2023/10/07

🟧東京都のインフルエンザ患者数が前週上回る 6週連続で感染拡大

 東京都では9月21日にインフルエンザの流行注意報が発表されていますが、10月1日までの1週間に報告された患者数は、前の週をさらに上回り、6週連続で感染拡大が続いています。

 東京都感染症情報センターによりますと、10月1日までの1週間に報告された1定点医療機関当たりのインフルエンザの患者数は16・58人で、前の週の1・36倍に増えました。

 こうした中、都内のクリニックではインフルエンザのワクチン接種を例年より前倒しして始めるなど、対応に追われています。

 定点医療機関当たりのインフルエンザの報告数が30人を超え、都内で最も多い中野区のクリニックでは、発熱などの症状を訴える患者には新型コロナとインフルエンザの両方の検査を行っています。

 今月に入ってからはインフルエンザの患者が新型コロナの患者を上回っているということで、今週検査した32人のうち、インフルエンザが15人、新型コロナは9人でした。

 インフルエンザの感染が例年より早く広がっていることから、このクリニックでは昨年は10月末から始めたインフルエンザのワクチン接種を、今週から始めました。

 いつもは11月に入ってからワクチン接種する人が多いということですが、今年は早めの接種を希望する人が多く、6日も20人ほどが訪れていました。

 60歳代の女性は、「今年はもう流行っているというので、いつもよりも早めに受けにきました。ちょっと安心です」と話していました。

 「みやびハート&ケアクリニック」の渡邉雅貴院長は、「この時期にインフルエンザのワクチン接種を多くの人が受けるというのは異例の事態ですが、これから寒くなってくると寒暖差で免疫も下がり、感染もしやすくなるので、さらに感染が広がる可能性がある。基本的な対策と併せて早めのワクチン接種を勧めたい」と話しています。

 東京都感染症情報センターによりますと、10月1日までの1週間に報告された1定点医療機関当たりのインフルエンザの患者数は、16・58人で、前の週(12・19人)の1・36倍に増えました。

 保健所別では、中野区が最も多く30・30人。次いで、文京26・00人、荒川区23・14人、多摩府中23・93人、墨田区22・38人、台東22・14人、江戸川21・00人、目黒区20・25人、みなと19・67人、世田谷19・40人、多摩小平19・09人、八王子市18・78人、葛飾区18・62人、杉並17・88人、北区17・45人、江東区17・36人、練馬区17・00人、品川区15・55人、池袋13・75人、板橋区13・56人、町田市13・08人、足立11・50人、大田区11・33人、南多摩11・00人、多摩立川10・57人、新宿区9・58人、中央区8・80人、千代田8・00人、渋谷区7・00人、西多摩7・00人、島しょ1・50人の順となっています。

 2023年10月6日(金)

🟧沖縄県のインフルエンザ感染、7週連続で全国最多

 沖縄県は6日、季節性インフルエンザの定点把握状況を発表しました。9月25日~10月1日の1週間に報告された1定点医療機関当たりのインフルエンザ患者数は25・93人(前週比1・15倍増)。全国平均は9・57人で、沖縄県が7週連続で最多。八重山と那覇市は流行警報発表水準の「30人」を超えて感染が広がっています。

 県は9月14日から、インフルエンザ流行注意報を発表中。保健所管内別で最も流行しているのは八重山で44・33人、那覇市で31・08人、宮古26・50人、中部25・56人、北部21・40人、南部19・43人。

 県内はインフルエンザによる学級・学年閉鎖も広がっています。県教育庁によると、9月24日からの1週間に学級閉鎖したのは小学校17、中学校13、高校7の計37学級。学年閉鎖は小学校3、中学校2、高校5の計10学年。

 2023年10月7日(土)

2023/10/06

🟧インフル感染者増、コロナ感染者を上回る 「注意報」レベル14都県に

 厚生労働省は6日、全国約5000の定点医療機関から9月25日~10月1日の1週間に新たに報告されたインフルエンザの感染者数は計4万7346人だったと発表しました。前週比1・35倍と増加しました。1医療機関当たりの平均は9・57人で、減少傾向となっている新型コロナウイルスの8・83人を上回りました。

 武見敬三厚労相は6日の閣議後記者会見で、「例年と比較して患者が多い状態で推移している」と言及。インフルエンザの予防接種を巡り「新型コロナワクチンとの同時接種も可能。希望する人は早めの接種を」と呼び掛けました。

 前週と比べ39都道府県で増加しました。流行の「注意報」レベルとなる10人を超えたのは14都県。1医療機関当たりの感染者数が多かったのは順に沖縄県25・93人、千葉県19・56人、大分県19・55人でした。首都圏や九州・沖縄での流行が目立ちます。少なかったのは青森県0・48人、福井県0・92人、岩手県1・03人など。

 休校や学級閉鎖などになったのは全国で計2204施設でした。

 2023年10月6日(金)

🟧新型コロナ感染者が4週連続で減少 厚労省「ピークアウトした」

 新型コロナウイルスの全国の感染状況は、10月1日までの1週間では1つの定点医療機関当たりの平均の患者数が8・83人で、前の週の0・8倍となっています。厚生労働省は「4週連続で全国的に減少しているのでピークアウトしたと考えられるが、インフルエンザなどの患者数は増加傾向にあるので、引き続き基本的な感染対策を行ってほしい」としています。

 厚労省によりますと、9月25日から10月1日までの1週間に全国約5000の定点医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から1万641人減って、4万3705人となりました。

