玉県と千葉県がインフルエンザ注意報を発令 9月発表はいずれも初

 埼玉県と千葉県は今後、大きな流行が発生する恐れがあるとして、それぞれインフルエンザ流行の「注意報」を出しました。

 現在の形で統計を取り始めて以降9月に発表するのはいずれも初めてで、換気や手洗いなどを徹底するよう呼び掛けています。

 埼玉県によりますと、9月17日までの1週間に県内261の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者は1医療機関あたり11・07人となり、3週連続でおおむね2倍のペースで増えているということです。 保健所管内別での1定点医療機関当たり報告数は、川口市保健所(18・55人)、幸手保健所(18・00人)、南部保健所(17・00人)の順となっています。

 また千葉県によりますと、9月17日までの1週間に県内200の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は合わせて2907人に上り、1医療機関当たりの患者数は14・54人となりました。

 いずれも基準値を超え埼玉県と千葉県は、今後大きな流行が起きる恐れがあるとして20日、インフルエンザ流行の「注意報」を発令しました。

 インフルエンザは例年、秋の終わりから冬にかけてが感染のピークで、いずれの自治体も1999年に現在の形で統計を取り始めて以降、9月に「注意報」を出すのは初めてだとしています。

 インフルエンザは子供ではまれに急性脳症となったり、高齢者や免疫の低下している人は重症になったりすることがあるとして、各自治体は換気や手洗い、うがいなどの対策を徹底するよう呼び掛けています。埼玉県は、「咳エチケット、手洗いの励行、適度な湿度の保持、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取」がポイントです、としています。

 2023年9月20日(水)

🟧新型コロナワクチンの秋接種開始 無料、来年度は自己負担も検討

 新型コロナウイルスのオミクロン型の派生型「XBB・1・5」に対応した改良型ワクチンの無料の秋接種が20日、始まりました。生後6カ月以上の初回接種を終えたすべての人が対象で、高齢者や基礎疾患のある高リスク者は接種が推奨されます。期間は来年3月31日まで。厚生労働省は4月以降の体制を巡り、自己負担が生じる可能性がある「定期接種」への切り替えも検討しています。

 秋接種では、大規模接種会場は減り、病院などが中心となります。20日朝、東京都港区のクリニックにはワクチンを打つ人が続々と訪れました。

 通常は事前予約が必要。原則として自治体から受け取る接種券を持参します。ファイザーとモデルナのワクチンが主に使われ、ファイザー製は生後6カ月以上、モデルナ製は6歳以上が対象で、インフルエンザワクチンも同時接種できます。

 これまで接種したことがない人も、秋接種とは別の枠組みで、本年度中は無料でXBB対応ワクチンを打てます。

 厚労省は予防接種法の「特例臨時接種」に位置付け、全額公費負担としてきました。だがウイルスの性質の変化や、免疫の獲得、抗ウイルス薬の普及に伴い重症者が減ったため、来年3月末に終了する方針です。65歳以上の高齢者ら高リスク者を対象に、秋から冬にかけて年1回とする方向で議論を進めています。

 2023年9月20日(水)

2023/09/19

🟧便が硬い便秘気味の人は将来の認知症リスクが高い 国立がん研究センター調査

 排便の回数が少なく、便が硬い便秘気味の人ほど、将来、認知症になるリスクが高いことが、国立がん研究センターなどの調査でわかりました。排便習慣が将来の認知症の発症に関連することを示した初の研究といいます。同センターで行っている多目的コホート研究班が国際専門誌に発表しました。

 研究班は、秋田県横手、長野県佐久、茨城県水戸市、高知県中央東福祉、沖縄県中部の5つの保健所管内に住む人を通じて、生活習慣と病気の関連を調べています。今回は、2000~2003年に排便習慣についてアンケートに回答した50~79歳の男性1万9396人と女性2万2659人を2016年まで追跡調査。要介護認定の情報から、男性1889人(9・7%)、女性2685人(11・7%)が平均約10年後に認知症と診断されたことがわかりました。

 排便習慣と発症との関係を分析したところ、毎日1回排便する人に対して、週3、4回の人は男性で1・48倍、女性で1・16倍、認知症リスクが高くなりました。週3回未満の人は男性で1・79倍、女性で1・2倍とさらに高くなりました。

 便の硬さについては、「普通」と答えた人に対して「硬い」と答えた人は男性で1・30倍、女性で1・15倍、「特に硬い」と答えた人は男性で2・18倍、女性で1・84倍、認知症のリスクが高くなりました。

 便秘気味の人は腸のぜん動運動が鈍く、便の通過に時間がかかります。それには腸内細菌が産生する「短鎖脂肪酸」の減少が関与しており、便秘が慢性化すると、抗炎症作用や抗酸化作用を発揮している短鎖脂肪酸がますます減少し、全身性の炎症を介して認知症リスクを押し上げると推測されます。

 同センターの澤田典絵コホート研究部長は、「中年期から排便の回数や便の硬さを改善しておくことが、認知症の予防に重要だと考えられる」と話しています。

 短鎖脂肪酸を産む腸内細菌叢を増やすには、ビフィズス菌や酪酸菌入りのサプリメントをとり、菌のエサとなる水溶性の食物繊維を含む海藻類や豆類、野菜・果物類を意識してとることです。

 2023年9月19日(火)

🟧ゾコーバ、重症化リスクの高い患者にも効果 塩野義製薬のコロナ薬、対象拡大も

 塩野義製薬は19日、同社の新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」が、重症化リスクの高い患者に対しても有効であることを確認したと発表しました。ゾコーバは軽症や中等症の患者に対し経口投与する治療薬で、重症化の抑制効果は示されていませんでした。別の薬で十分な効果が得られなかった患者に投与すると、67%の患者でウイルス量が基準値以下まで下がったといいます。

 重症化リスクのある患者に対しては、アメリカのギリアド・サイエンシズの「ベクルリー」やアメリカのファイザーの「パキロビッド」が優先的に使われてきました。今後、ゾコーバの使用対象となる患者層が広がる可能性があります。

 大阪府内の病院に入院し、ベクルリーを3日以上投与してもウイルス量が十分に下がらなかった患者21人を対象に臨床研究を実施しました。患者の平均年齢は78歳で、多くががんや腎不全などを患うなどの重症化リスクを抱えていました。

 ゾコーバを1日1回5日間投与したところ、患者14人のウイルス量が基準値以下に下がりました。

 6日目までにすべての患者の症状が改善し、重症化したり死亡したりした患者はいなかったといいます。

 別の臨床試験(治験)で、息切れ、集中力や思考力の低下といったコロナ後遺症を1年にわたり抑える効果があることも確認したと発表しました。発症120時間以内にゾコーバを1日1回5日間投与すると、プラセボ(偽薬)を投与した患者群に比べ、後遺症が出る人の割合を25〜26%下げる効果があったといいます。これまで、投与後6カ月後について後遺症を抑える効果があると発表していました。

 2023年9月19日(火)

🟩岐阜県本巣市の養鶏場で鳥インフルエンザ検出、1万5000羽を殺処分へ 今季全国で9例目

 岐阜県本巣市の養鶏場で、死んでいた鶏から検出されたウイルスが、致死率の高い高病原性鳥インフルエンザ(H5亜型)と判明し、殺処分が行われることが決まりました。  岐阜県によりますと、18日午前、本巣市にある養鶏場から「死ぬ鶏が増えている」などと県に通報があり、簡易検査で鳥インフ...