 また、1つの定点医療機関当たりの平均の患者数は8・83人で、前の週の0・8倍となりました。

 前の週から減少が続くのは4週連続で、46の都府県で減少しました。

 都道府県別では多い順に、愛知県が12・4人、熊本県が11・3人、茨城県が10・73人、千葉県が10・61人、北海道と大分県が10・43人、岐阜県が10・26人、鹿児島県が10・23人などとなっています。少なかったのは島根県5・26人、福井県5・44人、秋田県6・52人、鳥取県6・55人、山形県6・58人。

 また、厚労省は、全国約3万8000の医療機関としていた新規入院患者数の集計対象を、今回から約500の定点医療機関に変更しました。それによりますと、9月25日から10月1日までの1週間に新たに入院した人は2011人でした。

 担当者は「前週と単純比較はできないが、減少傾向が続いている」と説明しました。

 2023年10月6日(金)

🟧石川県の観光流しそうめんの集団食中毒、18都府県の892人に 帰省や観光シーズンと重なり拡大

 今年8月中旬、石川県津幡町にある流しそうめんの店で発生した食中毒の患者が892人に上ることが、県の調査で明らかになりました。石川県内の食中毒事故としては、平成以降で最も多い患者数です。

 患者は石川や東京、愛知、大阪など18都府県の422グループで確認されており、旧盆の時期に合わせて帰省客や旅行客が多かったことが、患者が増えた一因とみられるということです。

 今年8月11日から17日に、石川県津幡町牛首の木窪大滝にある飲食店「大滝観光流しそうめん」で食事をした少なくとも93人が下痢や腹痛、発熱などの症状を訴える食中毒が発生し、その後、石川県の調査で、流しそうめんなどに利用する湧き水から食中毒の原因となる細菌「カンピロバクター」が検出されました。カンピロバクターが混入したいきさつは特定できなかったということです。

 県によりますと、これまでに店を利用した1298人から相談が寄せられ、保健所が調査を進めたところ、食中毒の患者は1歳から80歳代までの892人に上るということです。このうち22人が一時入院しましたが全員回復し、重症の患者はいませんでした。

 石川県は9月、今回の食中毒を受けて、井戸水や湧き水を使う県内の飲食店約550店に、年に1回以上の水質検査の実施の徹底を求める通知を出し、再発防止に向け衛生指導の強化を図るとしています。

 「大滝観光流しそうめん」は夏季のみ営業していますが、今年は7月の大雨被害の影響で営業開始前の水質検査をしていませんでした。店を運営する「大滝観光」は会社のホームページで、患者への損害賠償の支払いを進めているとした上で、支払いを終えた時点で廃業することを明らかにしています。

 2023年10月6日(金)

🟧マダニ感染症で呉市の90歳代女性死亡 広島県内で今年4例目

 マダニにかまれることによって感染する「日本紅斑熱」で、広島県呉市の90歳代の女性が4日、死亡しました。

 呉市によりますと、10月2日、市内に住む90歳代の女性が発熱を訴え、病院に入院しましたが、その後容体が悪化し2日後に死亡しました。

 血液検査の結果、女性が、マダニを媒介とする「日本紅斑熱」に感染していたことが判明しました。

 女性の体にはかまれたような痕は見付かっていませんが、日常的に農作業に当たっていたということです。

 広島県内でのマダニによる感染症での死亡は今年4例目となります。

 マダニは秋にかけて活動が活発になり感染症も増えるため、広島県は農作業を行ったり草むらに入ったりする際は長袖、長ズボンを着用するなど肌の露出を少なくするよう呼び掛けています。

 2023年10月6日(金)

🟧モデルナのコロナとインフル混合ワクチン、治験の最終段階へ

 アメリカのモデルナは4日、同社が開発する新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの混合ワクチンの初期・中期臨床試験(治験)で、安全性と効果が確認できたとする中間報告を発表しました。年内にも最終段階の治験を始め、2025年の承認取得を目指します。利便性が高い混合ワクチンを真っ先に実用化し需要を取り込みます。

 この治験は50歳以上が対象。50〜64歳と65〜79歳の治験グループに、メッセンジャーRNA(mRNA)技術を使ったモデルナのコロナ・インフル混合ワクチン候補「mRNAー1083」と既存のインフルワクチンをそれぞれ接種し、免疫反応などを比べました。

 その結果、混合ワクチン候補を接種したグループで、インフルエンザに対し既存のインフルワクチンと同等か、それ以上の予防効果が期待できる免疫反応を確認しました。副作用の発生率や症例は、これまでに実用化したモデルナ製のコロナワクチンと変わりませんでした。

 コロナとインフルの混合ワクチンは、冬季に流行しやすい2種類の呼吸器系感染症の予防が1度の接種ですむ利点があります。患者や医療関係者の負担軽減に加え、インフルとコロナ両方の接種率の引き上げにつながるとの期待もあり、製薬会社の間で開発競争が激しくなっています。mRNA技術を使った混合ワクチンは、モデルナのほかにアメリカのファイザーとドイツのビオンテックも開発を手掛けています。

 2023年10月6日(金)

🟪糖尿病患者は熱中症高リスク 名工大解析「早めの対策を」

 名古屋工業大の研究チームは8日、糖尿病患者は糖尿病でない人に比べて熱中症になるリスクが約1・4倍とする全国の保険診療の明細(レセプト)による解析結果を発表しました。熱中症の搬送件数が増加傾向にある中、効果的な対策立案に役立つとしています。  糖尿病患者は発汗しづらく、体温調節...